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プール施設
1
:
lismme
:2025/08/12(火) 22:42:19 ID:.Ay5r2aU
プール施設(1)
眩しい太陽が照りつける、屋外のプール施設。日が高くなって気温も上がる中、日陰となったベンチに一人の少女が座っていた。退屈そうな表情で足を組み、辺りを眺めながら茶色いミディアムヘアの毛先をくるくると弄り回している。
「ねぇ、そこの人」
「ん?」
一人の男が、そんな彼女に声をかけた。大きめで魅力的なツリ目がきゅっと動き、上目遣いになって相手を見据える。整ったパーツにどこかあどけなさの残るその顔立ちは、まさに美少女と言う他にない。
「キミ、一人?」
「だったらどうするの?」
へらへらと笑いながら質問する男に、少女は悪戯っぽい視線を返す。そんな視線にも男は軽薄な表情で応じるのみだ。
「別に。ただ可愛いなって思っただけだよ。名前は?」
そう言いつつも、男は少女の隣に腰掛けてくる。互いの羽織ったパーカーの裾が当たるか当たらないかといった至近距離で。馴れ馴れしい態度から、この男に下心がある事は火を見るよりも明らかだった。
「名前、ねぇ……じゃあ、ナホで良いわ」
ウィンクをしながら可愛さを褒める男にも一切動じることなく、少女——ナホはそっけない様子で名乗る。
「ナホちゃん、かぁ。俺はヤスヒト。良かったらさ、俺と遊ばない?」
「あら、急に何のつもり?」
馴れ馴れしく自己紹介をしたヤスヒトは、背中からそっとナホの肩へと手を回す。ナホは軽く眉をひそめて抗議するような顔を見せたが、それ以上のことはしなかった。
「ったく、カマトトぶりやがって。だいたい、泳ぎに来た奴がそんな水着なんて着てるわけないだろ」
ニッと笑ったヤスヒトはナホの胸元へと視線を向ける。半開きとなったファスナーの間からは、まるで計算されたようにナホの豊満な乳房がチラチラと覗けていた。パーカーから見え隠れする水着は普通の形状とは言い難く、小さい四角形の布を紐で繋いだもの——いわゆる眼帯ビキニのような代物であると分かる。これで水中を泳ごうものならいつ外れてしまうかと気が気でないだろう。
「……そっちもナンパ目的じゃないのか?」
「ククッ、それもそうね……で、どうするのかしら?」
ヤスヒトの指摘を、悪びれもせず肯定するナホ。自分に向けられている男の欲望を反射するかのように、彼女はニヤリと笑みを返した。
十数分後、二人は施設の売店で向かい合って座っていた。
「あーあ、何か暑くなってきちゃったな」
「暑い?中に入ったのに?」
奢られたアイスクリームを舐めつつ、不満をこぼすナホ。気休め程度ではあるものの、扇風機で風が送られてくる室内とあって外よりも暑さは和らいでいるはずだ。
「誰かさんがずっと変な視線を向けてくるせいだと思うんだけど」
「そんなのを着てる方が悪いだろ」
ナホのファスナーは完全に下ろされ、正面からは支えがなくユサユサと揺れる巨乳が完全に拝めてしまう。
「やっぱり気になっちゃう?」
「お、おい……」
ナホは眼帯ビキニの布地を軽く摘む。これには流石のヤスヒトも慌てた様子だ。
「今なら誰も見てないし、特別だからね?絶対に見逃したりしないでよ?」
「……」
指を口元に当てるナホに、ヤスヒトは黙って息を呑む。
ゆっくりと布地が捲られ、茶色の乳輪が見えた——-。そう思った瞬間、ヤスヒトの視界は霧に覆われた。
ヤスヒトは机に伏して眠ってしまった。それを確認したナホは、睡眠薬を噴射した乳首をビキニにしまい、立ち上がってヤスヒトの身体を探り始める。
「うーん……思ったよりショボいな、コイツの財布」
躊躇なく財布を開けると、中に入っていた札の枚数を数える。股間に食い込むハイレグを引っ張ると、あろうことか財布ごと性器の中へと突っ込んだ。
「あ……っ!くぅっ!……全く、この程度の予算じゃ中川菜穂には全然釣り合わないっての♪ま、俺としてはこの身体で男どもを誘惑できたからOKだけどな」
卑猥な声を漏らしつつも、奥まで挿入してしまえば元通りの平らな股間が復元され、菜穂の美貌にはその正体——怪盗レオンの欲望を示す下品な笑みが張り付いた。
「んっ……と、さて、次はどうしようかな♪別のカモを探すか、女体のコレクションを増やすか……ククク……」
玩具のように菜穂の顔マスクを引き伸ばして次の計画を思案する怪盗。歪んだ顔も手を離せばすぐに顔へ張り付いて元の可憐な表情を取り戻す。股間に異物が挿入されているとは思えない余裕ぶりで席を立つと、眠っているヤスヒトに何やら囁いた後で店を出て行った。
男も女も、客は全員が菜穂のスタイルと服装に視線を向ける。男性の一部はその場で前屈みになり、あるいはそれとなく後を尾行してくる者もいた。
「ククク……まるで街灯に群がる虫だね。それだけ菜穂のレベルが高いって事だけど♪」
そんな視線に気づかないフリをしつつひっそりと嘲笑する怪盗は、何食わぬ顔でプールサイドを歩いていくのだった。
「あ、そうそう。この後ホンモノの私が来るっぽいけど、くれぐれも勘違いしないようにね☆」
2
:
lismme
:2025/08/12(火) 22:42:34 ID:.Ay5r2aU
プール施設(2)
ある暑い日のレジャー施設。プールの更衣室近くのベンチで、鹿島大和は待ち人が出てくるのを待っていた。蒸し暑い中でじっと待っている時間は、普段よりも長く感じるものだ。女子の着替えはそんなに手間のかかるものだろうか?もちろん、経験が浅いので答えは出ない。
気を紛らわせるように周囲を見回してみる。この季節の休日とあれば、客の大部分は小さい子供を連れた家族か、あるいは若いカップルかが殆んどだ。これから自分もあんな風に見られるのかもしれない——。浮かれた男女たちの様子を見ていると、気恥ずかしさと嬉しさとが両方こみ上げてくる気がした。
「——ねぇ、聞いてんの!?」
「うわぁ!」
上の空になっていた大和に、後ろから話しかけている相手がいた。反応がないことに業を煮やした彼女の声は、終いには怒鳴りつけるような剣幕に変わるのだった。
「中川さん……着替え終わったんだ」
「さっきからそう言ってるっての。こんな時にまでボーッとしてるんじゃないわよ」
振り返れば、大和の彼女である中川菜穂の不機嫌そうな顔があった。膨れっ面を浮かべているが、やはりその美貌は校内でも随一だ。そんな菜穂と付き合うことになるとは、少し前まで大和自身も予想すらしていなかった。
「……ん?まさか、他の女の子に目移りしてた訳?」
「け、決して!そんな事はありません!」
彼氏の視線の先に何人かの若い女性がいたのに気づいた菜穂は、ジロリと睨みを利かせながら問い詰める。大和は彼女に向けてピンと姿勢を正し、正面から否定した。実の所、菜穂の性格にはやや難がある。ここで対応を間違えば、せっかくの雰囲気が台無しになりかねない。これでも以前よりは丸くなっているし、大和からすればそんな所が愛らしくもあるのだが。
「本当ぉ?ま、そういう事にしとくけどさ……それで、どう?」
「どうって、何が?」
「何が?じゃないわよ!彼女の水着姿を見てんだから、感想の一つでも言いなさいって話よ!」
「ああ、そういう……」
声を荒らげる菜穂に、大和は頭を掻きつつ気まずそうに目を逸らす。
「何よそのパッとしない態度……もしや“この程度の露出ならもう見慣れてるから何も言うことはない”なんて言うつもり?」
「そ、そんな訳ないって!大体そんな可愛い姿、何度見せられても見慣れたりなんか……あっ」
じとっとした目を向けられ、慌てて弁解する大和。改めて菜穂の水着姿に視線を戻す。菜穂の肢体を包んでいるのは、ピンクを基調としたビキニタイプの水着だった。トップスは白いフリルで縁取られ、生地に花柄が散りばめられたデザイン。腰にはトップスと同じ意匠のパレオが巻かれている。日差しを避けて羽織られた薄手のカーディガンと帽子も相まって、全体的に清楚な印象だ。それでも菜穂の豊満なバストや腰つき、パレオの隙間から覗く美脚は隠し切れるものではなく、むしろ引き立てられる結果となっていた。
「ふーん、何度見せられても、ねぇ……」
「うぅ……」
そんな姿に目を奪われてつい口が滑った大和の顔を、にじり寄って訝しげに覗き込む菜穂。側から見れば妙なやり取りだ。自分の姿を見たかどうかについて、他人事のように問い詰めているのだから。それもこれも全て、怪盗に翻弄され続けているせいだった。
「ま、まぁ?今回だけは許してあげなくもないけど」
しかしどんな形であれ、大和の口から可愛いと言われたことは事実だ。菜穂の頬はほのかに赤く染まり、目を泳がせながら小声で感謝を伝える。
「ありがとう、中川さん……すごく似合ってるよ」
「な……何度も言わなくても良いっての!早く行くわよ!」
菜穂は照れ隠しの如く大和の腕を引っ掴むと、そのまま引きずるようにしてプールへと向かっていった。
3
:
lismme
:2025/08/12(火) 22:43:29 ID:.Ay5r2aU
プール施設(3)
「お待たせ〜」
「あっ、中川さん」
ペットボトルを持った菜穂が、ベンチへと戻ってくる。浮き輪に空気を入れていた大和は、顔を上げて菜穂の方を見た。
「んぐ……っと、はい、コレ」
「ありがとう、中川さん」
菜穂はスポーツドリンクのキャップを開け、大和に手渡す。肉付きの良い太腿に自分のボトルを挟み、両手で蓋を開ける仕草に、大和はつい視線が向いてしまう。
「私も……」
向けられている視線に応じることなく大和の隣に座った菜穂は、自分のボトルの蓋を開けて口をつける。柔らかい唇が瑞々しく濡れ、首元が前後に動く。耳には喉が鳴る音が聞こえ、またもや目を奪われそうになる大和だったが、これ以上はダメだとばかりに自分のボトルに口をつけた。
「ぷはっ…………どう?美味しい?」
「う、うん……」
それでも大和の悶々とした思いは終わらなかった。ボトルから口を離した菜穂は、身を乗り出して大和に質問してくる。菜穂の美貌が間近に迫り、寄せ上げられた深い谷間がチラチラと目に入る。水着に膨らみが浮かばないようにするので精一杯だった。もちろんそんな状態で味など分かるはずもなく、ただ曖昧に返事を返すしかできない。
「そう、なら良かったわ。隠し味に私のGカップから直に絞ったお薬を入れておいたからさ」
「ぶっ!」
普段と変わらない調子で話していた菜穂の口から、不意に信じられない言葉が飛び出す。その言葉の意味を理解してハッと我に返った大和は、反射的に飲んでいた液体を吹き出してしまう。
「キャッ!もう……今更吹き出したって遅いってのに♪」
吹き出したドリンクが菜穂の胸元に飛び散る。可愛らしい悲鳴が上がるが、菜穂はそれを拭うこともせずニヤけた目でじっと見下ろしていた。
「くっ……」
歯を食いしばる大和の指先は、プルプルと震え始めている。ドリンクの中に混入されていた異物……睡眠薬か痺れ薬か。いずれにしろ、この菜穂……いや、怪盗の術中に嵌ってしまったのだ。
「全く、アンタは初めてじゃないんだし、いい加減学習してもいいでしょ。これじゃ他の男どもと変わんないよ?まっ、菜穂相手じゃ鼻の下が伸びるのも仕方ないし、だからこそ私も楽しめるってモノだけどさ」
嘲笑するような表情で顔に触り、ビキニの上から柔らかな乳房をグニュグニュと揉みしだく。服装も、身体も、先ほどまでの菜穂と全く変わらない。その姿に見惚れてしまったからこそ、ボトルの蓋が既に開けられていることにも気づけなかったのだ。悔しさを滲ませながら、せめてもの抵抗として震える手を強く握りしめる。
「だから、遅かれ早かれで結果は同じなんだってば。ああ、もしかして私から直接お薬を浴びたいの?なら最初からそう言いなさいよね」
今にも倒れそうな大和の様子を見て勝手に納得した菜穂は、抗う隙を与えず腕を伸ばす。頭を掴まれた大和は、菜穂の巨乳に顔をうずめる事となった。
「抵抗しない方がいいわよ?見られてないうちにさっさと終わらせないと、公共の場で授乳プレイに興じる変態カップルだと思われちゃう……ククッ」
振り払おうとする大和の耳には、聞き慣れた菜穂の声でひどく耳障りな嘲りが飛び込んでくる。細指が大和顔を這い、不釣り合いな力で口を開けさせる。ビキニはいつの間にやらずり上げられ、ピンと尖った菜穂の乳首が口内に嵌まると、ジェル状の液体が母乳のように溢れ出て舌の上に乗った。
「はぁ……はぁ……なんでどこの自販機も故障や売り切れなのよ……」
プールサイドを早歩きでツカツカと歩く菜穂。焦りと苛立ちが滲んだ額の汗を、ボトルを握った手の甲で拭う。近くにあった自販機はどれも使えず、かなり遠くまで出向いてどうにか飲み物を購入したのだ。
「ごめーん大和、時間かかって……あれ?」
菜穂が戻ってきたベンチには、大和の姿は見えなかった。膨らんだ浮き輪と荷物だけがその場に置かれている。
「どこ……?トイレとか?」
防水ケースに入った携帯を取り出して大和にコールしても、電源が切れているか電波の届かない所にいる、そんなアナウンスが繰り返されるだけだ。
「まさか……」
嫌な予感が頭をよぎり、菜穂の表情が曇る。ふとベンチに視線を戻すと、浮き輪の下に小さな紙切れがあるのに気づいた。固めの厚紙で書かれたそれに目を通す。
『愛しの彼氏は確かに頂きました』
「あ、あんの馬鹿ぁ……!」
自分の筆跡で書かれた、まるで漫画に出てくる怪盗のように芝居がかったメッセージ。菜穂が震える手で握りつぶしたそれは、今日のデートが平穏なものではなくなった事を意味していた。
4
:
lismme
:2025/08/12(火) 22:46:13 ID:.Ay5r2aU
プール施設(4)
「う……」
次に大和が目を覚ましたのは、埃っぽい香りの充満した配管室だった。空調のない部屋には熱気が篭り、湿気が中にいる人間の全身を包む。
「おはよっ、大和♪」
「うわっ!?」
開かれた大和の目に飛び込んできたのは、視界を覆う柔肉だった。それが菜穂の豊満な胸だと気づくまで、数秒の時間を要する。
「な……中川さん!?」
「ようやくお目覚め?もう待ちくたびれちゃったわ」
後頭部に感じるすべすべとした太腿の温もりから、大和は自分が膝枕をされているのだと悟った。声音は普段の菜穂だったが、どこか小馬鹿にしたニュアンスが漂う。これが怪盗であることは明白だ。
「やっ!」
「ちょっ!?いきなり起き上がんじゃないわよ」
目を瞑り、意を決して上体を起こす。弾力のある胸がペチンと頬に当たる感触に耐えて起き上がり、相手の姿を見据える。いつも見ているような表情で顔をしかめる菜穂の姿がそこにあった。本物と同じビキニに包まれた双丘が、名残を惜しむかのようにプルプルと揺れていた。
「ここは……?」
「見ての通り、プールの配管室よ。ちょっと暑いけど我慢してね」
菜穂の言葉通り、大和は自分の肌がじんわりと湿るのを感じていた。苦々しい顔を浮かべる大和と対照的に、菜穂の肌は滑らかでサラサラとした状態を保っている。これも偽物の皮なのだから当然のことであるが。
「なんで、あなたが……」
「そりゃ、お二人さんがデートなんて面白……んんっ、おめでたい話を聞いたら来ない訳にいかないでしょ♪」
要は単なる冷やかしか。すぐにでも追い返してやりたいと思った大和だったが、眩しい笑顔を浮かべてパチンとウィンクする菜穂の顔を見せられてしまってはその意気もすぐに挫かれてしまう。
「大和だって、菜穂のこんな姿を見られるんだから悪い話じゃないでしょ」
「そ、そんなの余計な……うわっ!?」
膝立ちになった菜穂は片手で器用に結び目を解き、腰布を舞わせながら取り外す。良からぬ予感を覚えて床から立ちあがろうとした大和だったが、思うように力が入らず尻餅をついてしまう。
「ククッ、体力だけはあるんだから、そのまま起こす訳ないじゃない」
薬の影響で満足に動けない大和へ、四つん這いになって覆い被さる菜穂。ギュッと寄せ上げられた谷間や、パレオが外され露わになった股間の喰い込みが大和の目を奪う。
「ねぇ気づいた?この水着、本物より一段小さいサイズにしてあるの。おかげで、乳首のポッチやメコスジが見えやすくなってるのが分かるでしょ?」
卑猥な言葉を並べながら、菜穂は自らの肢体を見せびらかす。トップスの生地はきつく伸び切り、隙間からは肉が溢れそうになっている。先端に浮かぶ小さな突起が大和劣情を煽った。ショーツ部分の端に指を引っ掛けて浮かせると、さらにワレ目へ喰い込んで形がはっきりと露わになる。
「く……」
「もぅ、逃げないの♪」
なけなしの力を振り絞って後ずさろうとした大和。しかし菜穂はすかさず大和へと抱きつき、下腹部へその豊満な胸を押し付けてきた。菜穂のつむじが顔の前に迫り、甘く爽やかな香りが漂う。胴体には偽物とは思えない温もりが伝わった。
「んふふ……大和のアレが大きくなってきてるの、ちゃんと伝わってるよ」
微笑みを浮かべた菜穂は、大和と目線を合わせたままゆっくりと身体を後ろへ引いていく。ゴム鞠のような胸が大和の体の上を引きずられる。ヒップは上に突き出され、サイズの合わない水着がTバックのような状態なのが見える。
「水着履いてるんじゃ辛いでしょ?」
「うぅっ……」
後退する動きが止まると、菜穂の口角が上がった。次の瞬間には大和のパンツは脱がされ、股間のモノが柔らかいものに包まれる感覚があった。
「後は、こう」
大和の股間には菜穂の胸があてがわれていた。菜穂がさらに身体を密着させると、ピッタリと張り付いた谷間から勃起した亀頭がにゅっと顔を出す。
「うぁ……」
「あはっ、ピクピクしてて可愛い♪」
両胸に腕を添え、ムニュムニュと操ってモノへと刺激を与える。直接触れていなくても、感触はまるで手で包んでいるかのようだ。キツそうに挟まれた鈴口からは粘り気のある汁が漏れ始めた。
「どう?菜穂からのパイズリは」
「そ、そんな事を言ってもあなたは中川さんじゃ……」
「でも、身体は素直みたいだよ?」
「くうっ……!」
唇をぺろりと舐めた菜穂は、胸の動きを止めないまま、舌を出して先端で優しくつつく様にして舐め始める。抵抗しようにも、きつく締め付けるビキニと柔乳がそれを許さない。
「出しとかないと後で困っても知らないわよ?」
「困るって……何が……」
「さあね。せっかく菜穂がヌいてあげるんだから、さっさとイきなさいよ、ね!」
「ふぁっ!」
四方八方から激しく責め立てられた大和のモノは、とどめとばかりに締め付けられると敢えなく絶頂へと達してしまうのだった。
5
:
lismme
:2025/08/12(火) 22:48:17 ID:.Ay5r2aU
プール施設(5)
「あーあ、こんなに出しちゃって」
胸の上に飛び散った白濁液を撫でとり、呆れた表情を見せる菜穂。それでも、胸の中のモノを解放はしない。
「はぁ……はぁ……」
「可愛い顔もベトベトね」
呼吸の乱れた大和をよそに、鼻の頭を撫でて顔についた精液をすくう。一筋の水跡が卑猥な印象を与えた。
「汚れちゃったから脱いじゃおっか」
「!?」
菜穂は指についた精液を拭わず、鼻を摘んでニュッと引っ張る。たちまち彼女の美貌は一枚のマスクとな
り果てた。初めて見るわけではないとは言え、この光景には大和も思わずギョッとしてしまう。
「ククク……下にいたのは誰か、しっかりと見ておくのよ?これも大和のせいなんだから」
引き伸ばされたマスクの口元から、くぐもった菜穂の声が響く。そのまま鼻を引っ張っていけば、首や後頭部からブチブチという音が聞こえ、菜穂の顔が前へと脱げていった。
「よっ、と……」
菜穂の顔を脱いだ怪盗はそのまま上体を起こし、一気に脱皮を遂げる。菜穂の上半身は抜け殻となって大和股間の上に落ちた。
「ふぅ、暑かったな」
軽く首を振って短い髪を整えると、眼帯ビキニに包まれた菜穂に負けず劣らずの巨乳が揺れる。その顔は大和もよく知っている相手であった。
「ゆ、YUINAさん……」
「こんにちは、大和くん♪」
怪盗の次なる姿は、グラビアで名を馳せるアイドル、YUINAであった。以前にも見せられた経験があるとはいえ、やはり突然アイドルの姿が現れるのには大和も驚きを隠せない。
「ふふっ、驚いてくれて嬉しいな。何だかんだでご無沙汰なんじゃない?部屋にあった私のポスターとかは菜穂ちゃんに没収されちゃったからさ。この前なんか、私が表紙になってる漫画雑誌を買っただけで凄〜くご機嫌ナナメになってたよね」
付き合い始めた菜穂の視線もあり、確かにYUINAの姿を目にする機会は減っている。どうしてそこまで知っているのかという疑問は浮かぶが、あの怪盗の神出鬼没ぶりを思えば、些細なことなのだろう。
「さっきまで菜穂ちゃんの身体にこの水着で近くを歩き回ってたんだよ。男共が引っかかってくれて愉快だったね♪偽物の身体なのにさ」
「え……」
脱ぎかけになっていた菜穂の皮から美脚を抜き取り、YUINAはスタイルの全貌を露わにする。その上、菜穂の姿でこの際どい水着を着ていたなどと暴露されては、大和の頭の中はパンク寸前になっていた。
「菜穂ちゃんが痴女扱いされるようなヘマはしないから、安心してね。でも、菜穂ちゃんがこんな際どい水着を着てたら大和くんも他の男と同じくギンギンにしちゃうんでしょ?私の姿でも、出したばっかだって言うのに回復し始めてるし」
細い指を大和の首から顔へと這わせ、脚を艶かしく絡ませてくるYUINA。イメージビデオでも見られない衣装と距離でグラビアアイドルの身体があるとあっては、菜穂に悪いと思いつつも興奮を抑えられるはずもなかった。
「“ちょっと、私の時よりも硬くなってるんじゃない?”」
そんな心情を見透かしたように、怪盗はYUINAとは別の声を出した。コピーされた紛れもない菜穂の声に、大和の後ろめたい気持ちはさらに増幅される。
「“そりゃ、YUINAさん相手だと分が悪いのかもしれないけどさ……”」
最初こそいつもの怒った口調だったが、徐々にその声は悲しそうに萎んでいく。普段は見せない態度だが、それでも本物の菜穂が言っているように思ってしまうのも怪盗の演技力ゆえだ。
「成程、嫉妬は自信が無いせいってことか♪心配しなくても素材は全然負けてないのにね」
怪盗はYUINAの声で菜穂の声に応え、まるで二人が会話しているかのような演出を加える。本物の菜穂はどう思っているのか。大和の頭に疑問がよぎるが、それはすぐに中断された。
「ちゃんと比べられるように、しっかり私の身体を味わっておいてよね」
大和の後頭部をグッと掴み、眼帯ビキニから覗く谷間へと誘う。大和が止める間もなく、怪盗の巨乳は大和の顔を包み込んだ。
「むぐっ……」
「私も大和くんにご奉仕してあげたいんだけど、今回は菜穂ちゃんのために、ちょっと趣向を変えてみようと思うんだ」
YUINAはサッと大和を開放すると横に移動し、片手で頭を支える。薬でも塗られていたのか、大和の頭は今までより重くなっていた。皺だらけになっている菜穂の皮を摘み上げると、背中に開いた穴から手を滑り込ませた。握った手を広げれば、完全とは言わずとも菜穂の面影が戻ってくる。
「これならあの娘も許してくれるよね?」
にやりと笑ったYUINAは、ぽっかりと開いた菜穂の口を大和のモノへ被せていく。大和の目には、まるで菜穂の皮がそれを咥え込んでいくように映った。
「さっ、これで中に出しても大丈夫だよ。菜穂ちゃんの皮の中に……ね♪」
器用な指で包まれる感触。YUINAは、菜穂の皮越しに大和の分身を再度扱いていくのだった。
6
:
lismme
:2025/08/12(火) 22:53:39 ID:.Ay5r2aU
プール施設(6)
「はっ!」
大和はガバッと起き上がった。YUINAの身体と菜穂の皮を使った責めに耐えられず、敢えなく二度目の絶頂に達してしまったのだ。辺りを見回せば、配管室には既に怪盗の姿はなく、飛び散った粘液や衣服も綺麗に片付けられていた。
「と、とりあえず中川さんに……あれ?」
手をついて身体を起こそうとした時、違和感を覚えた。足に擦れる布地がやけに少ない。呟いた声も想像とは違う
「まさか……!」
改めて視線を下に向けると、そこに見慣れた自分の身体はなく、スレンダーなラインを持った女性の身体が黒色をしたビキニを纏っているのだった。
「女の人に変えられてる!?」
女の声で叫び、反射的に身体に手が伸びてしまったが、触った直後に慌てて放し、銃を突きつけられたようにホールドアップした。後で菜穂が知った時に何を言われるか分からないからだ。
「落ち着こう……まずは誰にされたのか確認しないと……」
大和は深呼吸をしてから立ち上がる。試しに頬を引っ張ってみたが、案の定身体に密着させられていた。経験上、こうなっては怪盗に脱がせてもらう他にない。怪盗を探しに行きたいが、大和は今の姿に心当たりがなかった。分かることと言えばおそらく近しい相手ではないこと、髪が短めであることくらいだ。携帯があれば顔を確認もできるだろうが、当然そんなものはない。慣れないビキニの感触に戸惑いつつも、大和は配管室の扉を開いた。
***
「うーん……誰だろう?」
目の前の少女を見て、大和は独り言を呟いた。眩しい日差しの下でトイレを探し回ったせいで体はかなり熱くなっている。無意識に汗を拭おうとしたが、額に汗は滲んでいなかった。
女子トイレの鏡に映るその少女は、大和も知らない人物であった。やや幼さの残るショートボブの顔つきからして高校生くらいのように見えるが、それ以外に分かることは殆どなかった。
「じゃあ何でこの人に……」
知り合いでも有名人でもない女性に変装させて、怪盗は何がしたいのか。鏡の前で顎に手を立てて考える大和を、トイレの利用者が不思議そうに見ては通り過ぎていく。雰囲気が居た堪れず、大和はひとまず外に出ることにした。
「やっぱり中川さんに会わないと。もしかしたらこの顔を知ってるのかもしれないし……」
「あ!サヤカ!」
いつまでも悩んでいても仕方がないとばかりに手を叩いた大和は、菜穂に合流する決意を固めた。
「ねぇサヤカってば、どこ行くの?」
「え?」
動き出そうとした大和の腕を、後ろから掴んできた人物がいた。繰り返されていた「サヤカ」という呼びかけが、自分に向けられたものだったと、大和はようやく気づいた。
「さ、サヤカ……?」
「そりゃそうでしょ。トイレ、長かったじゃん。心配したんだから。ほら、行こ」
腕を掴んでいたのは、大和の姿と同じくらいの歳の少女だった。競泳水着のようなワンピースタイプの水着に身を包んだ彼女は、困惑して自らを指差す大和を見て不思議そうに首を傾げると、そのまま腕を引いて連れて行ってしまうのだった。
「(この人……怪盗なんだろうか)」
目の前を歩く少女の後ろ姿を見つめながら、大和は思案する。大和が自分の姿を知ってすぐ出てくるのはタイミングが良すぎる気もするが、今のところ不審な様子はない。
「どうしたの?サヤカ、まだ具合悪い?」
「え!?僕……じゃない、私は大丈夫だから」
目の前の少女が振り返り、大和に具合を尋ねる。慌てて女性らしい言葉遣いに直しつつ、大和は答えた。
「今日は学校じゃないんだし、無理に“私”使わなくていいよ」
「へ?」
それだけ言った彼女はまた前を向いて歩き始める。
「(サヤカさん、普段は“僕”って言ってるのかな?)あうっ!」
大和が疑問に思っていると、突然、股間へと振動が走った。思わず声を上げて立ち止まる。
「ちょっと、本当に大丈夫?」
「(怪盗のやつ、やっぱり何か仕込んで……あれ?)」
大和の声を聞いて目の前の少女がもう一度振り返るが、その時には振動はもう止まっていた。怪盗が近くにいるのは間違いないが、それが彼女かは分からない。上の空でいた大和は彼女が仕掛けを起動するような仕草をするかどうかを確かめそこねたのだった。
7
:
lismme
:2025/08/12(火) 22:54:03 ID:.Ay5r2aU
プール施設(7)
「ったく、なんでアイツはこんな日にもちょっかい出してくんのよ……!」
菜穂は頭を抱えていた。怪盗に連れ去られた大和を探すために施設内を探し回り、疲れた様子で壁にもたれかかっている。電話は5分おきくらいにかけ続けているものの、繋がることはない。
「せっかくのデートが台無しじゃない……」
ずっと起動させているためか、携帯の充電も残り少なくなり始めている。怪盗への苛立ちを募らせつつ、画面を閉じてポケットにしまった。
「仕方ない、どこかに座ってそれっぽい人を……」
大和も怪盗も、一目でわかる姿でいるとは限らない。どうにかして周囲の人間を観察し、見つけ出さなければいけないのだ。
「あれ〜?菜穂じゃん」
「ん?」
菜穂が移動しようとした時、不意に後ろから声がかけられ、振り返る。
「って……梨湖!?」
「え!?し、知り合い……?」
「そうそう。中学の時の同級生なの。卒業してからは会ってないけど」
菜穂に声をかけてきたのは、菜穂と同じ中学出身の女子高生、山中梨湖であった。後ろには一人の友人らしき少女を連れている。
「菜穂も友達と来たの?」
「え、えっと……」
どう答えるべきなのか分からず、菜穂は顎をぽりぽりと掻く。そんな菜穂の様子に、梨湖の目つきが変わった。
「おっとコレは怪しいですよ。彼氏でしょ?」
「ふぇっ!?それはその……」
「あっはは、当たりみたい。高校生になってもう彼氏を作っちゃうなんて、仕事が早いなぁ〜」
“彼氏”。その二文字を突きつけられた途端、菜穂は素っ頓狂な声をあげた。顔が茹でられたかのように赤くなっていく。
「ちがっ、ち……まあ、彼氏と言えなくはないかもだけど」
「相変わらず素直じゃないんですから。どんな人なの?」
「べ別に大したことないわよ。顔も普通だし、シャイな癖に鈍感だし……」
ニヤニヤと追求する梨湖に必死で平静を装おうとする菜穂だったが、声は震えてぐずぐずになり、顔は蒸気が上がりそうなほどに火照ってしまっている。その努力は空回りに終わっていた。
「でも、それでも付き合う理由はあるんでしょ?」
「それは……ついキツく当たっちゃった時も変わらず接してくれるから……」
視線を逸らし、目を左右に泳がせながら菜穂は答えた。
「へぇ〜……だってさ♪彼氏さんも大変ですよねぇ」
「な……」
梨湖はそんな菜穂の様子を満足そうに眺めると、いきなり後ろへ振り返り、後ろにいた少女へと同意を求めた。話題を振られた彼女は、驚きと恥ずかしさが入り混じった表情で口をパクパクとさせている。
「えっ……はぁ!?ま、まさかアンタ」
一瞬、その意味が分からなかった菜穂だったが、後ろにいた彼女の立ち振る舞いと梨湖の台詞を照らし合わせてようやく結論に辿り着いた。
「うん……ごめん……」
その謝罪の口調と仕草に、菜穂ははっきりと見覚えがあった。その少女……サヤカこと、梨湖の友人の洲本彩華は、大和が変装させられた姿であったのだ。そして、その事を分かった上で話をする梨湖こそが怪盗の化けた姿に他ならなかった。
「だっ、だったら割り込んででも早く言いなさいよ!」
「だって、梨湖さんが本物だったら面倒なことに……」
「そうそう。それに私に気をとられて彩華のこと見てなかった菜穂にも責任はあると思うけどな〜?」
「アンタは黙ってなさい!」
怒った菜穂の足が飛ぶが、怪盗がこの程度で捉えられるならば苦労はしない。ヒョイと身を翻し、菜穂のつま先は宙を切る。
「そんなにカリカリしたら美人が台無しだよ?」
「ぴゃっ!?」
幽霊のように距離を詰めた梨湖は、水着の上から菜穂の胸に爪を立てる。性感帯が的確に刺激され、菜穂の口から蚊の泣くような声が漏れた。
「菜穂のカラダなんて、もう隅から隅まで調べ尽くしてあるからね。何なら私が代わってあげようか?」
「ひゃうぅ……」
梨湖の行為はさらにエスカレートした。手が菜穂のへそから下へと滑り、パレオの中へと入り込む。さわさわと秘部の周りをまさぐられ、菜穂は腰砕けになって脱力してしまう。
「中川さ……うっ!」
大和が慌てて助けに入ろうとするが、梨湖は全く動じず、自らの美巨乳を撫でる。それと連動するように、大和は股間を押さえて立ち止まった。梨湖の胸の中に仕込まれたリモコンにより、彩華の身体に仕込まれた細工が起動したのだ。
「ククク……そうだ彩華、あのスライダー行ってみない?」
梨湖は動けなくなった大和の腕を掴んで引っ張り、近くにあったウォータースライダーへと向かっていった。
8
:
lismme
:2025/08/12(火) 23:03:43 ID:.Ay5r2aU
プール施設(8)
「ま、待ちなさい!」
ふらふらと立ち上がった菜穂は、怪盗と大和を追ってスライダーへと向かう。
「お客様!」
「な、なんですか!?」
階段を登ろうとしたところで、スタッフに止められた。
「申し訳ありませんが、スライダーをご利用になるのでしたら上着や腰布などはあちらのロッカーに一旦お預けいただいて……」
「くっ……」
スタッフは菜穂のカーディガンやパレオを見ながら、規則の看板を指差す。仕方がない。菜穂は悔しそうに歯噛みし、ロッカーへと向かった。ロッカーに上着を入れようとした時、後ろから声が聞こえた。
「あれ〜?菜穂じゃん」
それはつい2,3分前に聞いたばかりの声だった。振り返れば、先ほど見たのと寸分違わぬ服装・体型の山中梨湖が立っていた。後ろにいるのはやはり大和の変えられた姿と同じ洲本彩華。怪盗の時とは異なり、もう一人別の女子もいる。つまり彼女らは本物だということだ。
「こんなところで会うなんて偶然〜。菜穂もスライダーに乗るなら一緒にどう?」
「ちょっとリコりん、知り合いだか何だか知らないけど、あの格好はどう見てもツレがいる感じじゃん」
「そうそう、一人でこんなとこ来るわけないでしょ」
「むむ。確かに。お邪魔してごめんね〜」
「はいはい……」
先ほどと似たやり取りが繰り返されるが、今度は彩華も饒舌に梨湖へ釘を刺している。2回目ともなると菜穂も取り乱すことなく少しは落ち着いた対応ができたが、3人を見送っているうちに怪盗たちは待機列の先へと移動してしまっていた。
「こ、今度は何を企んでるんですか……」
「別に何も企んでないよぉ〜?彩華とスライダーに乗りたいな〜ってだけ」
「じゃあ、わざわざ連れてこなくても……うぅっ!」
階段の上の待機列で、大和と怪盗は並んで立っていた。梨湖の顔に浮かぶニタニタとした笑みに嫌な予感を感じている大和だったが、少しでも口答えをしようものなら股間のバイブが容赦なく起動させられる。
「いいから着いてきてよ♪あ、ちなみに今のは最低限のレベルだから、もっと激しくしてあげることもできるって事は覚えておいてね」
「……」
物騒な会話が繰り広げられるが、周囲からは仲の良い女子高生同士のじゃれ合いにしか見えないだろう。そうしている間に2人はスライダーの搭乗口へと到着した。
「こ、これは……!」
屋上で用意されていた浮き輪を見て、大和は言葉を失った。
「ま、まさか二人で入るんですか?」
「何言ってるの?彩華ったら。こういうのは複数で乗るのが普通よ」
「でも……」
怪盗と密着して浮き輪に入るなど、どう考えても危険だ。尻込みする大和だったが、梨湖は大和の首に腕を回すと、自らのEカップ巨乳を押し付けるようにして浮き輪へと連れ込んでいく。案の定、乗り込む際には彩華の身体に梨湖の脚が絡みつく形となった。直に触れて初めて、大和は生脚に見えた梨湖の脚がストッキングを履いていたと知った。おおよそプールには釣り合わないそんな服装が、この相手の不気味さを象徴している。
「さぁ、発進♪」
多くの不安を乗せた二人の浮き輪は、無情にも滑走を始めた。
9
:
lismme
:2025/08/12(火) 23:06:02 ID:.Ay5r2aU
プール施設(9)
「はぁ……」
スライダー近くのベンチで、菜穂はため息をつく。
「考えてみると、出口で見張ってれば必ず見つけられるのよね」
ベンチはスライダーの降り口となるプール、そして念の為入り口へと向かう階段の両方が見える位置だ。大和と怪盗が一緒にいると知りながら手をこまねいているのはもどかしい思いだったが、これもすれ違いになるよりはマシだと自身に言い聞かせ、神経を集中させる。
「順番的にはそろそろよね……」
一組、また一組と流れてきた浮き輪が到着する。菜穂はその一つ一つを注意深く観察する。そしてまさに今。ふとすると見逃しかねない一組の浮き輪があった。そこに乗っていた2人を見た時、菜穂の身体はバネのように弾けて飛び出していた。
「ぷはっ!」
ひっくり返った浮き輪から投げ出された大和は、水の中から顔を出して息継ぎをした。滑っている間の記憶は曖昧だった。絡みついた足が身体を弄り回し、股間からの振動も強くなるとあっては他のことに気をとられている余裕などなかったのだ。
「大丈夫?ほら」
「え!?」
同じ浮き輪に乗っていたはずの人物が、プールサイドの取手から手を差し伸べてくる。その人物が、乗る時とは別人になっていたことに、大和はここで初めて気づいた。
「あれ!?」
同時に、大和は自身の違和感にも気づいた。濡れたミディアムヘアが首にまとわりつく。着ていた水着も、オーソドックスな黒のビキニではなくなっていたのだ。スライダーを滑り降りるわずかな時間で、二人分の皮と水着を交換するという離れ業に、大和は驚きを通り越して呆然とする他になかった。
「ねぇ、どうしたの?ククッ……」
手を差し伸べたまま、相手は嫌味たらしく大和を見つめている。その時、プールサイドを高速で移動してくる裸足の足音が聞こえてきた。
「み、見つけたわよ!」
「あっ、菜穂ちゃ〜ん」
早歩きで迫り来る菜穂に、怪盗は悪びれもせず親しげに手を振る。その姿は、菜穂の属するバスケ部の先輩、鈴原奈緒美へと変わっていた。大和にとってはあまり馴染みのない相手だったが菜穂は他ならぬ彼女の姿を見間違えるはずもない。水着もビキニタイプのものへと変化していた。
「全く、今さら奈緒美先輩になったりして、一体どういうつもり……よ……!?」
奈緒美に向けて捲し立てていた菜穂だったのだが、プールの中の大和の姿を確認すると目の色がみるみる変化していくのが分かった。
「わ、わた……」
「え?まさか……」
ワナワナと震える菜穂に改めて自分の身体を確認する大和。水の中で浮力を生んでいる大きな胸、改めて発したどこか聞き覚えのある声……。大和は、自分の身体が中川菜穂へと変えられてしまったことを悟った。
「私……!?ししかも、何でその水着」
大和が着せられていたのは、菜穂が今着ているものとは別の水着だった。ホルターネックになった白のワンピースタイプで、鎖骨の周りから横に広がったフリルが肩の部分を美しく映えさせている。胸元はほとんど開いていないものの、菜穂のバストはフリルの下からでもしっかりと主張をしていた。下半身はやや短めの白いスカートが覆われ、水の中でゆらゆらと揺れている。
「店で1時間近くずっと悩んでたから、勿体ないと思って買っちゃた♪」
「な、なんでアンタが知ってるのよ!?」
「これを……中川さんが」
ようやく状況が飲み込めてきた大和が、ゆっくりとプールから上がってくる。菜穂が見たのは、水着を選ぶときに最後まで迷っていた候補を着た自分の姿だった。
「でも折角だから聞くけど、大和はどっちの方が好き?」
「それは、えーっと……」
「バカッ!」
「うぎゃっ!」
菜穂の声で聞こえてきた質問に真剣に答えようとした大和だったが、すかさず菜穂によって頭を叩かれる。
「ど、どうしたの……」
「こんな手に引っかかるんじゃないわよ!今のは私じゃないっての!」
「そんな……!」
怪盗が菜穂の声を使って会話に割り込んだのだ。二人はその張本人へと視線を戻そうとしたが、もう既に遅かった。そこには、彩華と梨湖のものと思しき皮と水着が、抜け殻のように無造作に落ちているだけだった。
「アイツいつの間に……!」
「とりあえずこれを隠さないと!」
二人は慌てて抜け殻を拾い集め、くしゃっと丸めて菜穂の上着の下に隠す。皮だけは、次にやってきたスライダー利用者の目から隠すことができた。
「な、菜穂が二人いる……」
隠せたのはあくまで皮だけでしかなかった。次にプールから上がってきたのは、菜穂の顔が二つ並んでいるのを見て唖然とした本物の山中梨湖だったからだ。
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