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ジョジョ×東方ロワイアル 第八部

543夢見るさだめ ◆753g193UYk:2019/03/27(水) 17:58:12 ID:1qUWgLbM0
 
  夢符「苺クロス」

 エシディシの血管針の周囲に、薄紅色に光り輝く十字架が展開された。敵の攻撃を食い止めるような配置で展開された十字架が、血管針の角度を制限し、射出された血液を受け止めて、燃え落ちてゆく。
 パチュリーとの出会いから着想を得て、スペルカード風にアレンジしたのだろう。夢美が展開した科学力による弾幕に、パチュリーは内心で感謝の言葉を送った。
 後方から吹き付ける吹雪の助力を得て、パチュリーはいよいよエシディシの目前へと迫った。

「ンン? それでなにをするというのだ? おれはいつまで子供だましの水遊びに付き合えばいいのだパチュリーッ!」
「何度もしッつこいわね……これが私のやり方なのッ、いいから黙ってろ!」

 頭上から血液が降り注ぐ。夢美の十字架が、それを受け止めた。それでも防ぎきれず落ちてくる血液もあったが、その程度ならば火がつく前にパチュリーの吹雪が熱を冷ますことは難しいことではなかった。

  火符「サマーレッド」

 かざした手から打ち出された炎弾が、エシディシに直撃した。パチュリーの火の魔力は、エシディシの体表面で弾けたが、それだけではダメージを与えるには及ばない。エシディシが笑った。

「近付いてなにをするのかと思ったらパチュリー、それがお前の攻撃か?」
「ええ、準備は出来たわ……さあ、一緒に物理の実験をはじめましょうか」
「ほおう、面白い。それは是非とも結果をご教示願いたいものだ、なァーーッ!」

 エシディシがぶんと音を立ててその豪腕を振り上げるが、同時にそれを食い止めるように懐の内側に夢美の十字架が展開された。十字架を掻い潜って展開された血管針も、頭上に展開された十字架と、パチュリーの吹雪が無力化する。
 この膠着状態が保てるのは、もってあと十数秒だ。速攻で決着をつける必要があるが、ここから先は賭けだ。パチュリーは両手をかざし、エシディシへと火の魔力を注ぎ込んだ。
 残りの全魔力を注ぎ込むくらいの気持ちで、いっさいの加減なしに、高熱の魔力をエシディシに注入する。またたく間にエシディシの体温は上昇し、目前にいるパチュリーも肌でその高熱を感じ取れるほどになった。

「貴様……いったいなんのつもりだ」
「あなた、さっき自分の能力をべらべらと得意げに語っていたけれど。たしか……五百度まで、熱を操れるんだったかしら」

 頭上から降り掛かる十字架だったものの断片の火の粉の中で、パチュリーはエシディシに魔力を注ぎながら応えた。
 元々五百度に設定されていたエシディシの体内温度が、ぐんぐんと上昇してゆく。膨大なパチュリーの魔力が、今この瞬間、すべて火属性へと変換され、エシディシの体内へと注ぎ込まれているのだ。体感だけでも六百、七百はすぐに越えたことがわかった。

「ま、まさか……おまえッ!」
「五百度……それは木や紙が燃える温度ね。じゃあ、それ以上はどうかしら。例えば、千度。あなたの自慢の体は、いったいどこまで原型を保っていられるのかしら?」
「き、貴様ッ……この『炎のエシディシ』を……よりにもよって『炎』で倒そうというのかッ! ナ……ナメた真似をしやがるッ!!」
「おあいにくさま、ナメられっぱなしが性に合わないのは、私の方なのよ」
「RRRRRRRRRRRRUUUUUUOOOOOHHHHHHHHHHHHH!!」


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