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ジョジョ×東方ロワイアル 第八部
382
:
黄金へ導け紫鏡之蝶 ──『絆』は『夢』 ──
:2018/10/04(木) 18:12:19 ID:KBSZFcPc0
『八雲紫』
【深夜 00:03】E-2 平原
鬱屈。この不愉快な微睡みを感情へと出力するのなら、その単語が相応しいか。
天然の金糸を流麗に流し込まれた、国宝級と呼んでも差し支えない麗しの髪。
黄金に輝けるそれを包み込むように支える草のベッドで、彼女は仰向けとなっていた。
最低の夢見心地から覚醒しきった八雲紫を初めに迎え入れた光景は、仮初の幻想郷に植えられた自然の数々ではなかった。
これより血に塗れるであろう大地。
その地平でなく、遥か上の世界。
天上に昇る星の海が、視界でひたすらに瞬いている。
覚醒した八雲紫が最初に見た光景とは。
夜が降りてくると錯覚してしまいそうなほど、眼前に広がる巨大な星空だった。
たった今演じられた、最悪の公開処刑。
それらが夢でない事など分かりきっている。
故に、後味も最悪……だというのに。
満開の夜空の中心に煌めき連なる、『七つの星』。
言葉に出来ない、あまりに綺麗な輝きをぼうっと仰いでいると。
不思議と、怒りも絶望も湧き出てこなかった。
どこからか、喧しい四輪駆動のエンジン音が耳を打った。
第一参加者がこの場へ接近して来ている事を紫が悟ると、星の煌めきを名残惜しむように、気だるげな様子でゆっくりと腰を上げた。
愛用していた傘が手元に無いことに気付く。アレがないと、何だか落ち着かない。
大方、支給品として適当な参加者に配られたのだろう。抜群に手にフィットする使用感以外、これといった長所も無い大ハズレの品物だ。手にしてしまった参加者には同情を禁じ得ない。
心地好い微風が草花を揺らす夜天の下で、闇に溶ける紫色の衣装を翻し。
幻想郷を愛す賢者は、最初の一歩を踏み出した。
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