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ジョジョ×東方ロワイアル 第八部
582
:
◆EPyDv9DKJs
:2020/01/08(水) 18:27:43 ID:fqyYqXkU0
「……プッ。堕ちたな、本当に。」
指摘されて返せない天子に、
レミリアから哀れみを込めた下卑た笑みが飛ぶ。
これもまた人を莫迦にしている態度なのは間違いなく、
額に青筋が浮かぶ。
「やっぱぶん殴らせなさい!!」
「地子さんストーップストーップ!」
暴れだす地子を一先ず、仗助と燐が抑える。
負傷して人に堕ちた故に、抑えることは難しくないが、
「いやジョジョ! アンタはそっち!」
それ以上に切羽詰まった表情の天子の視線を追う。
余りの忙しさで肝心なことに気づいていなかった。
顔を見た瞬間、雨に紛れて滝のような汗が流れ出す。
……この時が来ることを、彼は覚悟していた。
あの件があった時点で。
「何嫌そうな顔をしているんだ?
少なくとも君とは、同じ仲間のはずだろ……東方仗助。」
───岸辺露伴。
前から嫌われてるのは明言もされたのもあって理解はしている。
けれど、今回はそんなものなど、二の次であるのは間違いない。
お互いにある一番の共通点。
「ほら、射程距離内に入っているぞ?
出さないのか、クレイジー・ダイヤモンド。
それとも『今の』お前と出会って、僕が冷静でいると思っているのか?
頭を貶されたお前よりかはマシだろうが、感情なんてものを物差しで測れると思うなよ。」
この反応、間違いなく慧音達から聞いている。
そりゃそうだ。露伴はこんな殺し合いに乗る性格ではない。
命令されれば噛みつく。反抗と言う言葉が人の形を成したようなものだ。
だったら仲間であるのは当然であり、話を聞くのも当然の権利になる。
康一の死……納得なんて、絶対にしないであろうことも。
自分だって納得はしない。不幸な事故で片付けていいものではない。
納得できてない状態なのに、どう返せと言うのか。
言葉なんて、出てくるはずがなかった。
「見れば分かる傷……戦ってきたってことだろう。
敵と戦った形跡から、今回だけは大サービスだ。忠告はしたぞ。」
言いたいことを言い終えると、一瞬の静寂の後に同時に飛び出す拳。
漫画家と言えども、子供を吹っ飛ばすぐらいの威力の拳は非常に鋭い。
なんの障害もないまま仗助の頬に直撃し、水たまりへと吹き飛ばされる。
「ちょ、ジョジョ!」
倒れた仗助へ、燐に抑えられていた天子は抜け出して駆け寄るが、
彼女のことなど眼中がないまま、露伴は胸ぐらをつかみ上げる。
「仗助、貴様は一体何をしていたッ!?
スタンドに治せない制限でもかけられていたのか!?
何が『世界一優しいスタンド』だ? ふざけるなッ!!!
親友を治せずして、どこが世界一優しいスタンドだと言うんだッ!!!!」
次々と飛び交う怒号に、仗助は何も返せない。
何をしていたのか。吉良だけに警戒し続け、他のことに気づけず悲劇を起こす。
制限も特にない。もしかしたらあるのかもしれないが、少なくともあの場で関係はない。
優しいスタンド、承太郎に言われたことだが、とても露伴の前では言い切れる物ではなかった。
何一つ返すことができず、ただ静かに、歯を食いしばりながら無言を貫く。
「待ちなさい!」
そんな二人を止めたのは、天子だ。
露伴から強引に仗助の首根っこを掴んで、強引に引き離す。
昔なら難なくだろうが、今の身では少しきついと思いながらも、
表情に出すことはなく引き離すことに成功する。
「アンタがジョジョと康一の知り合いなのは分かったわ。
言いたいことは分かるけど、仗助だって同じ気持ちよ。
『治した』仗助が、最も認めたくなかったわ。即死だって。」
誰が言おうとも、言い訳にしか聞こえない。
けれども、露伴は黙って天子へと視線を向けて手は出さない。
先ほどまで怒号を飛ばし続けた表情はそのままに、静かに。
「何よりも、仗助は私の舎弟よ。
舎弟の不始末は、私にも責任があるわ。
これ以上仗助を殴るって言うなら、私に半分よこしなさい!」
腰に手を当て、仁王立ちで天子が構える。
発言内容から遠慮なく殴れ、とでも言いたいのだろう。
『いや、なんでそうなるんすか』と、仗助は少し唖然とした表情だ。
「……言っとくが、僕は初対面の人間をいきなり殴る性格じゃあない。
慧音さん達の失態を、お前に対する怒りは、今はこれだけで済ませてやるよ。」
怒りは収まったわけではない。
露伴にとって康一は最高の親友だ。あの程度で収まれば、
それこそ本当に親友なのかと疑われるだろう。
かといって、天子のお陰でやめたわけでもない。
怒りはどんなに仗助にぶつけても、彼女にぶつけても。
決して収まるわけではないからだ。
問題なのは、そう。
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