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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第102話☆

858公務員の一日(午前):2010/03/05(金) 20:07:34 ID:a74D0S8A



それで、本日のお仕事の舞台は、元・臨海第8空港方面にある、都市復興作業の現場。
仕事用に行政局から貸与されている官給品の杖型デバイス「サーチャー」を携え、朝から列車に乗り込んで、直接現地へと向かう。

ちなみに行政局にも区分があって、私が所属するのは、ミッドチルダの北部地域にある、ミッドチルダ行政局・北部支部。
ベルカ自治領がある地域っていえば分かりやすいかな。
あとは、1年前の都市型テロ、いわゆる「JS事件」において、管理局の部隊と、「聖王のゆりかご」からバラ撒かれたガジェットドローンとの、主戦場になった場所。

俗に言う「災害の爪あと(この場合は人為的なテロだけど)」というやつは、癒えるまでに理不尽なまでの時間と予算と労力を必要とする。
しかも、その場で完治させなければ、後遺症となってずっと後まで尾を引くのだからタチが悪い。

今向かっている復興作業現場も、市街戦でブッ壊れた建物とかガレキを撤去して、更地にする作業をしているところ。
ついでに、その先にある、5年前から事故で閉鎖されている元・臨海第8空港とその周辺の廃棄都市区画まで更地にして、最終的には大規模に市街地を再開発する計画みたい。

そのための予算を出すのは行政だけど、仕事自体は落札した民間業者に委託しているから、その会社が行政局との契約どおりに仕事しているかを抜き打ちで調査しに行く、というわけだ。
生活相談窓口に寄せられた匿名のタレコミによれば、わりとブラックな感じで予算を浮かして、懐に入れているらしい。
その会社に対して業務を委託した、行政当局の復興対策課にも話を通し、了解も得ている。
ただ、ついでに他の契約項目もチェックしてきてほしいと余計なものを頼まれてしまった。ガッデム。

そんなわけで今日の私には、この件についての大雑把な権限が与えられている。
対象は小規模な土建会社だから、作業現場と会社の両方を見て回っても、一日かからないはず。
午前中はこうして電車で現場に向かい、契約どおりの作業環境が整えられているかを見る。
昼食は、同僚から現場近くで評判のいい店を教えてもらったので、そこを攻めてみることに決めている。
そして午後からは会社のほうに行って、適当な書類に目を通させてもらう予定だ。

その、午後からの仕事が、私の本領。この仕事が回された理由である。
こうみえても法務や経理の資格持ちで、前の職場で似たことをした経験もあるから、魔法を抜きにしても、私はこういったデータ探しには鼻が利く。
そのうえで、アタリをつけた資料の中身を検索魔法で一気に読み取って、吸い出した情報を行政局のデバイスである「サーチャー」に記録。
資料をチェックする権限はあるけど、証拠品として押収したりする権限までは無いからね。

もし、ヤバいと自覚がある帳簿なんかが隠蔽されていたとしても、探知魔法と検索魔法を駆使して不自然な痕跡をたどれば、それ自体を追跡できるし。
万が一、紙の帳簿を焼却とか、電子データを消去なんかされても、書籍やデータの修復魔法と同じ要領で、中にあった情報の再構築もできる。
さすがに時間が経ちすぎると無理だけど。
意外と難しくてプチレアな特技。そんなレアケースでない限り使い道がないとかは言うな。

で、それらがつつがなく終われば、行政局に帰って中身を分析。
何もなければよし。
悪い事が見つかれば、復興作業を一任されている復興対策課に報告書を提出、という流れで、私の仕事は終了。
あからさまに不正や犯罪があったとしても、それをどうこうするのは、行政当局の担当部署や、管理局や、司法局の仕事だからね。

そう。
今日一日は、だいたいそんな流れになる、はずだったのだけれど。




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