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真実の……バトルロワイアル 2

266常識的に考えて ◆ruUfluZk5M:2019/10/14(月) 22:45:55 ID:KY3CrG9g0
 にしても、やはり不死でない人の身にも関わらず生死の境界を幾度となく越えられるのは明だけか――と雅は再認する。
 あらゆる条理を踏破し、その道を遮るいかなる存在をも叩き斬る男。
 技を超えた理不尽。
 生命を超えた執念。
 動けぬハズなのに動く。戦えぬハズなのに戦う。邪鬼よりもなお地獄の悪鬼のような救世主、それが宮本明。
「私を本当に楽しませられるのは……お前だけなのだろうな、明」
 自身を憎悪し、その存在を揺るがしかねない男を雅はまるで、旧友でも思い返すように噛みしめる。

 このように今まで出会った強者や黒幕を認めてはいるが、雅は別段謙虚というわけではない。むしろ傲慢にも己こそ全ての生命の頂点と考えている。

 雅は力を欲する。
 雅は権威を欲する。
 雅は強敵を求める。
 雅は不死を求める。
 雅は女色を好む。
 雅は座興を好む。
 雅は人を厭う。
 雅は退屈を厭う。
 そして――雅は時に人を愉快に思う。

 それら全てに矛盾は無い。要は雅にとって面白いことがあって、なおかつ自分が君臨できればそれでよいのだ。
 極端な話、時には己が生命すら楽しむためのオモチャに過ぎない。
 無論雅は人を嫌ってはいる。纏めて病も苦しみからも縁遠い自由な吸血鬼にでもなってしまえと考えている。
 だが人の中に面白い敵がいるに越したことは無い。

 俗物にして超越的。小物にして鷹揚。短気なようでいて神経が図太い。それ故に雅の行動を完全に予測しきる事は誰にも――あるいはおそらく神にすらできない。


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