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ジョジョ×東方ロワイアル 第八部
604
:
雪華に犇めくバーリトゥード
◆qSXL3X4ics
:2020/07/21(火) 15:27:54 ID:Cv8akD0g0
(このおぞましい感覚は……あの時の!)
意識がフワフワしている。
思考が落ち着かない。
心臓が熱い。
理由もなく、ムカついてくる。
ああ、言わんこっちゃない。
だからアタシは言ったんだ。そのDISCはやめろって。
よりによって。よりによってだ。
あの懲罰房でアタシを襲った、あんな傍迷惑なモンを。
よりによって、コイツが持ってたなんて。
だから。
だから、言ったんだろーが。
「だからやめろっつったろォオーがァァーーーッ!!」
なんの理由も無い暴力によって、ジョセフを地面へと転がした徐倫は。
現在、彼女らを襲う現象の正体に見当を付けつつも。
溢れんばかりの『闘争心』に抗うことなど、叶わずにいた。
鼻っ面を叩き折り、血反吐と共に地を這わせた男へ向けて徐倫は、間髪入れず追撃を行使しようと右脚を上げる。
このまま足を振り下ろせば、そこにあるジョセフの顔面は潰れるだろう。どのような理由があろうと、仲間に対して行っていい仕打ちなわけがない。
「お、おいやめろ徐倫ッ!!」
この絶望的な一日を最も長く共に過ごした魔理沙の精一杯な仲裁も、効果は無い。
だから〝仕方なく〟魔理沙は、自分に背を向け隙だらけの徐倫の後頭部を、思い切りブン殴った。
「〜〜〜〜ッ!!?」
嫌な音が響いた。
音の出処は頭部を抑えながら悶える徐倫からでなく、手を出した魔理沙の拳からだ。
人の骨という部位は想像の通りに硬いものだが、骨同士が接触した場合、当然ながら強い骨が打ち勝ち、弱い骨は破壊される。
後頭部とは、前頭部や側頭部に比べると脆い。とはいえ、まだ少女である魔理沙の華奢な拳では打ち勝つには至らなかった。ボクシングで言う所の反則技ラビットパンチの格好だが、仕掛けた魔理沙側の拳に重大な負傷が発生するのは自明の理であった。
(〜〜〜って、問題なのはそこじゃないだろ!?)
私は一体、何やってんだ!?
喧嘩を止めようと行動を起こした魔理沙は、自分で自分の行為の意味が分からずに困惑した。
見れば、箒よりも重い物など持った試しのない我が手からは、剥き出しの骨すら見えていた。殴り抜けた衝撃が返り、先端が皮膚を破って骨折したのだ。
更に恐ろしい事に、痛みが無い。痛覚の代わりに興奮ばかりが脳の中を支配しているようで、自分が自分じゃないようだった。
ぬっとりと背筋を這うような、不気味な気色悪さ。
まるで折れた鉛筆が手の甲に突き刺さった様な光景。皮膚を食い破った基節骨を呆然と見下ろしながら魔理沙は、この独特な悪寒に対し、冷静な解答がひとつ浮かんだ。
「まさか.......スタンド攻───」
「そうだよ馬鹿野郎ッ!!」
言い終わらない内に、徐倫のプロ顔負けの回し蹴りが、反撃の牙となって魔理沙の頬を真横から穿った。死角から飛んできた予期せぬ衝撃に、魔理沙の小柄な体は堪らず吹き飛ばされる。
通常であればそれでK.O.だ。だというのに魔理沙は、よくもやったなと言わんばかりの勢いで起き上がり、額に青筋を立てながら尚も徐倫に向き直す。
流血沙汰では収まらない、大喧嘩だった。
この喧嘩に、理由など存在しない。サバイバーの性質によって増加を経た筋力の刃は、たちまちにしてそこに立つ者達を内部から崩壊させる。
唯一、この悪夢を経験済みであった徐倫をしてこのザマなのだ。なんの事情も原因も露知らぬ他の者にとってみれば、この突然の災害に対処する備えなどあるわけが無い。
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