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ジョジョ×東方ロワイアル 第八部

523 ◆EPyDv9DKJs:2019/03/16(土) 03:24:18 ID:ZcI0NUco0
 先ほど、花京院が出していたスタンドの足が、どこにもなかったのだ。
 地下通路で分解できるスタンドだと言う前情報があったおかげで、
 足がないのはスタンドの像がそういうビジュアルだというわけではなく、
 何らかの場所に足は分解して待機させている状態なのがと推測できた。
 どこに足は置いたのか? 例えば、天井を崩せる柱を狙うようにばらしたか。
 その可能性を懸念し、手出しをすることなく、穏便に二人を見送った後、
 ばらした足はまだ残っていると思い、全力でダッシュを始めた。
 先ほどと違って時間が残されておらず、視認してから骨格を弄るのは無理があり、
 ストレートなごり押しである、罠を踏んでそのまま走り抜けるを選んだ。
 予想通りだ。糸のようなものを踏んだか千切った瞬間、視界の隅で何かが飛んでいた。
 先ほどの結界も、触れればそういうものが発動していたことを理解しながら、
 罠を全て踏み抜いて、しかし弾丸はカーズの身体を掠めることもなく飛んでいく。
 余裕の全弾回避。そのような芸当ができるならば、別に地下へ戻らなくてもよかったのではないか。
 そう思われても不思議ではないが、あの結界の真意も、カーズは先読みしていた。

(毛嫌いしながら会話に乗ったのも、正確に狙いを定めるための時間稼ぎとはな。)

 狙ったのはカーズだけではなく、その射線の先には、屋根を支える柱があった。
 カーズは一発も受けなかった、即ち全弾があのあたりの柱に直撃したということ。
 だからか、地下へ行ってもなお、地上から建物の悲鳴のような音が絶え間なく続く。
 崩れたか、まだ悲鳴をあげている程度か。わからないが、少なくとも悲惨なのは間違いない。

「浅知恵だが、パチュリーよりはマシだったな。」

 出会って間もない時間で、こっちを倒そうと目論んだ、花京院とパチュリーの行動。
 パチュリーの場合は運のなさもあっただろうが、花京院の方がずっと善戦できたほうだ。
 ほんのちょっぴりではあるが、妖怪以上の善戦には敬意すら感じる程度には。

 ことが落ち着いたのであれば、先ほどの問いの答えを思い返す。
 花京院はジョセフと、その孫である承太郎と関係があると言った。
 ジョジョという名前の多さから、既にどこかで思ってはいたのだ。
 思ってはいたが、思いたくはない。自分は天才で、負けるはずがない。
 しかし、花京院が言った承太郎がジョセフの孫だという、あの質問の答え。
 あの闘技場に居合わせていながら孫がいて、かつ花京院はジョセフとも関わってる。
 答えは一つしかない。カーズは───否、柱の男は、敗北したということだ。
 たった一人の、波紋戦士の手によって、自分を含めて絶滅したいう事実。
 相討ちという結果にすら至っていない、完全なる敗北を。

 そんな敗北の事実を知って、カーズはどうしたか。
 エシディシのように泣きわめくなどは絶対にしない。
 先ほど勧められて、それはしないと言った以上、することはない。
 取った行動は、一つ。一度目を閉じて───





「アハハハハハハハハハハハハハハハ!!」

 眼を見開き、笑った。盛大に笑っていた。
 類は友を呼ぶと言うべきか、エシディシが泣き喚いてすっきりするように、
 盛大に笑った後、一気に落ち着くようにカーズは静まり返る。

「ジョジョ、あのロッジの時にも思ったが、大したタマだ。
 どんな策を講じたかは分からんが、とにかく! このカーズは負けたと言うことだ。」

 敗北を知った。何千、何万と生き続けた自分が、自分たちが。
 たった一人の波紋戦士に全員敗北してしまった事実を、彼は受け止めた。

「良いだろう。一度とは言えこのカーズを超えて見せた。
 ならば、既に策は閃いたか、用意したとみたぞ、荒木と太田を倒す手段を。」

 石仮面を作り、エイジャの赤石があれば究極の生物になれる。
 そんな異次元とも言えるような偉業を成し遂げた天才を一時でも超えたペテン師。
 半日以上経過している現状で、何も思いついてないとは全く思わない。
 今、カーズにとってジョセフは見下すべき相手とみるには無理があり
 ワムウとエシディシも生きてる以上、怨恨が薄いので、怨敵とも思わない。
 (サンタナもいるけど。)

「そしてジョジョならば、このカーズに共闘を持ち掛ける可能性も十分にある。」


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