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本スレに投下するか迷ったような作品を投下するスレ

182人外成分談義 4 859 ◆93FwBoL6s.:2010/05/31(月) 16:27:40 ID:2kwiZbLg

 そう言いつつ、ブライトウィングは五個目のハンバーガーを不慣れな仕草で頬張った。

「たとえ、綾子が苦労して作成した料理が見るからに失敗作であり、私の高性能な味覚がそれを食品として検知しなくとも、
甘んじて嚥下するのが夫の努めではないか。近頃はアビゲイルとの反復学習のおかげで改善されてはきたが」
「てか、綾子さんってそうなんすか?」

 シオカラが意外に思うと、ブライトウィングはカップの蓋を開けて氷をざらざらと口に入れた。

「普通の料理は上手くいくんだが、手を掛けたら掛けた分失敗するらしくてな。だが、そこがまた愛おしい」
「皆、色々あるんだねぇ」

 茜はしみじみと頷いたが、不満を拭えたわけではなかった。それは皆も同じらしく、揃って何かを考えている顔だった。
二箱目のチキンナゲットを開けて食べ始めたブライトウィングは、いかにして不満を抱かずにパートナーを愛するかと
いう演説を始めたが、ほとんどが綾子の惚気だったので聞き流された。
 異種族の恋人を愛する気持ちは変わらないが、愛しているからこそ欲するものもある。とりあえずヤンマにもふもふした
ものでも着せてしがみつこうか、と茜は思案し、アーサーを変形ロボにする魔法ってないかしら、と真夜は割と本気で考え、
ほづみんに羽根を付けさせたら蹴られるっすね、とシオカラは諦め、アビーが熟女化しても愛せるよな俺は、と祐介は決心し、
ミチルは深きものどもに知り合いはいないのかな、と広海は深淵に思いを馳せ、こんな店で口直しをしている時点で私は
夫として失格だ、とブライトウィングは内心で恥じ入りながら大量のファストフードを詰め込んだ。
 そんな、ある日の昼下がり。


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