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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説第100話
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「ちゅ、中将!? こちらに………私の椅子を!」
「構わん。時間が惜しい、お前達も席に着け…………着けと言っておるんだ!」
レジアスの一喝に、高官達も黙るしかなかった。
誰も面と向かって、彼に文句を付けられる者などいない。
彼に意見する者がいるとするならば、それは即ち地上本部以外の人間。
本局の局員以外にあり得ないのだから。
「レジアス中将、今日は別件で出張だと伺っていたのですが………………」
「それならば、急用で先方から断りが入った。だから、こうして出向いてやったのだ。
貴様の部隊は陸士隊として登録しているのだろう? なら、地上本部中将である私には知る義務がある。
例えそれが、設立後の事後報告であったとしてもな」
はやてとレジアス、両者の視線がぶつかり合って火花が散る。
こうして向かい合うのは初めてだが、はやては本能的にこの男に対して苦手意識を抱いた。
レジアス・ゲイズは確かに本局を毛嫌いしているかもしれない。だが、この男にはそれとは別の何かがある。
その何かが、自分への嫌悪となって瞳に表れているのだ。でなければ、あんな怖い目をするはずがない。
「さあ、説明してくれたまえ。ご自慢の機動六課とやらを」
「…………わかりました」
悟られぬように深呼吸をし、気持ちを落ち着かせる。
気圧されてはいけない。今の自分は機動六課の部隊長。
上に立つ者として、こんなこところで挫けていては最後の夜天の王の名の名折れだ。
怖れることはない。自分は正しいことをしているのだから。
「我々機動六課が設立された理由の1つ。それは、第一種捜索指定ロストロギア“レリック”の捜索です」
気を取り直して、プレゼンテーションが再開される。
しかし、先程までの空気は既になく、室内をピリピリとした緊張が包んでいる。
たった1人の男の存在が、この部屋の空気を変化させた。
それこそ、この男の存在感の成せる業であった。
地上をたった1人で守り抜いてきた豪傑。
レジアスのシンパの中には、彼をそう称える者もいる。
だが、ここで臆していては管理局の改革など不可能である。
はやてはレジアスの迫力に圧されそうになる自身の心を必死で鼓舞し、予定していたプレゼンテーションを消化していく。
レリックの危険性とそれを悪用しようとする謎の存在について。
レリックを始めとするロストロギアを探索と回収を行う自動機械“ガジェット・ドローン”。
そして、それらに対処するためという名目で設立された機動六課。
それらをわかりやすく、丁寧な言葉で説明し、高官達を説き伏せていく。
「………以上が、機動六課設立の経緯です。緊急を要する事態故に報告が事後となってしまったことを、ここにお詫びします。
ですが、レリックやガジェットが市民の安全を脅かす恐れがあるのは事実です。何卒、ご協力のほどをお願いします」
想いの全てを込めて、はやてはプレゼンテーションを締めくくる。
それに対して、レジアスは無言であった。他の高官達も苦虫を噛み潰したような表情を浮かべており、
どこか納得していない節が見て取れる。だが、こちらの意図は伝わったのか、機動六課の設立に対して異議を唱える者はいなかった。
それは決して喜ばしいことではなかった。何故なら、機動六課の設立を歓迎する者もいなかったからだ。
高官達は予定されていた質疑応答の時間を半ば強引に省略させ、口々に次の予定があるからと会議室を退室していく。
あからさまな嫌がらせに、隣で控えていたフェイトが拳を強く握り締める。
はやても奥歯を強く噛み締めたが、2人とも取り乱すような真似はしなかった。
これが現状なのだ。
どんなに真摯な言葉を投げかけても、結果が伴わなければ見向きもしてくれない。
今日ほどそれを強く痛感したこともない。
「ふん、とんだ茶番だな」
その呟きは、鋭いナイフのようにはやての胸に突き刺さった。
頭を上げると、部屋の隅に恰幅の良い中年男性が、不釣り合いなパイプ椅子に腰かけている。
レジアス・ゲイズ。本来ならばこの場にいないはずの、地上本部の事実上の指導者だ。
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