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真実の……バトルロワイアル 2

347別問題なんだよ ◆0zvBiGoI0k:2019/10/24(木) 23:21:51 ID:iDmGFlA.0

『仕方ない』
『仕方ないよ』
『こんなのは、どうしようもない』
『これがバトルロワイアルというものさ』
『君が彼女達を助けられなかったのは君の責任じゃない』
『悪いのは』『名乗りもせずコソコソ隠れながらか弱い女の子を殺す最低の奴(ひきょうもの)だ』


『だから』『君は悪くない』
『そして僕も悪くない』


 そう締めくくると、するりと俺の腕が掴んでいた球磨川の肩から離れた。
 球磨川が振り払ったのでなく、単に俺の方から力を抜いただけだ。ここで球磨川を責める無意味さを悟ったから。

 怒ってるのかと球磨川は言った。
 そうか。俺は怒ってるのか。
 そうかもしれない。
 他人に言われて、初めてそんな気がしてきた。

「悪かった。正しいよ、球磨川。お前は間違っちゃいない」

 知り合いの五人のうち二人が死んで、三人はまだ何処かで生き残っていて。
 殺した奴と殺された奴がいて、殺された方の知り合いが怒りを向けるべきは殺した奴に決まっている。
 論じるまでもない、当たり前過ぎる帰結だ。
 
「アイツらの傍にいて俺に何が出来るでもない。出来てせいぜい代わりに死ぬか、一緒に死ぬかのどちらかだ。
 お前の言い分はもっともだ。矛盾もなければ破綻もしてない。まっとうな意見だぜ」
『そうかい。わかってもらえて嬉し―――』
「けどな」

 四葉と五月が死んだ事も。
 その時傍におらず、何もしてやれなかった事も。
 もう全部認めてる。理解している。

 わかってる。
 わかってるよ。
 ああ、わかってるんだよ、そんなことはもうとっくに言われるまでもなく。


「正しいからって、間違ってないからって、じゃあ実際に納得出来るかなんてのとは別問題なんだよ」


 関係無かった。
 可能か不可能かとか、意味のあるか無しだとか知ったことじゃない。


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