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ジョジョ×東方ロワイアル 第八部
745
:
ビターにはなりきれない
:2020/11/04(水) 18:15:14 ID:UVCbRvCA0
「……ああ。それも、良いのかもしれないね」
───本当に、良いのか?
長い思惟を終えた神奈子が、納得尽くである筈の答えを再確認するように自問を掛ける。
再び陥る長考の迷路。既に口放ってしまった答えに、ドッピオが何やら確認を投げつけている気がしたが、今の神奈子の耳には大して聞こえていなかった。
人間と組む。それ自体は神奈子の矜恃を崩すことは無い。そもそもこれは、神としてのプライドがどうのという話ではなかった。
たとえドッピオが今、心中で神奈子に向けて舌を出していようが。この提案が神奈子の牙を避ける為に仕掛けた、一時的な苦肉の策であろうが。
問題はそこじゃない。自分自身の心根に問い掛ける、信念への疑問を呈しているという発覚が、神奈子の足を今また沼へと引き摺りこもうとしていた。
神奈子は今。ドッピオを殺す、生かすの二択を迫られていた。
そして一見、耳障りの良い言葉・理屈で丸め込まれ、生かす──『手を組む』という選択肢を取ろうとしている。
間違いではないだろう。囁かれた旨味は確かに存在し、互いにとって望む方向へ進むのであればwin-winだ。口八丁で言いくるめられた、などという浅慮は浮かばない。褒めるべくは相手の先見の明だと。
彼女が足を搦める理由は、ドッピオを生かす選択を取ったこと、ではなく。
彼を此処で『殺す』という選択を取れなかったことに起因する。
ドッピオの提案を聞いた時、あまりにも自然に『生かす』方向へと意識が寄った。そして自分なりに納得のいく理由付けを、見る見るうちに積み重ねて行った。挙句には、彼の秘める先見性のような才を持ち上げる始末。
甘いんじゃあないのか。
都合の良い誤魔化しに、また逃げてやしないか。
───殺せよ。
何が神。何が家族。
これでよくもまあ、娘を殺すなどと大言を吐けたもんだ。
目の前の童ひとりに、いいように抑えられて。
───殺せばいい。
ディアボロも死んだ。
ドッピオから引き出せる情報はもう無い。
現実を見ろ。幻想は棄てろ。
我々の理想する幻想郷は、此処には無かった。
なればもう、見据えるべき終点は一つだろう。
───殺すべきだ。
次は諏訪子だぞ。早苗だって残ってるんだ。
あの子らに再会した時、お前はどう向き合うつもりなんだ?
お前があの子らを殺せなければ、別の悪意に殺されるだけだ。
家族だろ。
家族なら、───よ。
──────────────。
───────。
──。
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