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母の飼い主 1

92母の飼い主 49:2014/01/12(日) 06:51:44
『気持ちよさそうねえ冬子』とマホがくすくす笑いながら声をかけた。
『ワゥン…』
 眉尻の下がりきった情けない表情で母が鳴いた。
『最近はご主人さまもあまり抱いてくださらないから、毎日ひとりでオナニーばかりしてるんでしょう? 寂しいアソコを慰めてもらえてよかったわねえ。ムックに感謝しなきゃね』
『クゥン…』
『ムックも冬子のこと気に入っているみたいよ。ムックは男の子だから、やっぱり牝犬が好きなのねえ』とマホは面白そうに言った。『ほら、感謝の印にキスしてあげなさい。愛情込めてたっぷりとするのよ』
 母はおどおどしたようすでマホを見つめていたが、『グズグズしないの!』と叱咤され、涙目になりながら身体の向きをかえた。向かい合ったムックにおそるおそる顔を寄せていくと、牡犬のほうは躊躇なく舌を出して、母の貌をぺろぺろ舐めはじめた。『んん…っ』と母が苦しげな声をあげた。
『ほらほら、冬子もベロを出さなきゃ。じぶんからムックを舐めてあげるの』とマホが楽しそうな口調で命じる。
 唾液でぐしゃぐしゃに汚された母は、べそをかきながらも懸命に舌を伸ばして、ハッハッと息を切らしている犬の鼻をそうっと舐めた。途端、追いかけるようにムックの赤黒い舌が母のちいさな舌をとらえた。
『ウウッ』と呻いて母は両目をぎゅっと瞑ったが、それでも逃れようとはせず、じぶんの舌をゴールデン・レトリバーのそれに絡めていった。夜の庭にぴちゃ、ぴちゃという淫靡な音が響いた。
『うわっ、マジで犬とベロチューしてるぜ、あいつ』
『変態もここまでくるとビョーキね』
 仲間たちがざわつくなか、マホはひとり平然として『そのくらいでいいわ。二匹とも戻ってきなさい』と言った。
 ムックがぱっと主人のもとへ駆け出すと、母もすこし遅れて追いかけ出した。もっとも、こちらのほうは俊敏な動作とはいかず、巨きな臀をよたよた揺らしながらの不器用な犬這いだった。
 黄色の毛並みをした大型犬と、淡雪のような肌の熟女犬は、女主人の前に二匹ならんできちんと《おすわり》の姿勢を取った。
『二匹が仲良くなって私もうれしいわ。ムックは初めて女の子のお友達ができて興奮してるみたいね』とマホが面白そうに言った。『もっと仲良くなるために、一緒にボール遊びでもしましょうか。どっちが先に取ってくるか競争よ』
 マホは先程の白いボールを取り出すと、『ほら、取ってきなさい』と言って、庭の隅のほうへ放り投げた。即座に立ち上がったムックは、ボール目がけて風のように走り出した。母もあわててムックの後を追ったが、人間の四つ足で本物の犬に敵うはずもない。ようやく数メートル進んだ頃にはもう、牡犬のほうはボールを咥えて駆け戻ってくるところだった。
『よしよし、ムックはお利口さんねえ』と言ってマホは愛犬の頭を満足げに撫でた。それから意地悪な目で母を見た。『何してるのよ冬子。これじゃ競争にもならないわ』
『クゥン…』母はうなだれた。
『次はもっと一生懸命走りなさい。鳴き声も忘れないでね。ほら、いくわよ!』

 ボールは何度となく投げられ、そのたび母は『ワンワン!』と声を張り上げながら必死に走り回った。だが、一度としてボールに追いつくことはできず、観客の大学生たちにひたすら囃したてられ、熟れ臀をみっともなく揺らして這い回る不様な姿を嗤われるばかりだった。
『ほら、がんばれがんばれ』
『あーあ、またムックに取られちゃった』
『なーにしてんだ馬鹿犬』
『デブだから動きが鈍いのよ、きっと』
 すでに一時間以上みじめな芸を演じさせられ、母の体力はほとんど尽きかけていた。七回目にボールが投げられたとき、母は芝生の上を数歩這い進んだところで、前のめりに倒れ込んでしまった。ぜいぜいと苦しげにあえぐ熟女の躰は全身汗ばみ、涙と犬の唾液でよごれた顔には乱れた髪と芝生の草が貼りついて、見るも無残なありさまを呈していた。


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