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真実の……バトルロワイアル 2

384アザナエル ◆0zvBiGoI0k:2019/11/09(土) 04:06:44 ID:lo0/.jkY0


 ◆


「立香さんの右手の甲って、赤い痣があるんですね」

 出立の準備をしてる間、装填されてる令呪を見つめてるとそんな風に声をかけられた。

「わ、ほんとだ。紅葉みたいな模様でキレイだね。立香ってこういうの趣味なんだ、ちょっと意外」
「や、趣味でつけてるわけじゃないんだけど――――――」

 ひょこっと傍にいた一花が顔を出して右手をしげしげと見つめている。

「で、炭治郎君、これがどうかした?」
「あ、はい。俺のいる鬼殺隊で『痣の者』の話が伝わっているんですけど……」

 自分の額の左側、舞い上がる炎のような赤い痣の部分を手で擦る。

「『日の呼吸』……始まりの呼吸を使う剣士には生まれつき痣があって、その人達は鬼舞辻無惨を最も追い詰めた人なんだそうです。
 それで最近、俺達の周りにも痣が出る人が表れ始めて、その時には全身から凄い力が溢れるんだって言ってました」

 なんかこうグワ――ッて、ガ――ッて、おなかとかググ――ッて!
 と、こう必死にジェスチャーで表現してみせてるが、爆裂なまでに分かりづらい。
 ともあれなるほど、話の意図はわかった。この手の令呪が、自分の痣と関連性がないか気になったのだろう。

「へえ、そうなんだ。じゃあタンジロー君も凄いじゃん」
「いえ。俺のこれは生まれつきのものじゃないし、それに俺より凄い人はいっぱいいますので!」
「うーーん、それだと私のはどっちにも当てはまらないかな」
「そうなんですか?」

 痣の話は気にかかるのでもう少し話を聞きたいところだが、先に答え合わせをしておく。 

「うん。私の痣(コレ)は借り物だよ。使えば消えるし、後で補充も効く。消耗品みたいなものかな。
 使えば凄い力も引き出せるって点は似てるけど、それだって私じゃなくて他の皆に与える力なだけ。
 私自身に何か出来る力があるわけじゃないから、そう自慢するものでもないのです」

 令呪はマスターの証。サーヴァントを縛り、そして助ける三角の紋様。
 選ばれたのは偶々の偶然。任務の度にカルデアから与えられられるもの。
 特別な資格なんて持たない自分でも行使できる数少ない奇蹟だ。
 生まれつき持ってたり、鍛えて身につけるものとは、やはり種類は違うのだろう。


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