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母親が他人に侵される 漫画・小説 #避難所

45名無しさん:2012/10/21(日) 11:24:34
290 名前:大林圭支 ◆M9BaxOHZFs [sage] 投稿日:2012/10/18(木) 21:32:32.76 ID:mLB/D21/ [3/4]
いさは村では若い方の女だ。
いや、いさより歳若い娘は幾人もいた。しかし地の者だ。
若衆や色狂いの狒々爺が迂闊に手を出せば、村八分にされかねない。
だからそんな男たちは、連れ合いを亡くしたいさに遠慮なく声をかけた。
したい。はめたい。と藤次がいても、挨拶代わりにいさに大声をかける。
子である藤次は嫌だったが、いさはそのたびにあけらかんと拒んでいた。
やがて男たちもいさを抱くことを諦めていった。
藤次は、そんな母が好きだった。
だから藤次は、母いさの媾いを初めて見ている。
相手はよりにもよって物の怪。見たくなぞなかったが。

「ああ、奥。お武家さま、ああ。いい、いいいひいい」
「嫌ではないのか。嫌という言葉を忘れたか。ええ、女」
「はい。はい。忘れました、嫌は忘れました。あああ、いい。奥がいい、いい」
「奥がいいのかいさとやら。ええ、どこの奥じゃ。言えいさ」
「ああ、堪忍。堪忍。ひい、奥、奥、奥で、ございます。あああ、ひいい」
「まだ言わんか。どこの奥か。さっきおかしくなると言ってたところだ」
「ああ、ひい。言えません、奥です、あひ、あひい。奥、奥、ううう」
「言わぬと止めるぞ。女」
「あ、ううううう。止めるの、ひい、あああ。嫌。嫌。ああ、ひいい」
「女。どっちの嫌か。くくく」


291 名前:大林圭支 ◆M9BaxOHZFs [sage] 投稿日:2012/10/18(木) 21:53:53.84 ID:mLB/D21/ [4/4]
透けた落ち武者は笑った。惨めないさを見て笑っている。
藤次にも、それは分かった。
しばらく、落ち武者は動きを止めていく。
母いさは、逆に動きを大きくする。尻をそちらに向かって振りたくる。
嫌だと言っていた動きをすすんでして、今は止めるのは嫌とむせび泣く。
物の怪にしたら、滑稽で仕方ないに違いない。

「ほら止むぞ。どうか。言うか、言わぬか」
「ああお武家さま、止めるの、ひいい。いさの、いさの。あう、ううん」
「ほら、もう止む。もう二度と気をやれんぞ、女。くくく」

落ち武者は、また笑う。母は笑われても気にしない。藤次は。

「ああ、言いますお武家さま。ほ、ほ、ほとです。いさのほとがおかしくなります。あひい」
「そうか、ほとか。ほとがおかしくなるかいさとやら」
「はい、はいい。ほとがおかしくなります。ですから、ですからお武家さま」
「どうしたいさ。何でどうして欲しいのか、言えほら言え。女、ほら」
「あ、ううう。いさのほとを、あ、うん。いさのほと、を。お武家さまの、あ、ああん」
「言え、いさ」

物の怪は一度大きく腰を突き出して、口の端を上げた。
藤次は気づいた。また奴は母を笑う気なのだ。
そして、母は笑われるようなことを言うのだ。するのだ。


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