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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第102話☆

845前世夫婦の御乱心 中編(2):2010/03/04(木) 23:51:55 ID:jMO52q.c
「フェイトちゃんが大好きだから、クロノ君に邪魔されたくないんだよ……フェイトちゃん」
「う、あう……なのはぁ……」
 不意打ちの、大好き。フェイトがこれ以上ないほどに好きな言葉だった。実母からの『大嫌い』という言葉にトラウマになっている彼女には、反対の言葉がよく効いた。
ただし、この言葉は彼女を誤魔化そうという意図で言ったのではなく、なのはの心からの本心であった。いろんな意味で。特に後者。
 クロノは自分の義妹のあまりのチョロさに少々閉口している。が、身体は勝手に動いている。
 言葉とともに行動に移して、フェイトにキスの雨を降らすなのはとは違い、言葉には出さないがそっと、だが強引にエイミィの身体を抱き寄せる。
抵抗しようとする彼女の手を器用にバインドで縛り、腕の中に閉じ込める。
「クロノ君のアホー!」
「アホで結構」
 開き直りも、ここまでくるといっそ清々しい。クロノは足だけでも抵抗を見せるエイミィを再び抱き上げる。
今度はお姫様だっこではなく、ただの抱っこである。下手に暴れると怪我をすると察したのか、エイミィは大人しく抱かれていたが、不機嫌そうな顔は直りはしない。
顔を真っ赤にしたのは可愛いが、怒り顔はあまり見たくなかった。
 それは矛盾している想いだと知りながら、クロノの足は止まらなかった。




    ◇◇◇



すっかり忘れ去られている感がある、ハラオウン家住人である二人―――クロノの実母で、フェイト、そしてエイミィにとって義母であるリンディ・ハラオウンとフェイトの使いまであるアルフは、こっそり待ち合わせを行っていた。
なのはやフェイト、息子であるクロノ、義理の娘になる予定であるエイミィが都合よくオフが重なっている本日、第97管理外世界の日本、鳴海市は世間的に休日である。
世が世なら休日出勤になっていたリンディは出勤する前にアルフと約束をしていた。
―――フェイトたちにとって、ゆっくり休める日はあまりないから、晩御飯は豪華にしてあげよう。
 リンディはそう考えていた。フェイトの使い魔で、ハラオウンの家族が大好きなアルフはもちろん同意した。
それに、大好きな肉が出るのではないかという期待もあった―――そこは所詮狼である。
 買い出しに付き合ってくれと言われ、アルフはこっそり家を抜け出し、一週間ぶりにミッドチルダへと足を運んだ。
リンディの職場である時空管理局の食堂で、アルフはリンディの仕事が終わるのを待っていた。今日はさして仕事が忙しくないから、一時間程度のことである。
もう少し遅く出ても良かったのではないかと思われるかもしれないが、時間を遅らせると、エイミィと出かけたフェイトが帰ってきてしまう危険があった。
自分が出かけるとなると、フェイトはきっと疑問に思うだろう。そして、サプライズの感動が薄れてしまう。緊急時以外、精神リンクを繋がないように気をつけ、アルフはクロノの目を盗んで、こっそり出かけてきたのである。こっそりでなくても気付かれない気がしたが。




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