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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第98話☆

914嘆きの中で ◆9mRPC.YYWA:2009/05/26(火) 23:31:29 ID:6xFuXPOk
―――新暦79年 ミッドチルダ

木立を爆走するローラーブーツの走破音。
走って、走って、走り続ければあの人に会えるだろうか――馬鹿げた話だ。
きっと誰一人として戻ってこないだろう。そんな奇妙な確信を持ちながら、スバル・ナカジマ執務官はマッハキャリバーに訊く。

「マッハキャリバー、敵の位置は?」

《オートスフィアの撃墜地点、前方五百メートル。推測ですが、遭遇まで僅か》

言わば、勘だった。
ローラーの軌道をねじ曲げ、急速旋回。
たったそれだけの動作で、湿った土を焦がすエネルギー弾を避けた。
左手のクロスミラージュを叩き起こし、引き金を引いた。
弾殻の多重化は今のスバルでも難しい技術だから、発射されたのはごくありふれたスタンバレット。
音速で放たれた魔力弾は、跳躍からの鮮烈な蹴撃によって打ち砕かれ、どす黒いプロテクターとジャケットを装着した人影が降り立つ。
白いコートのバリアジャケットを纏ったスバルとは、何処までも対照的な姿。
それでいて、容姿は似通っている。つまり……

「……ノーヴェ」

揺れる赤い髪、金色の瞳――ぎらついた獣のような雰囲気。
ベースとなった遺伝子を同じくする“姉妹”へ向けて、スバルは銃を構える。
インテリジェントデバイス『クロスミラージュ』。親友が遺した射撃武装。
それを眺め、戦闘機人ナンバーズのⅨは笑う。

「ハッ。懲りないなァ、“セカンド”」

「……違う」

「なぁにが違うんだよ、あたしたちは戦闘機人、ぶっ殺すための兵器だろうがァ!」

「あたしは――」

ミッドチルダ式の円形魔方陣を展開、人造リンカーコアが生み出す圧倒的な魔力を銃身に注ぎ込む。
エネルギーの莫大な集束が純粋魔力の槍を生成し――虚空を穿つ灼熱の白刃と為す。
放射、開始――純粋砲撃魔法『ディバインバスター』。

「――スバル・ナカジマ、“人間”だッ!」

自身に直撃する弾道――光の槍を、嘲りながら跳躍で躱す。
同時にインヒューレントスキル『エアライナー』起動=宙に展開される光の帯。
ローラーブレード『ジェットエッジ』の推進炎と動輪によって、爆発的加速を得る。
音速に迫る上面からの突撃――回避不可能。

「――ハァッ! なら証明してみせろよォォォ!!」




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