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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第115話☆
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魔法少女、続いてます。
ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレ避難所です。
『ローカル ルール』
1.他所のサイトの話題は控えましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をした方が無難です。
・オリキャラ
・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)
『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
「1/10」「2/10」……「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。
【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
読み手側には読む自由・読まない自由があります。
読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶ事が出来ます。
書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけて下さい。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントする事が多発しています。
読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。
前スレ ☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第114話☆
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12448/1341065580/
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まるで食虫花の捕食だった。
粘着質で淫猥な音を立てながら、ティアナは快楽に切ない吐息を零し、体をぶるりと震わせる。
破瓜の痛みはなかった。
激しい運動を行っている女性の中には、それで処女膜を破いてしまう者もいるというが、正にティアナはそれだった。
処女を失う事に痛みがない事が果たして幸か不幸か。
ティアナに取っては紛れもなく前者だったろう。
痛みに煩わされる事なく、彼女はただ貪欲に快楽を貪った。
「良い……良いわ。あんたのチンポ、ちっちゃいけど、熱くて……ああ! 硬い、凄く硬いわ!」
ぶるぶると乳房を震わせながら、ティアナは膣内に収めた未成熟なペニスの感触を存分に楽しむ。
初めて受け入れるに適したサイズのエリオの性器は彼女にとってうってつけだったのだろう。
エリオの肩を掴み、ティアナはツインテールの髪を振り乱しながら、思うままに腰を振った。
プラスチックの便座カバーがぎしぎしと軋み、結合部からぐちゅぐちゅと淫らな音が響く。
ぬめる膣壁の狭さに、エリオは涙を流して喘いだ。
「ひぃい! き、つい……ティアナさんの、中……きついです……ま、まって! でちゃう! また、でちゃいます!」
あまりに強い快感に、ぼろぼろと涙を流しながら首を横に振るエリオ。
だがその懇願が聞き入れられる事はない。
涙目で叫ぶ彼の姿は、ティアナにとって最高のオモチャに過ぎない。
むしろさらに激しく淫らに腰を左右へ振りながら、少女は恍惚の吐息を漏らした。
「良いわよ、出しなさい。あんたの……はぁ! みっともない、ザーメン、チンポミルク、私の中にぶち撒けなさいよ」
快楽に目を潤ませて、とろんとした眼差しに嗜虐の色を滲ませながら、ティアナはこれでもかと尻を強く下ろした。
どぢゅ、と湿った肉と肉がぶつかる音、重量感を持って締め付ける膣壁の絡まり具合。
童貞を喪失したばかりの少年が耐えられるわけがない。
ひきつった呻きと共に、エリオの体がまたびくりと震え上がる。
「ぃいああ!」
ぶるぶると震える、少年の矮躯。
ふたりの結合部からは、しとどに零れる蜜より、さらに量が多い白濁がどろりと溢れ出る。
狭い個室の中だけに留まらず、男性トイレ全体に、つんと据えた青臭い臭いが立ち込める。
濃密な性臭に、二人の身も心も、次第に麻痺していく。
「はぁ……良いわ、熱くて……気持ち良い」
恍惚に甘く声を蕩かせ、ティアナは艶然と笑みを浮かべた。
嗜虐と支配に心を満たし、今彼女の心は今までになく軽かった。
執務官を目指す夢や、フォワードチームリーダーという重圧と責務からの解放。
快楽こそがそれを満たした。
形の良い乳房を揺らしながら、ティアナは再び鍛えた筋肉のままに腰を上下させた。
ぐじゅぅ、と湿った音を立てて飛び散る、愛液と精液の飛まつ。
だが射精したばかりの少年に、それは耐え難い責め苦だった。
「ま、まって! まってくださひぃ……ティアナさん……お、お願いだから……少し、やすませて」
「うるさいわね」
「ふぐぅッ!」
喚くエリオに億劫そうに、ティアナは彼の手に握られていた下着を奪うや、その口に突っ込んだ。
息苦しさ以上に、彼の喉と鼻を、フェイトの香りが満たす。
「どう? フェイトさんのパンツ、良い匂いなの? あんたのチンポまた硬くなったわよ」
「ぅぅ……う゛う゛ッ」
フェイトが穿いていた下着の、何ともいえない残り香が口の中に満ちて、ティアナの言葉責めと一緒に少年のマゾヒズムの炎をさらに熱く燃やす。
もう完全に、エリオの心は屈していた。
苛められ、蔑まれ、踏みにじられて――感じてしまう。
ティアナの甘い言葉の蔑みの心地良さを、覚えてしまった。
自分の上で腰を振る主人の膣内で、もう肉棒は際限なく硬くなって、また射精したがっている。
垂れ流される鼻水も涙も、歓喜の印であると否定などできない。
そして、それはティアナもまた同じ。
一度落ちてしまった快楽地獄に、喜んで身を投げ出して。
蕩けるような声を弾ませて、少女は体を激しく揺さぶった。
「ああ! エリオのチンポ……熱い……ん! きもち、いい! 出そうなの? また出そうなの? くっさいチンポ汁私の中に出しちゃうの?」
眉尻を下げただらしない顔で叫びながら、理性を吹っ飛ばして腰を振るうティアナ。
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エリオはフェイトの下着を口の中で舐めまわし、味と匂いを堪能しながら、こくこくと頷いて肯定する。
自分からも腰を突き出し、膣内を抉る動きもまた、肯定の言葉代わりだったのか。
ティアナは悦びの現れのように腰をさらに深く下ろした。
「いいわよ、出して! いっぱい……いっぱい、ひゃ! 精液出して! ザーメン出してぇ!」
少女の絶叫、口をふさがれた少年の声にならない呻きが同時に零れ出た。
びくびくと震える二人の体。
結合部から、再び濃厚な精液が溢れ出る。
それでも淫らな情交は止まらなかった。
ティアナは貪欲に肉感的な尻を振り、エリオは縋るように腰を突き出す。
「あぁぁ……もっと、もっとぉ……チンポ、いい……ステキなの……こんな、セックスが良いなんて」
「ぅぅ、ぐ、ふう……ぁぅう」
少女の甘い声が、少年のくぐもった呻きが、トイレの壁面に反響する。
お互いに初めてのセックスで、あまりにも堕落的で淫靡になりながら、行為は激しく。
もうそこに理性など欠片もなかった。
そのままティアナとエリオは、互いに尽き果てるまで貪り求め合った。
何度も、何度も。
終幕
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投下終了
ショタいぢめたのちい・・・
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GJです。
vivid組とforce組にはSな人が多そう。
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エリオってティアナさんじゃなくてティアさんって呼んでなかったっけ?
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>>793
それこそエリオがFで見る限りでは、Sっぽくなってる気が。
サンダーレイジWなんて、新技というより、フェイトとの新しいプレイ以外の何物にも見えない。
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エリオは誘い受けのキャロにsts時代からSであることを強いられているんだ!
だからforce時代ともなれば責め方は一通り以上に心得ていて婦女子もメロメロなテクニックの持ち主のうえにイケメンという完璧超人なんだよ
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某執務官「自らご主人様を育てる、これぞ至高!」
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ティアさんだっけ・・・たしかに言われてみたらそんな気がしてきた。
まあ一日でぱぱっと書いたものだからろくすっぽ推敲してなくて、その辺は容赦してもらいたい。
さて、じゃああまり間は開いてないが投下するか。
カリムとクロノのエロで青姦というか屋外というか調教な代物な短編。
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カリムを屋外調教するような不倫セックス
風の強い日だった。
曇り空の下で、雨雲から大地へそよぐ風は水分を帯びて、じっとりと往来を行き交う。
そんな湿り風に煽られるたびに、ふわりふわりと輝くブロンドが舞った。
道を行く男の何人もが振り返り、横目にいかがわしい眼差しを送る。
彼女は美しく悩ましかった。
腰まで届く艶やかな金髪、ライトブラウンのパーカーに押し込められた乳房のラインは分厚い生地越しでもそのボリュームが分かる。
ミニスカートの下から伸びる白い太股ときたら、柔肌のきめ細かさとしなやかな脚線美に見蕩れそうだ。
強風が大地の上をひた走ると、その長いブロンドと、短いスカートの裾が舞って、浅ましい男の性か少なくない視線がその美女に突き刺さった。
眼鏡を掛けた美貌は俯き気味で、表情は窺えない。
果たして自分に集まる視線に気付いているのかどうか。
「……」
沈黙を守ったまま、美女は道を行く。
特に人気の多い駅前を過ぎると、集まる視線の数も倍に増えた。
ねっとりと、今にも捲くれ上がりそうなスカートと太股に纏わり付く視線は、肌にも感じそうなほど強かった。
男たちの無遠慮な視線を一身に浴びてたっぷり歩き、女性は大通りからすっと外れた。
細く人のほとんどいない小道を行き、目的の場所へ。
たどり着いたのは、特に人気のなさそうな廃屋の横道だった。
そこには、待ち合わせた相手の姿もあった。
「遅かったですね」
普段見慣れていない私服のジャケット姿の男は、優しげな微笑と共にそう言った。
だがその柔和そうな笑みの下にある意味を、彼女はよく知っている。
それを理解し、噛み締めると、体の芯にぞくぞくとものが駆け抜ける。
「い、言われた通り……しました」
おずおずと告げる言葉は震えていた。
理由は、恐れと期待、まったく相反する感情。
もちろん彼女の心のうちの全てを、男は十全に把握していた。
口元に張り付く笑みは、余計に深みを増して、嗜虐の色を滲ませる。
「そうですか」
漫然と呟きながら、何気なく近づいて、男は素早く手を伸ばした。
ミニスカートの裾を、まったく無遠慮に掴むや捲り上げる。
「きゃぁ!」
女性の悲鳴。
捲くられた裾から覗くその様に、男の笑いはいよいよ邪悪さに満ちた。
「ちゃんと言われた通りにしてますね」
いかにも愉快そうに呟く彼の視線の先には、すらりと伸びる脚の上、うっすらと茂みを作る金髪の秘部があった。
そう、あろう事か、女性は短いスカートの丈の下に何も着ていなかったのだ。
それは彼の命令だった。
命じた男の視線は、悩ましい太股の間に湿る水気を、これみよがしに見咎める。
しずかに太股の間へ指先を這わせ、汗と蜜を掬いながら、くつくつと笑いを零した。
「まったく、教会の人たちが知ったらどう思うでしょうね。あの騎士カリムが、ノーパンミニスカで往来を歩いて、はしたなく濡らすような痴女だなんて知ったら」
邪まにせせら笑う言葉責め、羞恥心をこれでもかと煽るその響きに、美女は……聖王教会騎士、カリム・グラシアは、背筋を震わせた。
自分のいやらしさを思い知らされると、またはしたなく蜜が滴って濡れてしまう。
頬を上気させて目を潤ませながら、カリムは男に熱い視線を送った。
「それは……あなたのせいじゃありませんか……クロノ提督」
クロノ、そう呼ばれた黒髪の青年が管理局の提督であると、この淫らな現場からは想像もする事は出来ないだろう。
人気のない街の寂れた小道で、わざと羞恥心を煽るような破廉恥な格好を命令し、その様を視姦して楽しむ。
それが教会と管理局の高官であるなど、まるで悪い冗談だった。
二人の関係が最初に始まったのは、今から三年ほど前。
双子の子を育てるのに忙しいエイミィと夫婦の営みが取れなかった事が原因なのか、それとも数少ない男性の友人への道ならぬ情念を抱いていたカリムの想いが原因なのか。
ともあれ、クロノとカリムは男女の仲になった。
人目を忍んで交わす愛の道、してはならぬと分かっているほどに、その甘美さは深くなる。
単に激しくするだけに飽き足らず、もっと倒錯的な快楽を求めるようになるのは、ある意味で必然と言えたかもしれない。
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そしてその最近の楽しみが、こうした羞恥プレイだった。
「それは心外ですね、騎士カリム。だってあなたの体、凄く悦んでるじゃないですか」
「ふぁあ!?」
まったく予想していなかったタイミングで脳髄を貫いた快感に、カリムの声が甘く裏返る。
言葉と共にクロノが伸ばした指先は、遠慮など欠片もなく濡れた茂みと陰唇を掻き分けて蜜壷に挿入されていた。
元々執務官として精進し、文武両道に長けた彼の指は、硬いデバイスを握り続けてすっかり角質化している。
そんな硬い指に媚肉を抉られ、痛み混じりの快感で責められて、また一層蜜が量と粘り気を増す。
クロノが手を捻ると、グジュゥ、と粘着質な水音が響き、カリムの瑞々しい唇からは甘く蕩けた声が零れた。
「ほら、また濡れてきた。こんな、誰に見つかるか分からない場所で興奮してびしょ濡れになって。やっぱり騎士カリムはマゾで淫乱な雌ですねぇ、付き合わされる身にもなって欲しい」
「や、やだ……言わないで、そんな……ひゃふぅ! ああ! だ、だめ……そんな、深く……ひぅん!」
言葉責めと一緒に指先で膣壁を掻き回しながら、クロノはさらに秘芯もころころと弄る。
誰に見つかるか分からない、そのシチュエーションにマゾヒズムの炎を煽られるカリムは、もうすっかり顔まで蕩かせて、甘く喘ぐしかなかった。
白い太股の間を幾筋も透明な蜜が垂れる様は、見ているだけでそそられる艶姿だ。
手の先に纏わり着く水気と熱に、クロノの顔も嗜虐の笑みがより濃くなっていく。
「さて、どうしようかな。このまま後ろから思いっきり突きまわしてあげましょうか」
「あぁぁ……」
何気ないクロノの言葉に、事を想像したカリムの顔が緩む。
ここで、誰かが通るかもしれない道の陰で、犯される。
後ろから獣みたいに。
今までそういうプレイを何度もしているだけに、想像される快感はリアルに血が通っていて、神経の一本一本までが焦れるような疼きを覚えた。
だがその瞬間、触れた時と同じように予想できないタイミングで、クロノはさっと手を引っ込めた。
「ぁ……」
突然、自分を犯し責めていた指が離れて、カリムは名残惜しそうに寂しげな声を漏らす。
そんな仕草と表情までも愉しみながら、クロノはまた意地悪そうな笑みを浮かべた。
「ここで犯すのも面白いけど、どうせならもう少し散歩しましょう」
□
クロノの提案した散歩道は、先ほどにも増して危うげなものだった。
小道から再び人波の激しい往来を通り、向かったのは駅から周辺エリアに敷設された地下アーケードだ。
地上からダクトを通じて流し込まれる空気は強い風になっているし、おまけに地下通路には上下差が激しく、幾つも勾配の強い階段やエスカレーターがあるのだ。
そこを下着もなく、ミニスカートのままで歩かされる。
今度はすぐ背後をクロノが歩いて、仔細に様子まで観察されるのだ。
カリムは歩きながら、剥き出しの白い太股を撫でる風と視線に、背筋をぞくぞくと痺れさせた。
『どうです、さっきより刺激的でしょう?』
道を行くカリムに、クロノが背後から念話で囁きかけた。
カリムが如何に破廉恥で変態的な事をしているかを、つぶさに見ながら、さりげない言葉で煽るのだ。
彼の視線がスカート越しに肉付きの良い尻を眺めているのも、カリムには分かった。
紛れもない情欲と嗜虐に満ちた眼差しと、自分を蔑む言葉。
「……」
無言のうちに噛み殺した吐息には、隠しようもないほどの甘みが溶けていた。
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最初の頃はまだ抵抗感もあったものを、今ではこうして嬲られるたびに、悦びばかりが体を蝕む。
クロノの言のように、もしこんな姿を教会の人々に知られたら……
あられもない妄想がぞくりと脳髄を走る快感を生み、風に撫でられる下半身に熱を滴らせる。
(やだ……私)
つぅ、と太股の間を雫が伝う。
もじもじと脚を擦り合わせるが、うっすら滲む水気は隠しようがなかった。
後ろからクロノの微かな笑い声が静かに響く。
見られている、知られている、自分のこの淫らな姿を。
そう思うほどにまた一層燃え上がる、それはもう無限ループだった。
「……あ」
ふと、カリムは足を止めた。
彼女の前には今までにも増して強く下へ向かって勾配を形成する、長大なエスカレーターがあった。
終着点に至るまでの長さを見下ろし、カリムの顔に絶望が生まれる。
これほど長い道、急な坂を行けばどうなってしまうのか、さしものカリムもたじろぐ。
だがそんな彼女の肩を、後ろから逞しい指が掴んだ。
近づいたクロノが、そっと耳元に顔を寄せて、囁きかける。
「――行け」
今までの優しげで丁寧な口調とはかけ離れた、強い命令口調。
そこには奴隷の意見など汲む気は欠片もなかった。
命じられている、自分を支配する主人に、あられもない痴態を。
カリムはごくりと唾を飲み、被虐の愉悦に体の芯を熱くさせてしまった。
彼女にはもう自分の意思や誇りを維持する事はできない、あるのは性奴隷として虐げられる悦びだけだ。
こくりと小さく頷いて、ゆっくり歩き出す。
エスカレーターに身を乗せれば、後は流れに任せるままだ。
黒く汚れた手すりに手を掛けたカリムは、真下に仰ぐ光景に眩暈さえ覚えそうになった。
最下層までの長い道には、少なくとも六人以上の人間が居た。
もちろん下へ向かって流れるエスカレーターで、後ろを振り向く人間はそういないだろうが、もしそうなってしまったら……
この短いスカートの間から覗く、びしょ濡れの秘所が、見られてしまうかもしれない。
あまりに倒錯的な悦びに、体の火照りが一層激しさを増す。
『嬉しそうですね騎士カリム』
念話が心にそっと囁いた。
肩に置かれた手でうなじや髪を弄りながら、クロノが笑っているのがカリムには分かった。
奴隷たるカリムは、主人の嗜虐に応えるように頷く。
『はい、嬉しいです。人前で、見つかるかもしれないと思うと……凄く』
何時しか、呼吸は荒く、漏れ出る吐息は熱くなっていた。
もう溢れる雫は膝元まで滴っている。
見られてはいけない、見つかりたくない、その気持ちは裏を返せば見られたいという願望だった。
はぁはぁ、と息をつくカリムに、クロノはそっと顔を寄せた。
耳元で、その悩ましい白いうなじに頬を付けながら、静かに、
「ほんとうに、変態だな、この雌は」
念話ではない肉声での言葉責め。
それだけで、カリムは膝が笑うくらい感じていた。
ふわりと風が煽り、もし誰かが見上げれば絶対に秘部を見られてしまうというのにも、もう羞恥心はなかった。
ただ期待だけがあった。
誰かに見られたい、蔑まれたい、この浅ましい自分を、いやらしい自分を。
教会騎士として幾年も戒め続けた理性から解放された、それが丸裸のカリム・グラシアという女だった。
だが彼女のその変質的な願望に反して、エスカレーターはとうとう最下層まで下がりきってしまった。
幸か不幸か、誰も振り返らず、反対側の上り路線にも人はいなかったから、見られた心配はない。
短くも長い時間を終えて、カリムの息は全力疾走の後のように胸を弾ませていた。
腰が小刻みに震えている様からして、もう限界のようだ。
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クロノはくつくつと笑いながら、そっと彼女の肩を抱いた。
「じゃ、そろそろ〆としましょうか。僕もいい加減、我慢できなくなってきた」
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カリムを促し、クロノが向かった先は、駅を出た先にあった公園だった。
休日の昼ごろというのも相まって、あちこちに人が大勢居る。
そんな中で死角になっている場所が一つ。
薄汚い公衆トイレの中。
あまり清掃されていないのか、汚れの蓄積した公衆トイレの近くにはあまり人がいない。
人目を忍んで事に及ぶにはうってつけで、なおかつ、何時誰が入ってくるかも分からないというスリルも楽しめる。
「きゃ!」
男子トイレの個室に入るや、カリムは壁に向かって押された。
とっさに手を突き出して壁に向かえば、自然と豊満な尻を突き出す形になる。
さらりとブロンドの髪を肩から前に流し、細い柳腰をくねらせる、その姿の……なんと淫らな事か。
クロノの中に湧くどす黒い悦びに熱が篭る。
彼はもう焦らす事もなく、短いスカートの裾を捲り上げた。
剥き出しになる安産型の肉尻。
豊かな膨らみの中央で、秘所はもうびっしょりと濡れそぼっていた。
ひくひくと物欲しそうに蠢く、綺麗なサーモンピンクの入り口。
指先で弄ると、また大量の水気が滴る。
「もうすっかりぐしょぐしょだ、ろくに触らないうちからこうなるなんて、本当に変態だなぁあなたは」
「あぁ……」
ここでも言葉で苛む事を忘れない彼の嗜虐に、カリムの唇から甘い悦びの声が溢れた。
熱いものが、入り口に軽く触れる。
ズボンの前から取り出したクロノの剛直が、狙いをつけてぴたりと押し当てられていた。
来る、そう思った時にはもう彼は貫いていた。
「ひぃあああああ!!!」
一気に力ずくで、腰を叩きつけられて、奥まで。
蹂躙する恍惚のままに、クロノは相手を気遣うという事はしなかった。
それはマゾとして虐げられる事を欲するカリムの望みでもある。
たっぷり密で濡れる媚肉の壷は、今まで幾度となく犯され慣らされただけあって、すぐさま絡み付いてきた。
竿をしゃぶるように締め付ける秘所に、クロノも顔を歪ませて喘ぐ。
「ふぅ……はぁ、凄い締め付けだ。よっぽど興奮しているようですね、騎士カリム」
「は、はい……こんな、場所で……ああ! 犯されると思うと……はひゃぁ! もっと……もっと突いてください! 犯してぇ!」
輝くブロンドの髪を振り乱し、カリムは叫んだ。
甘く、蕩けた声で。
誰かに見つかるかもしれないという期待に甲高く響く声。
本当に誰かがトイレに着たらどうなるのか。
茹った思考では、もうまともに考えられない。
クロノは彼女の欲するままに、めちゃくちゃに犯した。
あらん限りに力を込めて、柔らかく大きな尻肉へ腰を叩きつけて、子宮口までたっぷりと膣を抉りぬく。
蜜を滴らせた媚肉に竿を扱かれる快感に、目の奥がちかちかと明滅するような錯覚さえあった。
比べるなど失礼極まりない事だが、貪る肉の悦びで言えば、カリムの体が与えるそれは妻のエイミィが霞むほど甘美だった。
珠の汗を滲ませる真っ白な柔肌といい、豊満な肉付きの体といい、輝くブロンドを振り乱す妖艶な美貌といい。
ぐっと細い腰を手で押さえたまま、クロノは幾度も幾度も、体ごとぶつかるように腰を振る。
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子宮口に亀頭でキスされるあまりの快感、先に限界が近づいたのはカリムだった。
「だめ、もう……ああ! イ、くぅ……イきます!」
涙と涎で顔をぐしゃぐしゃにして叫んだ時、カリムの体がびくんと震えた。
背中を逸らせ、痙攣する肢体。
全身を駆け巡るアクメの恍惚に、きゅう、と媚肉が締まった。
その拍子に腰を引いたクロノは一際強く肉棒を扱かれて、同じように呆気なく限界を迎えてしまう。
太い呻き声に次いで、びくびくと震える腰、結合部からは泡を立てて溢れる精液が青臭い臭いを漂わせる。
「あぁ……すごぉいい……あつい……せぇし……はぁぁ……」
子宮口に掛けられる精液の熱さに、カリムは蕩けきった声で喘いだ。
深い深い快楽の奈落へ落ちる恍惚、犯され服従する雌の悦び。
魂の感じる歓喜に、抗う術などない。
クロノの逞しい腕が、するりと細い腰に絡みつき、彼が後ろから抱き着いてきた。
長く美しい髪に顔を寄せて、堪らないほど甘い香りを吸い込む。
射精の快感と相まって、カリムの花のような芳しい匂いにも酔い痴れる。
クロノもまた、提督や艦長、夫や父という肩書きから解放されて一人の男になれるこの時間を、愛していた。
「騎士カリム、まだ――良いですね?」
その言葉が何を意味するか、ぼんやりと絶頂の余韻に痺れる思考の中でも理解できた。
まだ硬く大きい彼のそれは欲している、カリムの豊満で淫らな体を、契る快感を。
それは彼女もまた同じだ。
ここで、もっとしたい。
誰かに見つかるかもしれないというシチュエーションを味わいながら、子宮で彼の熱い精を貪りたい。
もっと激しく、もっと熱く。
もっと、もっと……
カリムは一も二もなく、こくりと頷いた。
「……はい」
そうして、また始まった。
知られてはならない、してはならない禁忌の戯れが。
遠くから聞こえる喧騒に、甘く蕩けた雌の声が重なって響いた。
終幕
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投下終了
カリムさんてなんでこんなエロいん?
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乙乙
なんでカリムさんがエロいかって?
そりゃあカリムさんだからだよ!
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GJ
これは性癖ストライクッ
続きを!シリーズ化を!
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>>806
書ける確証はありませんが留意しときますww
さて、じゃあちょろっと投下するか
またイノセント時空、カリムさんとかアリシア、フェイトとかクロノくんとかのなんかエロ
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INNOCENT時空でリニスさんがフェイトとアリシアにクロチンで性教育するお話
「ねえリニス、ちょっと良い?」
夜半、おもむろにドアをノックして現れた少女が、リニスにそう問いかけた。
店の経理関係の書類仕事を一時中断して視線を向けると、見慣れた金髪の少女、アリシア・テスタロッサの姿が在った。
いや、アリシア一人ではない、姉の陰に隠れるように、そっくりの容姿をした妹のフェイトも一緒に居た。
いつもならとっくに寝ているような時間に、一体どうしたのだろうか。
リニスは書類事務用のパソコンの電源を落とし、彼女たちに向き合った。
「どうかしたんですかアリシア、それにフェイトも。こんな時間に起きているなんて珍しいですね」
「うん、ちょっとね」
「……」
いつもの如く、無邪気そうな微笑みで答えるアリシア、なぜかフェイトはその傍らでほんのりと赤く染まった顔を俯けてる。
一体二人がどういう理由で夜分に自分を訪ねて来たのか、皆目検討がつかない。
だが次の瞬間、アリシアの口から出た言葉に、リニスは凝然とした。
「あのね、リニスに少し教えて欲しいの――赤ちゃんの作り方」
「は、はいぃッ!?」
あまりにも予想の埒外から投げかけられた言葉に、リニスの声が裏返った。
だがそんな彼女の驚愕などまるで気にする風もなく、アリシアはいつも通りの屈託ない口調で続ける。
「今日学校で習ったんだけど、男の子と女の子が“せっくす”すると赤ちゃんが出来るんだって。でも私せっくすってよく知らないから、どうしたら出来るのか分かんなくて。ねえ、リニスなら大人だから知ってるよね? せっくす」
期待にきらきらと目を輝かせて、ぐいと身を乗り出して首を傾げるアリシア。
たどたどしい口調でセックスを連呼される気恥ずかしさに、リニスの頬も赤くなってしまう。
しかしそんな姉の袖を掴み、フェイトが口を挟んだ。
「ね、ねえアリシア……やめようよ、別に今聞かなくても良いよ」
「え〜、別に良いじゃない。だってすぐ知りたいんだもん。フェイトは知らなくて良いの?」
「それは……」
アリシアの言葉に、目を泳がせて言葉尻を浮かせるフェイト。
どうやらその様子からして、フェイトはセックスや子作りに関してある程度知識があるようだった。
姉と違って勉強熱心な少女は、恐らく調べものをするうちに本か何かで知ったのだろう。
かといってアリシアに教えるほど性知識が乏しいのか、それとも恥ずかしいのか。
もちろん、そんな故を察するアリシアではなかった。
「ねえねえ? リニス知ってるんでしょ?」
「え、ええまあ……」
「じゃあ教えて! できるだけ詳しく!」
「く、詳しく?」
好奇心旺盛に聞き立てるアリシアの言葉に、リニスは耳まで赤くなった。
詳しく――つまりはただうやむやにおしべとめしべの話をするだけでは済まないのだ。
かといって単純な例え話でもなく、仔細に子作りの順序や意味を教えるなど、一体どうすれば良いのか。
思わず視線を泳がせて考えを巡らせるリニス。
ふとアリシアの傍らに寄り添うフェイトを見ると、なんとこの大人しい少女までも、密かに好奇心を募らせたような視線を熱心にこちらへ向けていた。
どうやらなんのかんのと言って、フェイトもその手の知識への興味はあるらしい。
「うう……」
言葉に詰まり、リニスは追い詰められた心地になった。
元来が真面目過ぎる彼女は、そこに至って、この子たちにきちんと教えてあげなければいけない、という義務感を抱き始めたのだ。
-
それが間違った事という冷静な思考もなく、幾らかの時間の末にリニスは結論に達する。
「分かりました。ではきちんと、詳しくお教えしましょう」
と。
かくしてこの美女は、二人の少女を連れて部屋を出た。
目指すべきは、同居人の家族の……この家に今居る唯一の男性。
□
「ん……え……え?」
何か四肢に感じる妙な心地の悪さに目を覚まし、クロノ・ハラオウンは目を開いた。
肌がすーすーする、身動きができない。
はっと意識が遅まきながら覚醒した時、少年の頬は羞恥に染まる。
「な、なんだこれは!?」
気付けば自分は一糸纏わぬ全裸だった。
おまけに両腕はベッドの支柱に縛られている。
何が何やら分からぬまま混乱する少年に、傍らに居た女性が声を掛けた。
「すいませんクロノ君。少しじっとしていてくださいね」
「うわ! り、リニス!? どうしてあなたが……って、フェイトにアリシアまで!」
驚き慌てるクロノを見下ろすように、ベッド横に立つのはリニス、それにアリシアとフェイトだった。
その事実に少年の羞恥はさらに増す。
好奇心を掻きたてられるのか、アリシアは無遠慮なほどの視線を下半身に向けてくるのだ。
「へぇ、男の子のってこうなってるんだ。前にお風呂で見たお父さんのとは随分違うんだね。ほら、フェイトも見てみて?」
「え? う、うん……」
息が掛かるほど近づいてまじまじと見つめるアリシアの横で、フェイトは恥ずかしそうに頬を染めながらも、じっと見つめる。
まだ皮を被った未成熟なペニスを視姦され、クロノは慌てに慌てた。
まるで理由も何も分からぬままこれほどの恥辱を受ける事が、まったく理解できなかった。
「ななな、何をしてるんだ君たちは!? や、やめないか! ……リニス、どういう事なんだこれは!」
問いただしながら、下半身を隠そうと身をよじる少年。
だがそんな彼の上に、美女の豊満な体が圧し掛かった。
スカートからすらりと伸びるリニスの美脚がクロノの脚を押さえ、両手がベッドの上に落ちる。
覆いかぶさり、間近から自分を見下ろす美貌に、思わずクロノは息を呑んだ。
「暴れないでください。じっとしていれば、すぐに済みますから」
「済むって、君は一体何を……」
「その…………こ、子供の作り方などを少々」
「ええぇッ!?」
あまりにも予想を超えた返事に、クロノの声が裏返った。
リニスもリニスで、言うのが恥ずかしいのか頬を真っ赤にしている。
「この子たちに正しい性教育をすると約束してしまったので、実演する相手がいるんです。協力してください」
「ちょ、ちょっと待ってくれ! だからってそんな……うひゃあ!」
抗議も虚しく、クロノの言葉尻が跳ねた。
唐突に下半身から走ったむず痒い刺激に、背筋が痺れる。
少年の両足を押さえながら、リニスがするりと手を伸ばし、股ぐらのものにそっと触れたのだ。
しなやかで少し冷たい指の感触に、少年は芯から震え上がった。
「二人とも、こ、これが……お、おちんちん、ペニスです。男性器は泌尿器を兼ねているんですよ」
へぇ、と興味津々に顔を覗き込ませるアリシアと、その横で恥ずかしそうに視線を投げかけるフェイトに、リニスは手にした陰茎を示した。
-
彼女も余程気恥ずかしいのか耳まで赤くなっている。
ふにふにと弄くられる感触に、三人分の視線を浴びて、クロノは死んでしまいたいくらいの羞恥心に苛まれた。
だがそんな彼の内心は汲まず、リニスは授業を続けた。
「こ、こうして先っぽは皮に覆われています、セックスの時は剥くのが順当ですね」
「へー、それ剥けるんだ。そういえばお父さんのもずる剥けだったよねフェイト」
「……う、うん……そうだったね」
「ねえねえ、クロノのも剥ける? 剥いてみていい?」
とうとうアリシアは身を乗り出して、リニスの手に握られていたクロノのペニスを掴んだ。
答えも待たず、少女の指先がぎゅっと竿を掴む。
リニスの手よりさらに細く小さな指は、思った以上に強い力で弄繰り回した。
竿を軽く上下させながら、先端の皮を剥きに掛かる。
その乱暴な力加減が生み出す痛く痒いような快感を前に、クロノは背筋をぞくぞくさせて、いきり立つのを抑えられなかった。
「アリシア、ちょ……や、やめ……」
上ずった声は力なく、ずるりと皮を剥かれた拍子に、彼のものはすっかり大きくなってしまった。
倍くらいに怒張した男性器に、アリシアもフェイトもすっかり目を奪われる。
「うわぁ、凄い大きくなっちゃった。ねえ、ほらフェイトも見て、凄いよ」
「……ぅ、うん。凄いね」
何時の間にか、フェイトもすっかり好奇心に火が付いたようで、アリシアのすぐ隣に身を乗り出して、まじまじと大きくなった男性器を見つめていた。
皮を剥いて竿を掴む横から、恐る恐る伸ばされたフェイトの指が、ピンク色の亀頭を撫でた。
硬くなった幹に比べて柔らかいそこを摩られる感触に、ぞわぞわと快感が走る。
「ひぃ! う、うぁぁ……」
「あ、ごめんクロノ。痛かったのかな」
「フェイト、そこは男性の体の中でも敏感な部分です、気をつけて触ってあげてくださいね。慎重に触れば気持ち良い筈ですから」
「うん」
リニスの丁寧な指導で、アリシアとフェイトの指遣いは優しく包み込むようなタッチになった。
否応なく高まっていく快感に、とうとう尿道口からは先走りの汁気が溢れ出す。
「うわ! リニス、クロノのおちんちんおしっこ出始めちゃったよ?」
「違います、これはカウパー液といって、男の子が気持ち良くなった証拠なんですよ」
言いながら、リニスは二人の娘たちからペニスを掴み取った。
両手でしっかりと握り締め、竿を上下に規則的なストロークで扱き始める。
「良いですか、こうやって硬くなったペニスを上下に扱いていくと、男の子は気持ち良くなってイくんです」
「いく?」
「はい、気持ち良くて、その……赤ちゃんを作る元が出てくるんです」
うぁぁ、と掠れるような上ずった声を上げて喘ぐクロノをよそに、リニスは絶妙な力加減でペニスを扱き立てた。
美女のしなやかな指でされる手淫の心地は、堪らないものだった。
注がれる少女たちの視線に、いつしかクロノもぞくぞくとした快感を覚え始めてしまい、それがまた絶頂を促してしまう。
あっという間に限界を迎えて、クロノの下半身はびくりと震え上がった。
「う、うわぁあ!」
跳ね上がる声と共に、ぱっと下腹に飛び散る白い飛まつ。
尿道から迸った白濁が、少年のへそ上までを点々と汚し、ついでにリニスの指までを染めた。
-
つんと薫る青臭い匂いに、アリシアとフェイトは顔を寄せて鼻を鳴らした。
「わぁ、不思議な匂いだね。これなぁに?」
「これが精子、精液とも言います。これで赤ちゃんが出来るんですよ」
「……」
ふぅん、と見つめるアリシア、フェイトも無言ながら興味深そうにじっと見つめたり、すんすんと鼻を寄せて匂いを満喫する。
クロノはそんな無遠慮な視線に嬲られながらも、初めて他人の手で迎えた絶頂の余韻に震えて声すら出せなかった。
ただ荒い息遣いのまま、射精の快感に痺れてしまう。
しかし、生贄に休む間など与えられない。
興味つきないアリシアは、すぐに次の質問をリニスに投げかけた。
「ねえねえ、この“せいし”でどうやって赤ちゃんを作るの?」
と。
純粋な好奇心でそう問いかける少女の言葉に、ふっとリニスの顔に微笑が浮かんだ。
それはいつも彼女が漂わせている理知的な風情とはまったく違う、背筋をぞくりとさせるような、妖艶な色気を湛えたものだった。
リニスのしなやかな指先が、自分自身の着衣に掛かる。
するすると絹擦れのかすかな音と共に、美女は服をゆっくり脱ぎ去っていった。
露になったのは、清楚な雰囲気とは裏腹によく肉を乗せた悩ましいプロポーションの裸身。
綺麗なお椀型の乳房に、細い腰、引き締まった尻、長い脚。
惜しげもなく晒されるその体に少女たちも、少年も、目を奪われた。
「それには、女の子の体についても教えておかないといけませんね」
羞恥と快感のない交ぜになった顔で、リニスはそっと自分の下半身へ手をやった。
うっすら茂みの生える秘所を、ゆっくり指先で開く。
サーモンピンクの割れ目から覗く陰唇、尿道口と膣口、そこは既に蜜で僅かに濡れていた。
自分たちにも備わっている、しかし、今までよく観察した事のない場所へ、二人の少女は興味深そうに視線を向ける。
じっと見つめられて、肌にちくちくと刺さる視線に、リニスは背徳的なものを感じてしまった。
体が火照って、熱くなっていく。
「わ、分かりますか? ほら、ここが膣、女の子の性器ですよ」
「……うん」
「……」
こくりと頷くアリシア、まじまじと見つめるフェイト。
幼い少女たちに見られる事で興奮が煽られ、リニスの膣口から滲む蜜の量が増えた。
そして美女は、二人の視線を誘導するように、人差し指の先をピンク色の宝珠へと向けた。
「そして、ここがクリトリス。ここは赤ちゃんを作るのとは関係ありませんが、触ると気持ち良くなる場所です。んッ」
言いながら、リニスは自分の陰核を指先で突く。
被っている包皮を剥く快感に、声がつい甘く上ずってしまう。
すると、好奇心が湧いたのか、アリシアが陰唇に指を這わせた。
「さ、触っても良い?」
「ええ」
にっこりと笑って頷くと、アリシアは陰唇や膣口を軽く指で弄り始めた。
もどかしい程の刺激がじわじわと走り、リニスは子供に秘所を触られる快感に、喘ぎ声を噛み殺した。
フェイトはじっとその様子を見つめながら、自分のスカートの中に手を伸ばして真似事をしている。
リニスとフェイトの漏らす微かな息遣いに、その場の空気は一層桃色に染まっていった。
「ひゃぅん!」
唐突に跳ね上がるリニスの声。
アリシアが、むき出しになったクリトリスに強く触れてしまったのだ。
-
びくんと跳ねた彼女の体に驚いて、少女はぱっと手を離す。
「どうしたの? 痛かった?」
「え、ええ……少し。ここは凄く敏感な所なので、気をつけて触らないといけません。でも、きちんと優しく扱えば女の子もイけるんですよ」
「へぇ、そうなんだ」
痛いくらいのつたない愛撫に、リニスの秘所はもう洪水のように愛液を滴らせていた。
どうやらマゾの気も強いらしく、少し乱暴に弄られて、美女の膣は既に準備万端とばかりにほぐれている。
リニス自身、もう我慢が出来そうになかった。
ちらりと視線を、ベッドに拘束された少年へ移す。
クロノは目の前で繰り広げられていた痴態を前に、既に股間をぱんぱんに張らしていた。
精液で濡れた幼いペニスは、すっかり元気になっている。
その様子にくすりと笑って、リニスはクロノの上に覆いかぶさった。
「では、そろそろ子供の作り方を教えてあげましょうね」
艶然と妖しい笑みを浮かべながら、美女は腰を下ろして、膣口と亀頭を軽く触れ合わせる。
くちゅ、と触れ合う粘膜と粘膜。
お互いの持つ熱に、ぞわぞわと痺れが走る。
「や、やめ……」
上ずった声でクロノが制止を呼びかけようとするが、彼もまた快感と、生まれて初めて迎えようとしている女体への期待で上手く理性が働かなかった。
いつもの彼ならもっと大きく声を張り上げて拒絶したかもしれない、だが……童貞の少年に、リニスの素晴らしい肉体と美しさは、あまりにも毒だった。
クロノの声など無視して、リニスはアリシアとフェイトに、自分たちの性器をしっかりと見せ付ける。
「良いですか、こうして、男性のペニスを、女性の膣に……はぁぁッ!!!」
「うひゃあ!」
ズンッ、と腰が下ろされた。
リニスの甘い声と、クロノの呻きが同時に木霊する。
クロノのまだ未成熟なペニスはぬるりとびしょ濡れの膣に飲み込まれた。
熱い、溶けてしまいそうな熱さに、神経の一本一本までもが、甘く痺れてしまう。
リニスもまた、クロノ以上に顔を蕩かせて、少年を貪る恍惚に酔い痴れた。
「こ、こうして……んッ……挿入するんです……ほら、分かりますか」
目尻を下げて、涙で潤んだ瞳で体を揺すり、結合部を見せ付けるリニス。
初めて目にする男女の営みに、アリシアとフェイトは声を失って、しかしまじまじとその様を網膜に焼き付ける。
柔肌の上を撫でる視線に、リニスはぞくぞくと背筋が痺れるのを感じた。
子供に見られながらセックスするという変態的な行為に、どこまでも快感は高ぶる。
「あぁ! ふ、二人とも……よく、見てくださいね! ふぁぁ……ひぅん! おちんちん、を……膣、お、おまんこに……いれるのは……凄く、気持ちいんです……ああ! んんぅ!」
髪を振り乱しながら、リニスは既に理性の溶けきった雌の顔で喘ぎ、形の良い乳房を上下に震わせながら、一心不乱に腰を振った。
初めて味わう蜜壷にペニスをしゃぶられ、クロノも少女のような声を上げて、快感に震え上がる。
「う、ぁぁ! り、リニス……やめ……ああ! で、でる……でちゃう、から……」
涙交じりに懇願するクロノを見下ろして、リニスの顔に浮かぶ笑みが、深まる。
淫蕩な、妖艶な、雌の顔。
-
リニスはくつくつと笑うながら、一層深く腰を下ろした。
「良いんですよ、好きなだけクロノ君のおちんぽ汁、私の中に出してください……はぁ! ほら、どうですか? 気持ち良いでしょ?」
「ちょ……ひぃ、ああ!」
性徴の遅い少年の、細い矮躯を貪るように、リニスは豊満な体で彼を責め立てた。
知人の女性の中に射精してしまうという禁忌感を、肉と肉の交わりがもたらす快楽が蝕んでいく。
性への知識は乏しくとも、アリシアとフェイトは目の前のその痴態に、なんとも言えないときめきを覚えた。
男と女の交わり、その淫らさと美しさ……ただ文面の上の知識ではない、実際に目の当たりにする光景の持つ質感。
アリシアの下半身に、するりと細い指が這った。
「ひゃん!」
声を上げて体を震わせる。
見れば、フェイトの小さな手が、姉に絡みついていた。
荒く息を切らすフェイトの目は、とろんと蕩けていた。
「フェ、フェイト?」
「ねえ、アリシア……なんだか私、体が熱い……切ないよ……」
「……ぁッ」
姉のスカートをめくり、下着に指を入れるフェイト。
既にそこはぐっしょりと濡れていた。
閉じた割れ目を弄られ、快感に背筋を痺れさせながら、アリシアもまた手を伸ばした。
フェイトのスカートの中を触ると、自分よりさらにぐしょぐしょになった湿り気が迎える。
リニスの教え通り、秘所を触れる快感を姉妹は身を以って味わった。
「ん! や、やだ……これ、気持ち良いよ……」
「うん……リニスの言ってた、通りだね……あ!」
お互いにお互いの性器を弄りながら、そっくりの容姿をした姉妹は、淫らな痴態を晒す。
目の前で行われるセックスを見ていると、その快感はさらに深く、甘くなっていった。
乳房を揺らしながら腰を上下させるリニスの動きに合わせて、クロノの腰もまたびくびくと跳ねる。
汗だくの少年の顔はいよいよ切羽詰って、限界が近いことを示していた。
「ふふ、クロノくん……もう出そう? 私のおまんこにピュッピュって、また精子でそう?」
甘く妖艶な声で、誘うように責めるリニス。
蕩けた目はまるで鼠を甚振る猫のようだった。
哀れな獲物の少年は、ただ喰われるしかない。
「だめ、ああ……もう……ひゃああ!!」
びくん、と、クロノの細い矮躯がベッドの上で大きく跳ねた。
ぶるぶると震える少年の肢体、その上に跨るリニスの体も、大きく震えた。
「出てる……ああぁ、熱い……はぁ……」
恍惚と甘い声を零しながら、遠くを見つめるリニス。
膣内にたっぷりとぶち撒けられる白濁の熱に、彼女もまた絶頂を迎えていた。
真っ白な二人の肌が、汗だくになって、何度も小刻みに震える。
その淫らな光景に、間近で見せ付けられていた姉妹たちもまた快楽に深く溺れた。
「やだ……きもちいいの、くる……きちゃう!」
「はぁ……んぅ!!」
ぶる、と震えて、ぺたんと座り込んでしまうアリシアとフェイト。
じわりとスカートを濡らし、床の上に広がる液体は、二人分の愛液だった。
あまりの快感と、初めて味わう絶頂に、どうやら腰が砕けてしまったらしい。
四人が四人とも絶頂の中に沈んで、息遣いと肌の熱が空気に溶けて、部屋の空気は饐えた匂いに満ち溢れた。
-
荒く息を切らしながら、リニスは傍らの二人に微笑みかける。
「はぁ……ふ、二人とも……分かり、ましたか? これが、セックスですよ……今日は安全日だから、大丈夫ですが……きちんと周期を見定めてすれば、赤ちゃんが出来るんです」
この期に及んでまだ教育の体を忘れないリニスの言葉はしかし、半ば届いていなかった。
アリシアとフェイトの意識は、イった事でほとんど溶けていて、瞳は茫洋と霞んでいた。
この様では、もう教育うんぬんと教え込んでも意味はないだろう。
リニスは恍惚と淫らな微笑を浮かべながら、自分の中でまだ硬度を失わない肉竿の感触に身震いした。
「あんッ! やだ、クロノ君ったら……まだ元気なのね」
はぁ、と悩ましい吐息を漏らし、体の芯をぞわぞわと走る快感にリニスは蕩ける。
まだ、足りない。
もっともっと、この少年を味わいたい。
「もう少しだけ、しましょうか……」
妖艶な微笑を湛えたリニスは、そうして再び腰を振り始めた。
粘ついた水音、ベッドの軋み、美女と少年の上げる甘い声が部屋に満ち溢れた。
□
「あ……ク、クロノ君」
明くる日、店で顔を合わせた瞬間、リニスの顔は真っ赤に染まった。
「……や、やあ」
クロノも同じく、顔を赤くする。
一日経ってみれば、淫欲の熱に浮かされていたリニスも平素に戻って、自分の乱れぶりに恥らう理性を取り戻していた。
まともに顔を合わせる事が出来ず、頬に手を当てて横目でこちらを窺う仕草は、なんとも可愛らしかった。
クロノにしてみれば彼女ほどの美人と筆卸しが出来た事はある意味幸運と言えなくもないが……
しかしあれは、一夜の過ち、何かの間違いと流すのが賢いだろう。
何より、お互いにこれ以上気恥ずかしいまま日常を過ごすのは無理だと思えた。
「あの……昨日の事は、忘れて欲しいのですが」
「ああ、うん……僕もそのつもりだ」
顔を赤くしたまま、二人は曖昧な苦笑をして、顔を逸らす。
しばらくの間は互いに顔を直視できなさそうだ。
これ以上気まずい空気に居るのもばつが悪く、クロノはそそくさとその場を後にした。
店頭での仕事はしばらく後回しにしよう、リニスと同じ場にいるだけで顔が赤くなってしまう。
今日は自室で学校の勉強でもするか。
そう漫然と考えた彼は、自宅の自室へと向かった。
しかし、ドアを開けた時クロノは硬直した。
彼の部屋のベッドに、二人の金髪の子猫が待機していたからだ。
「あ、クロノ」
「お、おかえりなさい……」
白いシーツの上で、服を半分脱ぎかけのアリシアとフェイトが、潤んだ瞳で彼を出迎えた。
二人の少女の桜色の唇は、透明な唾液の糸がつぅと掛かっている。
アリシアの指先が服の隙間からフェイトの薄い胸を撫でている様子から、二人が演じていた痴態の程が知れるだろう。
それは正しく、昨晩の情景の再現に他ならなかった。
ただただ驚いて固まるクロノに、二人がそっと近づいてくる。
頬にかかる、熱く甘い吐息。
-
そして、脳細胞と理性を溶かす声音が囁く。
「ねえ、クロノ……昨日の事思い出したら、なんだか私たち体が熱くなっちゃって……」
「二人だけじゃ上手くできない、から……ね? 昨日リニスにしてたみたいなこと、私たちにも……」
未熟でつたないだけに、余計それが淫靡に思えるたどたどしい手つきで、アリシアとフェイトの指がクロノを絡め取る。
その時、既に彼の下半身は硬く自己主張を始めていた。
背後のドアをそっと閉めながら、鍵を掛け、少年はベッドへ向かい、そして……肉の悦びに溺れた。
終幕
-
投下終了
リニスのエロって少ないから新鮮じゃね
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GJ!リニスのエロとは珍しいな
この調子で他のマイナーキャラや4期の新キャラ達のエロとかも増えて欲しいなぁ
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しぐあいシリーズの新作投下します。百合エロ。
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しぐ×あい! ぬくもり
「リインフォースが寝込んだ?」
管理局の仕事を終えて帰宅したシグナムは、早々にシャマルから告げられた言葉を反芻した。
脱いだコートを受け取りながら、シャマルは頷いた。
「ええ、なんだか気分が悪いって。今は寝室で休んでるわ」
「そうか」
不安を滲ませるシャマルの声に、シグナムは静かに頷く。
感慨なき将の態度に、癒し手はどこか訝るような顔をするが、それを特に追求するような事はしなかった。
既に八神家の面々は夕食を終えており、しんと静まり返った居間でソファに腰掛けるシグナム。
漫然と視線を泳がしながら、将はぽつりと尋ねた。
「明日は誰か看病できるか」
誰を、とは聞くまでもない。
「いえ、生憎とみんな用事があって。良ければ私が休むけど」
「ならば私が暇を取る」
シャマルの言葉を聴くと、シグナムはすぐさまそう申し出た。
あまりに早い返事だったのでシャマルがそれを理解するのに、数拍の間を置いたほどだ。
「え、ああ、うん。あなたがそうしてくれるなら助かるけど。明日は休んでも平気なの?」
「構わん」
速やかで淀みない答えは、そのまま意思の確かさを物語っている。
ならばもう口を挟むのは野暮だろう。
シャマルは了承して頷いた。
「分かったわ、じゃあお願いするわね」
「ああ」
重ねてそう言うシャマルに、シグナムは小さく頷いた。
□
「むぅ……」
カーテンの隙間から差し込む光が幾条も、薄く舞う埃を輝かせながら、朝の到来を教える。
白い朝陽に顔を照らされて、リインフォースはベッドの中で身をよじった。
まだ眠気がじんと染み込んだ脳細胞は、夢の世界を貪欲に求めているようだ。
寝癖のついた長い銀髪を乱しながら、リインフォースは抱き枕をぎゅうと抱きしめながら布団の奥へ潜む。
だがそんな彼女を、凛とした声が呼び起こした。
「おい、いつまで眠っている」
このシチュエーションでは聞く筈のない声、居る筈のない相手に布団を半分捲られて、リインフォースははっと目を覚まして瞠目した。
「しょ、将!?」
果たして、そこに立って見下ろす姿は、紛れもなく烈火の将シグナムであった。
リインフォースが驚いた理由は、いつもなら仕事に出かけているシグナムが家に居る事もあるが、なによりその格好にあった。
シグナムは、今まで一度として袖を通した事のない白いエプロンを掛けていた。
その様子から、自然と事態を把握して、リインフォースは恥ずかしそうに俯いた。
「もしかして、私の看病の為に」
か細い言葉には力がなく、如何にも申し訳なさそうだった。
魔法術式のプログラムによって肉体の基礎を構築しているリインフォースは、少々の体調不良でどうこうなるほどやわではない。
受肉した体が元の新陳代謝を取り戻すまでの間、じっと養生していれば良いだけの話だ。
それを、仕事を押してまで家に残って看病するというのは、ただ彼女に孤独を味合わせない為だけの優しさに他ならなかった。
「気にするな。私が好きで残っただけだ」
どこか憮然とした口調でぶっきらぼうに言うシグナムだが、それは一つの照れ隠しだった。
武辺一徹の騎士の将、剣を執るならば一騎当千だが、まだ人を愛し優しくするには不器用が過ぎる。
-
それをなんとなく理解しているリインフォースの口元には、ふっと笑みが浮かんだ。
些細な事かもしれないが、それだけでも心に温かいものが満ちるのを感じる。
幸福――その二文字には、まだ彼女も慣れていない。
「ありがとう」
ふと告げたささやかな声音は、心からのものだった。
将の顔を赤面させるには十分だ。
シグナムはばつが悪そうについと視線を逸らし、小さく咳払いして気を紛らわせる。
「と、ともかくだ。今日は私が看病してやる。まずは朝食だ、どうする? ここまで持ってきてやろうか」
「いや、大丈夫だ。いつまでも横になっているのもなんだし。ちゃんと起きて下へ行こう」
リインフォースはうーん、と背を逸らし、大きすぎるくらいの胸を押し出すように体を伸ばして、長い睡眠の凝りをほぐす。
だが長く艶やかな銀髪はすっかり寝相で癖がついてしまい、あっちへこっちへ跳ねていて、それがどこか子供めいて可愛らしかった。
思わず、シグナムの顔に笑みが零れる。
「そうだな、まずはその前にしゃんと格好を直しておくと良い。先に準備を済ませておく」
「あ、うん……わかった」
指摘さて、慌てて乱れた髪を手櫛で梳き、リインフォースは恥ずかしそうに苦笑した。
まずは食事より先に、身支度が先決だろう。
促されるままに洗面所へ向かう彼女を微笑ましく見送りながら、シグナムもまた一階へ下りて、朝食の準備をしに向かった。
□
「ご馳走様でした」
そっと手を合わせて、空になった食器を前にリインフォースは行儀良く礼する。
寝巻きのパジャマ姿のままという事もあって、美貌と色香に相反して子供っぽく、それがなんとも可愛らしい。
微笑ましくそんな仕草を見ながら、シグナムはそそくさと食器を片して流しへ洗いに行く。
「美味しかったか?」
「ああ。将は料理も出来るんだな」
「いや、ほとんどは主はやてが作っておいてくれたものだ。私が作ったのは卵焼きくらいだ」
洗剤の泡で油汚れを落としながら、シグナムは照れたように言う。
はやてや守護騎士の為、何かの役に立ちたいと時間があれば家事もするようにしているが、料理ばかりはまだまだつたない。
それでもリインフォースは屈託ない笑みを浮かべる。
「でも将の卵焼きも甘くて美味しかった」
素直すぎる物言いに、またシグナムの頬が少しだけ赤くなる。
無双の騎士であるシグナムも、リインフォースのこういうところにはてんで敵わないらしい。
恥ずかしさから目を合わせないように洗った食器をラックに入れながら、話題を自然に逸らす。
「ところで、昨日はちゃんと風呂に入ったか?」
「いや、実を言うと不精してしまって」
「なら入っておけ。もう沸かしてある」
「分かった、すぐ入るよ」
リインフォースは頷くと、すっくと立ち上がり、早くもパジャマのボタンを幾つか外しながらバスルームへ向かった。
ちらりと一瞬だけ見えた胸元の深い谷間と白い肌に、ふっとシグナムの脳裏に想像が過ぎる。
-
浴室で長い銀髪も豊満な肢体も雫で濡らし、全身を清めるリインフォースの姿、甘い声音――
(な、何を考えているんだ私は……)
意図せず脳裏に浮かんだ眩い裸身に、シグナムは頭を振る。
だがあの悩ましい体の隅々を知っているだけに、一度考えてしまうと消えてはくれない。
ボーっと熱くなりそうな頭を冷やそうと、蛇口から流す冷たい水で手を濡らし、額を拭った。
それからしばらく、シグナムは頭にこびり付くあの美しい体を忘れようと努めた。
□
それから二時間程の間を、シグナムはあれこれと家事をして過ごした。
洗濯に掃除、いつもははやてやシャマルに任せきりにしていた事をしてみると、いつも家族に頼っていた苦労が身に沁みる。
エプロン姿で三角巾を被って掃除に勤しむ姿はさながら専業主婦だった。
だが全て終わってしまうと後は暇になってしまう。
かといってこんな時間に庭で剣を振るってはご近所の人々に訝られるだろう。
仕方なしに、シグナムは居間のソファに腰掛けてテレビを見ながらお茶を啜り、せんべいを齧った。
昼間の枠にやっているドラマの内容はやたらと男女の痴情のもつれを取り沙汰したもので、見ているとなんとも気まずい気分になってしまい、結局切ってしまった。
となると、やはり時間を持て余してしまう。
幾らか無為に時間を過ごしたシグナムは結局、二階のリインフォースの部屋へと行った。
「入っても良いか」
ドアをノックし、返事を待つ。
しかし待てども声は返ってこなかった。
その数秒の間の沈黙が、馬鹿げた妄想を掻き立てる。
扉一枚隔てた先で、誰に見取られる事もなく消えてしまうリインフォースの姿を――
「おいッ」
湧き上がる不安のままに語気を荒げ、無遠慮にドアを開けるシグナム。
あまり飾り気のない部屋の中、壁側に置かれたベッドの上には……シーツの盛り上がりがあって、銀髪の頭がちょこんと飛び出していた。
おずおずと顔の上半分だけを出したリインフォースが、こちらを驚いたように見つめている。
「ど、どうしたんだ将……いきなり」
突然ドアを乱暴に開けて声を張り上げるシグナムの姿に、リインフォースは不安交じりの声で問いかけた。
もちろんシグナムは自分の考えてしまったせん無き想像を言えるわけもなく、咳払いと共に言葉を探る。
「いや……何でもない」
それでも無骨な騎士に出せた言葉はその程度だった。
咄嗟に上手く繕えるほどシグナムという女性は起用ではなかった。
沈黙のまま気まずい空気を過ごすのに耐えかねて、シグナムはとりあえずリインフォースの傍まで行った。
どうせなのだから、彼女の様子を診ておこう。
「具合はどうだ」
膝を折り、目線をベッドのリインフォースを合わせて、優しく問いかけた。
それだけでどこか、言葉に出来ないものをシグナムは感じる。
自分を見上げる真紅の瞳に映る輝きの奥に……
「大丈夫だ、もうかなり良くなった」
そう言って微笑みかける顔の血の気のなさに、シグナムの眉根はしわを生んだ。
身内を不安にさせまいとする強がり、それは自分自身でも同じだから、痛いほど分かってしまう。
ましてやリインフォースは、ともすればシグナムよりなお嘘が苦手で言葉がつたない。
-
彼女にそれ以上の戯言を吐かせるより前に、シグナムはさっと手を伸ばし、白い頬と額に触れた。
「随分冷たいな」
リインフォースの言葉を咎めるような、憮然とした口調だった。
先ほど熱い湯に浸かったにしては、今触れている肌はひんやりとしすぎている。
とても壮健の者の体温ではない。
つたない強がりをあっさり看破されて、リインフォースは気まずそうに眉尻を下げた。
麗しいほどの美貌が、教師に叱られた子供みたいになる。
「……すまない」
「謝るくらいなら嘘を言うな」
「ぅぅ……」
きっと申し付けるシグナムに、リインフォースは貝殻に隠れるやどかりみたいに、顔をシーツの中に沈める。
癖のある前髪と頭頂部だけ覗かせて隠れている様はどこか可愛らしく、やや厳しくなっていたシグナムの顔も苦笑になってしまった。
「具合が悪いなら素直に言え。隠されるほうが心配なんだ。今はどういう感じだ、どこか気分は悪くないか」
柔らかく優しくなった将の声に、もう怒気は引いたと察して、リインフォースはまたちらりと顔を覗かせおずおずと告げた。
「体が、少し冷たい……それ以外は大丈夫だ、どこも悪くないよ」
「本当か」
「うん」
こくりと頷く仕草と、自分を見上げる眼差しに、それが真実であると悟り、シグナムはため息をついた。
その様子からして、急を要するほど体調は悪くないようだ。
はやてやシャマルが帰って来たら、肉体的にもプログラム的にも回復を促す手段は幾らでも講じられるだろう。
胸につかえていた不安の枷から解放されて、全身から力が抜けるのを感じる。
だが、それまでの間をどうしようか。
もう時節も春に移り行く頃合で、電気毛布などの防寒用品は納屋の奥へ仕舞いこんでしまった。
今からあれらを引っ張り出すのも時間を取られる。
冷え切ったリインフォースの体を速く暖めてやる方法、一つだけ手っ取り早いものがある。
羞恥心が邪魔をしそうになったが、慈愛と欲望がそれを上回った。
シグナムは腰の後ろに手を回してエプロンの紐を解く。
そして、赤らんだ顔で囁いた。
「とりあえず、暖かくしよう」
シーツの中に潜り込んできた温もりに、リインフォースが驚きの声を上げたのは、そのすぐ後だった。
□
静かな室内、零れるのは微かな息遣いだけ。
シーツを盛り上げる膨らみは二つに増えて、十分なゆとりを持つ筈のベッドが狭く感じられた。
服越しに肌へ押し付けられる柔らかさと温もりに、リインフォースは陶然と酔い痴れてしまいそうだった。
「……」
声もなく、間近にある相手の顔を見る。
さらりと流れる桜色の前髪、愛剣を思わせる鋭い切れ長の瞳の眼差し、澄んだ青さ。
じっと見つめ、また見つめられるのは、嬉しさと恥ずかしさが入り混じった不思議な心地だった。
それはシグナムも同じだったのだろう。
体調不良で血の気の薄いリインフォースの白い頬に比して、将の顔は熱を帯ほんのりと赤らんでいる。
輝く銀の髪を散らし、深紅の双眸から視線を注ぐその美貌。
見慣れているとはいえ、やはりこうして触れ合っていると熱が沸く。
だがそれで良い。
冷え切ったリインフォースの体を温める手段は、この火照った騎士の体なのだから。
同じシーツの中に包まって、シグナムはリインフォースの腰に回した手に力を込めた。
くびれた曲線を描く腰と背中を抱き寄せて、自分の体を押し付ける。
豊満過ぎる二人の胸が、下着とシャツを挟んでなお柔らかさを伝え合い、熱を分け合う。
さらにはむっちりとした太股まで絡み合って……
悩ましく肉付いた体をぴったりと押し付け合うと、否応なく二人の官能までも煽られてしまった。
「しょ、将……も、もう少し離れて……」
次第、次第に、シグナムの温かさを肌から与えられるリインフォースは、少しずつ頬に赤みを戻して訴えかけた。
今まで何度も二人で愛を紡いできた。
すっかり女の悦びを刷り込まれた体は、ただこうして体を押し付け合っているだけでも、じわじわと快感を呼び起こされてしまう。
温もりだけでなく、淫らな心地まで煽られて、リインフォースの理性はそれに流されまいとした。
-
それでもシグナムの手は、少しも緩める事なく、いや、むしろさらに力を込めて柔らかな肢体を掻き抱いた。
大きな乳房が正面から潰れるように押し付け合い、悦びが増す。
じんわりと広がる快感に、リインフォースの眉根が歪んだ。
「んッ……」
瞳を潤ませた美貌から零れる、甘い吐息。
既に先ほどまで冷たかった体に、その名残はなかった。
抱き合って、息が掛かるほど顔を近づけて、見詰め合って……身も心も官能に染まり行く。
正に烈火の名の如く、シグナムの体は体温だけでなく心の熱まで余さず伝えていた。
「……リイン、フォース」
そっと、シグナムの唇が名を囁く。
互いの前髪が重なって額を撫でる、近づく息遣いの熱に頬がくすぐられ、唇が触れ合った。
「……んッ」
キスした口の合間から漏れる吐息。
頭の奥に霞む桃色のもやに、意識が染められていく。
体と心を重ねて体温を与え合う心地に、シグナムもリインフォースも、普段は秘めている想いを抑えられなくなっていた。
そっと唇を離すと、つぅ、と唾液の糸が繋がって。
瞳と瞳は薄く涙の膜に覆われていた。
もう、止まらない――
「ぁ……はぁッ」
切ない声を上げながら、リインフォースの胸元のボタンが千切られそうなくらいの勢いで外される。
シグナムの指は荒々しい程の力で彼女の服を、次々と脱がしていく。
同時に自分の服もそそくさと脱ぎ捨てて、二人の白い柔肌は晒された。
すっかり芯に火の付いた体と体は上気して、薄く汗を滲ませていた。
服の中で込められていた汗と甘い体臭が入り混じった香りに頭がくらくらする。
ましてや目に焼きつく白い肌は、視覚までをも淫蕩に酔わせた。
「将……しょぉ」
聴覚を狂わすような溶けた声を上げ、シグナムを求めるリインフォース。
つんと張りを持つ肌に口を付けて、ついばむように口付けをして愛撫する。
ぞわりと走る快感に身を震わせるシグナムもまた、リインフォースの耳たぶにちろりと舌を這わせて愛した。
手と手が豊かな乳肉を揉み合う。
硬くなった乳首をシグナムに摘まれて、リインフォースの体はそれだけでびくんと跳ねた。
「ひゃんッ! あ……ふぁ!」
こりこりと指先で転がされて、その度に声を甘く蕩かせるリインフォース。
さらに首元を舐められて、白い太股の間を湿らせる愛液の量が途端に増える。
膣口はしとどに濡れて、まるで物欲しげに呻くかのように、ひくひくと陰唇を震わせていた。
陰核も充血し、ぷっくりと膨らんで自己主張して止まない。
そんな紅い宝珠に、騎士の指がするりと這い寄る。
「ぃッ!!」
あまりの快感に引きつった声を零すリインフォース。
シグナムの指にクリトリスを撫でられ、目の奥で白い光がスパークした。
-
何度もか細く震え上がっては波打つリインフォースの豊かな肢体。
そんな彼女の体を、シグナムはいよいよ力を込めて組み伏せて、圧し掛かった。
「あぁ……」
蕩けた声を零し、見上げるリインフォース。
その悩ましい様を見下ろすシグナムの顔もまた、淫蕩に熱を帯びて。
ぐっと肉付きの良い脚を左右に大きく開かせて、シグナムはその間に自分の体を押し出し、脚と脚とを絡ませる。
そして蜜でたっぷりと湿った二人の秘所が、ぐちゅりと重なった。
「んぅッ!」
「はぁッ!」
二人の声が同時に零れて空気を濡らす。
充血した陰唇と陰唇、陰核と陰核とを重ね合わせて生まれる快感に、両者の脳髄は奥まで痺れていく。
弾む息遣いの中でシグナムは体を何度も揺すっては、ぐちゃぐちゃと粘着質な音を立てて腰を突き出した。
そうする度、浜辺を打つ波のように緩急をつけて背筋を貫く快感の熱。
重なる息遣いもまた同じく、弾んでは消え、消えては弾む。
愛し合う二人の動きに軋むベッドのスプリング。
徐々に上り詰めていく昂ぶりは、いよいよもって限界を見せ始めた。
「将……もう、ああッ! だめぇ……ッ!」
「くぅ……んッ」
切羽詰った声で喘ぐリインフォース、シグナムは唇をかみ締めて涙を湛えた瞳を細めた。
体が沈んで、今まで以上に強く押し付けあう体と体、乳房と乳房、乳首と乳首、陰核と陰核。
その瞬間、背筋の芯を絶頂の波が同時に貫いた。
びくびくと震え上がり、痙攣するシグナムとリインフォース。
吐息のみならず汗ばんだ肌の熱まで、シーツの中で混ぜ合わされて、部屋の空気をぬるく湿らせる。
絶頂の余韻に体を支える力を失ったシグナムの体は、どさりとリインフォースの上に倒れこむ。
汗で濡れた熱い肌が触れ合うのは、何とも言えず心地良かった。
そうしてそのまま、まどろみに意識は溶けていった。
□
それから数時間後、空が夜の闇に包まれた頃合、八神家の面々は皆仕事を終えて居間に揃っていた。
ただ一人、リインフォースだけは養生して自室で眠っている。
「……」
ソファに腰掛けて腕を組んだシグナムの表情は、どこか冷たく硬かった。
はやての手料理を口にし、家族の憩いの時間を共にしたというのに。
どこか人を寄せ付けないその雰囲気に、敢えて声を掛けたのはシャマルだった。
「ねえシグナム、どうかしたの?」
隣に腰を下ろすシャマルに、将はふっと一瞥をくれる。
「ああ」
気だるげな声を零すシグナム。
平素の彼女らしからぬ、どこか力の抜けた声音だった。
シグナムは隣に座ったシャマルからついと視線を逸らし、横目に背後を見遣って、はやてたちがこちらを意識していない事を確認する。
「シャマル、リインフォースの体はもう診たのだったな」
「え、ええ」
「どうだった」
「明日にはもう回復すると思うわ。体の機能はもう元に戻ってるから」
と、シャマルは言った。
帰って早々に風の癒し手はリインフォースの治療を行い、身体不調のプログラムバグの除去を行っている。
だが、言葉の裏に潜む陰を、シグナムは決して見逃していなかった。
いや……元より将は、どこか天性の勘とも言うべきところで見抜いていたのだろう。
シグナムの唇は、静かに、シャマルだけに聞こえる声音で囁いた。
「リインフォースは…………もう長くないのだな」
と。
諦観と絶望との入り混じった響きの薄暗さに、シャマルの顔は悲痛に凍る。
-
何と答えるべきかあぐねて、開いては閉じる口は、上手く言葉を紡げず。
だが、シグナムを相手に下手な慰めなど告げられるわけもなく。
結局は白状した。
「……ええ」
リインフォースの体を診た時、癒しを本領とするシャマルだけが察した事。
まだはやてたち、他の家族には告げていない。
優しすぎるシャマルにはこれほど辛い事を、どう切り出して告げて良いか分からないから。
いつか来ると知っている永の別れの時、それは皆分かってはいる……分かってはいるが、だが受け入れるにはあまりに重すぎる。
シャマルの簡潔な答えに、シグナムはかみ締めるように頷いて、ふっと天井を見上げた。
平素と変わらぬように見えるその横顔が、果たして胸のうちの感情を隠すための仮面であると、シャマルは知っていた。
「そうか」
遅れすぎて出た返事に滲む、虚しい響き。
鋭すぎる哀しみの刃に心裂かれた者の声。
その声は、隣に座ったシャマルにも聞こえないほど小さく、大気に溶けて消えた。
終幕
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投下終了。
このシリーズも次でしまいや。
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乙です!
このシリーズ凄い好きだ、シグナムもリインフォースもいい
そしてやはりこうなるのだと思うと切ないな
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GJ、ついにその時との遭遇か
全裸待機するしかないな
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イノセントのBJ姿のプレシアさんは旦那の隠し持ってたコスプレAVを見て
こういうのが好みなんだと思って頑張って着てみた何て感じのする見た目になってるね
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イノセントのリンディさんは旦那と制服プレイ余裕なんやで?
-
フェイトちゃんやクロノくんがお兄ちゃんお姉ちゃんになってしまうね!
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アリシア「ママ、わたし新しい妹がほしい!」
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真っ赤になって恥ずかしがりながら「が、頑張ってみるわ」と言うプレシアさんはその夜ベッドの旦那の上に覆いかぶさって(ry
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テスタロッサの女はみんな愛が重い女だけど良い女ってのは共通してる気がする
もしプレシアの母が登場していたらきっと女傑系だけど愛の深い女だったに違いないw
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確かにプレシアさんとか成長したフェイトさんって重そうだよな。何がとは言わんが。
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そりゃあんだけ立派な体してればな!
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イノセントだとアリシアがロリペタのままでフェイトがバインバインになるんだろ
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妹に負けたことを気にするアリシアお姉ちゃんを、セックスすれば女性ホルモンが出て女らしくなれるよと言葉巧みに……
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>>837
バインバインがパイパンに見えた
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大人フェイトそんが生えてないのか、それとも金色草原なのかは永遠の課題
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黄金密林だったらどうするの
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むしろごほうびです!
剃毛プレイって興奮するよね!
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>>838
アリシアってああ見えてもの凄くガードが堅そうなイメージ
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なのは「フェイトちゃんはアナルの周りが黄金密林なの」
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>>844
二重の意味でかー
おおぅ、レベル高いなァw
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>>843
そして自分の時以上にフェイト関係では鉄壁に
アリシア「フェイトと付き合いたいなら、まずはわたしにあなたを認めさせてみなさい!」
無論、アリシアを陥落させた後にはラスボスが控えていることは言うまでもないw
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クロノ「つまりまずアリシアをおとして」
アリシア「んはあああ!おひりぬぽぬぽするのらめええええ!フェイトにばれちゃうのおおお!」
クロノ「プレシアママを説得」
プレシア「く・・・くやしいけどイクッ・・・でもフェイトには手を出させないわ、攻めるならもっと私を攻めなさい」
フェイト「はああ、なのはなのはなのは!なのはのぱんつ!」
なのは「フェイトちゃん、さすがにデュエル中に下からのぞくのはやめてほしいの(ドン引き)」
クロノ「・・・しかしまだ壁は高いな」
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>>847
SS化はよ! はよー! 間に合わなくなってもしらんぞー!
子持ち人妻熟女を娘ともどもアナル責めでトロ顔晒させる展開はよ!!
-
もう完全にこのスレのクロノは尻前提だよなwww
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それに一体なんの問題があると。
アナルはよきもの。
さて、んじゃあ書き上げたのでしぐあい投下すんよー。
今回で最終回。
まあいつも通り、エロで百合で。
-
しぐ×あい! 終わりの――
飛び散る火花、響き渡る金音と共に、白銀に輝く刃が大きく虚空へ弾き飛ばされた。
風を切り幾度も回転した末、長大な剣はその切っ先を深々と大地に埋めた。
レヴァンティンを打ち払い、目の前に突き出された斧刃の黒い輝きを前に、シグナムは呆然とする。
痺れる自身の手の震えを、どこか他人事のように客観視する醒めた思考。
敗北の余韻に硬直する将へ、フェイトは冷然と告げた。
「私の勝ち、ですね」
平坦な声でそう言われて、シグナムは手を下ろす。
たまに時間と場所を用意できたのなら、互いに刃を交えて剣技を磨き合う仲のフェイトとシグナム。
場所や戦闘の開始地点といったシチュエーションを様々に設定した戦いは、常に緊張感を伴い、良い鍛錬になっていた。
だがこの日のシグナムの剣技は、どこか切れがない。
そして、フェイトはその冴えをなくした理由を知っていた。
「――そうだな」
ぽつりと呟く。
空虚な沈黙が数秒間、世界を支配する。
ため息を漏らしたのはシグナムか、フェイトか、あるいは二人ともか。
「今日はもう止めましょう」
「……」
バルディッシュを待機状態にし、背を向ける。
その小さな背中をシグナムは無言で見送った。
訓練用の広域結界空間から、ふっと転移魔法で消えるフェイト。
場にただ一人だけ残されたシグナムは、地に突き立ったレヴァンティンの柄を手にし、引き抜く。
馴染んでいる筈の長剣が、まるで鉛のように重く感じた。
□
いずれ来るものだとは分かっていた。
現世に留まり、肉体を持って生を受けたリインフォースの命は、劣化したプログラム生命体の不可逆的消滅を免れない。
過ぎ行く日々が充実していただけに、死の刻限の訪れは、一層早く感じられた。
あらゆるスキャンと予測から、残る時間がたった十日と分かるまで、あっという間に。
あと十度日が沈み、また昇れば、リインフォースは消える、永遠に。
終わりの時を前にした日々を、しかし八神家の皆は平素と変わらぬよう過ごした。
出来るだけリインフォースに穏やかな生活を送らせたいという想いからだ。
それでも一日と、一時と、その瞬間が迫る事を考えれば、誰もが胸の詰まる気持ちになる。
はやてが涙を流し、目を赤く充血させる機会も、とみに増えていた。
いや、はやてだけではない、シャマルもヴィータもその顔に哀しみの色を滲ませ、ザフィーラでさえも憂いに表情を曇らせる。
八神家の皆が、いずれ来る別れの時に想いを馳せ、悲嘆の中に在った。
ただ、一人だけを除いて。
その中にあってシグナムは、まるで鉄面を被ったかのように、いかなる時をも冷然とした表情を崩さなかった。
あまりに表面に感情を出さぬ為に、ヴィータなどはシグナムを露骨に睨む事さえあるのだ。
シャマルやはやても彼女の気持ちを図りかねて、不安そうな顔をする。
だがザフィーラだけは何かを察したように、そんな彼女らを諌めた。
あるいは、彼はどこかで分かっていたのだろうか、あの二人の関係を。
そんな日々のある晩だった、シグナムが家に帰ってこなかったのは。
□
「あ、うん、分かったわ。ありがとなフェイトちゃん」
そう言って、はやては受話器を置いた。
時間は夜八時を回っている、いつもならとっくにシグナムは帰っている時間だが。
この日に限っては連絡も遣さず、行き先も検討がつかない。
とりあえずはやては、思い当たる節に幾つか連絡を入れてみる。
その話しぶりから何か聞けたと察して、傍らに居たリインフォースは、電話を切った主へ尋ねた。
「どうでした?」
「うん、今日はフェイトちゃんと模擬戦しとたっていう話なんやけど、それからの行き先は全然分からんって」
困ったように眉根を寄せて、首を傾げるはやて。
リンディやレティたちにも一応連絡をしたが、局の仕事は既に済ませているという。
まったく行き先は分からなかった。
管理局やアースラ、ミッドチルダには居ないとなると、やはり海鳴に居るというのが順当だが。
「シグナム、どこに行ったんやろう……」
その行き先は、まるで分からなかった。
携帯電話に掛けても電源が入っていないようだし、念話を送っても反応もない。
一体どうしたものか。
はやてが考えていると、ふと視界の片隅でリインフォースが上着のコートを纏い始めていた。
「主はやて、将は私が探しに行ってきます」
「え、そんな……」
はやての顔が、一瞬不安そうに歪む。
リインフォースに残された僅かな命、日々衰えていく体、それを思えば彼女を一人行かせるのは気が引ける。
-
シャマルやザフィーラを共にさせようか、そうはやては言いさして、それを制してリインフォースは首を振る。
「一人で大丈夫です。皆と一緒に待っていてください」
ふっと笑う優しい微笑に秘められた強い意思、はやてはそれ以上口を挟む事が出来ず、頷いた。
「じゃあ、お願いな」
「はい」
首にマフラーを掛けたリインフォースは、もう一度はやてに微笑みかけて、夜の街へ出かけていった。
□
海鳴の街はその名に冠する通り、海に面している。
水面で冷たい海水と触れた風は冷たく、海沿いの周辺では桜の開花も遅い。
時節は六月の初めであるが、海岸線に連なる町並みの中には、幾本か名残惜しげに花弁を残すものがある。
ちょうど、この小さな道場の庭先には、そんな葉桜が一本立っていた。
剣道の看板を掲げる、古びた木造で歴史を感じさせる風情には、桜の古木はなんとも映える。
シグナムはその木を、胴着姿でじっと眺めていた。
この道場には非常勤の講師として時折足を運んでいる。
今日は稽古の日ではなかったが、道場主に無理を言って鍵を借りたのだ。
汗で湿る胴着からして、それなりの時間を独り稽古に費やしたらしい。
晩春の風を浴びながら、シグナムはただ言葉もなく桜を見つめる。
あと何度か強い風が舐めれば、残る花弁は虚しく散り尽くすだろう。
思う程に侘しさが募る。
果たしてシグナムの胸裏に、儚げに揺れる数少ない桜花は、誰と重なるのだろうか。
「やっぱりここに居たんだな、将」
物思いに耽るシグナムの横顔へ、澄んだ声音が掛けられた。
振り返るまでもなく、声だけでも相手が誰なのか分かる。
視線は新緑の芽吹く梢に向けたまま、シグナムは言葉を返した。
「リインフォースか」
冷たく硬質な声だった。
リインフォースは変わらず、優しい声音で告げる。
「連絡も遣さず帰らないから、皆が心配している」
「そうか」
それきり、場は静まった。
庭に立ち桜を見上げるシグナム、そんな彼女を見つめるリインフォース。
微かな風に煽られて梢の触れ合うささやかな音だけが響く。
長い沈黙を挟みシグナムはようやく口を開いた。
「よく、ここが分かったな」
「ああ。以前将に聞いた事があったからな、言っていたろう? たまに、独りで稽古していると」
「そうだったかな」
言われてようやく思い出した。
確かに、寝物語でそんな事を語った事があった気がする。
心が落ち着かない時、迷いがある時、振り払おうと独り誰の邪魔もなく竹刀を振るうと。
「帰ろう、皆心配している」
「……」
促され、しかし、将は沈黙したまま。
-
リインフォースに一瞥もくれず、ただ無言で桜を見上げる。
そんなシグナムの後姿に何を感じ取ったのだろうか、リインフォースは彼女の元へ近づき、そっと手を取った。
温かく、そして、震える細い手。
だが掴まれた瞬間、シグナムはリインフォースの手を振り払う。
「やめろ!」
唐突に溢れ出た叫び。
大きな声で拒絶され、だが驚きや怯えよりも、リインフォースは憂いを美貌に湛えた。
当然だ。
叫びの後に切々と続く嗚咽が、シグナムの白い頬と青い瞳を濡らす涙の雫が、どうしようもなく悲しみに満ちていたのだから。
「……将」
リインフォースに触れられ、呼ばれ、耐え続けたシグナムの心は決壊したのだろう。
今日この日この時まで、頑なに抑え続けた感情。
それが今、吐露された。
「やめろ、やめてくれ……今、触るな、呼ぶな……頼むから」
胸の前で震える自分の手を掴みながら、シグナムは涙に濡れた声を零す。
鉄面皮を装い、心を落ち着けようと剣を執り、見つめぬようにしてきた自分自身の心。
だがそれは弱弱しい逃避に過ぎなかった。
惑う心で振るう剣はあまりに鈍く、被った理性の仮面は脆く。
烈火の将、剣の騎士、その勇ましいあだ名に比して、愛する者の死期を前に悲しむシグナムは、どこまでもただの人で、ただの女だった。
どれだけ目を背けようと、リインフォースが消える事に変わりはない。
今触れたリインフォースの手の冷たさから、そんな当たり前の事実を思い知らされる。
もう春も終わるというこの時節に、マフラーやコートを着ける人間などいない。
そうして暖を取るリインフォースの肌は、どうしようもなく冷たかった。
シグナムは知っている、かつて触れ合い、抱き合い、感じ合ったぬくもりを。
忘れようもないその感触さえもが、心を喪失感で揺さぶるのだ。
「どうして……どうしてお前が消えなきゃいけないんだ……どうして」
とうとう身を支える力さえ失い、その場でへたり込んだシグナムは、意味のない問い掛けを零す。
リインフォースに訴えかけるわけでもない、それはただこの慈悲なき運命そのものへ泣訴するように。
涙し、感情のままに震えるシグナム。
そんな将を前に、リインフォースは何と慰めて良いか分からなかった。
だが、次にシグナムが零した言葉でリインフォースの表情は強張る。
「何が、烈火の将だ、剣の騎士だ……私は無力だ、何も出来ない……お前に何もしてやれない……どうせなら私が消えてしまえばよかったんだ」
剣を振るうしか能がないとばかりに、自虐を叫ぶシグナム。
だがその言葉を聞いた瞬間、リインフォースはシグナムへと近づき、彼女の頬に平手を見舞った。
「ッ!」
パンッ、と弾けるような音。
赤くなった左の頬に手を当て、遅れて痛みを感じるシグナム。
へたりこんだシグナムと視線を合わすように腰を下ろしたリインフォースが、その真紅の瞳に涙を浮かべて、こちらを睨んでいた。
「馬鹿な事を、言うな」
震える声音には、怒りが滲んでいた。
「リイン、フォース……」
「二度と、自分が消えれば良いなんて言わないでくれ。そんな事は私が許さない」
「……」
いつもは優しげなリインフォースが、その時ばかりは本気で怒っていた。
彼女もまたシグナムと同じ、いや、もしかするとそれ以上に、自分自身よりはやてや守護騎士を、そしてシグナムを大切に想っていた。
-
そんな相手の過ぎた自虐の言葉は何より心に突き刺さるのだ。
リインフォースの気持ちを、シグナムも理解したのだろう。
もし自分が逆の立場なら、同じ事を言ったかもしれない。
シグナムは、力なくこくりと頷いた。
「すまない……」
「良いんだ。分かってくれれば」
素直に頷く将に、リインフォースは涙交じりの笑みを浮かべる。
すっと目尻の涙を一拭いすると、その腕は愛する人を抱きしめた。
柔らかく豊満な体が押し付けられ、しかし肌の冷たさが服越しにも伝わる。
もう不可避な程差し迫った滅びの予兆、シグナムの涙腺がまた緩みそうになる。
そんな彼女の心を察したのか、耳元でリインフォースは優しく囁いた。
「帰ろう、皆のところへ、私たちの家へ」
「……」
彼女の言葉に、シグナムは数拍の間を置いて、声もなく頷いた。
□
「……」
シグナムは無言のまま、茫洋と露に濡れた天井と、少し黴で汚れた四隅を見上げる。
立ち上る湯気、たわわな乳房を浮かべて揺らす水面。
たっぷり湯を張った風呂に浸かる心地に、泣き腫らした顔もようやく落ち着きを取り戻した。
あの後、リインフォースに促されるまま帰宅して、シグナムはすぐに風呂に入った。
涙で濡れた顔や、震える体を、せめて温めて誤魔化したかったからだ。
リインフォースに晒してしまった自身の弱弱しい一面、せめてはやてたちには悟られたくはない。
「ふぅ」
幾らか温かい湯に浸かっていると、少しは心も平静を取り戻して、吐息にもどこか安堵が混じる。
だがそんな落ち着いた心は、ドアを開けて現れた人影に再び掻き乱された。
「やあ将、一緒に入っても良いかな」
「ちょ! リ、リインフォースぅ!?」
何の気なしに平然と浴室に足を踏み入れた、完璧なプロポーションの白い裸身。
その姿を前にシグナムの言葉尻は面白いほど裏返った。
さらりと腰元まで伸びる銀髪、爆発的な程に実った乳房と尻たぶの膨らみに、すらりとした四肢、きめ細かい純白の肌。
リインフォースの悩ましい美しさは、今まで何度となく床の上で目の当たりにしたものだったが、こうして明るい場で晒されてしまうと羞恥心が掻き立てられてしまう。
シグナムの顔は一気に血が巡って赤く染まり、思わず視線を逸らす。
だがそんな将の気など知らず、リインフォースは軽く手桶で体をすすぎ洗い、湯船に足を入れた。
「もうちょっと詰めてくれないか」
「え? あ、ああ」
あまりに平然としたリインフォースの態度に流されるように、シグナムは頷いて、言われるままに身を一方に寄せる。
空いた隙間に、リインフォースは体を沈めた。
どちらも実りに実った体の持ち主だっただけに、肩まで浸かると風呂桶から湯が溢れた。
タイルの上に零れた湯で蒸気が立ち上り、視界を白く染める。
「うぅ〜ん、気持ち良いなぁ」
骨身に沁みる湯船の温かさに、陶然とした声を漏らすリインフォース。
白すぎる程の肌に血の気が巡り、顔には穏やかな笑みが浮かぶ。
-
だが彼女の顔よりなお、湯に浮かぶそのたわわな乳房に、シグナムの視線は釘付けになっていた。
シグナムも相当大きいが、リインフォースのそれも負けじと凄まじいボリュームを誇っている。
元々その気はなかったシグナムだが、リインフォースを何度も抱くうちに、その美しい体を性的な目で見るようになっている自分に気付いた。
果たしてその事を当の本人は知ってか知らずか。
「どうした、将?」
「い、いや、何でもない」
小首を傾げるリインフォースの問いに、シグナムは赤くなった顔を逸らしてはぐらかす。
そのまま、しばらく二人は湯船に浸かった。
血の巡りが増し、赤くなる頬、体の火照り、普段以上に熱く感じるのは、やはり一緒に居る相手のせいだろうか。
いつもより早くのぼせそうになって、とうとう堪らずシグナムは立ち上がった。
「体を洗うのか?」
「ん? ああ、まあな」
ぺたん、とプラスチック製の風呂椅子に尻を乗せて、シグナムはスポンジにボディソープを泡立てる。
まずは手足から洗うのが常だが。
「将」
そう呼ばわれて、手を止める。
振り返ってぎょっとした。
長く美しい髪と豊満な体から水滴を湯船に滴らせながら、リインフォースが立ち上がっていた。
濡れた肌、濡れた髪、輝かんばかりの裸身。
目を丸くして固まっているシグナムをよそに、リインフォースはひょいと湯船から身を乗り出して、その背後で膝を下ろす。
「ほら、貸して」
「え、うん」
促されるままに、泡立てたスポンジを渡すシグナム。
それが背中に当てられた時、ようやく意図を理解した。
「ちょ、おい、別に自分で出来るから」
「良いじゃないか、たまにはこういうのも。な?」
「ぅぅ……」
シグナムの髪を体の前へやって、リインフォースはその背中を丁寧に洗い始めた。
恥ずかしいが、先の一件もあり、無理に拒否するのも気が引けて、結局シグナムはされるがままになる。
そんな将を尻目に、リインフォースは鼻歌交じりで楽しげだった。
「ふふ」
「嬉しそうだな」
「ん? ああ、まあな」
泡立てたボディソープをシャワーで流しながら、リインフォースは微笑んだ。
「主はやてとは何度か共に湯浴みしたが、将とはなかったからな。消える前に、一度くらいしておきたかったんだ」
「……そうか」
頷くシグナムの顔には、羞恥心にも勝る寂寥が滲み出ていた。
既に自分の消滅を受け入れている節のあるリインフォースの言葉、それを聞いただけで突き付けられる非情な現実が……心に痛い。
あと幾度夜を越え、朝を迎えられるか、どれだけの時間を共に過ごせるか。
想いを馳せればなお募る切ない愛しさに胸が軋む。
「将? どうした?」
「……ッ!」
沈黙するシグナムを不思議に思い、リインフォースが横から顔を覗きに掛かる。
シグナムの口から言葉にならないものが溢れた。
-
何気なく体を寄せた事で、豊満過ぎる程に大きい乳房が背中に押し当てられて、肩から流れ落ちる銀髪がさらりと触れる。
濡れた体からも薫る、甘い体臭。
白く透き通る肌の冷たい心地は、陶然と心を掻き立てる。
ごくりと将は唾を飲んだ。
愛情、悲しさ、寂しさ……それらが全て淫らな熱になって燃え上がる。
今まで何度も抱いた彼女の体、あと何度抱く事が出来るのか、感じる事が出来るのか。
そう思った瞬間に、既に体は動いていた。
「将? え……ひゃ!」
愛らしい悲鳴が零れ、同時にリインフォースの体が柔らかく押し倒された。
風呂場のプラスチック製の床の上へ、倒れこむ体。
身障者のはやてが使う事を前提にしているだけに、八神家の風呂場は広い。
リインフォースが横たわっても悠々と余裕がある。
しかし突然シグナムに圧し掛かられて、リインフォースは目を白黒させて驚いた。
「しょ、将? 何を……んッ!」
疑問を告げようとする口を、シグナムは強引に塞いだ。
いきなりキスをされて驚きに身をよじるリインフォースだが、やおら唇を割って滑り込む舌、柔らかく潰れ合う胸と胸の快感に、力が抜けていく。
「んぅ……ふ、ぅ……ちゅぷ……はぁ、んッ」
唇と唇の合間から零れる甘い吐息。
舌を絡め取られ、押し付け合った胸の先端で乳首が擦れ合うと、蕩けるような刺激が神経を疼かせる。
床の上を泳ぐ手もシグナムに掴まれ、リインフォースの体は完全に支配下に置かれた。
それから、幾度となく口内を蹂躙される。
今までたっぷり体に刷り込まれた快感を呼び起こすような官能の口付けに、否応なくリインフォースの体は昂ぶる。
既に白い太股の間には、つぅ、と一筋の淫らな雫で潤っていた。
「あ、はぁ……」
とうとう息が切れそうになったのか、ようやくシグナムが体を起こして唇を離す。
二人の間を繋ぐ透明な橋が、熱いキスの名残を伝える。
荒く呼吸して胸を弾ませるリインフォースの顔は、これ以上なく蕩けていた。
潤んだ瞳、風呂場の床に散る濡れた銀髪、火照った肌は熱を帯びて淡く紅潮していた。
淫らさの中にも高貴とも言える品を持つ美しさ、同性ながらもその輝く美貌にはぞくりと背筋が粟立つのを感じざるをえない。
湿った桜色の髪を手荒に指で掻き上げながら、シグナムは自分の体が熱くなっているのを感じ取った。
リインフォースへの想いを、憂いを感じる程に募る狂ったような恋情、今は身を委ねてしまおう。
残された時間は、限り在るのだから。
「将、あ! だめ……ひゃぅ!」
震えるリインフォースの肌の上に、紅い舌が妖しく這った。
首筋から始まり、鎖骨からたわわな乳房、その先端の綺麗なピンク色の蕾までをたっぷり舐め上げる。
ぞわぞわと背筋を駆け巡る快感に、リインフォースは甘い声を上げて震え上がった。
蕩けるような声音、水で濡れた肌から立ち上るミルクのような香りが、どこまでもシグナムを陶酔させた。
ちろちろと乳輪のふちから乳頭までを舌先で弄りながら、おもむろに口に含む。
そして、カリッ、と軽く歯を立てて甘噛みした。
反応は劇的だった。
「はひゃぁ! ち、乳首……だめ……噛んじゃ、はぁう!」
目尻に涙を溜めて悲鳴のような声を上げるリインフォース。
だが言葉尻はぞっとするくらい甘く溶けていて、快楽に染まっているのは明白だった。
-
そんな彼女をわざとらしく嘲るように、シグナムは乳首を口に含んだまま念話で囁きかけた。
『良いのか? あまり声を上げると、皆に気付かれるぞ』
「……ッ!」
言われて、リインフォースははっとした。
浴室のドアは決して防音性など望める厚さは有していない。
もし声を大きく響かせてしまえば、家族皆に事が露見してしまいかねない。
それを意識した途端、かぁ、と肌に熱と赤みが増した。
羞恥心は快楽を煽り立てる極上のスパイスだった。
必死に声を堪えて唇を引き結ぶリインフォースを前に、シグナムは一層激しく愛撫を行う。
乳首を舌と歯で攻めながら、するりと伸びた手はむっちりの肉付いた太股を焦らすように撫でて這い上った。
少しずつ上っていく指先の感触にくすぐられ、震える悩ましい脚線美。
だが小刻みな震えは、すぐさま大きな痙攣に変わった。
「はぁッッ!!」
必死に抑えようと口を噤んでいたリインフォースが、切羽詰った声を上げる。
ぱっくりと僅かに開いて物欲しそうに蠢いていた入り口に、シグナムが容赦なく指で進入していた。
今まで丹念にほぐされ、慣らされてきたリインフォースの膣口は、将の指を嬉しそうに締め上げ、肉ヒダを絡ませる。
勝手知ったる媚肉の壷を、シグナムの指は刷り込んだ性感帯を余さず擦りあげて刺激する。
指が中を引っ掻く度にぐちゅぐちゅいやらしい水音が響いて、聴覚まで犯すようだった。
それだけでも堪らないのに、乳房を舐められ、吸われる快感まで神経を甘く苛む……
リインフォースはされるがままに、ただ乱れ喘ぐしかない。
「ひぃッ……んッ……ふ、ぁぁ、んんッ」
切れ長の目尻のたっぷり涙を溜めながら、唇を噛んで声が出るのを耐えるその美貌は、言葉にできない悩ましさがある。
責めるシグナムの愛撫もより熱心になった。
こんな風に必死に声を我慢されると、もっとその声が聞きたくなる、嗜虐心がそそられる。
より強く乳首を噛んで、深く膣内を抉る。
その瞬間生まれた快楽に、リインフォースの美しい体が床の上でびくんと跳ねた。
「はぁああ!」
飛沫をあげるほど溢れる蜜。
だらしなく半開きになった口は戦慄いて、か細い吐息を小刻みに漏らす。
指をきゅうきゅうと締め付ける具合といい、絶頂に達しているのは明らかだった。
唾液の糸を引かせながら乳房から顔を離して、シグナムは蕩けきったリインフォースの表情を見下ろしながら、ごくりと喉を鳴らす。
気付けば、シグナムの秘芯もぐっしょりと蜜に濡れていた。
ただ一方的に責めて愛するだけでは、足りない。
求め合い、触れ合うからこそ、身も心も満たされるのだから。
「リインフォース……」
上ずった声で、茫洋と目を霞ませた彼女の名を呼ぶ。
はたとリインフォースの眼差しに意識が戻ったのは、名前を呼ばれた事もあるが、指に掛かる柔らかな重みと熱によるものだった。
その手を取ったシグナムは、自分自身の豊満な胸へと手繰り寄せて、リインフォースの指をぐっと乳肉に沈み込ませる。
絶頂がもたらす甘美な余韻に浸り、瞳に薄く涙の膜を下ろして息をつくリインフォースにシグナムの意図を汲むだけの思慮はなかったが、ただ指先に伝わる柔らかく温かい感触が心地良く、自然と力を込めて捏ねた。
柔軟にして張りのある乳房を揉みしだかれ、シグナムはそれだけで背をびくりと震わせて上ずった声を上げた。
「んぅうッ」
しなやかなリインフォースの指が胸に食い込み、脳髄に甘い電撃が轟く。
息を荒くして期待に目を輝かせるシグナムを、リインフォースは陶然と見上げた。
「しょぉ……」
潤んだ瞳が注ぐ熱っぽい視線に応えて、シグナムは微笑む。
艶然と、淫らに。
-
それはベルカ騎士でもなく、ヴォルケンリッターの将でもなく、ただの女としての彼女の表情だった。
頬を紅く上気させて、シグナムはするりと手を伸ばし、リインフォースのむっちりと肉付いた悩ましい太股を掴み、持ち上げた。
そして、その脚と交錯させるように、自分自身の脚を絡ませる。
二人の脚と脚が交わる事で、自然と濡れた入り口が近づく。
「リインフォース……一緒に、な?」
物欲しそうな声の問い掛け、何を求められているかは今更考えるまでもない。
リインフォースは素直にこくりと頷いた。
その瞬間、シグナムがぐっと体を沈める。
絡み合った脚の付け根で、ぐっしょりと湿った茂みと茂みが、入り口と入り口とが重なった。
「はぁ!」
「ぃい!」
共に零れる、艶やかな嬌声。
秘所を重ね合わせる、貝合わせの快感が、同時に二人の背筋を貫いた。
体を揺する度に陰唇と陰核とが交互に触れて刺激される心地は、まるで目の裏側で白い光が弾けるような錯覚すらあった。
「はッ! ああぁ……リイン、フォース……リインフォースぅ!」
喘ぎの甘い声音の合間に、恋しい相手の名前を呼びながら、シグナムは何度も体を上下させる。
先ほど声を上げるのはまずいと言った口は、もう濡れた嬌声しか出ない。
水気を帯びた桜色の髪を振り乱し、形の良いたわわな乳房を揺らしながら、リインフォースを触れ合う快感に溺れる騎士の将。
床の上に輝く銀髪を散らせた彼女もまた、蕩けぶりでは同じだった。
「将! しょぉ……ひ、ぃああ! もっと……もっとぉ! ああ! もう、イきそうッ!」
涙と涎でその美貌をぐしょぐしょにしながら、脚ではシグナムの腰を絡め取り、手は相手の乳房を弄り、肩を掴み。
クリトリスが乱暴に押し付けられ合うあまりの気持ち良さに、既に快楽の限界値は昂ぶりに昂ぶっていた。
しなやかな体を何度も跳ねさせながら、すぐそこまで迫った絶頂の奈落に、リインフォースは意識を一段と溶かしていく。
「将……一緒に……一緒にイきたい」
涙ぐんだ顔でそう訴えかけるリインフォースに、シグナムは大きく頷いた。
「ああ……そうだ、一緒に……一緒、に……ずっとォ!」
切羽詰った声が、言葉尻で跳ね上がった。
シグナムの体がびくりと痙攣し、幾度となく震え上がる。
駆け抜ける絶頂の雷撃に、芯まで穿たれて。
同時にリインフォースの体も痛いくらい床の上で背中を反らせて波打った。
神経という神経を蕩かせる法悦のさざなみ。
意識も思慮も意味を成さないところに流されて、リインフォースは声にならない吐息をただ漫然と漏らす。
「あぁ……はぁ……ぁ、ぁ……」
いやらしく、淫らで、美しい。
湯気に満ちた風呂場で乱れたその姿は、まるで現実性を欠いた淫夢のようだった。
絶頂の余韻に体を支える力を失ったのか、シグナムはそのまま倒れこむ。
柔らかい乳房と乳房がクッション代わりになって、大して痛みはなかった。
むしろきめ細かい肌と豊満な体が、蕩けるような心地だった。
「はぁ……はぁッ」
体を上下させて漏らす、荒い息遣い。
-
二人の体の熱も、吐息も、白く煙る浴室の中で溶け合っていた。
今、この瞬間だけは、感じ取れる。
まだちゃんとそこに居る相手の存在を。
「リインフォース……」
泣きそうなシグナムの声が、彼女の名を呼んだ。
幾らかの間を置いて、すっと下から伸びた手が、濡れたシグナムの髪を撫でる。
「うん、シグナム」
二つ名でない、本当の名を、慈しむように囁いた。
そのまま二人はそうしてじっと過ごした。
快楽の余韻と互いの熱に浸りながら、触れ合った肌を、吐息を交わらせながら。
静かに。
□
「ああ、なんや、随分お風呂長かったんやね」
「え、あ……はい」
風呂から出て早々にはやてから投げかけられた言葉に、シグナムは思わず言葉尻を浮かせてしまった。
長湯が珍しくない自分であるが、やはりあんな事をした後では、ばれてはいないかと不安になる。
つい視線を泳がせて、家族の様子を窺う。
だが杞憂に反して、誰も変わった様子はない。
いや……そこでシグナムはある事に気付いた。
「主はやて、これは一体」
「ああ、これな。今日はせっかくやから、皆で一緒にって」
シグナムの問い掛けに、はやては満面の笑みを浮かべた。
二人の視線の先には、広い八神家の居間。
普段は長大なテーブルが鎮座している場所には、なんと幾つも布団が横に並べられていた。
それが示す事は一つしかない。
「こんな風に皆で寝た事ってないやろ?」
「確かに、そうですね」
八神家の邸宅は広く大きい。
たっぷり部屋数を構えており、一人一人に個室があるのだから、皆で寝所を共にする機会などあるわけもなく。
それを敢えて一緒にというのはもちろん、残り僅かな命の家族を想っての事だ。
「わあ、これはどうしたんです?」
シグナムにやや遅れて、濡れた髪を拭きながら現れたパジャマ姿のリインフォースが、見慣れない光景に声を上げた。
先ほどの情交をふと思い出してしまったシグナムは、つい視線を下に流してしまう。
そんな事をもちろん知らないはやては、いつも通りに接した。
「うん、たまには皆で一緒に寝よう思ってな」
「本当ですか! なんだか楽しそうですね」
はやての言葉を受けて、リインフォースは子供みたいに目を輝かせた。
容姿の麗しいばかりの美貌に反して無邪気なその反応が、なんとも可愛らしい。
しかしそこで当然の疑問に行き当たった。
「でも、寝る時はどういう順で並びますか?」
と。
それが意味するところは言うまでもない。
リインフォースがちらりと視線を向けた先には、のろいウサギのぬいぐるみを抱いたヴィータがなんとも恨めしそうな目でこちらを睨んでいた。
ヴィータははやてに懐いており、こうやって寝るならまず隣になりたがるだろう。
だからきっと強い視線で訴えかけているのだ。
-
はやては困ったように苦笑した。
「リインフォースが決めてええよ」
「わ、私がですか?」
「うん」
自分などが決めて良いのか、と問いたげに目を丸くするリインフォースに、はやては頷いた。
それは決まりきった事だった。
これは、リインフォースの為の思い出作りなのだから。
「で、どないする?」
「そうですね……では」
首を傾げて尋ねるはやてに、リインフォースはしばらく迷った末、決めた。
□
「将、まだ起きてるか」
暗闇に閉ざされた部屋の中で、すぐ傍からささやかな声が問いかけた。
シグナムは布団の中で自分の手を握る、冷たい指を握り返して、頷く。
「ああ」
カーテンの隙間から楚々と零れる月光だけが頼りの中でも、目を眇めればその銀髪と白い肌は確かに見える。
しんと静まり返った居間で、起きているのは二人だけだった。
寝ている場所はずらりと横一列に並んだ布団の端、小声で話せば誰も起きる事はないだろう。
リインフォースの提案した並び方は、左端から、シグナム、リインフォース、はやて、ヴィータ、シャマル、ザフィーラの順だった。
自分の両隣にシグナムとはやてを指名したのはリインフォースなりの素直なわがままというところか。
「どうかしたのか?」
「ん、ちょっとな」
布団の中でもぞりと動く気配がした。
リインフォースは体を少しずらして、シグナムの方へ近づいた。
顔が寄せられ、前髪が触れそうなくらいになると、深い紅色の瞳に吸い込まれそうになる。
だが、心臓の高鳴りよりなお、眼差しの奥底に沈む悲しみを見て取って、シグナムの心に詰まるような哀切が満ちた。
「将にお願いがあるんだ」
「なんだ」
一拍の間を置いて、リインフォースは囁いた。
「私はもうじき消える」
一言一言が突き刺さるように鋭く、包み込むように優しく、不可避の真実と愛。
祈るように。
「それはもうどうしようもない事だが、将は優しいから、きっと私が死んだら悲しんでくれるだろう」
黙ってその言葉を聞くシグナムの手を、強く握りながら。
リインフォースはさらに顔を寄せた。
-
互いの額と額を合わせて、近くから。
「私の事を想ってくれる将の気持ちが嬉しい、愛して求めてくれる心が嬉しい……でも、悲しみしか見えない盲目にはならないで欲しいんだ。私がいなくなっても、新しい幸せを見つけて欲しい」
「……」
手を重ね、握りながら、囁く声音は甘く優しく。
シグナムの頬を、静かに涙が流れ落ちた。
この期に及んで自分が死ぬ事への恐怖より、残されるシグナムの事を案じる慈しみ、それが深いほどに、胸が締め付けられてしまう。
涙は後から後から溢れてきた。
シグナムは、声を殺して泣いた。
リインフォースは、そんな彼女をそっと抱き寄せて、髪を撫でた。
「無理はしなくても良いんだ、今は心のままに悲しんでも良い。その傷を癒す時間は、将にはまだ幾らでもあるんだから」
他の者に悟られないよう泣き声を押し殺すシグナム。
シグナムを優しく抱きしめ、涙を受け止めるリインフォース。
残された僅かな時間を想う程に募る、やりきれない悲しみと愛おしさの中で、二人はずっと触れ合ったまま夜を明かした。
この時が、何時までも続けば良い。
それが儚い願いだと知りながら、しかし、思わずにはいられなかった。
そして、それから三日後の事である――容態の急変したリインフォースが――消滅したのは。
□
太陽の輪郭をうっすらと滲ませる曇天から、降りしきる氷雪。
ミッドチルダ北西部の冬は正に厳寒で、吹き荒ぶ風は肌を引き裂かんばかりに強い。
空から舞い落ち、風が地表へと叩きつける雪は際限なく、全てを白く染めていく。
それは、この整然と居並ぶ御影石の参列にも平等に。
外周を簡素な囲いで覆われた広い敷地の中には、規則正しく並べられた石碑の列が並んでいた。
形は皆似通っているが、表面に刻まれた名前と生没年の表記が声なき個性を主張している。
死者たちが永の眠りにつく場所、ここは聖王教会管理の墓地であった。
今日のように厳しい寒さと雪が大気を蝕むような日に、墓参りに来る者は少なく、雪化粧を施した寂しげな墓地にはただ風のそよぐ音だけが満ちていた。
その中を、独り雪を踏みしめて歩む孤影が在る。
風にポニーテールに結った桜色の髪を、羽織ったトレンチコートの裾を靡かせるのは、長身の美女の姿だった。
ブラウンの管理局制服と飾り気のない外套を纏った様はさながら男装の麗人を思わせる凛々しさ。
誰見紛う筈もない、烈火の将、シグナムである。
-
どれも似たようなシルエットを連ねる墓石の群の中を、シグナムは確かな足取りで進む。
ここへ訪れるのは初めてではない、何度も歩んだ順路は間違いようがなかった。
墓地の中でもかなり奥まった場所に鎮座する墓石の一つを前にして、シグナムは立ち止まった。
目的の墓である。
「……」
その墓を前に、シグナムはしばし無言で目を眇め、故人を偲ぶように墓石を見下ろした。
脳裏には、かつて共に生きた蜜月が幾重にも過ぎっていた。
そして、ふと顔に微笑を浮かべて、膝を突く。
「久しぶりだなリインフォース」
慈しむように、彼女の名を呼んで。
あの日旅立った愛する人を想った。
本当ならば海鳴の墓地に葬ってやりたかったが、戸籍を改ざんする手間を考えると、やはりミッドチルダの方が墓を作るには易かった。
聖王教会にはカリムを通じて顔が利くし、なにより、棺や墓石の場所にリインフォースとてこだわりはしないだろうと思ったからだ。
プログラムを魔力を以って顕現していた彼女は、死ぬと共にただの魔力素に散って、遺骸は欠片も残らなかった。
だから、この下に眠る棺の中身は空だ。
ならば墓を設ける事自体、無意味と言えなくもないかもしれない。
だが、人として愛し敬う為、生きた証として、八神家の皆はこうして彼女を弔った。
空の棺桶だって、魂の在り処とするなら意味も在るだろう。
「しかし、随分降られたな」
そう言いながら、シグナムは冷たい墓石に手を乗せた。
降り積もった雪を手袋をした指でさっと払い、無機質な御影石の表面を拭う。
十年の間風雪を浴びた墓石は、やはり色褪せて見える。
そう、十年……もうそれだけの月日が経った。
「お前が逝って、もう随分経つんだな」
口にしてみて、シグナムはあの日かから今日までの間の年月を噛み締めた。
十年、途轍もなく長く感じる反面、短いようにも思える。
そんな時間の流れの持つ慈悲深さと残酷さを。
かつてリインフォースが死んだ直後は、その悲しみにあまりの深さに幾度となく涙し、嘆いた。
だが流れ行く歳月は、少しずつ悲しみを癒す。
今シグナムは、こうして墓石を前にしてもかつてのような激しい悲嘆に暮れる事はない。
-
同時に、以前は確かに思い出せた筈のリインフォースの仕草の一つ一つ、触れる髪や肌の感触を、甘やかな声を、鮮明に浮かべなくなっていた。
その事を思うと、侘しい寂寥が一陣の風のように心を過ぎる。
これが人間の生なのか、と。
そして、それはリインフォースの命と引き換えに得た祝福でもあった。
闇の書の呪いと共に、永遠に続く無為の日々を送る無限の命よりなお、儚く脆い定命の身の憂いが尊い。
「私がお前の所へ逝くのは、一体何時ごろなんだろうな」
シグナムはふと、そんな事を語りかけた。
十年と言う歳月を振り返れば、それは想像以上に長い先の事のように思える。
しかしきっと、その時になればまた今のように感じるだろう、あっという間だったと。
どこか涼やかな微笑を浮かべて、シグナムは立ち上がった。
「じゃあ、私はそろそろ行く」
そう言って、シグナムは墓石から離れた。
そもそも今日は命日でもなんでもなく、ただ彼女の事を思い出して、声を掛けたくなっただけだった。
いずれ命日が来れば家族皆でまた会いに訪れるだろう。
その時まで、ほんの数ヶ月ばかりのさよならだ。
「また、すぐ来る」
最後にそう、名残惜しげに囁いて、シグナムは踵を返した。
墓石の間をそよぐ冷たい風が、うら悲しい歌声のように響き、その後姿を見送った。
終幕
エピローグ
「待たせたな」
「あ、いえ」
墓地の入り口近くに停めた車の助手席にシグナムは座り、運転席で待っていた男がそれとなく相槌を打った。
-
ヴァイス・グランセニック、何年来かになる部下である。
ヘリパイロットのライセンスのみならず、バイクや車の運転に関しても達者で、今日は仕事がてらに墓地への送迎も頼んだのだった。
シグナムはシートベルトを掛けて、車の発進に備える。
が、車は停まったまま。
「どうした」
訝しんで、シグナムが視線を横に向ける。
ヴァイスはエンジンを掛けるでもなく、どこか漫然としていた。
声を投げかけられてようやく目を覚ましたように、はっとする。
「いや、別になんでもないっす」
「何でもないわけあるか。どうしたんだ」
「……」
シグナムの言葉に、ヴァイスは幾らか言葉に詰まって、どこか気後れしたように口を開く。
「その、姐さん、今日は誰かご家族の墓参りだったんすかね」
「ん? ああ、そうだな。そう言えない……いや、そう言えなくもない、かな」
問われて、シグナムは少しばかり言い淀んだ。
確かにリインフォースは八神家の一員で家族だったが、同時にシグナムにとっては家族以上の存在とも言えた。
シグナム自身、彼女が自分にとって何なのか、いまいち判然としない。
そんなシグナムの煮え切らない言葉に、ヴァイスはまるで焦ったような顔をした。
「もしかして姐さん」
「なんだ?」
「む、昔の男とかじゃ」
「……は?」
ヴァイスの行き着いた疑問に、シグナムはぽかんとした。
そしてその瞬間に、理解できた。
どうやらこの青年、何時になくしおらしいシグナムの雰囲気から、墓参りの相手が昔の男と読んだらしい。
そんな風に気を揉む理由となると、それは恋慕しかあるまい。
まさか相手が女とまでは知るまいが。
「っぷ、はははは!!」
思わずシグナムは噴出した。
なりに似合わず純朴な恋情に駆られているヴァイスの様子がどこか可笑しく、可愛らしい。
まさか数年来の部下が自分にそんな想いを抱いていると知らなかったシグナムは、どこか微笑ましい気分になった。
もちろん、笑われたヴァイスとしてはあまり冗談めかされても困るのだが。
「ちょ、なんすか姐さん、別に笑わなくたって」
「いやいや、すまん。しかしお前、どうしてそんな事を気にするんだ」
「いえ、別に……ただの好奇心っすけど」
照れ隠しか、ついと顔を窓の外へ向けるヴァイス。
そんな横顔を見ながら、シグナムは微笑んだ。
「男、か。いや、そういうわけじゃ、ないんだがな」
「そうなんすか」
「ああ」
安堵した様子のヴァイスの様子を面白く思いながら、シグナムは頷いてやった。
思えば、武装隊に入った当時のヴァイスはまだ十五かそこらだった。
-
それからずっと上司と部下としての関係が続いているのだから、年上の上司を女として見てもおかしくはないのかもしれない。
「ほら、早く車を出せ」
「あ、はい」
促されて、ヴァイスはようやく車を発進させる。
普段はあまり見せない、朴訥な彼の一面に嬉しげな微笑を零しながら、シグナムは窓の外を眺めた。
バックミラーに遠ざかる墓地の姿に、ふと、リインフォースの顔が過ぎる。
彼女がかつて言った言葉を、今ようやく噛み締める。
悲しみしか見えない盲目にはならないで、新しい幸せを見つけて。
そう告げた言葉の意味を。
(新しい幸せ……私には、それを得る資格があると思うか? リインフォース)
胸のうちで、決して答えの返らぬ問いを、シグナムは呟いた。
果たして自分は新しい愛や恋を求めて良いのだろうか。
新しい幸せを、欲して良いのだろうか。
目を閉ざして、リインフォースの顔を浮かべる。
彼女の笑顔を、声を。
心の中に描くリインフォースの顔は、柔らかな笑顔だった。
機動六課の隊舎に戻るまでの短い道のりの間、シグナムは瞑目し、彼女の事を想った。
もはや茫洋と霞んだ、古い思い出を。
-
投下終了。
書きたい事は概ね書き上げた気がする・・・感無量。
-
あるぇ?エロい話だったはずなのに何だか最後微妙に良い話チックになってないか?
このじんわりとした読後感は一体どういうことなんだ・・・
-
最近シガー氏しか書いていない気がする
-
同人系の準備とか?解らんが
関係ないけど、フェイトがユーノに執務官試験の勉強見てもらってたというのは
未確認情報ながら何度か見たネタだけど、
クロノが何かしてたっていうのはあったっけ?
マンガで戦闘訓練やってたらしいのは見たが…。
一応クロ助って元執務官だよな
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>>869
そりゃ夜の勉強会だな。その後は凝り固まった尻をほぐしていた
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>>726 は書かないのか?
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>>866
。・゚・(ノД`)・゚・。 GJ
話としては極めてるが、泣けるのでいまひとつ抜けないのが欠点だナ
でも好きな作品だ、完結オツカレ
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>>870
ユノクロ……か
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お久しぶりです。20:00に作品一つ投稿させていただきたいです。
R-18要素はないですが……
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トーマ×ユーリです。R-18要素なし。ユーリは王様の嫁と言う方はお引き返しを
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その日、特務六課には六人の客が来ていた。
シュテル、レヴィ、ディアーチェ、三人のマテリアル、フローリアン姉妹、そして、紫天の書の盟主、ユーリ・ローウェル。
かつての事件でかかわりのあったなのはたちに会いに来たのだが……
トーマは困惑していた何故ならば……
「トーマ、お久しぶりです!」
名も知らぬ少女に抱きつかれていたのだから。
そして、その後ろでなにか恐ろしい気を発する闇統べる王がトーマを睨んでいた。
「トーマ、その子、誰?」
さらに、リリィまでがまったく目が笑っていない笑顔でトーマに問いかける。
「トーマ、どうしたんですか?」
少女は首を傾げる。それに、トーマは必死に目の前の少女が誰なのかを思い出そうと記憶の糸を辿り始めた。
金色の少しウェーブのかかったふわふわの髪。スバルのようにおへその出たバリアジャケット。そしてトーマの身体に押し付けられたお陰でむにゅっと変形したナイスなお胸様。
ダメだった。目の前の少女のことをトーマは思い出せない。やっぱり初対面にしか思えなかった。
「えっと、ごめん、君は誰だっけ?」
トーマの問いかけに目の前の少女は世界が終わったかのような絶望の表情を浮かべる。
「思い、出せないんですか?」
「う、うん」
トーマは少女の泣きそうな顔にたじろいでしまう。
「そんな、私をあんなに激しく攻めてきたのに?」
「うえっ?!」
激しく、攻めてきた? いったいなんのこと?
「トーマ、どういうことか、お姉ちゃんに説明してくれる?」
「す、スゥちゃん?」
ガシッと強く肩を掴まれる。スバルの目が金色に光っているのは気のせいだろうか?
「私が昔の自分に似ているって言ったのも、あの時限りの言葉だったんですか?」
うるうると少女はトーマを見つめる。
「トーマ、そんなこと言った相手も覚えてないんだ」
「ヴィ、ヴィヴィオまで……」
ヴィヴィオの軽蔑に満ちた視線が痛い。
えっと、とトーマは再び思い出そうとする。もし思い出せなければいろんな意味で俺は終わってしまう。そう言えば、少しだけ目の前の少女の顔に見覚えがあるような、それもごく最近のはず。
そして、その微かなとっかかりからトーマはやっと辿り着いた。目の前の少女と同じ顔をした女の子のことを。
「あ、夢の中で出たあの子!」
「トーマ、そんなので誤魔化すの?」
アイシスの問いにぶんぶん首を振る。
「え、えっと、リリィ、ほら、あの俺と同じ夢を見たときの!」
話を振られてリリィは思い出す。そういえば、トーマとまったく同じ夢を見たことがあった。確か、新しい技を試して八神司令に怒られた……
「あ、あの!」
それでリリィも思い出した。
そう、確か名前は……
『ユーリ・エーベルヴァイン!!』
「はい!」
名前を呼ばれてユーリは嬉しそうに笑った。
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「そっかあ、あれ、夢じゃなくて本当にあったことなんだ」
「はい。事情があってお二人にはエルトリアの出来事は夢と思っていただきました」
事情がわかったために、誤解も解け、先程まであった修羅場色は霧散して、ユーリとの会話に花を咲かせていた。
なお、時間移動のことを伏せるために、あくまでトーマたちはエルトリアの世界に来てしまったことにしている。
「でも、ユーリたちも成長するんだね」
「そうなんです。私たちもちょっと驚きました。自分たちにも成長があったなんて」
そう言ってユーリは笑う。
ユーリはかつてトーマたちと出会った頃と比べ、背は高くなり、その身体も女性らしい凹凸が生まれている。特に胸の成長は素晴らしい。
「でも、ユーリ、なんであんな誤解をされるような言い方をしたの?」
「誤解? キリエがこうすればトーマとリリィはきっと思い出すと言ったので」
リリィの問いにユーリがそう答えて、瞬間、女性陣の刺さるような目がなのはたちと楽しくしゃべっていたキリエに突き刺さった。
それに、びくっとキリエが震える。いつのまにかリリィはその手にディバイダーを、スバルはマッハキャリバー、アイシスはアーマージャケットを装備し、ヴィヴィオは大人モードになっていた。
「えっと、その、ねえん、えっとユーリ、それ以上は……」
「色々キリエにアドバイスされたんですよ。男の子はお胸が大きい方が好きだから、トーマは私が抱きつけば喜んで思い出すって」
瞬間、危険を察したキリエは駆け出した。それを武装したリリィたちが追う。
それをきょとんと見送るユーリ。
「トーマ、みんないきなり走り出してどうしたんですか?」
「君は知らなくていいことだよユーリ」
ユーリから目を逸らしてトーマは答える。恐るべし天然娘。
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「え、えっと、トーマ、と、ところで、その……嬉しかったですか?」
と、ユーリは顔を赤くして、もじもじしながら、問いかける。
「え? なにが?」
その問いかけにトーマは首を捻る。
それから、少しの間、ユーリは恥ずかしそうに顔を伏せてから、再び顔を上げる。
「わ、私に抱きつかれて嬉しかったですか?」
そして、今度こそトーマにはっきりと聞いた。
それに、トーマは……即答できなかった。うん、八割が困惑だったが、リリィと同じくらいに成長したユーリの胸の感触にドキドキしたほどで、スバルやギンガといった魅力的な女性がそばにいたからか、実は巨乳派であるトーマとしてはかなり嬉しかったりした。
そう、男は巨乳が大好きなのだ。ぷるぷると柔らかそうで、女体の神秘を余すことなく詰め込んだ魅惑の果実。八神司令が大好きになるのもトーマはよく理解している。
うん、嬉しかった。だが、それをはっきりと答えていいのだろうか。本人が聞いてきたこととはいえ、大きな胸が押し付けられたのが嬉しかったとカミングアウトするのはかなり恥ずかしい。どうしようかとトーマは考え込む。だが……
「嬉しく、なかったんですか?」
まるで小動物みたいにしゅんと気落ちして見つめてくるユーリに、そんな葛藤はあっさり消し飛んだ。
「す、すっごく嬉しかったよユーリ!」
「ほ、本当ですか?」
疑うようにユーリはトーマを見つめる。
それに対してトーマは言葉を重ねてユーリに抱きつかれた瞬間の感動を熱弁する。
「う、うん。その、ユーリの身体すごく柔らかくて、ふわふわで、えっと……俺、大きいの大好きだし!」
「そ、そうなんですか?」
それに、ユーリは今度は別の意味で恥ずかしそうにもじもじして赤くなった頬に手を当てる。
「へえ? トーマ、大きいのがいいんだ」
「そりゃあ、俺だって男だし」
「ふーん、男の子って大きいのがいいの?」
「そうだな。大は小を兼ねる。大艦巨砲主義、昔から人は大きいのにロマンを見出すも、の……」
そこまでいってトーマは途中から問いかけがユーリではなく、別の人物からのにかわっていたのに気づいた。
「えっと、ヴィヴィオ? アイシス?」
「うん?」
「なあに?」
振り返ると、満面の笑顔の二人がそこにいる。さらには、
「トーマ、ユーリに抱きつかれて嬉しかったんだ」
「り、リリィ……」
にこにこと笑うリリィ。だが、三人の背後には悪鬼のようなオーラが立ち上っている。
『少しOHANASHIしようか?』
三人はがっしりとトーマの肩を掴んで引っ張る。
あーっと絶望の声を上げながらずるずるとトーマは連れ去られていく。そこにいつの間にか嬉々としてディアーチェも加わっていた。
そして、一人残されたユーリは……
「わ、私もトーマに抱きついた時ドキドキしました。男の人の身体ってこんなにがっしりしてるんだって驚きましたし、匂いもディアーチェたちとは全然違って……」
「えっと、ユーリ、トーマいないから話しても意味ないですよ?」
アミタがツッコむが自分の世界に旅立ってしまったユーリにはその言葉も届かない。
そして、訓練場の方向から、銀色のエネルギーと、爆音、そして、闇統べる王と聖王の魔力光の輝きが上がるとともにトーマの断末魔が響いた。
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以上です。次に二人の関係をさらなる段階に進めたいかなあと。
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乙乙
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GJです。嫉妬少女って可愛いよねw
ところで、ヴィヴィオ→トーマってこれ公式だっけ?
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GODではお互いのことを知っている会話はありましたね。
少なくともVividの時点で既に面識はあるそうですが、当然ですが友達程度の関係でしたね。
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拳で語り合う程度の友情である模様
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とりあえずなのはに届け物するついでにトーマとリリィに会いに行くくらいには
親しいらしい
多分トーマとエリオ以外に年近い親しい男いないしね
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Vは男キャラが全然いないしなぁ
名有りの男の新キャラなんてエドガーさんくらいしか居ないのに
そのエドガーさんは雷帝さんが独占してるしな
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やさぐれてた引き篭もりエレミアに競技世界という道を教えたのが雷帝さんとエドガーさんだから、
その過程でいろいろ日常生活の指導とかスポーツ科学とか栄養学とかエドガーさんが教えたり手配したかもね
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sと、寝屋での受け責めとかw
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投下する。
ヴァイシグエロおっぱい。
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ヴァイ/シグ/おっぱい
「なあ、ちょっと良いか」
唐突にドアを開けて医務室に訪れたのは、見慣れた家族のそれだった。
訓練を欠かさぬ身だが、一流どころの腕前は確かで、医務室に来る事など稀な相手に、シャマルは意外そうな顔をする。
「あらシグナム。どうしたの? あなたがここに来るなんて珍しいわね」
「あ、ああ……」
そう問われたシグナムは、何故か頬を紅くしており、言葉もどこか力がなかった。
かといって具合が悪そうというわけでもないようだ。
シャマルは不思議そうにきょとんと首を傾げる。
「怪我? じゃ、なさそうだけど」
「うむ、怪我ではないんだが」
どこか歯切れの悪い言葉を零すシグナム。
顔を俯かせ、視線も力なく泳いでいる。
普段の凛とした姿の欠片もないその姿に、シャマルは不思議そうに眉根を寄せた。
「じゃあ何の用?」
「……」
重ねてそう問いただされて、シグナムはしばし無言のまま。
たっぷり数秒の間を置いてから、静かに口を開いた。
「実は――」
ぼそぼそ、と耳打ちする。
その言葉を聴き、シャマルはぽかんと目を丸くした。
「……え?」
思わず疑問符のついた呟きを漏らす。
よほどシグナムの言葉が理解し難いものだったらしく、シャマルは重ねて問い返した。
「ご、ごめんなさい、もう一回言ってくれる?」
と。
シグナムの顔がさらに、かぁ、と紅くなる。
だが無言を貫くわけにも行かず、結局は白状するしかなかった。
「……その、だな……さ、最近…………さらに胸が大きくなったんだ」
言いながら、シグナムはぷつんぷつんと上着のボタンを外した。
露になった白いブラウス、たっぷりとボリュームを湛えた乳房の先で、ぷっくりと蕾が自己主張している。
「ブラしてないの!?」
「い、今までのじゃ合わなくなったんだからしょうがないだろ!」
真っ赤になった顔で慌てるシグナム。
シャマルは改めてまじまじと目の前の爆乳を見下ろした。
「確かに、言われてみると、今までよりさらに大きくなった気がするわね……」
シャマルも自分のスタイルには結構自信はあるのだが、しかしその彼女をして驚愕する程に今のシグナムの胸は大きかった。
ミサイルでも詰め込んでるのかと思うくらいである。
「うわ、すご……シグナムのおっぱいさらに大きくなったの!?」
驚きと憧れが混じったような声をあげるシャマル。
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