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真実の……バトルロワイアル 2
10
:
ハザードは終わらない
◆0zvBiGoI0k
:2019/07/17(水) 23:24:21 ID:WdloU3Ms0
「――――私は悔しい。このような病状を今になるまで放置していたとは」
ナイチンゲールの表情に浮かぶのは、おぞましきものへの畏怖ではなく、後悔だ。
こうなるまでに経過を見過ごした、外部からの感染を許した己の管理の甘さ。
「一刻の猶予もない。あなたに巣食い、あなたそのものとなった病理をこの場で切除します」
「切除とは、ふふっ、なんとおかしなことを。我ら英霊剣豪は血肉なき絡繰りに等しく。
肉を剥ごうが、骨を外そうが、臓を抜こうが、この霊格に届きは致しません」
「ならば解体します。肉という肉を裂き、骨という骨を砕き、腑分けした上で残る精神を治療します」
サーヴァントの召喚はカルデアでのみ執り行われるものではない。
各地の特異点で各々に召喚され、カルデアでの記憶を持ち越さない例が多い。
だがそんな知識は何の意味も持たなかった。
眼の前に傷つく患者がいる。
命を奪おうとしている。
そこにナイチンゲールが現界してるのなら、選択肢は、いいや、選ぶ余地もなくひとつきり。
「私は、あなたの全てを殺し、あなたの命を救ってみせる」
「おい、どこ見てんだよ」
鋼鉄の決意に見向きもせず、紫苑の装甲を纏う獣が牙を突き立てた。
犀の角を象った衝角を横あいから受けてよろめく。
不意打ちではあったが対応はできた。上腕に鈍い痛みが残るままに、敵手―――仮面ライダー王蛇へ向き直る。
「てめえ、なんて卑怯な真似を!」
「知るか。下らねえごたくはもううんざりなんだよ」
狂気と紙一重のナイチンゲールの言葉を、凪にも等しく切り捨てた浅倉はベルトから新たにカードを引き抜いた。
「戦えよ。俺とも!」
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