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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第109話☆

1名無しさん@魔法少女:2010/12/17(金) 17:44:34 ID:GEFSRAEM
魔法少女、続いてます。

 ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレ避難所です。


『ローカル ルール』
1.他所のサイトの話題は控えましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
  あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をした方が無難です。
  ・オリキャラ
  ・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
  ・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)

『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
  投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
  SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
   「1/10」「2/10」……「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。

【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
  読み手側には読む自由・読まない自由があります。
  読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶ事が出来ます。
  書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけて下さい。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
  頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントする事が多発しています。
  読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。

前スレ
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第108話☆
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12448/1285578141/

423名無しさん@魔法少女:2011/01/28(金) 18:08:00 ID:a6gZ1aCo
ザッフィー性転換っていうドン引きされそうなジャンル書いてるけど大丈夫か?

ザフィーラ×アルフは王道だと思う

424名無しさん@魔法少女:2011/01/28(金) 18:57:28 ID:PCG04a2Y
大丈夫だ、問題ない

425名無しさん@魔法少女:2011/01/28(金) 18:59:27 ID:.OOKQ7H.
>>422
原点回帰ならなのユーじゃなくてクロなのじゃん…とツッコんじゃだめかな

426名無しさん@魔法少女:2011/01/28(金) 19:01:04 ID:6.HeFOgw
>>423
ん?ザフィ♀のザフィ×アル書いてるってこと?
ちょっとよくわからないです

427名無しさん@魔法少女:2011/01/28(金) 19:17:29 ID:a6gZ1aCo
褐色美女だと思うんだキリリッ
俺達のザッフィーなんであんな出番少ないの

ごめん、書き方がややこしかった
まさかの主はやて×ザフィ子

428名無しさん@魔法少女:2011/01/28(金) 22:26:53 ID:Z8Pmtvzw
じゃあ、自分はザフィーラ×星光たんでも書くか

429俺的リリカル:2011/01/29(土) 10:19:51 ID:EOf9CMh6
お久しぶりです。俺的リリカルです。
本日は『魔法少女リリカルなのはStrikerSBurst』第十話をお送りします。
相も変わらず六課・非エロ・オリキャラ・原作改変です。
では、どうぞ。

430魔法少女リリカルなのはStrikerSBurst:2011/01/29(土) 10:20:57 ID:EOf9CMh6
第十話:またも炎上、機動六課


「・・・・・・・・・・・・」
聖王教会内の一室。そこで金髪の女騎士―カリム・グラシアは目を伏せ、思索に耽っていた。

「どう考えても、やっぱり無関係とは言い切れないわね・・・・・・」

目を開けた彼女の目の前には、六課から送られてきたガジェット・トルーパー並びに、人造リンカーコアとXナンバーの資料。
そして彼女の希少技能―“預言者の著書”によって紡ぎ出された詩が書かれた紙があった。

“鋼の武人が目覚めし時、歌は始まる。鎧の兵士が踏み出せば、踊りが始まる。
悪意の矛先が向くは司法の塔。紡ぎ出されし破滅の旋律が響くとき、古は甦り、全ては始まりへと回帰する”

J・S事件の解決に彼女の希少技能が大きく貢献したこともあって、現在管理局では専門の解読チームの結成準備が着々と進められていた。
その中で、“預言者の著書”が彼女に再び筆を執らせた。それは奇しくもガジェット・トルーパーとの戦闘が本格化する数週間前の事だった。

「はやてと、それから念のためロッサにも伝えておかないと・・・・・・」
「騎士カリム!いらっしゃいますか?」

カリムが席を立とうとした時、部下の騎士が外から扉を叩く音が耳に入った。
彼女がドアを開けると、騎士は肩で息をしている。どうやら相当慌てているようだ。

「一体何があったの?」
「ガジェット・トルーパーが・・・・・・攻撃してきました!!」
「ええっ!?」

―――――

クラナガンから北に百数キロの地点にあるベルカ自治領。そこにガジェット・トルーパーのみの集団が来襲し、無差別に攻撃を始めたのが1時間前。
六課に出動要請が出たのが50分前。出発したのが45分前で、到着したのが15分前だ。
既に教会騎士団が応戦してはいるが、連携戦闘を苦手とする古代ベルカ魔法では苦戦を強いられ、建物からは火の手が上がり、何人かは凶弾に倒れている。

「はぁああああ!!」

赤毛のシスター―シャッハ・ヌエラがヴィンデルシャフトでトルーパーを打ち据え、上空にいるもう一機に左手のトンファーを投げつけて翼を破壊する。
不意に、彼女の肩を魔力弾が掠める。二発目は咄嗟に防御魔法で防いだが、続けてきた体当たりによってシャッハは吹き飛ばされて壁に激突する。
銃を額に突きつけられ、万事休すと思われたそのとき。カリムが長剣でトルーパーを一刀両断にした。

「っ・・・・・・、すみません!」
「シャッハ、謝るのは後にして。六課が来たから、少しは楽ができるわ。まだ行ける?」
「問題ありません、騎士カリム!」

シャッハはヴィンデルシャフトを構え直し、カリムに続いた。

431魔法少女リリカルなのはStrikerSBurst:2011/01/29(土) 10:22:44 ID:EOf9CMh6
一方、六課は六課で苦戦を強いられていた。
ガジェット・トルーパーの戦術が明らかに変化しているのだ。
これまではガジェット・ドローンと同様に『目に付いた目標から攻撃する』と言う実に単純なものだったそれが、『危険度の高い目標を優先して攻撃する』という高度なものに。
言葉を変えるなら『人間くさく』なっているのだ。
そのため、フルバックであるキャロが頻繁に攻撃されるようになりフロントアタッカーやガードウィングの突入を困難にしていた。

「くそっ、こいつらぁ!」
「落ち着け、ヴィータ!乗せられればそれこそ思うつぼだ!!」

口ではヴィータをいさめるシグナムだが、内心では彼女も憤っていた。
旧ベルカ自治領、特に聖王教会はヴォルケンリッターにとって唯一『故郷を感じられる場所』でもあるからだ。

「シグナム!!」
「ちぃっ!!」
《パンツァーシルト!!》

不意に何者かがシグナムに斬りかかり、彼女はそれを咄嗟に発動させた防御魔法で防ぐ。

黒い髪に黒い目、何より目を惹く袴と太刀。カグヤだ。

「またお会いできて・・・うれしいですの・・・」
「あの時のか・・・・・・カグヤとか言ったな。ちょうど良い。クロガネ島での決着、付けさせて貰うぞ!」
「では、こちらまでおいで下さいませですの・・・・・・」
「いいだろう!」
「あ、ちょっと!!」

止めるフェイトの声も聞かずに逃げるカグヤを追いかけ、隊列を離れるシグナム。
フェイトも彼女を追おうとするが、続いて襲いかかってきたクリスに進路を阻まれる。

「フフフ♪キミの相手はボクだよ!」
「くっ、バルディッシュ!」
《ハーケンフォーム、セットアップ》

クリスの左腕と一体化したデバイス―ディザスターステークが唸りを上げ、バルディッシュの魔力刃と接触して火花を上げる。

「あの頃は初見だったけど、いまは違う!!」
《ハーケンセイバー》

―――――

「スバル!クロスシフト、V3!!」
「OK!」
「サラ、タイミングを合わせろ。行くぞ!!」
「勝手に突っ込まないでください!」

スバルとジンが突撃し、中央からティアナ、そのさらに後ろからサラが援護射撃する。

「はぁああああ!!」
「ちぇぁあああ!!」

輪胴の拳がトルーパーを貫き、白き大剣が頭から真っ二つにする。

「フォーメーションをベーター3からラムダ6シフト!キャロの護衛は私に任せて、みんなは行って!!」
「「『了解(です)!』」」

なのはの指示でフォワード陣は隊形を変え、本来の動きを取り戻す。
スターズ、ライトニング、サイクロンの三個分隊に加えてヴァイスとウェンディも出張っているが、数の上の不利は如何ともしがたい。
おまけにシグナムが抜けてしまったが、それでも徐々に管理局側が押し返しつつあった。

「大きいの、行くよ!レイジングハート、お願い!!」
《オーライ、マスター。ロード・カードリッジ。ディバインバスター・エクステンション》
「シュート!!」

激烈な砲撃魔法をなのはが放ち、空中にいたトルーパーの殆どを薙ぎ払う。
撃ち漏らしたのも次々と撃墜されていき、程なくしてその地区のトルーパーは掃討された。
その後、二手に分かれてフォワード陣は騎士団の援護に回るべく移動を開始した。

432魔法少女リリカルなのはStrikerSBurst:2011/01/29(土) 10:23:22 ID:EOf9CMh6
「おぉおおおお!!」

炎の魔剣を振るい、シグナムはカグヤに斬りかかる。
しかし、カグヤはそれを落ち着いて獅子王の太刀で受け流し、逆に居合抜きで斬りつける。
シグナムは強引に腕の装甲で受け止め、横腹を蹴飛ばしシュランゲフォルムを叩きつけた。

「中々、お強いですのね・・・。ワクワクしますの・・・・・・」
「貴様のように、無心で刃を振るう訳では無いからな。心なき力は、ただの暴力に過ぎん」
「・・・・・・・・・・・・」
「少しでも、人としての心があるなら―」

態勢を立て直したカグヤにレヴァンテインを突きつけ、シグナムは言う。

「刀を収め、投降しろ。管理局も、自ら罪を償おうとする者を無下にするほど悪い組織ではない」
「そう思い始めてから、11年しか経っていませんの・・・・・・」
「何・・・!?」
「『闇の書事件』・・・。あなたはそのころ、局と敵対していた筈ですの・・・。
ものを言わず、考えず。唯々闇の書完成のため、主のため、人を斬り続けた貴女の罪は到底償えるものではありませんの・・・・・・」
「それ以前に何が有ったか知らないが、今は関係ない。主はやてと出会って私は、いや『私たち』は変わった!!」
「それは、本当に正しいんですの?」
「何だと・・・ぐぅっ!?」

カグヤの体当たりを受け、シグナムは地面に墜落しその上に馬乗りになられる。

「本当は、闇の書よりも斬ることが生き甲斐ではございませんでしたの・・・?貴女の眼には迷いがありますの。
・・・・・・端的に言えば、弱い者の眼をしていますの・・・」

シシオウブレードの切っ先が、赤いインナーの止め紐を一つづつ、器用に取り外していく。
そして最後の一つが外され、シグナムの豊満な胸が外気にさらされる。

「データで見ましたの・・・。映像で見る貴女の眼には、少なくとも触れれば切れんばかりの殺気がありましたの・・・・・・。でも、こうやって現実に会ってみると、それが感じられませんの・・・」

女の果実を掴まれ、シグナムは顔を赤らめる。

「こんな事をされて動じるような・・・今の貴女では、私には勝てませんの・・・・・・。では、ごきげんようですの・・・」

カグヤはそう言って立ち上がり、転移魔法でその場を立ち去る。
後に残されたシグナムは目に涙を浮かべ、地面に拳を叩きつけた。

―――――

お話変わって六課の隊舎。その目の前に異形の集団がいた。

「向こうは、巧くいっているみたいね」
「クリスお姉様達には、後でお礼を言いましょうね」

その先頭には二人の戦闘機人。シルクとアイーシャがいた。

「じゃあ、アイーシャ。お願いね」
「わかりました。・・・・・・IS(インヒューレントスキル)発動・・・“プリズン・オブ・グレイブヤード”!!」

アイーシャの額―正確にはそこに埋め込まれたアメジスト型の人造リンカーコアが輝き、隊舎を特殊な結界で包み込んでゆく。
内側からはありとあらゆる情報―通信や念話はもちろんのこと、探知魔法や音、その気になれば可視光線すら遮断しさらに破壊も困難なSSクラス相当の結界。
それが彼女のIS、“プリズン・オブ・グレイブヤード”だ。
一見すると完全無欠のようにも見えるが、泣き所も多い。
特に制御が難しく、常に集中していないといけない上に莫大な魔力も消耗するため、長時間の維持も難しい。

「さて、もって2、30分と言った所かしら・・・?ささっとやっちゃいましょう」

シルクの手にはしなやかな鞭が握られ、一振りすると風を切るような音と共に地面に叩きつけられた。

433魔法少女リリカルなのはStrikerSBurst:2011/01/29(土) 10:23:54 ID:EOf9CMh6
そのころ、突如として発生した妨害フィールドの対応にロングアーチは大慌てだった。
シャーリーは通信の復旧とフィールドの発生源の特定、ルキノは魔力レーダーの再調整、エマは周辺に敵がいないか、索敵センサーを凝視していた。

「なのはちゃん達が出張っている時に・・・・・・。こうなったら、私が出る!グリフィスはここを頼むで!!」
「了解しました」

―――――

そのころ、既に外では戦闘が始まっていた。
ゲンヤの計らいで六課の警備に着いていた陸士部隊がなんとか応戦してはいるが、トルーパーの物量とさらにはシルクの圧倒的なまでの戦闘力の前に壊滅とまでは行かなくてもかなりの被害を受けていた。

「弱い、弱い、弱すぎるわ!!少しは歯ごたえのあるのはいないのかしらね?」

シルクの右手に握られた鞭―サーペントウィップが振るわれ、一人の魔導師を真っ二つに切り裂く。
素早く振るわれる鞭は時に刃物のような鋭さを発揮し、人間の皮膚程度ならスッパリといってしまうほどである。
ましてや、彼女は戦闘機人だからその威力は推して知るべし。

「・・・・・・くっ・・・強い・・・!」

シルクの前には、シャマルが対峙していた。
鮮やかな若草色の騎士甲冑は所々から柔肌が露わになり、額からは血が流れている。

「つまらないから、これで終わらせてあげるわ」

シルクが柄の後端からカードリッジを挿入し、手動で撃発させる。紫色の魔力が鞭にまとわり、獲物を狙う大蛇のごとくシャマルに襲いかかる。
しかし、それが彼女に届くことは無かった。

「シャマル、大丈夫か?」
「ええ・・・なんとか大丈夫」

シルクの前に立ちはだかったのは防御魔法を展開した盾の守護獣、ザフィーラだった。

「あら?あなたは確か六課の飼い犬だったわね」
「違う。我が名はザフィーラ。盾の守護獣にして誇り高き狼だ!!」
「あら、それは失礼。ではお詫びに・・・・・・死んで頂けるかしら?」

シルクの合図を受けて何機かのトルーパーがザフィーラに襲いかかる。しかし、彼は動じなかった。

「縛れ、鋼の軛(くびき)!!」

ザフィーラ最大の攻勢防御魔法“鋼の軛”が発動する。地面から無数の刃が繰り出され、それらはトルーパーを串刺しにして爆散させる。

「少しはやるみたいね。なら、これで!!」

蛇の鞭が振るわれ、蒼き狼に食らい付くがザフィーラはそれを逆に回避してシルクに飛びかかる。
蒼き狼の牙は咄嗟にシルクが突き出した左腕に突き刺さる。しかし、驚いたのはザフィーラの方だった。

「何・・・!?」
「今頃気付いても遅いわよ!!」

シルクの拳がザフィーラの無防備な腹に撃ち込まれ、その弾みで蒼い巨躯が吹っ飛ばされる。

「薄々感づいてはいたが、その体、やはり・・・」
「ええ、そうよ。お察しの通り。私の名前はシルク・シュタットフェルト。コードナンバー、X07よ」

434俺的リリカル:2011/01/29(土) 10:26:32 ID:EOf9CMh6
以上です。
非エロの基準が分からないものだからセクハラレベルがアリなのか判らないです。OTL
まとめwikiを編集される方に任せますが、無理があると判断されたら微エロに変更して下さい、お願いします。

では、これにて。\(・∀・)バイバイ

435ザ・シガー:2011/01/29(土) 21:10:02 ID:YBB0y6ew
うし、投下するぜ。

なんか保管庫で感想二つ入ってたので、以前書いた『ユーノくんは俺の嫁』の続き書いてみました。
以前と同じくショタエロです。
今回は男の娘なお話、そういうのが駄目な人はスルー推奨。

436ユーノくんは俺の嫁 ぱーとつー!:2011/01/29(土) 21:10:51 ID:YBB0y6ew
ユーノくんは俺の嫁 ぱーとつー!


 空から照る、燦々と輝く陽光。
 街が面した海より吹く風は潮の匂いを孕み、実に涼やかである。
 時節が初夏を迎えた頃合であるが、外を歩くには気持ちのいい日だった。
 そんな海鳴の街を、一風変わった二人組が歩く。
 アスファルトの上に初夏の日差しで濃い影を刻まれながら行くのは、男女だ。
 一人は青年、年の頃は二十代の始めから半ば辺りの日本人男性。
 もう一方は……少女、だろうか。
 異国生まれの金髪に、触れれば折れてしまいそうな細い華奢な体を白のワンピースに包んだ、十歳くらいの子。
 顔立ちは繊細そのものといった美貌であるが、どこか恥ずかしそうにその顔を麦藁帽子のつばで隠している。
 暑気のせいなのか、頬は赤く染まっていた。


「しかし、今日はちょっと暑いね」

「……」


 青年がなんとなく告げた言葉に、だが少女は返さない。
 ただ無言のまま、彼の傍を連れ添って歩く。
 無視されたとくれば普通は気を悪くしようものだが、青年はこれといって気にした風でもない。
 どこか楽しげに微笑を浮かべてその横顔に視線を注ぐ。
 彼の眼差しを感じたのか、少女が麦藁帽子のつばをぎゅっと手で深く被って、顔を隠した。
 その仕草に、青年の笑みがまた深まった。


「ふぅん、やっぱり恥ずかしいんだ」

「……」


 無言は、すなわち肯定。
 青年の口元が意地悪そうに釣りあがり、視線が周囲を見渡す。
 周りには、あまり人はいない。
 それを確認した彼は少女の後ろに回り込み、白いワンピースのスカートの端を掴む。
 そして相手に抵抗を許さぬ速さで、ぱっと捲り上げた。


「ひゃぁ!」


 絹を裂くような悲鳴。
 露になる白い生地の内側。
 細い脚と腰に、同じく白の下着が露出する。
 レース地の女の子らしいショーツは少女によく似合っている、だが……女性用下着に浮き上がる膨らみと、頭だけ顔を出し幼い肉棒がある。


「そうだよね、恥ずかしいよねぇ〜。ユーノくん、男の子なのに、こんな格好してるんだもんねぇ」

「や、やだ……いわないで、ください」
 
 
 嗜虐的な言葉責めに、羞恥心で顔を赤くする少女、いや、少年。
 そう、この少年ことユーノ・スクライアは少女ではなく少年である。
 それが何故、女の子向けのワンピースに下着を着て街を歩いているのか。
 理由は至って簡単だ。
 つまり――そういうプレイだからだ。
 恋人兼ご主人様の青年の命令により、今日は野外を散歩しての女装羞恥プレイというわけである。
 女装を強制されたユーノは、いつばれるかと不安で、必死に顔を麦藁帽子で隠して頬を赤く染めていた。
 しかしむしろ、その様こそが彼にとっての悦びである。
 

「似合ってるし可愛いよ、誰も疑わないさ」


 白く滑らかな肌、さらさらの金髪、麗しいほどの美貌。
 どれもが男のものと思えぬほど、可憐である。
 百人が見て、百人ともがユーノを少女と言い切るだろう。
 それほどワンピース姿は様になっていた。
 恥じらいを偲ぶ表情など、どこの高原から抜け出したお嬢様かと思うほど品がある。
 愛しい少年のそんな姿に、青年は満足げな笑みを隠せない。
 白く小さな肩に手を置き、ギュッと抱き寄せる。
 儚げな肢体が微かに震え、だが決して抵抗せず、されるがままに抱き寄せられた。
 細い肢体を掻き抱き、青年は口元の笑みを深めて耳元に囁く。
 まるで悪魔の甘言のように。


「ねえ……ちょっと、人気のないところに行かない?」


 言葉の節々から感じられる、淫らな欲情に染まった声音。
 抱き寄せる手は背中を撫で、うなじをなぞり、小ぶりな尻をこね回す。
 背筋にぞくぞくを走る期待と不安。
 ユーノは頬をより一層赤く染め、答えとばかりに、小さく頷いた。





「んぅ……はぁ……ん、ちゅ、ぷは」


 木々の梢に隠れた中で、淫らな水音が響く。
 初夏の日差しから隠れるように、人の目を逃れるように、潜むのは海鳴のとある神社の近くにあった茂みの中だ。
 重なる二つの人影、青年の、ユーノの姿がある。
 女装した少年は木の幹に押し付けられ、青年が覆いかぶさるように唇を奪う。
 重なる唇と唇は情熱的で、淫欲に燃えていた。
 上から貪るようにキスをする青年はユーノの口の中に舌を捻じ込んでは、蹂躙する。

437ユーノくんは俺の嫁 ぱーとつー!:2011/01/29(土) 21:12:49 ID:YBB0y6ew
 可憐な唇を割り、歯茎から唇の裏、舌同士の絡め合いまで。
 舌が届くあらゆるものを愛し、捻じ伏せる。
 以前ならその暴力的な快楽に抵抗の一つでもしようものだが、今のユーノにそんな選択肢はなかった。
 ただされるがまま、彼の与える口付けと悦びを享受する。
 流される唾液をこくんこくん、と飲み込み、懸命に自分からも舌を絡める。
 蕩けきった瞳は、もはや完全に発情期のそれだ。
 男の手が細い肩を抱き、次第にゆるりと下へ這いずる。
 腰や背中を撫で、下腹部まで行ったかに見えた手はしかし、その上へと行く。
 辿り着いたのは、膨らみなど欠片もない少年の胸板だ。


「ふにゃぁ!」


 キスの合間から漏れる甘い喘ぎ声。
 青年の指が白い生地の下に秘された乳首を掻いて、そのあまりの快感に震えたのだ。
 白いワンピースの上から、執拗にされる乳首責め。
 愛らしく自己主張する小さな突起を、男の指が引っ掻き、そして撫でる。
 こりこりと転がされる度に細い肢体が震えて喘ぎ、唇からは甘く蕩けた声を漏らした。
 だが少年の薄い胸板から名残惜しげに手が一つ離れ、するりと下に伸びる。
 下腹部に沿って進む先は、少年の股ぐらだ。
 触れた指の先、ワンピースの生地越しに熱く硬いそれがある。
 細い脚の間では、ユーノそのものであるかのように幼いペニスが喜悦の涙を零して震えていた。


「あぁ……だ、だめ……おちんちん、まで触った、ら……ひぃう! ん、んぅぅ……」


 昂ぶったペニスを弄られて悶えるユーノだが、反論は許されなかった。
 口はキスで塞がれ、二つの手は一片の躊躇なく少年の体を快楽で責め立てる。
 親指の腹が乳首をこりこりと転がし、もう一方の手はスカートの裾の下から入り込んで愛らしいペニスを下着の上から扱く。
 敏感な性感帯をあちこち弄られ、少年はその悦楽にただ翻弄された。
 舌同士を絡めあう濃密な口付け、にちゃにちゃとペニスを扱く手の動き。
 我慢など、出来るわけがない。

 
「ふぅ、ん、んぅ! ぅああ!」


 びくんとしなる細い少年の体。
 ワンピースの白い生地の下で、幼い肉棒が跳ねては白い果汁を垂らしていた。
 ぽたぽたと地面に落ちてシミを作る青臭い液、周囲に漂う性臭。
 青年は精液で濡れた指をするりと引き抜き、わざとらしく指の間で糸を引かせて、ユーノの目の前に差し出した。


「外なのにこんなに出して、まったくユーノくんは締りがないなぁ」

「や、やだぁ……言わないで、ください」


 羞恥心で顔を真っ赤にする少年だが、その裏にはどこか言葉責めを受ける被虐の悦びがあった。
 何度も何度も犯され、辱められるうちに刷り込まれたマゾヒズムの愉悦。
 甘いその果実に、少年もまた酔っている。
 とろんと蕩けきった瞳は、もはや肉の悦びに隷属したマゾ奴隷以外の何者でもない。
 射精の余韻に呆けたような顔をしているユーノを前に、青年もまた滾る。
 かちゃかちゃと音を立ててバックルを外し、ズボンを下ろして自分のそれを露出させた。
 

「ぁ……」


 少年は、思わず見入る。
 隆々と天に向かってそびえるおぞましい肉の塊。
 血管を幾重にも浮き上がらせて、青年のペニスが顔を出した。
 

「今度は俺の番だ。ほら、舐めてくれよユーノくん」

「……は、はい……」


 青年の乞いに、ユーノは従順に頷いて従った。
 むき出しの地面の上に膝をつき、跪く。
 自然を目線の前には、そそり立つ肉棒があった。
 鈴口からてらてらと先走りを垂らしたその姿に、思わずごくりと唾を飲む。
 一体幾度、この凄まじい得物で犯された事か。
 そして何度、こうして口で奉仕しただろうか。
 想像するだけでペニスが硬くなり、口の中に唾液が溢れる。
 ごくりと生唾を飲みつつ、ユーノは剛直を軽く指で握った。
 焼けた鉄のように、熱く硬い肉棒。
 緩やかに幹を扱きつつ、先端には舌を這わせる。
 先走りのカウパー液の塩辛い味を口の中で溶かしつつ、舌先でいやらしく亀頭を舐め回す。
 ぴちゃぴちゃと音を立ててしゃぶりつくユーノは、丹念に奉仕を続けた。
 鈴口を舌で弄りつつ、カリを唇の端で引っ掛けては幹を手でしっかりと扱き上げる。
 彼の手で調教された奉仕の手管は実に見事で、瞬く間に先走りの量が増えていく。
 唾液とカウパー液が交じり合い、ぽたぽたと滴っては地面に転々と跡を残す。
 その作業をしばらく続けるうち、青年の怒張は限界寸前までに大きくなった。
 

(あ、そろそろ……出る、かな)


 口の中で僅かに大きくなった亀頭の感触に、ユーノは彼の射精が近い事を悟る。

438ユーノくんは俺の嫁 ぱーとつー!:2011/01/29(土) 21:14:04 ID:YBB0y6ew
 思い返す、あの青臭い粘ついたザーメンの味。
 想像しただけで興奮してきた。
 ユーノは早く彼の精液を搾り出そうと、手コキの力も強め、口でも思い切り吸引を始める。
 だが、そうして本格的に奉仕を強めようとした刹那、頭を掴れて肉棒から引き離された。
 唾液とカウパーの混じり汁が、つぅ、と橋を繋ぐ。
 上目遣いに視線を彼に向けると、青年は切羽詰った顔をしていた。


「いけない、いけない……危うく出すところだったよ」

「あの、いつもみたいに飲まなくて良いんですか?」

「ああ、それも良いけどね。今日はやっぱり……」


 するりと伸びる彼の手が、ワンピース姿のユーノの肌を撫でる。
 生地越しの愛撫にぞくりと背筋を走る快感、少年の顔に喜悦と驚きの色が混じる。


「どうせ出すならユーノくんの中に出したいな」
 

 深まる笑み。
 青年の口に嗜虐が混じり、次いで出た言葉にもその色があった。


「ほら、木に向かって手をついて、お尻こっちに向けるんだ」

「……は、はい」


 言われるままに、少年はその下知に従った。
 主に調教し尽くされた奴隷の呈で、ゆるゆると動く肢体。
 木の荒れた幹に手をつき、小ぶりな可愛い尻を突き出す。
 スカートの裾をぺろんと捲ってみれば、白い生地に負けぬほど生白い尻肉と太腿が露になった。
 まるでミルクでも溶かしたようなその見事な柔肌に、青年はごくりと唾を飲み込んだ。
 そっと手で撫で回せば、何度味わったか知れない極上の肌触り。
 行為をする前から興奮で胸がはち切れそうだ。
 まず、軽く指の先を入れてみる。
 数え切れないほど犯した甲斐あって、簡単に少年の肛門は受け入れてくれた。


「んぅ……ふぁ」


 口から漏れる甘い喘ぎを聞きながら、指でじっくりと尻を慣らす。
 緩やかに円を描くように、周辺をなぞり、穴を広げてやる。
 数回繰り返しただけで、既に少年のアナルは腸液を薄く滲ませていた。
 これなら、すぐにでも大丈夫だろう。
 濃厚なフェラチオで濡れそぼったおのれの肉棒を、青年はすぐに菊座へと導いた。
 くちゅり、と触れ合う穴と亀頭。
 ゆっくりと力を入れながら沈めて行けば、ユーノのアナルはまるでゴムの輪が広がるように柔軟に広がって受け入れる。
 だが決して完全に弛緩しているわけでなく、太い肉棒の挿入を食むように締め付けていた。
 入れる時は緩やかに受け入れ、しかし抜くともなれば名残惜しげに入り口が締まって絡みつく。
 度重なる調教の賜物か、それとも生来の名器なのか、少年の菊座は実に飽きさせない。
 青年は早くも押し寄せた射精の欲求に、眉根を歪めて恍惚する。


「くぅ……相、変わらず、ユーノくんのお尻は気持ち良いなぁ。どうだい? 俺のチンポの味は?」

「ひぃ! あ、ぁぁああ……はぁん!」


 言葉と共に腰を捻られ、菊座を蹂躙する肉棒。
 開発された敏感な粘膜を硬い幹やエラの張ったカリで擦り上げられ、ユーノは堪らず悶えた。
 青年の問いに答える余裕など微塵もない。
 ぱんッぱんッ、と音を立てて小さな尻に腰がぶつけられ、根元までしっかりとペニスが捻じ込まれる。
 その度に背筋を駆け巡る快楽の電撃で少年の思考は桃色に染まり、唇からだらしなく唾液を垂らして喘ぎよがる。
 白く細い四肢が獣の交尾を思わせる体勢で犯される姿は、実に淫靡で倒錯的だった。
 青年の腰を振る力がどんどん強くなり、その時が近いと分かる。
 早く自分の中に熱く滾った白いマグマを出して欲しくて、ユーノは喘ぎ乱れながらも下半身に力を込めて穴を締める。
 肉の棒に絡みつく菊座の腸壁に、青年は今にも達しそうになった。


「く、ぅあ……やべぇ、出そうだ……でも、一人でイくなんて、寂しいよねユーノ、くん!」

「はにゃぁ!!」


 びくん、としなり、震える少年の肢体。
 青年の手が伸び、薄い胸の先端にある蕾を抓ったのだ。
 乳首を片手で責めつつ、もう一方の手はさらなる快楽を与えんとユーノの太腿を這い、下半身でカウパーまみれになっていたペニスに至った。
 先走りに濡れた幼い肉棒を掴めば、力いっぱい握って扱きだす。
 いやらしい水音を立てて手淫され、震えるペニス。
 アナルを犯される快楽と相まって、もはやユーノは正気を失いそうな快楽に見舞われた。


「ひぃああああぁあぁ! だ、だめ、そんな……おちんちんしごいちゃ、らめぇ! イく……ぼくイっちゃう! しろいのぴゅぴゅってだしちゃうぅ!」


 蕩けきった顔で乱れるユーノ。
 もはやろれつも回らない口からは唾液がだらしなく垂れ、発情した犬のように舌を突き出している。

439ユーノくんは俺の嫁 ぱーとつー!:2011/01/29(土) 21:14:41 ID:YBB0y6ew
 菊座を抉る激しい挿入、乳首を抓る指の力、小さなペニスを扱く手。
 それらの動きが徐々に連動し、加速していき――決壊した。


「うああぁ、おお!」


 獣のような呻きと共に、青年の腰が跳ね、体がぶるぶると震える。
 腸液を混ぜ返した結合部から、さらに泡を立てた白濁が溢れ出し、地面にポタポタと落ちていく。
 体の中に熱く滾った欲望を放たれ、ユーノもまた達していた。
 幼いペニスの先端から溢れた白濁が痙攣しながら散り、青臭い性臭を漂わせている。
 アナルに吐き出された熱、そして自分もまた射精に達した余韻。
 その甘美な恍惚の余韻に、少年は蕩けきって酔い痴れる。


「ああぁ、しゅごぃ……おちんぽ、イっちゃって、るぅ……」


 目の前が真っ白になるような錯覚。
 全身を駆け巡る甘い痺れに、震える幼い肢体。
 ふと彼の手がユーノの細い顎を捉え、ぐいと向きを変えさせる。
 振り向かせられたかと思えば、青年の顔が近づき、唇が重ねられた。


「んぅ……はぁ……ちゅぷ」


 舌を絡め合わせた濃厚な口付けが交わされ、唾液が顎を伝って落ちる。
 名残惜しげに口を離せば、二人の間には透明な唾液の橋。
 甘いキスをすると、一度は萎えかけた二人のペニスが再び期待にいきり立ち始める。
 重なる二人の眼差しは、既に色欲に溶け切っていた。


「ユーノくん、もう一回……良いね?」

 
 青年の言葉に、ユーノは無言でこくんと頷く。
 それからしばらく、神社の茂みの中では、少年の蕩けきった甘い喘ぎが響き続けた。



終幕。

440ザ・シガー:2011/01/29(土) 21:18:40 ID:YBB0y6ew
投下終了。
ふと筆をとってみればわりと思うように書けた気がしないでもない。


鉄拳のほうは九割がた出来ているので、そっちも近いうち投下します。




あと……い、言っておくけど……ぼくノーマルだからね?

441名無しさん@魔法少女:2011/01/29(土) 21:33:26 ID:vBlpfx.I
アブノーマルはみんなそう言う。

GJ

442サンポール:2011/01/29(土) 23:26:10 ID:LBoGWt7g
シガー氏GJ! 流石です。
私も変なものを投下いきます。
誰でも読めるスカトロを目指しました。ウンコまみれは私も苦手なので
すんごい軽いです。

443ウンコ馬鹿一代:2011/01/29(土) 23:27:24 ID:LBoGWt7g
ウンコ馬鹿一代


「食べられたよ、なのはママー」

「偉いね、ヴィヴィオ」

起動六課の食堂。賑わいの中で、なのは、フェイト、ヴィヴィオの三人も朝食の時間を楽しんでいた。周りは他の局員や、
遠目にフォワードメンバーの姿も見えたりした。なのはやフェイトにとっては、ヴィヴィオといられる数少ない時間でもある。
手にするマグカップからは、コーヒーの芳ばしい香りが漂っている。仕事前のささやかなひとときでもあった。

「なのは、今日もずっと訓練?」

「うん、暫くはそんな感じかな。ちゃんと前線に出せるようにしてからでないと、だしね」

「そっか」

「フェイトちゃんは?」

「私もいつも通り外回りだよ。聖王教会にいったり、本局に行ったり」

「大変だよね、体調崩さないようにね?」

「それは、なのもね。ねぇ、ヴィヴィオ?」

「んん?」

甘いミルクティーを飲んでいたヴィヴィオは、首を傾げる。母親二人は微笑み、なのははよしよしと頭を撫でてやるのだった。

「本当、和やかだなお前等は」

「ヴィータちゃん」

よいしょ、とばかりにトレーを手に、ヴィヴィオの横に腰を下ろしたヴィータが現れた。何処か老獪さが滲み出る少女と
ヴィヴィオは目が合った。ただし、後者は口の中ににんじんが沢山入っていてウサギのように咀嚼していたが。

「よう、ヴィヴィオ」

口の中にものが入ったまま、おはようと返事を仕掛けるヴィヴィオだが、慌ててなのはを見ながら両手が口を抑える。
教育は、割と行き届いているらしい。噛むペースが少し早くなり、ごっくんと飲み込んでから口を開いた。

「おはよう、ヴィータ」

「おう。ちゃんと飲み込んでからにしたな。偉いぞ」

ぐりぐりとヴィータにも撫でられた。なのはにも偉いねーと諭され、嬉しそうに笑うヴィヴィオだった。
そのまま朝食を済ませるとヴィヴィオはフェイトに任せ、なのはとヴィータの二人はいつもより少し早めに
訓練場へと向かった。四人も、もう既に揃っている。ヴィータはグラーフアイゼンを顕現させ肩に担ぐようにして
四人を見やった。

444ウンコ馬鹿一代:2011/01/29(土) 23:28:23 ID:LBoGWt7g

「おし、んじゃ少しはえーけど始めんぞ」

お願いします!という四人の威勢のいい声で仕事は開始する。大よそ三時間。みっちりつめて昼食のいったん休憩。
そこからさらに七時間。みっちり訓練が行われフォワード達は絞られる。それが、一日の基本になっていた。フォワード達は
日によって書類作成を行い、教官二人は毎日報告書や関連書類を片してから一日が終わる。の、だが……

「んじゃなのは。先にあがってんぞ」

「うん。お疲れ様、ヴィータちゃん」

「おう。お疲れ」

ヴィータがいなくなると、なのは一人になった。早くヴィヴィオのところに行きたいと思いながらも、手を休めずに動かし
コンソールを叩いていく。カタカタと音が聞こえる中、ふと、手が止まった。なのはの眼がちろりと周囲を覗ってから……
彼女は席を立った。コツコツと暗いオフィスの中をハイヒールが叩く音がやけに響いた。そのまま、廊下に出て目的の場所へと
やや早足で向かった。そこ、は。断じて変な場所ではない。ただのトイレだ。

彼女はさっと大便室に入ると鍵をかけ、スカートに下着を下ろし便器に腰掛けた。はやてのお陰で六課のトイレは
ウォシュレット付でしかも暖かいのだ。それが少し、嬉しかった。一人ほっと吐息をついてしまう、誰にもいえぬブレイクタイム。
陰毛に菊門。誰に見られることもない場所で、秘所を晒す排泄行為。これは、なのはにとって一種の快感だった。

何もおかしいことではない。赤子が排泄をして気持ちよくなるのと同じだ。ただそれだけだ。特に、なのはは大便をする際の
快感がひそかな楽しみだった。

「ん……」

誰にも聞かれぬことのない小さな声が漏れると共に、水音も静かに聞こえ始めた。ししおどしさながらの小便だ。
彼女の股から黄金水が垂れ流される。秘所を覆う茂みが濡れる事もなく、膀胱から尿道通り排泄された尿は全て
便器の中へと落ちていった。

そこから、さらに次の段階へと進む。

「…………」

唇は結ばれ知らず知らずのうちに両手は握り締められていた。括約筋にも力が入る。腸の中をもこもこ通っていらないものの
塊が、なのはの尻を犯していた。硬い感じも、緩い感じもなく実に健康的な便だった。それが快感を呼ぶ。アナルを通過する際の
刺激が、彼女に顎を上げさせ無言の快楽を呼ぶ。健康的な便がなのはの菊門を大きく開かせようとしていた。なのはは眼を閉じ
快楽と排泄に身をゆだねていた。

感覚は過敏だ。便がどこを通過しようとしているのかは、アナル全て教えてくれる。ゆっくりと菊門が押し開かれあ
姿を見せる排泄物。そこがピークだった。なのはの睫が微動する。尻穴をこすられる快感、圧迫感からの開放感は
誰にもいえぬ快楽である。ぐっと力を入れると、なのはは菊門から大便は全て排泄され便器の中へと落ちていった。
下が唇を小さく舐める。

まるで、赤子の出産に似ていた。

「………………」

少し吐息を乱しながら、なのはの目尻から涙が落ちる。それを袖で拭いながら、ウォシュレットのボタンを押して最後を味わう。
菊門、それに閉ざされた花弁を刺激し、愉悦に浸る。暖かな温水でのフィニッシュは最高だった。いつまでも楽しんでいたいが
そうもいかない。ウォシュレットを止め、トイレットペーパーで綺麗に濡れた箇所を拭く。股間と尻を拭い、下着とスカートを
戻すと、なのははトイレを後にした。手も、ちゃんと洗った。オフィスに戻ると、なのはは仕事に戻る。あと少しだった。
ヴィヴィオが眠るまでもう少し、時間がありそうだった。眠る前に、人目みようとなのはは仕事の速度をあげるのだった。

実に、健康的な女だった。



445サンポール:2011/01/29(土) 23:30:25 ID:LBoGWt7g
終りです。題名に意味はありません。
替え歌を最後に乗っけようかと思いましたが悪乗りしすぎと思ってやめました。
ではでは。

446名無しさん@魔法少女:2011/01/30(日) 00:01:05 ID:9LKMaTmA
ユーノくん男の娘ktkr
いいよいいよ! こいつはいい!

447名無しさん@魔法少女:2011/01/31(月) 23:53:29 ID:EkxT3Syw
>>440
GJ
そうですよね、ひたすら尻が好きなノーマルな方ですよねw

>>445
何がしたかったのかわからんwが、エロパロで健全な●ネタを書くその心意気や良しw

448名無しさん@魔法少女:2011/02/01(火) 21:01:48 ID:LcILnAuc
見ているだけで幸せになれそうならぶらぶちゅっちゅ話はまだかね

449名無しさん@魔法少女:2011/02/01(火) 21:17:31 ID:YNe7rUyM
スカトロものはもっと増えるべきだと思うんだ……
軽めでも重めでも一向に構わんぞ!

450サンポール:2011/02/02(水) 01:30:44 ID:9AaxV1i2
本当に軽い投下です。
ss、というよりもネタです。
ネタです。
です。

451サンポール:2011/02/02(水) 01:31:53 ID:9AaxV1i2

流石兄弟


カレル「よう兄者」

リエラ「よう弟者」

カレル「…………」

リエラ「…………」

リエラ「オレは兄者だったのか」

カレル「オレも弟者だったんだな、びっくりだ」

リエラ「(適当に言っただけなんだが……)」

カレル「(とりあえずオレは弟者なんだな……覚えとこう)」

リエラ「まあいい、ところでだな弟者」

カレル「どうした兄者」

リエラ「リリカルなのはのファンで、俺達の顔をパッ!っと思い出せる人たちがどれくらいいるだろう?」

カレル「1人はいるだろうさ。なんつってもフェイトそんの私物写真の中に映ってたんだから」

リエラ「だよなぁ」

カレル「そうだとも、なんつってもクロノ提督の息子だぜ俺達は」

リエラ「(自分の顔を思い出せないなんて言えないからな)」

カレル「(人は流れに乗るのが大事ってシャアも言ってたし、結果オーライだ)」

リエラ「ところで弟者」

452サンポール:2011/02/02(水) 01:32:53 ID:9AaxV1i2

カレル「どうした兄者」

リエラ「リリカルなのはにおける俺達の出番っていつなんだろうな」

カレル「確かにvividやforceにはでてても問題ない歳だな」

リエラ「……俺達は所詮、設定で終わる役目なのか……」

カレル「OK兄者、なのはエロパロ界のドン。シガーさんに頼んで俺達がフェイトそんにエッチなイタズラをする話を書いてもらおう」

リエラ「流石兄者」

カレル「おいおい、兄者はあんただリエラ」

リエラ「そうだったな。危ない危ない。だが俺達もエロパロでは大活躍のゴッドファーザー・クロノの血をひいてるんだ。
活躍の場はどこかにあるはずだ」

カレル「浮気したり義妹とファックしたり、妻とせっくる描写がほとんどない凄い父親だぞ兄者」

リエラ「そこに痺れる憧れるぅ、流石俺達の父親!」

カレル「よし、俺達のリリカル棒も魔法で大きくしてもらおう」

リエラ「ああ……淫獣より大きくしてもらわないとな。目指すはスターライトブレイカーだ」

カレル「OK、落ち着け兄者」

リエラ「大丈夫だ。まずは母親の浮気現場をおさえ祖母のファックシーンでおなろうじゃないか」

カレル「流石兄者、変態がかってるぜ」

リエラ「地獄の人形チャッキーよろしく、俺達の戦いはこれからだ」

カレル「これからだ。いわゆる終りだな」



453名無しさん@魔法少女:2011/02/02(水) 08:29:24 ID:7FRYCyqk
ちょっと待て
カレルとリエラは双子の兄妹だろw

454名無しさん@魔法少女:2011/02/02(水) 11:29:11 ID:YNwGItWA
「妊娠してぇ」「孕ませてぇ」

「「でも、近親相姦は勘弁な」」ということか

455名無しさん@魔法少女:2011/02/02(水) 13:58:02 ID:kjGclF2k
兄貴ラブで近親相姦どんとこいなリエラがどこかにいた。

この二人はリエラがブラコンっぽいという以外情報無いから
SSに出しようがなかろうて。

456名無しさん@魔法少女:2011/02/02(水) 21:57:57 ID:t0UqGosE
叔母を祖母にけしかけられて超ハイテンションで出迎えたりはしたがな

457名無しさん@魔法少女:2011/02/02(水) 22:47:25 ID:DAQtw9.E
エリオ「駄目だ、全然かっとべ無い・・・・・・」

クロノ「イメージしろ」

ユーノ「いや、自重しろよ」

458名無しさん@魔法少女:2011/02/03(木) 00:31:28 ID:b7Wj88Bc
ボコられるのが怖くてシャッハに手を出せないロッサの背中を後押しするように
聖王教会秘伝の媚薬を(あのうっかり聖遺物を盗まれた司祭様が陥落された時に使用されました)
シャッハに一服盛る心優しい義姉・カリム……とか電波を送ってきたのは誰だw
しかも、やっぱりボコられるオチつきで送ってきたのは……

459名無しさん@魔法少女:2011/02/03(木) 00:40:58 ID:nFjstVSk
>>458

その電波、是非ともSSに

460名無しさん@魔法少女:2011/02/03(木) 17:11:25 ID:b4eaocgQ
なにそれ萌える

461ザ・シガー:2011/02/03(木) 19:57:05 ID:SiKYhgRc
>>452
ちょ、え、俺がエロパロのドンなの!?www
そんな大層なものになった気はないぞwww



さて、ではエロじゃないが、書く書くと言っていた鉄拳が完成したので投下いきますよ。
たまにエロ入るけど今回は非エロ、長編、ガチバトル剣戟話、タイトル『鉄拳の老拳士 拳の系譜』
最新の14話です。

462ザ・シガー:2011/02/03(木) 19:58:32 ID:SiKYhgRc
鉄拳の老拳士 拳の系譜14



「テスタロッサ!」


 普段の冷静さをかなぐり捨て、烈火の将が駆け寄った。
 彼女が向かう先には、倒れ伏す一人の女。
 十年以上の月日を好敵手として、また友として生きた女性、フェイト・T・ハラオウンの、血に濡れた姿がある。
 真ソニックの黒い衣の、腹部が裂けている。
 左の下腹部から脇まで、二十センチほどの長く深い傷だった。
 溢れ出す鮮血の紅、桃色の腸。
 斬撃と落下の衝撃で内臓を引きずり出され、フェイトの顔が蒼白そのものだった。
 だが、絶命に至るほどの重症ではなかった。
 かろうじて命は取り留めており、荒い呼吸と共に執務官の体は立ち上がろうともがいていた。


「動くな! 下手に動くと傷に障るぞ」

「シグ、ナム……大丈夫、です……まだ、これくらいなら」


 青白い顔をして、フェイトはバルディッシュを杖に立ち上がろうとする。
 だが自分の流した血潮に足を取られ、叶わない。
 本来なら血色のよい瑞々しい唇を毒々しい鮮血で染め、息を荒げる様はほとんど死相すら感じさせる。
 今はまだ無事だが、下手に動けば本当に命に関わるだろう。
 せめて少しでも止血せねばと、シグナムは愛剣を鞘に収めようとした。
 その刹那である、


「おやおや、随分深く斬りこんでしまいましたねぇ」


 背後に声が響いた。
 気配を感じた瞬間、シグナムは剣を手に振り返る。
 そこには案の定、フェイトを斬り伏せた隻腕の剣鬼がいた。
 纏う白の防護服、簡素に首のところで束ねたざんばらの黒髪、風に靡く中身のない左袖。
 右の隻腕には浅く反りを持った長剣の刃、目には炯炯と光る不気味な輝き。
 世に魔剣の二つ名を以って怖れられた、ジャック・スパーダの異形がある。
 烈火の将の頬に、冷たい汗が流れる。
 注意は払っていた。
 せめてフェイトの傷を見る間だけでも、相手の視界より隠れていられるだろう。
 例え見ずとも、歴戦のベルカ騎士たる己の勘と大気に流れる魔力の流れで把握はできる。
 そう考えていた。
 だが、目の前の狂える剣鬼は対手たるシグナムを見失いなどしなかった。
 まるで血に餓えた人喰い鮫のような闘争への嗅覚。
 戦慄と共に、シグナムは歯噛みする。
 どうする?
 二対一ですら苦戦した相手に、一人で挑むか。
 だがフェイトには早急な手当てが必要だ。
 様々な思案が、騎士の脳裏を過ぎ行く。
 特攻、一騎打ち、撤退、説得、牽制……。
 シグナムの思考がその諸々を考慮する、その時。
 唐突に目の前の剣鬼より威圧感が消え、構えが解かれた。


「どうぞ、しばらく手出ししませんから。そちらの方の手当てをなさってください」

「……なに?」


 シグナムの口から、自然と疑問符がこぼれた。
 スパーダの瞳をじっと見る。
 信じ難い。
 その目の奥には、虚偽の色など微塵もなかった。
 それどころか、相変わらずその顔には不気味なくらいの笑顔が貼り付けられており、ニコニコと微笑んでいる。
 野獣のような豪傑と戦うより、よほど背筋が寒くなる事だ。
 朗らかに笑いながら、死神のように剣を振るい、かと思えばまるで敵意を感じない。
 剣を交えている時もそうだった。
 この男からは、喜びしか感じないのだ。
 理解の及ばぬ剣鬼の様に、シグナムはどうしたものか、背を向ける事もできずに剣を向けるしかない。  
 そんな彼女の姿に、スパーダは少しおどけたように微笑む。


「ああ、警戒なさらなくても結構ですよ。戦うつもりのない相手を斬るつもりはございませんから」

「貴様……何を考えている……敵の言う事を、はいそうですか、と信じるとでも思うのか?」

「信じていただけないのですか? それは残念な事ですねぇ。私は、別にあなた方を殺したいわけではありませんよ」

「……何を、言っている」


 剣鬼は、優しげですらある笑みを浮かべて、言葉を連ねた。
 それは狂気だった。


「私が欲するのは、ただ強き者との戦いのみ。剣も持たない相手を斬っても少しも楽しくありませんしね。ですから、早くその方の手当てを済ませてください、そうしたら存分に殺しあいましょう――命尽きるまで」


 目を爛々と輝かせ、まるで友達と遊ぶのを待ち遠しくする子供のように、剣鬼は語る。
 唇の端を吊り上げた笑みの中には、正気の文字はどこにもない。
 理性も、法規も、秩序も、人間性も。
 何もない。
 ただ闘争への欲求と狂気だけが渦巻く笑顔。
 怖気を感じる。
 だが同時に、だからこそ信じる事ができた。

463鉄拳の老拳士 拳の系譜:2011/02/03(木) 19:59:20 ID:SiKYhgRc
 この男は己の欲求や信念を、その狂気故に裏切る事はないと。


「しばし待て。すぐ終わる」

「ええ、幾らでもお待ちしますよ」


 剣を鞘に収め、シグナムは剣鬼に背を向ける。
 今度は微塵の警戒もないが、背後で殺意が膨れ上がる事も刃を振るう音もしない。
 おそらく、シグナムが次に剣柄へと手を掛けるまでスパーダは決して手出ししないだろう。
 剣戟の演舞以外に愉悦を知らぬ狂人の理論を、将は共感できずとも理解は出来た。
 一時刃から手を離し、まずは戦友の治療に専念する。


「テスタロッサ、少し痛いが……我慢しろ」


 言葉を掛ければ、フェイトは全てを任せる意思を込めて小さく頷いた。
 鋭利な傷口からこぼれた内臓を押し戻し、止血を止めるよう傷口を浅く焼く。


「〜ッ!!」


 体をつんざくような激痛にフェイトの四肢が跳ね、叫びをかみ殺して悲痛な表情が浮かぶ。
 苦しむ姿を見るのはあまり良い気持ちのするものではないが、しかしこれは必要な事だった。
 シグナムはさらに傷口を浅く焼いて止血し、自分の騎士甲冑の長いスカート部分を引き裂くと、それを包帯代わりに傷口を塞ぐ。
 出来うる限りの処置は、最速で完了した。
 幾星霜の時を戦火に生きた、ベルカ騎士の鮮やかな手並みである。 
 そして将は横たわる仲間に優しい眼差しを向け、口を開いた。
 

「では、ここで大人しくしていろ」

「シグナム……でも、一人じゃ……」

「案ずるな。私を誰だと思っている」


 不敵な笑みと自負の込められた言葉を前に、フェイトは悟る。
 シグナムの強き意思を、そして決意を。
 苦痛をかみ殺して唇を引き結び、執務官は頷いた。
 友の視線に見送られ、シグナムは振り返る。
 結った鮮やかなる桜色の髪を揺らし、流麗なる所作でレヴァンティンを引き抜き――構えた。
 その様のなんと美しい事か。
 鋭く相手を睨む蒼き双眸、艶めく肢体は獲物に跳びかかる虎のように引き締まり、足先から切っ先まで悉くが滾る戦意に満ちている。
 さながら天上の戦女神が現世に受肉したようだ。
 天から照る月光と、それを吸って冴え冴えと光る刀身がその美しさを一層引き立てている。
 対する剣鬼は、笑みを以って返礼の構えを見せた。
 ひゅぅ、と風を薙ぐ音と共に全長二メートル近い長剣が振るわれ、切っ先を美女へ向ける。
 狂気を宿した目が弓なりに細められ、唇の端が釣りあがり、不気味な笑顔が深まった。
 

「良い、とても良いですよ……ええ、とても良い。素晴らしい、こんなに心躍るのは久しぶりだ。あなたのような使い手と思い切り殺しあえるなんて、楽しくて仕方ありません」
 

 歓喜。
 ジャック・スパーダにとって、敵と剣を交える事には喜びしかないのだ。
 そこには憎悪も悲しみも怒りもない。
 殺意にすら愛おしさが潜む。
 おおよそまともな人間では到達しえぬ、剣鬼の境地である。
 刃と同じ鋭利な双眸で眼前の男を睨みながら、シグナムの口が疑問符を告げた。


「一つ、お前に聞きたい」
 
「なんでしょう?」

「お前は何故、戦う」


 と。
 何故、この男は歓喜を以って刃を振るえるのか、人を斬れるのか。
 どうしてもシグナムは知りたかった。
 これから始まる戦いの果てに、おそらく二人のうちどちらかは確実に死ぬ。
 今聞かねば、今生知る機会はあるまい。
 シグナムの疑問に、剣鬼は呆けたようにきょとんと首を傾げる。
 まるで理解できない問題を教師に出された子供のようだ。
 しばらく首を傾げて思案していたスパーダはやおら視線をシグナムへと戻し、無邪気極まる朗らかな顔で、答えた。


「さあ、考えた事もありません」


 他者の命を屠る理由を、人の骨肉を絶つ理由を、社会に存在する法理を踏みにじる理由を。
 剣鬼は事も無げにそう告げた。
 涼風のような微苦笑の中には微塵の罪悪感も、あるべき秩序への規範もない。
 今宵の夕食を楽しみにする、そんな時に浮かべる類の眼差しを見せ、スパーダは言葉を連ねる。


「遭えて言うなら……ただ楽しくて嬉しいから、でしょうか」


 静かに、理知的に紡ぐその声音の、なんとおぞましい事か。

464鉄拳の老拳士 拳の系譜:2011/02/03(木) 19:59:50 ID:SiKYhgRc
 未だかつてどんな強大な敵を前にしても怯える事のなかった烈火の将が、これには背筋を凍らせた。
 童が玩具の名を知らず遊び呆けるように、この男は刃を以って人を斬れる、殺せるのだ。
 そこに社会的な理性も、人道的な道徳も微塵とて存在しない。
 ただ楽しいから斬る、ただ嬉しいから戦う、ただ面白いから殺す。
 姿形はどうあれ、もはやこいつは人間などではなかった。
 意思を持ち、人の世に死の穢れを撒く剣の化身。
 あまりに歪で、同時に純粋な化生である。
 今日この場で屠らねば、きっとこの先何百、何千、数え切れぬ人の命を奪うのだろう。
 絶対的な窮地にあって、なおシグナムの中で闘志が燃え上がる。
 煤けたアスファルトの上で脚を踏み込み、強く、だが柔靭に剣柄を握る手が愛剣を構えた。


「貴様は……殺す。この命に代えてでも」


 峻烈なる決意を込めた言葉が、義憤を秘めた殺意と共に燃え滾る。
 烈火の将が今、その名の如く心を灼熱と化した。
 斬る。
 その断固たる意思が胸の内で脈動する。
 目の前の剣鬼が築いてきた屍山血河、呪われた刃の道程は、今宵この身を以って終焉させるのだ。
 蒼き双眸の奥に燃えるシグナムの意気。
 彼女の中で燃え上がる熱を感じた剣鬼は、いよいよ狂気めいた笑顔を浮かべて喜悦する。


「殺す、良い言葉ですねぇ……とても、とても、楽しみです」


 挙措はあくまで泰然と淀みなく、だが速やかに振るわれる刃。
 一瞬風を薙いだ長剣を構え、隻腕の化生は獲物に飛び掛る前の獣が見せる偉容の如く、身を撓ませた。
 爆発寸前まで高められた悦びと殺意の感情が眼差しに溶け、ジャック・スパーダは唇の端を吊り上げた。


「さあ、では存分に殺し合いましょう」


 愛おしげな声音が響いた次なる刹那、剣鬼の総身が掻き消えた。
 いや、消えたように見えただけだ。
 その半生のほとんど全てを賭けて費やされた修練と天性の素質が生み出す、神域の踏み込み、疾走、そして――斬撃。
 果たしてシグナムがそれに反応し得たのは、彼女もまた人ならざる永い永い時を刃の闘争に生きた故であろうか。
 冷たく暗い夜気を引き裂く、刃と刃が睦む剣光が迸る。
 繰り出されたスパーダの瞬速の突き、それをシグナムの振るう刃が跳ね上げる。
 高らかに響く金音。
 それが決闘の合図となり、二人の剣士が打ち出す刃光の乱舞が散った。
 突きの体勢を崩された剣鬼に、烈火の将がその隙を逃さんと迫る。
 横薙ぎからの斬撃一閃。
 炎を孕んで煌々と燃え上がるレヴァンティンの刀身が、微塵の狂いもなく首筋目掛けて振るわれた。
 だが、対するは剣鬼。
 宙を泳いだかに見えた長剣は果たしていつ迎撃の流れに乗ったのか、シグナムの知覚の埒外で踊って炎刃を弾き返した。
 大気が爆ぜると思えるほどの速度でぶつかる刃と刃。
 シグナムの反撃に対する意趣返しとばかりに、今度は剣鬼の放つ横薙ぎの一閃。
 浅く反りを持った諸刃剣の剣身が、神速と化して迫る。
 血と肉と死を求める銀の円弧。
 それに将が応じえたのは、永き時をかけて積み重ねた戦いの感性だろう。
 火の粉と刃の噛み合う火花を一つ散らし、交錯する二つの剣。
 さらに反撃に転じる将の刃。
 それを受けて踊る剣鬼の刃。
 一合、二合、三合……さながら伽藍に響く鐘音のように、剣戟の合唱が乱れ咲く。
 剣風に煽られる大地に風が逆巻き、粉塵が二人を中心に渦を描く。
 刃圏に捉えられた諸々は、アスファルトの塊だろうと鉄の管だろうと、平等に膾と化した。
 両者の剣戟演舞は、完全に伯仲しているかに見えた。
 が、徐々にその帰趨は傾いていく。
 

「……くぅッ」


 乱れ舞う剣戟の応酬の中、シグナムの頬に一筋血の線が走った。
 さらに一閃、騎士甲冑から露になっている太腿にも傷が一つ。
 肩に一閃、防護服ごと肌と肉を裂かれる。
 胴に一閃、引き締まった下腹部に僅かな傷。
 首筋に一閃、浅く皮を刻まれて伝う血の筋。
 少しずつ、少しずつ、シグナムは押され、その身は餓狼の如く群がる刃に血と肉を奪われていく。

465鉄拳の老拳士 拳の系譜:2011/02/03(木) 20:01:29 ID:SiKYhgRc
 これが剣鬼の、ジャック・スパーダの力だ。
 ただ剣と闘いへの渇望を胸に、半生を賭けて研鑽し尽されたベルカ式魔法剣術。
 フェイトと二人がかりでさえ倒しきれなかった、その圧倒的なる技前である。
 如何にシグナムが不退転の決意を燃やして挑もうと、この天秤は容易に覆らない。
 単なる剣と剣の比べあいでは、勝てぬ。
 怒りに燃えながらも冷徹なる思考でそう断じ、将は起死回生を狙う。
 上段の一閃、大きな振りで襲い掛かる刃を背後に大きく跳躍して回避。
 続けて煌く袈裟懸けの刃を、今度は上空に向かって逃げた。
 高く宙を舞う将の五体は、そのまま反転して飛翔した。
 飛行魔法の行使により重力の縛鎖から解放されたシグナムは、そのまま加速、大気を引き裂いて高空機動を描く。
 

「ハハッ! 今度はそちらで、ですか。良いですねぇ!」


 牙を剥き出して笑み、嬉しげにシグナムを追うジャック・スパーダ。
 闘いの場は一転、地上から空中のより三次元的で高度な域へと昇華する。
 自分を目掛けて追い縋る剣鬼の孤影を、シグナムは僅かに向けた目線と魔力サーチで確認する。
 そして手元の愛剣を操作、装填されたカートリッジを惜しみなく消費した。
 機関部の唸る金音、スライドが後退しては魔力を燃焼させた空薬莢が幾つも吐き出される。
 過剰なほどに魔力を得たレヴァンティンの剣身は唸り、宿した炎は轟々と燃え盛る。
 くるりと手中にて踊る刃、炎が描き出す赤く鮮やかな円弧。
 シグナムは空中にて我が身に急制動を掛けるや反転、追って来たジャック・スパーダと相対する。
 双眸を爛々と輝かせ、隻腕に握った長剣を翻す剣鬼。
 その力と狂気は、一度知れば総身が竦むほどの凄絶な圧力を有している。
 だが、それを恐れて何が烈火の将か、何が剣の騎士か。
 シグナムは恐怖の何もかも飲み込んで、ただ仇敵を討たんとする意気に変えて叫ぶ。


「シュランゲバイセン……アングリフッッ!!」


 愛剣たるデバイスに命じられた、形態変化と攻撃術式の術式詠唱。
 炎の魔剣は主の求めに応じ、その身を炎蛇へと変えた。
 Schlange(蛇)の名の冠するが如く、柔靭と乱れる蛇腹の連結刃。
 炎を宿したその様は、さながら猛り狂う炎蛇の化身である。
 通常の剣よりさらに遠くに届く間合い、それに応じて桁外れに上がる破壊力。
 刃の蛇が夜の冷たい空気を引き裂いて剣鬼を襲う。
 前後、左右、上下……文字通り、四方八方より迫り来る刃の群々。
 それは一度足を踏み込めば死を約束された、刃の獄である。
 対するは隻腕が握る長大な一刀のみ。
 どちらが有利かは、火を見るより明らかである。
 左右から迫る連結刃を、剣鬼は高速で振り抜いて弾き返す。
 だがこれで終わるまいと、頭上と後方の死角を狙って踊る炎蛇の刃。
 応じて奔る隻腕の剣閃。
 先ほどにも増して狂い咲く刃の紡ぎ合いは、夜にあってなお明るい剣光の文目を繚乱と描く。
 スパーダを逃すまいと、その周囲を連結刃の円陣が築かれ、回る。
 高速回転する刃の檻はさらに横方向だけでなく、斜めに縦に、幾重にも構築されて逃げ場を奪う。
 そして一気に収縮した。
 燃え盛る剣蛇の縛を、剣鬼は瞬時の判断で手の長剣を一閃、弾いて隙間を穿ち掻い潜る。
 それでも完全に回避し切れなかったのか、逃げた瞬間に背中を大きく斬られる。
 だがそれでも炎蛇の舞は終わらず、次なる連結刃の一撃が剣鬼を襲った。
 刃縛を逃れた身を狙う、超高速の刺突。
 さながら鎌首をもたげた蛇が獲物に喰らい付くように、炎を孕んだ切っ先が唸る。
 絶命必至の死の刃閃を、しかし剣鬼の長剣は神速で煌き、応じた。
 高らかになる金音一声。
 大気が爆ぜる超絶の速度でぶつかり合った刃と刃の交わりに、剣鬼は身を翻して事なきを得る。
 だが執拗にその身を狙う剣蛇は、さらなる刃の縛鎖を広げて剣鬼を包む。
 自身を狙う燃え盛る連結刃の偉容に、しかしスパーダは笑みだった。
 まるで楽しい遊戯をする子供のように……。





 果たして幾合、その剣戟の舞踏が続いただろうか。
 幾度蛇剣が踊ろうと、剣鬼の振るう長剣はまるで剣身自体が意思を持ったかのように、それを打ち払う。
 普通の人間なら……いや、例えそれが研鑽を重ねた高位ベルカ騎士とて、シグナムが全力で振るうシュランゲバイセンの刃雨を凌ぎ切る事は困難である。
 しかし剣鬼の技は、刃は、それを少しずつ覆していく。
 左斜め前方からの斬撃を受け流し、右後方からの刃を先んじて打ち落とす。

466鉄拳の老拳士 拳の系譜:2011/02/03(木) 20:02:04 ID:SiKYhgRc
 転じて踊る長剣は予測した前方より来た刺突の切っ先を見事に弾く。
 シグナム渾身の連結刃の攻撃を、剣鬼の孤剣が凌駕した。
 

「ふひ、ひひ……ひぃ!」


 唇の端から唾液を垂れ流した躁狂の有様で、歓喜に満たされた刃の鬼が進んだ。
 手には一刀、ただ闘争と死を欲して狂える邪剣の煌き。
 連結刃を繰り出す中心だったシグナムは、長く伸ばされた刃の基点である為に身動きが容易に出来ない。
 可能な限りの高速で刃を元の片刃剣に戻すが、ジャック・スパーダの攻撃はそれよりも遥かに速かった。
 間合いに入るや、一瞬の逡巡とてなく踊る袈裟懸け斬り上げの一閃。
 逆胴より入ってそのまま首元まで絶たんという意気の刃が、振るわれた。
 それを瞬時に防ぎしは将の左手が掴んだ鞘である。
 時に刃を収めて魔力を溜め、攻撃に使う事もあれば、このように防ぎ手に使う事もできるその硬質な鞘身と、剣鬼の長剣が激烈に噛み合う。
 生まれた火花が夜闇を割り、音が夜のしじまを打つ。
 だが防ぎ手に回った鞘に、嫌な感触の震えが走った。
 それは硬質な金属がひび割れ、穿たれる前兆。
 かつて何度となく強敵の刃を凌いだ鞘の身が、きん、と音を立て――割れた。
 シグナムの蒼き双眸が驚愕に見開かれ、鮮やかなる紅に染まった。
 高高度の空を舞う鮮紅の飛沫が何なのか、問うまでもない。


「が、はぁッ!」


 自身の血潮だった。
 鞘を割った勢いで僅かに軌道の逸れた剣身は、シグナムの脇から入り、肺腑と肋骨を深く抉って抜けた。
 間欠泉の如く、傷口と唇から溢れる生命の赤。
 激痛と酸欠に霞む視界。
 その視線の先に、剣を振り切って隙を晒すスパーダの姿が映った。
 騎士の本能が働いたのか、それを認識した時、時シグナムの身は意識の埒外で動いた。
 既に手中にて元の片刃剣、シュベルトフォルムへと転じたレヴァンティンが炎を宿し、その刃の切っ先を敵に向ける。
 夜気を裂いて踊る炎刃が滑り、超近距離において流れるような刺突を描く。
 咲き乱れる毒々しい血の花弁。
 スパーダの白い防護服を貫いたレヴァンティンの刃が、鮮やかに血潮を散らせた。


「〜ッ!?」


 見事なる反撃で腹を抉られ、驚愕に目を見開く剣鬼。
 だが、その驚愕は即座に笑みへと転じる。
 口元を血で汚しながら、鬼は楽しげに笑って自身もまた剣を振るう。
 大上段に振り下ろす、斬撃一閃。
 将の目に映る、刃光の飛沫。
 死。
 瞬間という時の中、その一撃のもたらす意味を知る。
 それを食い破ったのは、騎士としての彼女の執念だった。
 歯噛みすると共に、しなやかな将の総身が踊るように刃を振る。
 主の闘志を映すかのように燃え上がるレヴァンティンの一閃が、夜気を喰らって鮮やかな刃弧を描く。
 頭上より訪れた斬撃を弾き、金音と火花を大きく散らした。
 尋常の者ならば当に身を二つに割られて果てようものを……。
 それは正しく、守護騎士の将たる者の矜持だった。

467鉄拳の老拳士 拳の系譜:2011/02/03(木) 20:02:36 ID:SiKYhgRc
 綺麗な唇の間から血の泡を吐き漏らし、苦しげな呻きの中でなおシグナムは剣を執る。
 両手でしっかりと剣柄を握り、反撃を打たんと踏み込みの刺突。
 だが剣鬼はそれを事も無げにゆるりと受け流し、隻腕の長剣を流麗に返す。
 体勢の崩れたシグナムの背後を襲う一閃が、腿を深く刻んだ。
 奔る激痛に呻きながら、将は振り返って構える。
 その瞬間、シグナムの腹部に斬撃とはまた違う衝撃が生まれた。
 剣を振った剣鬼が、その勢いのままに身を転じて繰り出した脚だ。
 魔法行使による物理保護と加速を加えた、一撃必倒の強烈な蹴撃。
 瞬間的に講じた障壁は一瞬にして薄氷のように砕け、シグナムの五体は高速で落下した。
 あまりに高速で落ちるため、血流が脳より逃げて視界がブラックアウトする。
 無明の闇に包まれる中、墜落死を防ぐ為に展開する急制動の飛行魔法と衝撃緩衝。
 宙で姿勢を反転させ、シグナムは見事脚から地面に着地する。
 あまりに強く急激な落下の為にアスファルトに亀裂が走るが、彼女の鍛えた筋骨はそれに見事耐え抜いた。
 だが、足腰はともあれ、刻まれた傷にはあまりに酷な衝撃であった。


「く、うぁ……」


 刃を杖に立とうとした身が、膝から崩れた。
 瑞々しい唇から血の花が咲き、全身に刻まれた傷口、特に大きな左脇腹のそれからも大量の紅が溢れる。
 腕も、脚も、胴も、彼女の総身は血に濡れそぼっていた。
 流れる血潮と共に、命もまた流れ、視界が霞んでいく。
 それでもまた倒れる事を、その強靭な意志は許さない。
 歯を食いしばり、剣柄にひたすらに力を込めて、立ち上がる。
 膝は今にも崩れそうなほど震えている、構えた切っ先もまた危うげに揺れる、だがしかし……それでも瞳だけは強く前を見据えた。
 将の双眸の先に、ふわりと舞い降りる孤影。
 虚しく揺れる左袖、残された右の隻腕に月光を冴え冴えと映す長剣、喜悦に染まりきった躁狂の眼差し
 剣鬼、ジャック・スパーダが、再びシグナムと対峙する。


「す、ばらしい……本当に、すごく、とても、言葉にならないほど……素晴らしいですよ」


 蕩々と、まるで夢見心地の薬物中毒者のように、剣鬼は言葉を漏らす。
 いや、事実この男は酔っていた。
 剣に、刃に、激闘に、死に。
 その諸々こそが悦び、その諸々のみが生の意味。
 あまりに壊れ、そして狂った、剣鬼たる様だった。
 フェイトとシグナム、超級の二人の魔導師を相手に、さすがに体は傷だらけだ。
 特に先ほど穿たれた刺突の傷は大きく、焼き潰された傷口からはどくどくと血が溢れている
 だが足取りに淀みはなく、眼差しは爛々と輝いていた。
 血に染まった神父服に似た白の防護服を揺らし、ジャック・スパーダがゆるりと歩む。
 瞳は酔ったように蕩けているが、剣を握る手はしかし別の意思が宿るようにしっかりと構える。
 正に、その姿は鬼と呼ばわるに相応しい異形だった。
 喜悦のままに唾液を垂れ流す唇は、歪で醜悪な笑みを描いて言葉を紡ぐ。
 愛を込めて。


「本気を出して易々と斬れぬ相手……初めてですよ。この焼け付くような衝動……嗚呼、斬りたい! あなたを斬って、刻みたい、突いて抉り抜きたい!」


 汚らしく血と唾を飛ばしながら叫ぶその声音の、なんとおぞましい事か。
 もはやそこに浮世の法理など及ぶはずもなく、あるのは目の前の騎士を刃で犯す欲求のみ。
 ジャック・スパーダの下半身では膨らんだ肉棒がテントを張り、異臭を放つシミができている。
 刃を交えた激闘、そして腹を貫かれた痛みを悦んで射精しているのだ。
 剣と戦いを以って欲情し、達する。
 余人でこの男の感性や内面を理解し共感できる者などいまい。
 常ならば嫌悪に鳥肌が立つところだが、死に瀕したシグナムにはそんな事を感じる余裕さえなかった。
 ただ立って刃を構えるだけでも血は流れ、意識が遠のきそうになる。
 されど誇り高き騎士の魂は決して屈さずに剣柄を離さない。
 来るならば来い、そして我が命を奪ってみよ。
 燃え上がる蒼き双眸にその意を込めて、将は剣鬼を睨め付けた。
 肌を刺すようなその眼差しに、より一層狂気を孕んで嬉しげに笑う、狂人。
 両者の間に一陣の夜風が吹き、熱した闘気を掻き混ぜる。
 にじり寄る足と足、構え合う剣と剣。
 間合いが詰められて視線が交錯し、呼吸と共に踏み出す機を伺う。
 二振りの刃はそれぞれに残されたカートリッジを消費し、物理保護の術式を構築。
 もはや互いに、半歩踏み込めば相手の刃圏に入る。
 一秒、二秒、過ぎ行く僅かな時がまるで何時間にも感じられる。
 引き伸ばされた緊迫の時、一髪千鈞を引く睨み合い。
 極限まで張り詰めた緊張はそして遂に……破られた。

468鉄拳の老拳士 拳の系譜:2011/02/03(木) 20:03:12 ID:SiKYhgRc
 風よりも速く、動く二つの影。
 両者はまったく同時に踏み込み、疾駆する。
 振るわれる二条の剣光。
 シグナムは炎を宿した斬撃で起死回生を狙い、今出せる最大威力の紫電一閃を放つ。
 剣鬼の刃はそれに応じ、真っ向打ち破らんとの斬撃を打ち出す。
 一瞬という時に間合いは詰まり、二つの刃が再びぶつかる。
 炎が散り、火花が咲き、鍛え上げられた鋼と鋼の咆哮が夜闇へと吼えた。
 鈍く、そしてくぐもった残響は、業物が上げた断末魔。
 濛々と立ち込める粉塵の中、浮かび上がる虚ろな輪郭。
 それを引き裂く、天より降り来る一条の銀光。
 何度も回転した末に地に突き立ったのは――――剣鬼の振るった長剣だった。
 
 
「あ、あぁぁ……あれ?」


 自分がどうなったか、まるで分からぬといった、間の抜けた声音。
 ジャック・スパーダは視線を下げた。
 腹に何か熱があるかと思えば、横にざっくりと深く斬り込まれた自分の腹部から、ちろちろと舐めるように火が上がっている。
 両肺諸共、深く斬り込んだ炎刃は、一太刀にて剣鬼から戦う力を命諸共に奪い去った。
 崩れる膝、落ちる得物。
 ちょうど半ばから折られた長剣が虚しく金音を鳴らして転がり、スパーダの長身が倒れた。
 刃のもう半分、切っ先を含んだ断片は、傍らで屹立するかのように天を指して大地に突き立っていた。
 口から血の泡を吐きながら、呆然と夜空を見上げ、剣鬼は透明な眼差しでぽつりと呟く。


「ああ、剣が……なんてことだ、こんなところで……耐えて、くれないなんて」


 奈落の底から吹く風のように虚しい響きで、剣鬼は嘆いた。
 シグナムとスパーダ、二人の戦いの趨勢を決したのは、あろう事か剣の腕や魔法の技術でなく、それぞれに携えた得物だった。
 どこで作られたかも知れぬ酷使され続けた無銘の業物と、何百年という昔に古代ベルカの地で生まれた炎の魔剣。
 軍配が上がったのは後者であった。
 地に伏せた剣鬼は、哀れに、惨めに、その隻腕で地を掻く。
 手で必死に求める剣柄は、しかし既に折れている。
 まるで自分が死ぬ事を決して認められず、だが死ぬより他にない野生獣のように、鬼はただ嘆きの中で悶えた。


「こんな……こんな風に終わってしまう、なんて……嗚呼、なんて事だ、こんな……こんな風に……私は、わたしは……」


 焼き潰された肺腑がその機能を停止し、ついに剣鬼の息が止まる。
 酸素を欠乏した身でなお僅かに痙攣しながら、得物を欲し、瞳が混濁して死相を湛える。
 剣を求め、剣に生き、剣に狂い、剣に果てた。
 あまりに異形で純粋な男の、哀れで寂しい末路だった。
 その死に様を見て、シグナムはようやく体から力を抜いた。
 どう、と倒れる、将のたおやかな肢体。
 もはや戦う力など、微塵も残っていなかった。
 胸の内に、また人を殺めてしまった後悔と、生き残れた幸運への喜びが生まれる。
 最後の力で、シグナムは手に握った愛剣を掲げた。


「……」 


 月光を吸って冷たく輝く剣身には、ひびどころか刃毀れ一つない。
 単なる技量、剣技や腕前という次元でなら自分は負けていただろう。
 今宵は、己の腕だけでなくこの信頼すべき得物に命を救われた。
 その事実への感謝と僥倖に、シグナムは瞑目して呟く。


「すまんな、レヴァンティン……」


 誇り高きアームドデバイスが何かしら呟いた気もするが、もはやシグナムの耳がそれを聞き届ける事はない。
 彼女の意識は、疲労の消耗の中で完全に途切れていた。
 激闘を勝利で飾った将は、静かに眠りの世界にいざなわれた。



続く。

469ザ・シガー:2011/02/03(木) 20:06:01 ID:SiKYhgRc
投下終了にございます。
いやぁ、剣士二人が生死を賭けて斬り合うだけという、果たしてエロパロにあるまじき剣戟話になってしまいました。
需要のあるなしはあさかではありませぬが、気合いれて修正しまくって時間も激しく浪費した……

ともあれ剣鬼スパーダの最後のお話。
最後に関しては拍子抜けって思う方もいるかもしれませんが、こういう無常感のある話を求めた結果こうなりました。
期待はずれだったらすいません。


次回は外道レイパーなバンディさんのお話、みんな大好き陵辱エロとかになるよ!

470名無しさん@魔法少女:2011/02/04(金) 10:19:46 ID:vy1YxTC.
やっぱシグナム姐さんはカッコイイな
止血のシーン映画ランボー思い出した
あの痛そうな事

GJデス

471名無しさん@魔法少女:2011/02/04(金) 13:16:28 ID:s5f9yqFw
GJ
やっぱ技量も大事だけど、装備の質も大事だよね

472名無しさん@魔法少女:2011/02/04(金) 13:56:16 ID:aElSkV/6
弘法筆を選ばず、ではなく、実際は達人だからこそ高度な道具を使いこなせる
(達人ほどその技量を生かすための道具選びが重要)というやつですな。
ある程度、というレベルで武器選びを妥協していた側の敗北は必然だったという。

473名無しさん@魔法少女:2011/02/04(金) 21:35:50 ID:RyX06YRg
すまん、ロッサ×シャッハの合体状態での極甘ピロートークという電波を拾ったんだが、俺ではマリーの作るリンディ茶にしかならなかったから、誰かリンディさんが作るクラスの甘さで形にしてくれ

474名無しさん@魔法少女:2011/02/05(土) 03:54:15 ID:awVIMgso
バトル物が書きたい
でも妄想にSSを書く能力がついていけない…

475名無しさん@魔法少女:2011/02/05(土) 09:01:36 ID:8HiI59VU
>>473
甘さ控えめでもイイジャナイ!

476名無しさん@魔法少女:2011/02/05(土) 13:03:45 ID:A7plj.i.
シャッハさん受けとな!これはいい

477名無しさん@魔法少女:2011/02/05(土) 13:08:13 ID:kjyh64mI
ロールシャッハさん

478名無しさん@魔法少女:2011/02/05(土) 13:20:07 ID:KWAYzvW6
幼女シャッハ「えい(小指ペキッ)」
少年ヴェロッサ「それはあんまりだろ、シャッハ(ドン引き)」
幼女シャッハ「古代ベルカから伝わる尋問術です。ちなみにあっさり自白しても拷問まではワンセットのフルコースなので、早くても安心。見ているカリムも大満足です」
少女カリム「(恍惚の表情)」

479名無しさん@魔法少女:2011/02/05(土) 14:19:07 ID:AoCc0Low
>>469
GJ! 変態的剣鬼の天晴れと言うべき最後。
技量での敗北なら、こいつとしては悔いなく幸福なだけの人生だから、こういう形の無念の死を遂げてくれて嬉しいです。

480名無しさん@魔法少女:2011/02/05(土) 21:06:16 ID:vfftDlNI
>>473
甘さ云々よりベッドに引きずり込むことのなんと難しいことか
自分にはロッサがシャッハにボコられるオチしかかけぬ

481名無しさん@魔法少女:2011/02/06(日) 02:12:11 ID:bj0Ie31Y
フッケバインのエロはこないな

482名無しさん@魔法少女:2011/02/06(日) 03:03:22 ID:YDUY1IpM
ザフィ子書きおえたら書いてみるか…ごくり…

483名無しさん@魔法少女:2011/02/06(日) 17:28:19 ID:vIyRZORo
>>480
ボコられるオチしかはじめは思いつかなかったさ!!
でも、ロッサなら口八丁、手八丁でどうにかドッキングまで持ち込めるはずだし、ドッキングしてしまえば、処女のはずのシャッハに勝ち目はないはずだから(笑)

484名無しさん@魔法少女:2011/02/06(日) 18:03:02 ID:cJfGrDkw
>>483
待て、ロッサも童貞かも知れないぞw
義姉ちゃんが筆下ろししてたらそれこそフルボッコだろうし

485名無しさん@魔法少女:2011/02/06(日) 18:31:57 ID:dslZDluI
マウントポジションとってヴィンデルシャッハを振り下ろすたびに血しぶきが飛ぶ図なら容易に想像できるんだが

486Foolish Form ◆UEcU7qAhfM:2011/02/06(日) 18:51:33 ID:XOa4P382
さて、今週のサザエさんも終盤に差し掛かりました。
日曜日を笑いで締め括るために投下しに来たぜ!

という訳で10分後から投下したいのだが、よろしいかな?

487名無しさん@魔法少女:2011/02/06(日) 19:00:29 ID:BTvySajI
おk

488Foolish Form ◆UEcU7qAhfM:2011/02/06(日) 19:03:11 ID:XOa4P382
さて10分経ったので投下します。

・微エロ程度
・イクス&スバル
・注意:イクスが極度に変態です。

それでは、始まります。

489いくすばテクニック 1/5:2011/02/06(日) 19:03:47 ID:XOa4P382
「う〜〜トイレトイレ」

今、トイレを求めて全力疾走しているあたしは、時空管理局に務めるごく一般的な女の子。
強いて違うところをあげるとすれば、女に興味があるってとこかナ──
名前はスバル・ナカジマ。
そんなわけで、寄り道をして聖王教会のトイレにやって来たのだ。

「ん?」
ふと見ると、ベンチに一人の幼い女の子が座っていた。
ウホッ! いい陛下…

 いつもの、中華風の服を着ている女の子。
 休みができる度に会いに来てるけど、今日は一段と可愛い……じゃなくて!
 昨日雪が降ったばっかりで、全然気温も上がらないし、寒くないのかなぁ。
 でも、銀景色の中でゆっくりとお茶を飲んでる姿も凄くサマになってる。
 ちょっぴり変な女の子だけど、こうして遠目に見てると、流石は陛下って感じだね。

そう思っていると、突然その女の子はあたしの見ている目の前で紅茶のカップを掲げたのだ…!
「やらないか」

 えーっと、うん、何だろう、この子また変な言葉を覚えちゃったよぉ!
 でも、お茶のカップってことは、お茶会をするってことだよね。
 ちょっとトイレにいくついでにお話できればいいなぁって思ってたけど、あったかい紅茶でポカポカになろう!
 そういえば、セインとも最近会ってないなぁ。一緒にお話しようかな♪

そういえば、この教会は頻繁にお茶会があることで有名なところだった。
イイ陛下に弱いあたしは、誘われるままホイホイと教会の中について行っちゃったのだ♥

彼女──ちょっとヘンタイっぽい冥王陛下でイクスヴェリアと名乗った。
レズ・セックスもやりなれているらしく、トイレにはいるなりあたしは素肌にむかれてしまった。
「よかったんですか、ホイホイついてきて。私は防災士長だってかまわないで食べちゃう人間なんですよ?」
「こんなこと初めてだけど、いいんです…。あたし…イクスみたいな人好きですから」
「うれしいこと言ってくれるじゃないですか。それじゃあ、とことんよろこばせてあげますね」

 ってちょっと待ってー! 人に見られながらおトイレなんてできないよぅ!
 それ以前にこのSSは健全だから!! イクスと一緒に個室に入ってナニをするの!?
 そして寒い! 凄く寒いよ! イクスってば何でそんな格好のまま外でお茶飲んでたの?
 「あ、あの、イクス?」
 「はい、なんでしょう?」
 「お茶会をするんじゃなかったんですか? だってさっきカップを」
 「はい、そうです。でも、食欲の前に性欲を満たそうと」
 「訳分からないこと言ってるとまたデコピンですよ!!」

490いくすばテクニック 2/5:2011/02/06(日) 19:04:28 ID:XOa4P382
 「あぅ……スバルのデコピンは痛いのです。取り敢えず性欲は後回しにするのです」
 「何にも分かってないよこの子!?」
 取り敢えず個室からは出て行ってもらったけど、どこかにカメラがある気がして中々出てこない……
 ふぇーん、どうしてこうなっちゃったのー!?

***

言葉どおりに彼女はすばらしいテクニシャンだった。
あたしはというと、舌に与えられる絶味の波に身をふるわせてもだえていた。

 「イクスの淹れるお茶、美味しいですね」
 「ふふっ、聖王教会直伝の味ですよ」
 「でも、それだけじゃないです。あったかくて、優しい香りで……」
 「当たり前です。私がスバルのためにわざわざ淹れたんですよ」
 「ありがとうございます」
 ところでこのお茶、媚薬とか利尿剤とか入ってないよね?
 イクスも飲んでるから平気かな。いやいや、このカップにだけという可能性も……
 ううん、疑っちゃダメだよね。何か入ってるなら気づくはずだし。
 あぁ、身体があったまるなぁ。イクスの笑顔も見れたし、今日は幸せ♪
 ──ただ、このちょっと、っていうかかなりへんたいちっくなところだけ治ってくれれば……

しかし、その時予期せぬでき事が…
「うっ…!」

 「どうしたんですか、スバル?」
 あちゃー、このお茶上澄みの方は良かったけど、下の方はかなり渋い。
 スコーンで中和しようかなぁ、でもそれだとバクバク食べちゃいそうだし、イクスには『美味しいお茶だよ』って言いたいしなぁ。
 何より、せっかくのお茶だもん、こういうのも楽しまなきゃ!
 う、苦い! お水お水……あれ、ない? あぅ、伸ばしたこの手はどこへ向かえば……
 やばっ、茶渋が舌の上に……

「で、出そう…」
「ん? もうですか? 意外に早いんですね」

 ってやっぱり変なおクスリ入れてたのー!?
 イクス、恐ろしい子!
 まぁ、取り敢えずそのクスリの効果は出てないみたいだけど……そういうことじゃなくて。

「ち、ちがいます…実はさっきからミルクがほしかったんです。手を伸ばしたのもそのためで…」
「そうですか…」

 ん……ごっくん。何とか大事になる前に飲み終ったよぉ。次の一口は……ちょっと無謀だよね。
 何か凄くヘンなことをしてる気分。どう考えてもイクスのせいなんだからね!
 って、イクスの手がこっちに? また何かヘンなこと企んでるんじゃ……
 「もしかして、紅茶美味しくなかったですか?」
 「い、いえ、そんなことはないですよ!?」
 表情でバレちゃったかな……あぁっ、イクスがしゅんとしてる。何とかしないと!
 えっと、えっと、何を言えばいいかな? こうなったら正直に言った方がいいかな?

491いくすばテクニック 3/5:2011/02/06(日) 19:05:01 ID:XOa4P382
 「あのですね、イクス。お茶をちょっと出しすぎたみたいなんですよ。だからちょっと渋いっていうか」
 「え? あ、ホントです。これは苦いですね。ごめんなさいスバル。淹れ直してきましょうか?」
 「いえ、大丈夫ですよ?」
 どうしよう、イクスの沈んだ顔は見たくないし。
 ん、イクスがこっちを向いた。また何かよからぬことを企んでる予感……

「いいこと思いつきました。スバル、あなた私の中にミルクを入れて下さい」
「えぇ、イクスの中へですかぁ!?」

 何だろう、この誤解を誘う表現は……先にカップって言おうよ?
 もうどこからツッコミを入れたらいいのか分かんないよぉ!
 「私じゃありません。私のカップです。念のために言いますがティーカップです。まったくスバルはヘンタイさんですね」
 「いや、あのね」
 明らかに今までの流れからそういう想像をしちゃうよぉ!
 うぅ、あたしまでヘンな子になってきたんじゃ……イクスのせいなんだからね! 責任取ってよ!

「女は度胸! 何でもためしてみるものです。きっといい気持ちですよ。
 ほら、遠慮しないで入れて下さい」
彼女はそういうと、ポットにまとった保温シートを剥がして、滑らかな曲線美をあたしの前につきだした。

 一体何が気持ちいいんだろう? そして何でシート剥がしちゃうんだろう?
 確かに、お茶から出てくる湯気ってゆらゆらしてて、見てて楽しいものではあるけど……
 あ、まさか熱々のポットを触ってあたしが熱がる顔を見たいんじゃ……
 ってやっぱりそうだー! この子ニヤニヤしてるよぉー!
 「私の身体にミルクをかける妄想ですか? スバルの母乳なら飲んでもいいんですけどね」
 「出ないですよ! 赤ちゃんができないと母乳はでないんです!」
 明らかに不満顔だけど、仮に出せたってこんなところでおっぱい見せたくないよ……また何されるか分からないし。

自分のカップの中にお湯を入れさせるなんて、なんて人なんだろう…
しかし、彼女の柔らかく緩んだ笑顔を見ているうちに、そんなご奉仕じみたことをためしてみたい欲望が…
「それじゃ…やります…」

 ミルクの前に、やっぱりお湯を入れた方がいいと思う。そういうので中和するんだったら、最初から薄めた方が美味しいと思うし。
 トポトポと入っていくお湯と、次第に透明になっていく紅茶。これくらいでいいかな?

「は、入りました…」
「ええ、つぎはミルクです…」

 無意味にえっちぃ声だよぉ。身体がむずむずする〜!
 「ところでスバル」
 「はい」
 真顔になって聞いてくるイクス。こういう時、この子は二種類の質問しかしてこない。
 真面目すぎて答えきれないくらい難しい質問か、不真面目すぎて頭がいたくなるくらい『難しい』質問だ。
 そして、今回は後者だった。
 「どうしても母乳は出ないんですか?」
 「出ないって言ってるでしょう!? 出る訳ないじゃないですか!」
 一発で脱力しちゃった……出たとしてもイクスに飲ませるようなものじゃないのに。
 そこでイクスも脱力するのは何か納得がいかないけどね。
 でも、めげずに顔を上げる。今度は何を言い出すんだろう?
 「残念です。じゃあ、スバルのこくまろミルクで」
 「イクスはあたしに何を期待してるんですか!?」
 「えぇー」

492いくすばテクニック 4/5:2011/02/06(日) 19:05:50 ID:XOa4P382
 「あからさまに嫌そうな顔をされても出ないものは出ないです」
 ところで、こくまろミルクって何だろう?
 でも、凄く危険な匂いしかしないし、聞くのはやめとこうかな……

「それじゃ、出します…」
「いいですよ、カップの中にどんどんはいってくるのが分かります。しっかりポットの蓋をを閉めておかないといけませんね」

 そう言って、イクスはきゅっとポットの蓋を閉めた。ネジ式になってるなら早めに言ってよ!
 「って、やっぱりあたしの火傷するのを楽しみにしてたんですか!?」
 「いえ違います、正確には看病するのを楽しみにしてたんです」
 「どっちでもおんなじです!」
 頭が痛いのは気のせいじゃないよね?
 あぁ、でも病気とか怪我したらイクスに看病してもらうのは楽しみかも。えへへ……

「くぅっ、気持ちいぃ…!」
この初めての体験は、一人で飲んでいては知ることのできなかった高揚感をあたしにもたらした。
あまりに激しい奔流に、私の指は琥珀色の紅茶の中であっけなく火傷してしまった。

 「あっちゃぁ!」
 「スバル、ぼーっとしてどうしたんですか? 珍しくあわてんぼさんですね」
 責任の半分はあたしだけど、もう半分はイクスだよ!
 改めて、あたしのカップにも紅茶のおかわりとお湯、それからミルクを入れて、と。
 スコーンのおかわりも運ばれてきたり、楽しくおしゃべりしてたら、結構お腹が膨れちゃったな。

「このぶんだと、そうとうがまんしてたみたいですね。お腹の中がパンパンです」

 うぅ、食い意地張ってる訳じゃないもん! セインのお菓子が美味しいだけだもん!
 「ふふっ、怒った顔のスバルも可愛いですよ」
 まったく、可愛いこと言っちゃって……怒る気もなくなるよ。
 イクスはニコニコ笑ってた。やっぱりイクスはそういう顔が一番だよ。
 ふぅ、と一息つくと、イクスが聞いてくる。

「どうしたんですか?」
「あんまり気持ちよくて…こんなことしたの、初めてですから…」
「でしょうね、私も初めてですよ」

 ツッコミも沢山してるけど、こんなにのんびりと過ごすのは初めてかも。
 あったかいし、陽射しは柔らかいし。うん、こんな日があるって凄く幸せだなぁ。
 って、イクスが胸を張ってる。何をしたいんだろう?

「ところで私の胸を見て下さい。これをどう思います?」
「すごく…小さいです…」

 デコピンを喰らった。
 「いたっ」
 「失礼ですね、これでもちょっとは大きくなったんですよ!」
 「意味が分からないですよ! それにちょっとってどれくらいですか!?」

493いくすばテクニック 5/5:2011/02/06(日) 19:06:38 ID:XOa4P382
 手でカップを作ってるみたいだけど……んんー、どう見ても大きくなったように見えない。
 精々2、3センチくらい? 久しぶりならともかく、いつも会ってるから区別つかないんだけど?
 ──とか思ってると、イクスが自分の肩に手を掛けた。
 「え、スバル、私の胸を揉みたいんですか? もう、スバルにだけですよ。どうぞ確かめて下さい」
 「いそいそと服を脱ぎ出さないで下さいっ!」
 何だろう、この子といると最近すごく疲れる……

「小さいのはいいですから。このままじゃ収まりがつかないんですよ」
「あっ…」

 立ち上がったイクスは、そのままスコーンを一つ口にくわえると、あたしに差し出してきた。
 こ、これって、つまり食べなきゃいけないんだよね?
 おずおず……はむっ。
 甘くて美味しいけど、食べ進む内にイクスの口がぁっ……

「今度は私の番でしょう?」
「ああっ!!」
「いいですよ…よく焼けててとろけるみたいです…!」

 舌が入ってきた……ひゃぅ、甘くて熱い……!
 短いキスが終ると、今度は軽く口に紅茶を含んだ。あぁ、今度は口移しで紅茶飲まされちゃうんだ……
 もう一回キスされて、イクスの唾液と一緒に紅茶が流れこんでくる。
 ──と、またしてもむせかけた。

「で、出る…」
「なんですか? 今出したばかりなのにまた出すっていうんですか? 食欲旺盛なんですね」
「ちっ、違います…!!」

 やっぱり、ちょっぴり渋かった。これ以上薄めてもダメだし、こうなればやることは一つかな?
 えっと、上目遣いでお願いすれば大丈夫……だよね。イクスならきっと許してくれるよ!

「なんですってェ? 今度はお砂糖ォ? スバル、もしかして私をメイドさんと間違えませんか?」
「しーましェーン!!」
「しょうがないですねぇ。いいですよ、いいですよ。私が鍵をかけておきますからそのまま出しちゃって下さい。
シロップまみれでやりまくるのもいいかもしれませんね!」

 お茶会のことを指してるんだろうけど……どう考えてもアッチにしか繋がらないよぅ!
 お砂糖があるのにシロップって何ぃ!? うぇぇん、今日もいじめられちゃうよぉ……
 イクス、物凄く手つきがえっちなんだもん、夢中になっちゃうんだから止めてぇ!
 って、あ、またトイレに行きたく……こんなタイミングで変なクスリの効果が出てきたの!?
 止めて止めてイクス今そんなことされたらぁっ……!!

──と、こんな訳であたしの初めてのお茶会体験は『イク×スバ』な結果に終ったのでした…

494Foolish Form ◆UEcU7qAhfM:2011/02/06(日) 19:08:21 ID:XOa4P382
我ながらこれはひどい。
ヴィヴィオ凌辱最終話は目下製作中につき、少々お待ちを。

それでは。

495名無しさん@魔法少女:2011/02/07(月) 22:47:01 ID:BVPFQqHE
と…とりあえず闇の書のバグで
はやての下着の中に触手が発生するようにしようぜ!

496名無しさん@魔法少女:2011/02/07(月) 22:55:36 ID:1zJ5fZAU
はやての妄想や淫夢が闇の書のバグで闇のかけらとして実体化して、
エロエロなシグナムさん(偽)ドMなヴィータ(偽)露出狂のフェイトさん(偽)
なんかが乱れ咲く桃源郷を作り出せばいいんだよ

497名無しさん@魔法少女:2011/02/07(月) 23:31:13 ID:qerPIiw.
原作設定的に発情期を迎えた忍とギシアンする恭也
そんな二人を目撃し身体が火照ってきたすずかをはやてが魔法で生やした何かでギシアン

そんな電波を送ってきたのは誰かね?
ご丁寧にアリサに見られて鮮血の結末オチつきで

498名無しさん@魔法少女:2011/02/07(月) 23:49:18 ID:nudbV4p6
>>496
>>露出狂のフェイトさん

それ、偽違う、本物や!

499CRR:2011/02/08(火) 00:19:51 ID:kqVq1Gis
こんばんは。
>>494
うほっ、いいイクス…
一体誰が彼女をこんなにしたんだ!(褒め言葉)


ちょっとお借りします。

・マテリアル娘ズ・短レス
・1/3エロ 2/3ギャグ
・マテリアルに名前がついたようですが、
 なのポ新作が発売されるまでは今まで通り「星光・雷刃・王」で統一したいと思います

ではどうぞ。

500CRR:2011/02/08(火) 00:22:14 ID:kqVq1Gis
日曜の朝。なぜか実体を持って海鳴に留まってしまい、
マンションで軟禁という名の海鳴生活を楽しんでいるマテリアル達の朝は、若干遅い。

「ねーぇ、王様ー」

「うーん……貴様、王の眠りを妨げるか」

日曜朝の魔法少女アニメを観終わって、
闇統べる王をいい加減に起こしに来た雷刃の襲撃者は、
今日はいつもと何か違い手になにか持っていた。

「星光の持ち物の中にさ、風船が入ってたんだ」

「ほう? あいつもなかなか可愛いところがあるな」

不機嫌な様子で起きた王は、何やら星光の殲滅者の弱みになりそうな事だと知るや否や、
雷刃の振った話題に食いついてきた。

「でもさ、これあまり膨らんでくれないんだよ」

雷刃の手に握られていたのは、四角いパックに丸いゴムの輪が入った物だった。
パックには「0.02㎜」とさりげなく刻まれており、
これは明らかに、

「こ、こここここコンドームっ!?」






うすさ0.02mmのマテリアル






「……え、何その燃えあがーれー燃えあがーれー燃えあがーれー、って感じの名前」

「馬鹿者それはガ○ダムだっ!!」

全く避妊具についての知識がない、それどころか性行為への知識も興味も全くない雷刃と違って、
王は一応それを見ただけで何をするためのものか分かっていた。
使ったことは無いにしても、

(奴が避妊具を持っているということは、つまり……)

・星光はセックスをしている
・星光はセックスをすれば子供が出来ると知っている
・星光はセックスで子供が出来る体になっている

という3つの可能性が簡単に浮かぶ程度には。

そういえば、王には心当たりがあった。
衣料品を買いに行けば、星光だけ買う下着がちょっとかわいめだったり。
ドラッグストアに行けば、星光だけ生理用ナプキンのコーナーに消えて行ったり。
夜にこっそり抜けだして、何かを買いに行っている様子だったり。

501CRR:2011/02/08(火) 00:23:52 ID:kqVq1Gis
「んー!! んー!! ……うーん、やっぱり膨らまないよぉ」

「止めろ塵芥!! それは風船ではない!!」

米軍倉庫に忍び込んだはだしの○ンのように、必死にコンドームを膨らまそうとしている雷刃。
王はそんな雷刃からコンドームを全部取り上げ、そのままパジャマのポケットに突っ込んだ。
いきなり理不尽に怒られた雷刃は、ご機嫌斜めである。

「大体それ風船じゃなかったら何のために使うの?」

「え、えーっと、それはだな……」

本当に何も知らない雷刃に、一からいろいろ教えるのは正直言って骨の折れそうな作業である。
そもそも星光は今部屋に居ないのだろうか?
王はそれが気になって雷刃に聞いてみた。すると、

「え、星光なら今日は一日出かけるって言ってたよ。ボクのオリジナルの家に」

(そうか……相手はあのクロノとか言う下郎か!!)

それを知ると、王は妙に探求欲が出てきて、
急いで着替えを済ませ、ハラオウン家へと雷刃を文字通り引きずって向かったのであった。




「―――――君は……、どこでこんなことを覚えてきたんだ?」

「ふふ。好意を寄せる相手のためなら、女性は何だって出来るのですよ」

ハラオウン家。クロノのベッドの上で、星光の殲滅者はクロノの股間に顔を埋めていた。
亀頭にゴムを被せ、それを口でくるくると根元まで被せていく星光。
どうやったら推定身体年齢二桁になりたての星光がこんなテクニックを身につけられるのか、聞いた結果であった。

「それにしても、君の体もすっかり人間のそれになってきたんだな」

「ええ……。それがいい事なのかどうかは、今は分かりませんけど」

そう言いながら、星光は準備万端のクロノの上に跨り、
ゆっくりと腰を埋めていくのであった。

そして、それを扉の影から覗く4つの瞳。

「え、何このプロレスごっこ」

雷刃と王はハラオウン家に忍び込むことに成功していた。
雷刃は何が行われているのか全く理解できず、ある意味テンプレートな答えを返し。
一方、王は初めて見る性行為に、目が離せなくなっていた。
今まで知識としてしか無かった情報が、どんどん実体験に代わっていく。

(なんだ……あの塵芥の幸せそうな表情は……!!)

クロノのモノを受け入れた瞬間の星光の横顔は、
見ているだけで何故かもやもやとした感情が沸き上がってくるようだった。

502CRR:2011/02/08(火) 00:24:54 ID:kqVq1Gis
自分で腰を動かし始める星光。
クロノの上に覆い被さり、ぶつかり合う腰と腰からパンパンと音を立て、クロノと熱い接吻を交わす。
衣服をまだ脱ぎきっていない星光の背中が、クロノの上で跳ねる。

「ん……。もっと、キスして下さい……」

星光が舌を出し求めれば、クロノがそれに応える。
ぴちゃぴちゃ、ちゅぱちゅぱ。
大きな音を立てながら、クロノと星光は唾液を存分に交換し合う。

「下郎共め……阿呆のように快楽を貪りおって……!!」

それを覗く王の手は、本能のままにスカートの中へ。
パンツの中へ勝手に手が入る。
そこから先は、よくベッドの布団の中でやっている事だ。
ただ一つ違うのは、頭の中の情報が鮮明だということ。

(ん、ふぅ……我にも、あのように乱れる日が来るのか……!?)

小さな小さな、皮に包まれたクリトリスを剥き、苦痛と快楽の中間の力加減で擦り上げる。
立ち膝で覗いている王の、下半身の力が抜けていく。
パンツに染みができ、それが広がる。
息が少しづつ荒くなっていく。

「どうしたの王様? なんか具合悪そうだよ?」

「ええい五月蝿い塵芥、黙って見ていろ!!」

聞こえないように小声で話しながら、まだ二人は視線を離せない。
直にクロノがうっ、と小さく呻き、星光の動きが止まる。
クロノの上に覆いかぶさった星光が、こっちを見ている。
……こっちを見ている?

「……何をしているんですか、貴方達は」

「「えっ」」

バレた。




数分後、ハラオウン家のリビングには、
たんこぶを頭に乗せ、フローリングで正座をする雷刃と王が居た。
じくじくと頭に広がる痛みと、足を覆う痺れが見事な拷問となっていた。

503CRR:2011/02/08(火) 00:25:30 ID:kqVq1Gis
「まったく、一体貴方達はどうしてそう誇り高き闇の書のマテリアルとしての自覚が無い……」

「ボク何もやってないのに……」

星光は虫けらを見るのような目で二人を見下ろし、クロノはその後ろで顔を真っ青にしていた。
まさか自分と星光の情事を覗かれるとは……。
同じ屋根の下で暮らす、フェイトやエイミィで無かっただけマシなのかもしれないが。

「見られた……僕のあんな姿を見られた……」

「おや、どうしたのですか」

「君は何も気にしないのか!? あんな姿を見られたのに」

「ええ、見られるのもプレイの一環と考えれば」

クロノにとっては、もうついて行けない世界のようだ。
星光は無い胸を反らせ、その瞳は「貴方が気持ちよければ後は関係ない」と言わんばかりであった。
言い返す気力も無くなったクロノは、それでも皆に茶くらい出そうとキッチンへととぼとぼ歩き始める。

「おい、塵芥」

「何だよ……。もう勘弁してくれ」

いつの間にか立ち上がっていた王が、クロノの服の裾を掴んで引き止めた。
普段は生気の薄そうな白い顔だが、今はほんのり赤い。

「今度、我も相手しろ」

そう言って、王はクロノの手に何か乗せた。
クロノが手をひらくと、そこには、

「えっ」

王が雷刃から取り上げた、薄さ0.02mmのアイツが居た。




おわり。

504CRR:2011/02/08(火) 00:26:24 ID:kqVq1Gis
以上。
性知識については
星光>(実体験の壁)>王様>>>(越えられない壁)>>>雷刃 ですな、うん。

では。

505名無しさん@魔法少女:2011/02/08(火) 01:58:16 ID:iy0PglOI
>>494
GJ!!!!!!

506名無しさん@魔法少女:2011/02/08(火) 06:57:10 ID:fjWlwM6w
こいつらまでいただくとは変態執務官。
ちょっと臨海公園まで来いw

507名無しさん@魔法少女:2011/02/08(火) 07:27:12 ID:fOyVgsF6
この提督は既婚者?だとしたらエイミィ・フェイト・星光で3股…合体技“鮮血のけつ末”が出来るな。

508名無しさん@魔法少女:2011/02/08(火) 11:55:42 ID:DXrFilic
>>504
GJ! やはりマテリアル充なクロノは良い……

509暗愚丸:2011/02/08(火) 12:26:34 ID:4JUBZdzs
どうも、どえらい久方ぶりの暗愚丸です。
『FATE in The Dark Fate』の最終、
九章並びに終章がやっとできあがったので投下します

今回は、ガチレズ、ふたなり、腹根、触手化、寝取り等がありますので、
嫌いな方はNG指定でお願いします

510『FATE in The Dark Fate』 九章:2011/02/08(火) 12:27:27 ID:4JUBZdzs
 かくんと、膝を崩して床に座り込むなのはを、フェイトはじっと見つめていた。
 やっと、なのはとキスが出来た。
 その嬉しさ故に、鼓動が早くなる。
「なのは、愛してる」
 呟きながら、呆然としているなのはの前に、ちょこんと座った。
 驚きの表情を浮かべたまま固まっているなのはだけれど、瞳が潤んでいることも、頬が
紅潮している事も、欲情を示していて。
 自身の唾液の効果が出ていることを確認して、フェイトは笑みを浮かべたまま、もう一
度唇を重ねた。
「んっ!?」
「ん……ちゅ……」
 じゅるちゅると卑猥な音が、口の中と外に同時に響く。
 なのはの上口蓋をくすぐるように舌を動かし、滑らかな歯と柔らかな歯茎を舐め、頬の
内側を軽くつつく。
 そのたびに、ぴくんぴくんと肩を震わせるなのは。
 その光景に、とくんとくんと胸の奥が震えた。
「んちゅる……ちゅぅ……じゅる」
「っ! ぅんっ、ちゅ……」
 ただされるがまま、自分からは動かしてくれないのが少しだけ寂しくて、その気持ちを
押し殺すように、フェイトはなのはの舌に自身のそれを絡めながら涎を送り込んでいく。

 こくんと、喉を鳴らしてなのはがそれを飲み込む。
 なのはの見開いていた目から、どことなく光が消えたような気がした。
 きっと、受け入れてくれたから。
「ぷはっ! なのは、どう?」
「……はふっ」
 こちらの問い掛けに答えず、なのはが吐息を漏らす。
 そこに熱っぽさを感じて、フェイトはそれ以上何も言わず、なのはを床に押し倒した。

「なのは」
「ふぇいとちゃん?」
 熱に浮かされたように焦点の合わない瞳で、それでもなのはが名前を呼んでくれた。
 それが嬉しくて、なのはの服を素早くはぎ取っていく。
 あっという間に下着姿にして、フェイトは思わず手を止めていた。
 飾り気のないクリーム色のブラの先端がぷくっとふくれていて、おそろいのショーツも
股布の部分が僅かに色ずんでいて、なのはが感じているのだと教えてくれる。
 思わずゴクリと喉を鳴らして、なのはのブラをずり上げた。
「あ、え、ふぇい、とちゃん? なに、して」
 呆けたようななのはの声音に答えることなく、フェイトはじっとなのはの双丘を見つめ
る。
 みんなの中では慎ましやかな、けれど、同級生の中ではかなり大きな方の乳房に、ゴク
リと喉が鳴ってしまった。
 一緒にお風呂に入ることもあったから、別にハジメテ見るわけではない。
 なのに、異様なまでに胸が高鳴って、擬根がひくんひくんと蠢くほどに昂奮していた。

「ふぁっ!? ふぇ、ふぇいとちゃんっ!?」
 まるで酔っているかのように、ろれつの回らない様子のなのは。
 その驚きの声に応えることは出来なかった。
 右の乳房の、固くしこった薄紅色の乳首に吸い付いていたから。
「ひゃんっ! あひっ! やっ、そこ、じんじんっっ! おね、おねが、ふぇいとちゃっ
、や、やめっ!」
 ちゅぅっと吸い上げ、あむっと甘噛みして、れろんと舐める。
 そのたびに上がるなのはの嬌声に、ゾクゾクと背筋に震えが走る。
 だから、我慢なんて出来なかった。
「ひゃふっっ! んっ……ふぁっっ!? あっ!? そ、そこっっっ!? やっっ!」
 右手をのばして、なのはの秘処をそっと擦り上げた。
 左手を伸ばして、なのはの左胸をぎゅっとつかんだ。
「あひっっ! やっっ、こんな、こんなの、おかしっっあんっっ!」
 どこか切羽詰まったなのはの、甘く濁った声に気がおかしくなりそうだった。
 もっとなのはを啼かせたい。

511『FATE in The Dark Fate』 九章:2011/02/08(火) 12:27:58 ID:4JUBZdzs
 思うままに嬲りたい。
 だから、股布を脇にずらして、中指をなのはの膣にそっと差し込んだ。
「っ! い、痛っ!」
 まだ、第一関節までしか入っていない。
 なのに、痛みを訴えるなのはに、ぞくぞくと背筋が震える。
「なのは、自分でシタことないの?」
「? じ、じぶんで、って?」
 荒い息で、なのに何を聞かれたのか解っていないなのはが、可愛くて。
 なのはの胸をきゅむきゅむと揉んでいく。
「あっ! ふぁっ!」
「オナニー、シタ事無いんだ。なのは、可愛い」
 それが気持ち良いのだという事さえ、解ってないのかも知れない。
 欲情を表しながらも戸惑いを浮かべるなのはの姿に、胸が更に高鳴って。
 フェイトは、なのはのブラとショーツを手早くはぎ取った。
「や、ふぇ、ふぇいと、ちゃん」
 何をされているのか理解していないなのはの、戸惑いが浮かぶ声を聞きながら身体を起
こして見下ろす。
 なのはの呼吸に合わせて上下する柔らかな膨らみ。その頂点は赤く色づきぷっくりとふ
くらんでいて、はやく舐めて欲しいと誘っているように見えた。
 下腹部にほんの少しだけ生えた和毛と閉じられた両足の隙間。未だ閉じられているその
場所から、たらりと蜜がこぼれ落ちた。
「なのは、綺麗」
 呟きながら、なのはの両足を大きく割り開いて、そのまま身体を屈めて付け根をじっと
見つめる。
「や、ふぇ、いとちゃん、そこ、そんな、みないで」
 口ではイヤがりながら、ぴくりとも足を動かさず、手で覆い隠そうともしない。
 なのはも求めてくれている。そう思えて、フェイトは顔を秘処に近づける。
 両手を伸ばして、なのはの陰唇を割り開いた。
「や、やだぁ、やめてよぉ」
 弱々しいなのはの声に答えることなく、ぷっくりとふくらんで飛び出た淫核と、愛蜜に
濡れ光る膣口を見つめて、ゴクリと唾を飲み込む。
 もう、我慢なんて出来なくて、れろっと軽く舐め上げる。
「ひゃっ!? や、ふぇいとちゃんっ!? なにして、あひっっ!?」
 驚きの声を上げながら、なんとか首を曲げてこちらを見てくるなのはに笑顔を向けて。

 何も言わずにフェイトはなのはの秘処を更に舐めた。
 柔らかな陰唇を舌で割り、たらりと溢れた蜜をすすり上げる。
 実際は塩気を感じる愛蜜が、とても甘く感じられた。
「なのは、エッチなおつゆ、美味しいよ」
「や、だめっ! それだめっっ!」
 口では否定の意を紡ぎながら、ぴくぴくと太ももを痙攣させ快楽を訴えてくるなのはが
愛おしくて、鼓動が早まっていく。
「ひんっ! んくっっ! ふぁっっ! や、なに、これっ! 知らないっ、こんなの、し
らな、ふぁあっっ!」
 れろん、れろんと舐め上げる度、なのはの甘い声が響く。
 ぴくんと身体を震わせながら、とぷんと愛蜜を零す。
「可愛いよ、なのは」
 呟きながら愛らしい淫核に舌を這わせた瞬間、
「ひぁあああああっっっっっっ!!」
 なのはが�¾磴鮠紊欧拭�
 同時に、ぴゅっとなのはの陰門からさらりとした液体が飛び出して、フェイトの顔に直
撃した。
「なのは、そんなに良かったんだ?」
「や、やだ、わたし、こんな、おもらし……っぐす」
 その呟きと共に、なのはの目に涙が浮かぶ。
 それが潮吹きだと知らないなのはが愛らしくて。
 身体を起こして、フェイトはなのはにのしかかる。
「や、ふぇ、ふぇいと、ちゃん?」
 涙目のまま、それでも何をされるのかは解ったのか、こちらを見つめてくる。
 その羞恥と哀切に塗れた表情に、どくんっと鼓動が強さを増した。

512『FATE in The Dark Fate』 九章:2011/02/08(火) 12:29:22 ID:4JUBZdzs
 全身にうっすらと汗が浮かんで、両手や足から力が抜けた。
「なのは、大好きだよ」
 囁きながら、フェイトはなのはの膣口に擬根を触れさせる。
 やっとなのはと一つになれる喜びに、口元がほころんだことを自覚した。
「や、だめ、ふぇいとちゃん、それはだめ、だよ、わたし、ゆーのくん、が」
 ぴくりとも身体は抵抗しようとしないのに、そんな事を囁くなのはに哀しみを覚えて、
フェイトは腰を押し出す。
 ぐっと、先端がなのはの中に埋没する。
『っ!』
 なのはと同時に、吐息を漏らした。
 なのはの中は狭くて熱くて、今までシタ他のみんなとはあまりにも違っていて。
 このまま全てを差し込めば、なのはの中をむさぼれば、どれほど心地良いか、ソレを想
像して。
「行くよ、なのは」
「ふぇいと、ちゃん……」
 哀しげな表情で見上げてくるなのはに、微笑みを見せた。
「痛゛っっっ」
 なのはの全てを、一息で奪った。
 苦痛に唇を噛み締めるなのはを見ながら、擬根から響いてくる感覚に、我を失いそうに
なる。
 きゅっと締め付けてくる狭さと熱さに、まるで、誂えたかのように余すところ無く包み
込まれている感触に。
 どくんと、心臓の鼓動が早まった。
 ざわりと、全身を蟻走感が包んだ。
 ずきんと、胸の奥に痛みが走った。
「ふぇい、と、ちゃん」
 血の気の失せた青白い顔で、見つめてくるなのは。
 その目尻からこぼれ落ちる涙を見た瞬間、今まで感じたこともないほどの激痛に、胸の
奥を貫かれた。


 あの触手に襲われた日から、今日までの事が脳裏を駆け巡る。
 ハジメテを異形の触手に奪われ、なのはを妄想で汚し、アルフを性欲を発散する道具に
使った事。
 なのはがユーノと付き合うと聞いて、ソレを止めるために、はやてをすずかを、ヴォル
ケンリッターをアリサを、そして、ユーノの全員をコワしていった事。
 そのたびに、徐々に弱まっていた違和感のこと。
 その違和感がなんだったのか、自分の願いがなんだったのか。
 フェイトは気付いた。
 否。
 思い、出した。
 常に胸の奥底にあった違和感……、罪悪感は、己が間違っている事を誰よりも自らが解
っていたから。
 フェイトの望みはたった一つ。
 なのはが幸せでいる事。
 誰よりも大事で、何よりも大切で、目映いほどに輝いていて、傍にいるだけでも嬉しく
なるほどの、一番の友達のなのはが幸せでいる事。
 そう『一番の友達』の、なのはが幸せでいる事なのだと。
 自分にとってのなのはが、すずかにとってのアリサだったのだと。
 あの触手に犯されたことで、抱いていた憧れが壊れてしまったのだと。
 ……今更、気付かされた。


「……ふぇいと、ちゃん?」
 なのはの呼びかけに。
 辛さや痛さを堪えた心配そうな声音に、フェイトはなのはを見つめた。
 涙に頬を濡らしたなのはが、心配そうな表情でこちらを見つめてくる。
 また、なのはの頬に涙がこぼれた。
「なの、は」
 ぽたりぽたりと、なのはの頬に涙がこぼれて落ちていく。

513『FATE in The Dark Fate』 九章:2011/02/08(火) 12:30:14 ID:4JUBZdzs
 遅れて気付く。それがなのはの零したものではない事に。
 自身の涙が、なのはの頬に落ちているのだという事に。
「ふぇいと、ちゃん、泣かないで」
 きっと辛いはずなのに、苦しいはずなのに、優しく囁いたなのはが腕を伸ばしてぎゅっ
と抱き締めてくる。
 信じられなかった。
「なのは」
 悲哀を憐憫を痛切を顔に浮かべて、なのはが優しく抱き締めてくれる。
 それは、どう考えても無理矢理押し倒して、犯してしまった相手に向けるものではなく
て。
「もう、やめよう? フェイトちゃんも、苦しいんでしょ? 哀しいんでしょ? 自分が
苦しくて哀しいんだったら、やめようよ、ね?」
 自身の事には触れないなのはに、胸の奥がさやいだ。
 心のどこかで、ばきんと何かが壊れる音が鳴った。
「なのは」
 我知らず、フェイトの顔に笑みが浮かんでいた。
 もう、今更やめるには遅すぎたのだ。使い魔を欲望のはけ口にし、友人達を快楽に飲み
込ませ、友人の恋人を他の相手に奪わせた。
 もう、許されない。
「フェイト、ちゃん」
 哀しげに、寂しげに、憐れむように、なのはが全身の力を抜いた。
 もう、フェイトが止まらない事に。
 止まれない事に、気付いたように。
「大好きだよ、なのは。大好きだよ、大好きだよ大好きだよ大好き大好き大好き……」
 同じ単語を呟きながら、腰をゆっくりと引いていく。
「んくっ」
 痛みに顔をしかめるなのはとは対照的に、フェイトは今まで感じた事のない快感を覚え
ていた。
 まるでフェイトを離したくないと言うように、きゅぅっと吸い付いてくるなのはの中。

 熱さと狭さがただひたすらに心地よくて。
 けれど、なのはが顔をしかめるのが心苦しくて、フェイトは身体をたおす。
 なのはの胸と自分のソレが触れ合って、堅くしこった乳首がこすれ合って、びくっと肩
が震えるほどの快感がこみ上げてきた。
 このまま胸を擦り合わせたい。腰を動かしてなのはの中をむさぼりたい。
 その想いを堪えて、フェイトは顔を近づけた。
「フェイトちゃん? んっ……ちゅる」
「ちゅる、じゅちゅ……ぬちゅ、ちゅく……ん、なのは、ちゅっ」
 そのまま唇を重ね、舌を差し込んだ。
 なのはの甘い口の中を舐めしゃぶり、唾液を送り込む。
「ん……、っく……」
 こくんと、なのはの喉が上下する。
「ぷはっ……、なのは可愛い」
 唇を離すと同時に呟いて、もう一度腰を軽く前後させるフェイト。
 さっきまでとは違って、なのはの表情に痛みはない。
 それが解れば充分で、フェイトはそのまま腰を前後させ始めた。
「んっ、ふぁっ……や、これ、フェイトちゃん……んくっ! あふっ、ひぁっ……あんっ
っ、ひゃっ!」
 なのはの甘い声を聞きながら、擬根から伝わる感触にフェイトも声を上げそうになる。

 さっきまでのただキツいだけの締め付けではなく、ぬるぬると全体にまとわりつくよう
に優しくて、けれど離したくないというように吸い付いてくるなのはの膣内。
 あまりの気持ちよさに身体が勝手に震えた。
「ふぁっ!? や、フェイトちゃんっ、ま、あひっ! ……んくっ、あふっ……や……こ
れ、こわい、……ふぁっっ……恐いよ、フェイトちゃん!」
「痛い? 気持ち良くない?」
 問い掛けた瞬間、頬を紅潮させたなのはがついっと視線を逸らし。
 けれど、フェイトが突き上げると同時に、甘い声を上げてすぐに顔をこちらに向けてき
た。
「い、いい、よ……きもちいいよぉ……、これ、これ良いの、ふぁっ! あんっ! いい

514『FATE in The Dark Fate』 九章:2011/02/08(火) 12:31:11 ID:4JUBZdzs
よぉ」
 快楽に濁る瞳、口の端から溢れる唾液、紅潮しきった頬。
 その凄艶な表情に、思わずどきりとする。
 なのはにそんな表情をさせていると、そう思うだけで気持ちが限界に達しそうで、けれ
ど、もっと気持ち良くさせたくて。
 フェイトは腰の動きを早めていく。
 ぬぐぬちゅとなのはの膣内を抉る度、こつごすと最奥に突き込む度、くちぬちと腰を揺
らしてかき回す度、
「ひぁんっ! やんっ! んく、ふああっ! 良いよ! これ、気持ち良いのっっ! あ
ひんっっ! ふゃふっっ!!」
 なのはの口からは甘い声が漏れてくる。
 その甘さに、脳髄が熔けそうなほどの快感を覚えた。
「なのは、すき、なのは、なのはっ!」
 ずじゅぐちゅとなのはの膣内をかき回し、くにゅくぬと乳首を擦り合わせる。
「いいよ、フェイトちゃんっ! 良いよっ! 私も、好きだよ、フェイトちゃん好きだよ
っ!」
 言葉さえなくなるほどの至福感に包まれた。
 なのはが、好きだと言ってくれた。もう、それだけで、体が限界を超えて。
「なのは、好き好きだよ大好きだよ、なのはなのはなのはぁっ!」
 最後に、ずぐんとなのはの最奥を突き上げた瞬間、なのはの膣内が今まで以上に強く締
まった
「んっっっ! ーーーーーっっっ!!」
 びくんっと全身を震わせたなのはが、がむしゃらにしがみついてきて。
「なのはっっっ!!」
 びゅくんっと、なのはの中に精液を流し込んだ。
「っっ! っっっ!」
 びゅるん、びゅくんと、何度も何度も吹き上げる精液。そのたびに、肩を震わせるなの
はがひたすら愛おしくて。
 どくっと最後の最後までなのはの中で欲望を吐き出しきった。
 ぬちゃりと音を立てて擬根を解放して、まだぽっかりと開いたままの膣口からどろりと
溢れる白濁に、その淫猥さにまた一瞬で擬根が硬さを取り戻す。
「はぁはぁ……はぁ、はぁ……」
 虚ろな瞳で、荒い息をつくなのは。
 こちらを見てくれないのが、少し寂しくて。
 けれど、もっと続きをしたくて。
 フェイトはなのはの腰を抱えて、くるんと回転させ俯せにした。
「あ、……ふぇ、フェイトちゃん、まだする、の?」
 ゆっくりと振り向くなのはの、まだ呆けているような表情に頷いて、なのはの腰を上げ
させていく。
 上体をぺたんと絨毯につけて、けれど、腰だけを高く上げた、牝猫が挑発するような姿
勢に、ゴクリと唾を飲み込んだ。
 そのまま顔を近づけたフェイトは、愛蜜と樹液の混じった白濁を垂れ流す膣口、ではな
く、その上でパクパクと呼吸するように震える菊座に指を押し当てた。
「ひゃっっ!? や、フェ、フェイトちゃんっっ!?」
 パニックに陥ったなのはが、弛緩しきった体をそれでも揺らして、フェイトの指から逃
れようと動き始める。
「なのは、動いちゃダメだよ」
「で、でも、そこ汚っっ!?」
 悲鳴を上げるなのはを無視して、フェイトは尻の谷間に顔を近づけ、れろっと菊座を舐
めた。
「ひぁっっ! あひっっ! や、っ! ちが、そこ違うっ! だめ、ダメなのっっ!!」

 イヤがるような声を上げても、腰を逃がそうとしないなのはに、笑みが浮かんでしまう。
 なのはの声音には驚きと戸惑いと、甘い響きがあった。
 それはもっとしても許してくれると言うこと。
「ん、ちゅ……れろ……」
「やっ!? は、入ってるっ! ダメ、ちがうの、そこちがうのっ! ひぁんっっ! ん
くぅっ! ふぁっっ!」
 なのはの菊座につき込んだ舌は、強烈なまでの締め付けを受けていて、まるで食いちぎ
られそうな気がした。

515『FATE in The Dark Fate』 九章:2011/02/08(火) 12:31:47 ID:4JUBZdzs
 けれど、ソレがなのはの快感の証だと解っているから、フェイトは更に舌を動かし続け
た。


 ……舌での肛虐に、なのはが身も世もない甘い声を上げ続ける様になったとき、フェイ
トは一度なのはから口を離した。
「え……、ふぇ、フェイトちゃん、あの」
 涎で口元をべとべとに汚して、目尻から涙をこぼし、頬を紅潮させたなのはが、こちら
をじっと凝視してくる。
 もっと、して。
 眼だけでの訴えを如実に受けて、フェイトは膝立ちになった。
「なのはのお尻、もうほぐれてるよ?」
 そう囁いて、なのはに見えるように擬根をひくつかせるフェイト。
「っっ! そ、そんな、の、いれ、る、の?」
 怯えたような声音で、けれど期待感に染まった表情を浮かべるなのはに、笑顔を向けて
、フェイトは頷く。
 そう、なのはの全部を奪うのは自分だから。
 一瞬、強烈な視線を感じて、フェイトはそちらに顔を向ける。
 アルフとはやてに犯されるユーノが、強烈な殺意を視線に乗せて睨んできていた。
 その目元に光る涙に、笑みを浮かべた。
 なのはが、フェイトを受け入れていることを、見ていたのだと気付いたから。
 だから、腰を進めて、フェイトは擬根の先端をなのはの菊座にそっと押し付けた。
「んっっ! や、恐いよ、フェイトちゃん恐いよ」
 僅かな怯えと甘さを滲ませた声に、一度フェイトは腰を引いた。
「大丈夫だよ、なのは。大丈夫」
 囁きながらなのはの陰部を余すところなくしっかりと見つめる。
 パクパクと物欲しげにひくつくアナルも、ぴくんぴくんと快楽を欲しがって震える尻た
ぶも、ぴんぴんに尖りきって触って欲しがるクリトリスも、まだ愛蜜と精液が混じった白
濁を零す膣口も。
 全てが愛おしくて、なのはの全てを同時に奪いたくなった。
 あの触手にされたように、体中の全てを同時に奪われ、自分がなんなのか、何であった
のかも解らなく快感を、なのはに与えたかった。
 そう、思ったとき。
 胎の奧から脈動が響いた。
「っ!」
「ふぇい、とちゃん?」
 快楽にこごった瞳を向けて来るなのはに答えず、フェイトは気付かれないように少し腰
を落とす。
 この感覚には、覚えがあった。
 胎の奥底からどくんずぐんと響いてくる脈動。
「ん、ふ……、ふふ、……あはは」
 思わず笑い出したフェイトの股間から、ずるりと、新たな擬根が生えだした。
 形も大きさも以前のそれと寸分違わぬ、ただ前のモノよりも上の部分から生えたそれに
手を伸ばして、まだその事に気付いていないなのはに、ではなく。
 じっとこちらを見据えているユーノに見せつける。
 これで、なのはの前も後ろも全部奪ってやる。そう教えるために。
「フェイトちゃん? どう、したの?」
 なのはの声に応えず、フェイトはぴとりとモノを押し付けた。
 途端、びくんと肩を震わせて、戸惑いと驚きを浮かべたなのはが見つめてくる。
「え、あ? ふぇ、フェイトちゃん、これなあ゛あ゛ぁっっっっっっ!!」
 その驚きを上回る驚愕で、なのはが首を逸らし口と目を限界まで開けた。
 十分にほぐした菊座と、さっきまで存分に味わった陰門は、あっさりとフェイトの擬根
を受け入れている。
 前の全体を余すところ無く締め付ける感覚も、後の入り口だけの強烈な締め付けも、あ
まりにも強烈な快感で。
 気がつけば口の端から涎が零れてしまっていた。
「ふふ、はは、あははは」
 歓喜が、笑声になって、勝手に漏れ出してしまう。
 けれどそれも当然なこと。
「ふふふ、なのは、好き、大好き、なのはなのは、好き好きだよ」

516『FATE in The Dark Fate』 九章:2011/02/08(火) 12:32:43 ID:4JUBZdzs
「あ゛う゛……こ、こ、れぇ」
 息も絶え絶えななのはが、苦しげな表情を浮かべて見つめてくる。
 何が起きてるのか解らない様子のなのはに、思わず笑みが浮かんでしまう。
「わかる? 私のおちんちんもう一本増えたんだよ。なのはのおまんこもアナルも、両方
とも同時に貫いてるんだよ?」
 わざと卑猥な言葉を口にして、フェイトは腰を軽く前後した。
「う゛ぐ、ま、まって……あ、う、これ、これぇ、きつ……いよ……」
 そんな風に苦しそうな声で、けれど、どこか陶然とした表情で、振り返ったなのはが見
つめてくる。
「あはは、気持ち良いよ。なのは、気持ち良いよっ!」
 腰を引き、突き出す。
 余すところなく包み込み、きゅんきゅんと締め付ける膣内の感触も、入り口だけが強烈
に喰い締め、中はぬちゅぬちゅと受け入れる尻穴の感触も、頭の奧が痺れるほどの快楽で

「あうっっ! んくっっ! あひっっ! へ、へんっっ……、へんだよっっ! くるしい
の、に、きも、ちいいのっ!」
 その上、なのはの甘い啼き声が耳朶を犯してきて、もう訳がわからなくなりそうだった

 パンパンとなのはの尻たぶと、こちらの腰がぶつかり合う音が響き、ゾクゾクと全身が
震えるほどの快感に壊れそうになる。
「なのは、好き、大好きだよ、なのはっっ!」
 けれど、まだ足らなかった。
 なのはの全てを同時に愛したかった。なのはの膣とアナルだけではなく、ありとあらゆ
る全てを、求めたかった。
 そう思った瞬間、また、どくんと胎の奧が疼いた。
「あひっっ! んぁっっ! ……は、あくっ……んぅっ……ひゃふっっ!! あんっっ!
 あひんっ!!」
 なのはの甘い啼き声が響き、同時に胎の奧からの疼きが指先へと伝わってくる。
 同時、ずるんっと、指先が一気に伸びた。
「あは、あははは」
 もう、戻れない。そんな思いが、ほんの一瞬脳裏の奥底に芽生えたけれど、今はこれで
なのはをもっと気持ちよく出来ることの方が大事だった。
 両の親指を絡ませてなのはの口内に突き込む。
「ん゛ぅーーーーっっっ!?」
 びくんっとなのはが驚きで動きを止め、同時に両の人差し指でなのはの鼻を塞ぐ。
 指先が開きなのはに向かって、フェイトの肺から息を送り込んでいくのが、なぜか実感
できた。
 更に両中指で耳の穴を犯し、同じように薬指を伸ばして、なのはの胸の根元から頂きに
かけてぐるぐるとらせんを描くように巻き付き、先端を開いて乳首に噛み付く。
 伸ばした片方の小指でクリトリスを弄り回し、もう一方の小指で体中をなで回す。
 その全ての行為に、例えようもない快楽を感じていた。
「なのは、気持ちいいよっ! なのは、好きだよっ! すきだよすきだよすきだよっっっ
っ!!」
 なのはの体中を嬲る、指先……触手からの感触は擬根と全く変わらなくて。
 幾本もの擬根でなのはに与えるのと同じくらい、強烈な快感をフェイトも甘受していた。
「っっっ!! っっっっっっっ!!」
 びくんびくんっと、なのはの全身が強烈な痙攣を繰り返す。
 解っていた。
 フェイトが突き込む度、胸を鼻を口を耳を秘豆を弄る度、なのはが絶頂していることを。
 けれど、まだ止まらなかった。
 もっとなのはを犯したかった。
 もっと、気持ち良くなりたくて、もっと気持ち良くしたくて。
「ふふふ、あはは、あはははははははははは」
「っっ! 〜〜〜〜〜っっ!! 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっっっっ
っ!!」
 腰を引く度、ぐちゅぬちゅと卑猥な音が響き、なのはの膣内がもっと欲しいと言うよう
に激しく痙攣しながら、奧に引き込むような動きを見せて。
 尻穴も食いちぎられそうなほどに強く締め付け、なのに、奧は受け入れるように柔らか
くて。
 小振りでも柔らかで触手に合わせて自由に形を変える乳房も、それとは裏腹にこりこり

517『FATE in The Dark Fate』 九章:2011/02/08(火) 12:33:40 ID:4JUBZdzs
と固くしこっている乳首も、可愛くて。
 どくんどくんと、心臓がつよく拍動する。
 もっと、もっとしたい。もっとしてほしい。
「あひっっっ!?」
 そう思った瞬間、触手が勝手に動き始めた。
 しかも、余っていた小指の先が、二本の触手に分かれて、フェイトの膣口とアナルを貫
いてきたのだ。
「ふぁっ!? あふっっ! ひんっっ!!」
「〜〜〜〜っっっ!! ん゛ーーーーーっっっっっっ!! っっっっ〜〜〜〜〜っっっっ
っっ〜〜!!」
 なのはのくぐもった悲鳴を聞きながら、入れる快感と入れられる快楽とに身体を震わせ
ながら、フェイトは腰を動かし続ける。
「も、もう、だめ……」
 限界だった。
 なのはも今まで以上に痙攣していて。
「なのは、なのはなのはなのはなのはなのはなのはなのはなのはなのはなのはなのはなの
は、なのはっっっっっっっ!!」
 視界が白く染まるほどの絶頂感を受けて、なのはの膣と尻穴に精液を流し込む。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!」
 同時、なのはが今まで最高の締め付けと痙攣を見せて、ぐったりと全身から力を抜いた

 ずるりと、なのはの中から擬根を抜き、身体を拘束していた触手を解いた。
 暫く、なのはは動けそうにないのを見て取って、フェイトはゆっくりと室内を見渡す。

 そこにいる誰もが、フェイトをまるで化け物でも見るような目で見つめてくる。
「……あは」
 僅かな苛立ちを覚えて、けれど、このまま、全員を犯し尽くすのも楽しそうだと思った
瞬間だった。


 ガチャリと音を立ててドアが開いた。
「フェイト、客でも……」
「……フェイトちゃん?」
 エイミィとクロノが凍り付いた様に立っている。
「あは、兄さん、エイミィも、来たんだ。二人も混じる? 気持ち良い事、しよ」
 そうつぶやきながら、一歩を踏み出すのと同時、クロノがデュランダルを取り出すのが
見えた。
「ストラグルバインドっっ!!」
 クロノの声が響き、フェイトの身体に魔力の縄が絡みついた。
 同時に、触手も擬根も細かな粒子となって消え去った。
「ふふ、そういうのが好みなんだ? 私は、縛る方が好きなんだけどね」
「エイミィ! すぐにアースラに連絡して医療班を呼んでくれっ! 全員っ、すぐに治療
に当たるから動くなっっ!!」
 クロノの言葉に、エイミィが通話器を取り出すのを見ながら、フェイトの口が徐々に歪
んでいく。
「ふふ、あはは」
 おかしかった。
 何もかもが、おかしくておかしくて。
「あはは、あはははははははははっっっっ!!」
 気がつけば、笑っていた。
 訳がわからないほどおかしくて楽しくて。
「ははははははははははははははははははははははははは」
 なのになぜか、頬が濡れた。
 ソレすらも訳がわからなくて。
 自分がこうなった理由も、これからどうなるかも関係なく。


 ただひたすらにフェイトは嗤い続けた。

518『FATE in The Dark Fate』 終章:2011/02/08(火) 12:34:53 ID:4JUBZdzs
「ふぅ……」
 深い溜め息を吐きながら、なのははいつもの待ち合わせ場所に立っていた。
 本当は、一人で先に行きたかった。
 みんなと……、フェイトと顔を合わせたくなかった。
「なのは、おはようっっ!」
「ふゃんっ! ちょ、フェ、フェイトちゃん!?」
 いきなり耳元で叫ばれて、同時に背後から抱きつかれた上に胸を揉まれて、なのはは思
わず悲鳴を上げた。
「うふふ、おはようなのは。今日もなのはは良い匂いだね」
「ちょ、だ、ダメだってば」
 胸を揉まれる度に、じわじわとしみこんでくる熱を何とかやり過ごそうとして、
「おはよう、なのはちゃん、フェイトちゃん」
「……おはよ」
 すずかとアリサがあらわれた。
 顔を赤くして目元を潤ませるアリサと、嬉しげな笑みを浮かべ握り込んだ何かを操るす
ずか。
 ただ並んでいるだけの二人の雰囲気は、以前のそれとはあまりにも違っていて、心が痛
くなる。
「相変わらず、仲が良いね。二人は」
 フェイトの言葉に、視線を逸らすアリサと笑みを深めるすずか。
 それが恐くて。
 そんななのはの思いには気付かないように、すずかとフェイトが楽しげに話しを始める。
「あー、遅れてごめんなー。ちょっと、ねぼうしてもたんや」
 そう言いながら、はやてが歩いてくる。
 時折肩を震わせるはやてのスカートの股間が、ほんの一瞬妙な動きを見せて。
 ……リインがそこにいるのだと気付かされてしまった。
「おはよ、はやて。じゃ、行こっか」
 フェイトがそう行ってなのはの背中を押してくる。
 胸を揉まれたまま、れろっと耳たぶを舐められて、恥ずかしさを覚えながら、なのはは
ゆっくりと歩き始めた。




 ……半月前の、フェイトの起こした事件。
 結局、そのこと自体は不問にされた。
 フェイトの身体を蝕んでいた寄生体の問題と、女性特有の問題であったこと。
 管理局でも指折りの実力者であるなのはやはやて、ヴォルケンリッターも絡んでいるこ
とで、下手に外部に漏れるとひどい醜聞となる可能性があったことも理由の一つで。
 けれど、不問に処されたとは言え、なにがしかの形がなければならなかった。
 それ故、なのは達は一時的に管理局を依願退職という形を取らざるを得なかった。
 フェイトが精神的にも前線に出れない状況であることや、その遠因としてなのはやはや
ても暫くは謹慎していた方が良いという判断からだ。
 その判断が正しかったのだと、なのはは思う。
「……なのは、今日も一緒に遊ぼ?」
 そう囁きながら、背後から抱きついたままのフェイトが、左手を胸から外して股間へと
伸ばしてくる。
「ちょ、ダメだよっ! ここ、町中だからっっ!」
「大丈夫だよ、ちゃんと結界はってるから。ね? きょうも、一緒に」
「今日はちょっと……」
 久しぶりにユーノとデートする予定だからと、口をついて出そうになった理由は慌てて
飲み込む。
 今のフェイトはユーノの名前を聞いただけで、――特になのはの口から出た場合は特に
――尋常でないほど荒れ狂うから。
「えー、ダメなのー?」
 まるで幼子のような言い方で、傷ついたような瞳を向けて来るフェイト。


「ふふ、アリサちゃん、どう気持ち良い?」
「んっ、ふ……、おね、がい……とめ」

519『FATE in The Dark Fate』 終章:2011/02/08(火) 12:36:21 ID:4JUBZdzs
「えー? アリサちゃんだって、好きなのにー?」
 クスクスと楽しげに笑うすずかと、真っ赤な顔に身体を震わせるアリサ。
「んっ、ふ……、んく……」
 ぴくんぴくんと身体を細かく震わせるはやて。
 それらは皆、フェイトの起こしてしまった事件の結果。
 もう二度と、以前のように四人で普通に仲良くなんて、出来なくなってしまったのだと
、見せつけられる度に憂鬱になってしまう。
「なのは?」
 甘えるような問い掛けになのはは微笑を浮かべる。
 きっと、こうなったのはしょうがないこと。
 もう、今更元に戻せない。
 それを受け入れることしかできないのだから。


 だからなのはは、フェイトの手をふりほどいて振り返る。
 今のフェイトがこうなったのは、きっと自分のせい。それが解るだけに、一番の友達を見
捨てることなんて出来ないから。
「うん、いいよ」
 そう告げると同時に、にぱっと笑ったフェイトが抱きついてくる。
 同じように笑みを浮かべて、なのはもフェイトを抱き返す。
 例え間違っていても、本当に愛してるのはユーノだけでも、見捨てることは出来ないか
ら。




 壊れた少女は、
 壊した少女を抱きしめ、


 わらった。




 〜fin〜

520暗愚丸:2011/02/08(火) 12:41:52 ID:4JUBZdzs
と言うことで、やっと終わりました。
無駄に時間のかかったお話でしたが、最後までお付き合いくださった皆様ありがとうございました。
縁があればまたお会いしましょう。



保管庫の司書様にお願いがあります。
ずっと黙っておくつもりでしたが、自前のブログを作った際に収録したので、
9スレの『書の始まり』、11スレの『エロなの』、78スレのumenanosts、81スレのumenanosts2は
自分が書いた話なので、出来れば作者名の変更をお願いします。

521名無しさん@魔法少女:2011/02/08(火) 17:37:11 ID:ex0CIEJA
ちょ、、暗愚丸氏きたぁぁぁぁぁぁぁぁこれで勝つる!
GJ!超GJ!
待ちに待ったなのは編、相変わらずエロさ満点ですな。
そしてハッピーエンドはなさそうだとは思ってましたが……
いや、フェイトにとってはハッピーエンド……かな?

しかし長い期間のお話でしたがとうとう終章ですか。
嬉しいような寂しいような、ともあれ完結おめでとうございます。
いいお話をありがとう!
あと、差し支えなければブログへの行き方も知りたいです。

522名無しさん@魔法少女:2011/02/08(火) 18:15:24 ID:Uk0z0DgE
>>520
乙です

>>521
ググれば一発だよ




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