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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第98話☆
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ここはミッドチルダの歓楽街。場末の風俗店から一本抜いてすっきりした様子の男が歩み出て、空を見上げて舌打ちをした。
夕方から崩れだした天気はいつしか雨に変わり、眩しいネオンを曇らせる霧となって降り注いでいる。
そんな歓楽街の裏路地を、夜空と同じ黒墨色のコートの襟を立て、早足に歩く男の姿があった。
……ヴァイスには、違う選択肢もあったのだ。
昼間に出会った不吉な女の事など脳裏から消し去り、そのまま日常を送ることも、恒例となったソープ通いを止める事も。
だが、ヴァイスはこうして冷たい雨の下をソープ・ナンバーズへと急いでいる。
それは習慣だからではない。
夜の世界から隔絶された場所にあるべきであるヴァイスの昼の日常、そこに侵食してきた影の正体を知るためだった。
ティアナと共に現れたあの女、クアットロ。あれは、ヴァイスの昼の生活にとって紛れも無い異物だ。
目を瞑り耳を塞ぎ、無かったことにしてしまえば良かったのかもしれない。
しかし、ヴァイスにはそれが出来なかった。
クアットロの瞳。指を舐め上げながら自分を見据える狂気交じりの瞳が、どうしようも無く不気味で堪らなかった。
怯えて暮らす今のヴァイスには、単純な恐怖の対象など枚挙に暇ない。だが、あれはそれらのどれとも違う、正体不明の闇だ。
それが一体何なのか、確かめなければ自分に安息の眠りは訪れない。
―――そんな不可解な衝動に突き動かされて、ヴァイスは霧雨の下を早足で歩いていた。
「こんばんは、ヴァイスさん。またお会いしましたね」
雨の中でも失われない鮮烈な香水の香りが、ヴァイスの鼻を衝いた。
女は、ヴァイスに背を向けて立っていた。深紅のコートと深紅の傘。
彼女は童女のように楽しげに傘をくるくると回すと、軽やかな足取りで振り返った。
深紅のリップで彩った唇が、三日月型に吊り上る。
―――それは、昼出会った彼女と同じ顔でありながら、似ても似つかない商売女、ソープ・ナンバーズのクアットロだ。
彼女は丸眼鏡の下の瞳を細め、唇を歪めて笑う。
ああ、矢張り、これがこの女の本当の笑い方なのだ。ヴァイスは背筋を駆け上がる悪寒を感じながらも、どこか安堵していた。
クアットロは耳に口付けるように妖しく囁く。
「ねぇ、今晩も私をご指名なんでしょう? これ以上雨に濡れて体を冷やしてもいけませんから、早く参りましょう。
いつも同じ部屋だと詰まらないでしょうから、今晩は特別に趣向を凝らしていきましょう」
その声には有無を言わせない冷たい迫力に漲っており、ヴァイスは促されるままに立ち並ぶラブホテルの一室に入った。
「ふふ、たまには違うお部屋もいいものね」
クアットロは眼前で上等のコートを脱ぎ捨て、ボンテージへと衣装を換えていく。
しかし、その口調は普段の嗜虐性が嘘に思える程、穏やかで落ち着いていた。
ヴァイスは、打たれ続けた犬のような目で、眼前の理解不能な女を見上げる。
「貴方の趣味はよく解ってるつもりよ。今夜もたっぷりと虐めて抜いてあげるわ」
そう言って、クアットロはヴァイスの両手と両足を固く縛り、それを背中で結び合わせた。
えびぞりで固定されたヴァイスは、自分では身動き一つできない状況だ。
珍しい状況ではない。
これまでのプレイで、ヴァイスは縛られ、打たれ、石版を背中に乗せて椅子となることまで強要されてきたのだ。
普段なら、ここで彼女は鞭を取り出す場面である。しかし、彼女が取り出したのは一枚の紙片だった。
クアットロはピンヒールでヴァイスの頭を踏みにじり、それを朗々と読み上げた。
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