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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第106話☆

890夕餉のとも:2010/08/08(日) 22:50:27 ID:yn3wzuf2
はぁ、と重苦しい溜息を吐き出して、シャーリーは空になった食器を戻すべく、トレイを提げて席を立つ
折角、重い気分を切り替えれたというのに、何だか一層気が重くなってしまったような気がする・・・全部、グリフィスの所為だ。と勝手に決め付けるシャーリーである
重い足取りを引き摺って食堂を出ると、絞首台に向かう死刑囚の様な気分でオフィスに戻る ――― ふと、ポケットの中の通信端末が震え、着信を告げた

「フェイトさんかな?」

異世界で任務中の上司からだろうか?そう思って、シャーリーは端末を取り出し、小さなディスプレイに目を向ける
――― 数秒後、その短い文面に目を通したシャーリーは、つい、口元を綻ばせて、笑みを浮かべてしまった

「・・・わかってるじゃない、グリフィスの癖に」

そんな独り言さえあったように思う



“マロンパイとブルーベリーマフィン、どっちが良い?”



グリフィスからのメールに、シャーリーは慣れた手付きで端末を操作し、返信を送り返した

「でも、わかってないわよ。幼馴染み」

数分前までの暗澹たる気持ちは何処へやら。シャーリーは鼻歌を口ずさみながらオフィスに戻り、自分の作業ブースに着くと、猛然と書類を成敗し始めた
返信を受け取ったであろう幼馴染みが今どんな顔をしているのか、容易に想像が付く・・・恐らくは苦笑を浮かべているだろうグリフィスの顔を想像し、小さく噴き出してしまう
彼女が、彼に送り返した返信の文面はこうだ



“両方”






ぱちん、と折りたたみ式の通信端末を閉じると、グリフィスはシャーリーが想像していた通りの苦笑を浮かべて、小さく溜息を吐いた

「あの、グリフィスさん?」
「あぁ、何でも無いよ・・・聞くまでもないことを聞いた自分が、ちょっと間抜けに思えただけさ」
「はぁ・・・?」

誰宛に、どんな内容のメールを送ったのか知らないルキノは頭上に疑問符を浮かべたまま小さく首を傾げ、そんな彼女に、グリフィスは小さく笑いかけた

「それじゃあ、残りの仕事を片付けようか。僕は書類を片付けるから、ルキノは資料を探しておいて欲しい。頼めるかい?」
「はい!頑張りますっ!」

小さな拳を握って、力強く頷くルキノだったが、ふと、その顔に翳りが浮かんだ

「あの、ごめんなさい・・・何か、私の都合で振り回しちゃって・・・」




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