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ジョジョ×東方ロワイアル 第八部
467
:
黄金へ導け紫鏡之蝶 ──『絆』は『夢』 ──
:2018/11/26(月) 01:08:59 ID:dCSol15U0
そう。これはごっこ遊び。
弾幕を撃てる力を得たにもかかわらず、メリーは弾幕を撃とうとはしない。
蓮子も狂喜乱舞するかの如く、命を刈り取る目的だけの為に妖刀を振るう。
救う為。
殺す為。
致命的に背反する互いの意思が、延々にすれ違い続けたとしても。
これは、何処まで行っても……ごっこ(模倣)遊び。
邪悪に支配され、もはや〝宇佐見蓮子〟を模倣しただけの……堕ちた肉人形。
人形と交叉し合うこの少女も、〝マエリベリー・ハーン〟を模倣しただけの。
今や孤独な───普通の女の子。
模倣と模倣の、滑稽な織り交ぜ。
ただ、白の少女は。
宇佐見蓮子に『真実』を取り戻す為に、こうして舞を踊りながら、演じている。
その気持ちだけは、きっと本物だ。
そして、とうとう。
幾度も伸ばした、マエリベリーを模倣した身体の……ボロボロの、右腕が。
「───蓮子だって、知ってるでしょ」
触れた。
届いた。
左肩から先を囮に──犠牲にして、ようやく。
「秘封倶楽部の理念たる『夢』は……『世界』によって隠蔽された『謎』を追い、そして」
親友の額に巣食う、肉の芽へと。
伸ばした人差し指が、繋がった。
「そして───『境目』の奥に潜む『真実』を……暴く!」
触れた途端、蓮子の動きが停止する。
指先から芽の中へと流されたのは、大妖怪・八雲紫の本領とされる異能。
───境界を操る程度の能力。
「それが私たち“二人”の秘封倶楽部でしょう!! 思い出してよ……っ 蓮子!!」
メリーの途切れた左腕から、赤い飛沫がシャワーの様に噴き出す。
遅れて、斬り飛ばされた先端が空を舞いながら冷たい地へ落ちた。
痛みは、無かった。
腕なんかよりも、目の前の親友を喪うことの方が何倍も耐えられない。
〝マエリベリー〟の抱く喪失の感情が、この身にひしひしと伝わってくる。
それが恐ろしくて、少女は目の前で固まる親友の体を思わず抱き締める。
片腕になろうとも、血がべっとりと付着しようとも、構わずに。
少女は、大好きな親友を力強く抱き締めた。
「──────………………、 …………、」
ガクリと、蓮子の膝だけが折れた。抱き締めていたメリーの膝も釣られて折れる。
反応は、それだけだった。
額の芽が消え去る訳でもなく、蓮子はただ項垂れ、微動だにしない。
黒帽子に隠れて、額も見えなくなる。どんな瞳を宿しているかも、隠れてしまう。
メリーが芽へと流した『境界を操る力』は、微弱なものだった。元々それほど大きな力など残っていない。それでも芽を除去するに至る力には足りていた筈だ。気功を突くように、ほんの僅かな力でだって、エネルギーの流動を精密に流し込めばこの悪魔の芽は堪らず浄化される。
妖力が足りる足りないというのは問題ではない。『宇佐見蓮子』と『悪の気』の中継点となる肉の芽の境界を中和し、遮断する。
その『場所』へと物理的に辿り着けるか、着けないかという話。
メリーの腕は、今。
確かに『その場所』へと辿り着けたのだ。
だったら。
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