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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第106話☆

912F-2改:2010/08/09(月) 23:15:39 ID:gdodVBJ6
「どうしよっか、これ……」

悩んだ挙句に、机の引き出しを引っ張り出し、ガラス玉を入れた。そのまま引き出しを奥に戻し、視界内より強制排除。
要は、見えてしまうから気になるのだ。見えなくなれば、そのうち自然と忘れてしまうだろう。あとはひたすら、仕事に打ち込むのみ。
実際問題、ガラス玉を引き出しにぶち込んでからはキーボードを打つ手が止まることはなかった。昼食前には報告書の提出を済ませ、食堂で同僚たちと談笑しながらご飯を食べて、昼休みにはちょ
っとお昼寝したりして。午後のスクランブル待機も、何も起きないまま過ごす。いよいよ家路に着こうかと言う時にようやくガラス玉の存在を思い出し、一応持ち帰った。
転送魔法で海鳴市の家に帰ってからも、特にこれと言って変化はなかった。家族と一緒に夕食を取り、テレビを見て、母親と最近の恋人との仲について色々話して、お風呂に入って、寝床に着いた。
変わりのない、一日の終幕。少なくとも、ベッドに潜り込むまではそう思っていた。
電気を消してカーテンを閉めて、月明かりもない部屋で例のガラス玉が鈍く光ったことなど、彼女は知る由もない。



夢の中では肉食系



はてさて、どうしたものか。
何もない真っ白な空間で、なのはは困ったような表情を浮かべていた。頬をポリポリ掻いて周囲を見渡すが、目印になるようなものは何もない。
ひたすらに白。どこまでも白。終わりなき白。視界は、白でいっぱいだった。とりあえず地面があることだけは、靴下も履いてない裸の足で確認済みである。
ベッドに潜り込んで数分か数十分か、とにかく眠りに落ちたと思ったら、気が付くとこんな場所にいた。レイジングハートがいれば何かしらの解析が出来たかもしれないが、あいにくこの場に相棒
の姿はなかった。持ち物は無し、着ているのはパジャマだけ。
ひょっとして夢かな、と考えてみる。試しに頬をつねると、思いのほか痛かった。目の前の非現実的な光景とは裏腹に、痛覚はしっかりあるようだ。

「とりあえず、行こっか」

アテがある訳ではないが、このままじっとしているのも何だか居心地が悪い。適当に目星をつけた方向に向けて、少女は一歩を踏み出した。
ペタペタと、フローリングの床の上を歩いているような足音を鳴らして進んでいると、不意に正面に人影が見えた。誰だろうか、夢の世界の住人ならばここが何なのかを解説してもらいたい。
相手もこちらを見つけたらしく、ヒタヒタ足音鳴らして近付いてくる――あれ? と彼女は首を傾げた。何だか、人影に見覚えがある。
互いに歩みを進め合ったため、相手の顔が確認出来るまでの時間は短いものだった。
そして、自分と相手の驚きの声がほとんど同じタイミングで上がる。




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