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母の飼い主 1

47母の飼い主 27:2013/10/28(月) 01:01:52

『えーどんな芸だろう?』と若い娘の弾んだ声がする。

『なあに、たいした芸はできませんがね。そうだな、では犬芸をご披露しましょうか』
『犬芸って何ですか?』と今度は彼氏のほうが訊く。
『犬の真似をするだけですよ』とこたえる洋治さんの声には笑いが混じっていた。『わかってるな?、冬子。なら、さっさとその場に這うんだ!』
 洋治さんに厳しく叱責された母は、なよなよとした動作で土の地面に両膝をつけると、そのまま身体を前に屈めて四つん這いになった。
 秋の日差しに雪白の肌が照り輝いていた。なまめかしい裸に首輪ひとつをつけて、四つ足で這っている母――。
 およそ現実とは思えない光景だった。
 僕の頭はくらくらした。

『まずは定番の芸からだ。ほら、おすわり』
 洋治さんが言うと、母は両手を地面につけたまま、おずおずと臀だけを落として「おすわり」のポーズをした。両脚はM字に開いているので、鮮紅色の秘肉をわずかにのぞかせる股間の割れ目が丸見えになった。
『うわー、マジでやってる…』
『ああしてると、本物の犬みたいね』
『見ろよ、歳のわりにけっこう綺麗なあそこしてるぜ』
『ばか、何言ってんの』
 そんな感想を漏らすカップルの声には、軽蔑と興奮が入り混じっていた。
 母は懸命に「おすわり」ポーズを保っていたが、その両脚はガクガクと震えっぱなしで、内心の恥辱感の凄まじさを物語っているようだった。――当然だ。こんな人間以下の扱いをされて、平静でいられる者など、いるはずがない――。
 だが、そんな母の葛藤を、洋治さんはもちろん一顧だにしなかった。
『次はチンチンだな。ほら、やれ』
 命じられて、母はモザイクごしでも分かる哀しげな顔を上向けた。かるく握りしめた両手を胸元まで持っていき、招き猫のようなポーズを取る。それにつれて背筋を伸ばすと、見た目にも柔らかそうな乳房がぷるんと揺れ動いた。
『それで完成のつもりか? お前はほんとうに馬鹿犬だな』と洋治さんは呆れたような声を出した。『チンチンのときは舌を出せと教えただろうが。それに、芸を見ていただくときには、笑顔を忘れるなとも言ったはずだ』
 母は慌てて舌を出したが、すぐに洋治さんから『もっと出せ!』と叱られた。ほとんど目一杯に舌を露出させながら、母は目元だけをむりやりに緩ませて、何とか笑顔をつくろうとした。その眼から涙がポロポロこぼれ出すのが分かった。それでも、「チンチン」のポーズをしたまま、母は必死に笑おうとしていた。
『何これおかしー』
『もう人間じゃないね、このおばさん』
 カップルはそんな母のようすに大笑いしていた。

『よし、チンチンはそのくらいでいい。次は伏せだな。ケツのほうをこちらに向けて、やってみせろ』
 みじめなだけでなく体力的にもきついポーズからようやく解放された母に、一息つく間も与えず、洋治さんの次なる指示が飛んだ。
 母はよたよたと身体を半回転させて、臀をビデオカメラのほうに向けた。まるまるとしたその臀には、左の尻っぺたに「白」、右の尻っぺたには「豚」と書かれていた。
『犬なのに白豚だって…』
 若い彼女のクスリと笑う声がする。
 母は両肘と両膝を地べたにつけて、「伏せ」の姿勢を取った。
『いまいち面白みに欠けるな』と洋治さんが冷ややかに感想を述べた。『こんどは頭を低くしてケツだけ高く上げろ――よし、それでいい。じゃあ、次はそのままの格好で、おれが「もういい」と言うまでデカ尻を振ってみせるんだ。いいな? あと、さっきから返事が聞こえないぞ。一体どういう了見だ?』
『は、はい、すみません』途端に母はオドオドとして謝った。『あの、冬子、精一杯がんばってお尻を振ります…どうぞ、存分にお笑いになってください』
『よくできました、と誉めてやりたいところだが――』と言った洋治さんの声は、かすかに笑いをこらえているような気配があった。『犬が人間の言葉をしゃべってどうする。返事はワンで十分だ』
『は、はい…ワンワン』
 言われたとおり犬の鳴き真似でこたえる母に、カップルがまた爆笑した。
『はじめるぞ。ほら、ケツを振れ』と洋治さんが命じた。


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