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SS妄想・没ネタ投下スレ
151
:
ゲロ以下のにおいがプンプンする名無しさん
:2011/04/21(木) 21:48:39 ID:???
シルバー・チャリオッツ・レクイエムによる魂の分断の時、彼らは分かれたはずだった。
だが置き去りにしたはずの腹心の心は、肉体を離れてもいつも組織の頂点、帝王へと向けられていたのだ。
電話の向こうでは『と、当然のことですから!』と慌てたような、面食らったような返答があった。
彼は笑みを浮かべる。
あらかたの安全を確認し終え、座席へと腰を掛けた。
同時に、疲労と痛みが全身を駆け巡る。
変わりすぎた心と、使いすぎた肉体。
徐々に弱体化していくスタンド能力。
たった一人の自分。
露伴たちに託したメッセージさえ、伝わったかどうかわからなくなってしまった。
シートへと深く身を沈める。
無限に続く死の中での記憶。自分に尽くす事が至上の喜びだと語ってくれたドッピオが、己の境遇に心を痛めてくれている。
ここへ来て出会った仲間を全て失った彼の心に、かつて最も心を許した者の言葉が沁みる。
「お前には、苦労をかけた」
『いいえ、それが僕の喜びですから!』
ドッピオはそういった後、少し沈黙する。そしてひとつ、大きく呼吸音。
『ボス……時間がありません。ごめんなさい、僕の言いたい事を話します』
ディアボロは何か大きな決意を感じとり、何も言わずに片割れの言い分を待つ。
その時控えめな振動と共に、列車のドアが閉まった。
車体ががたんと揺れ、ぼやけた蛍光灯の光が後方へと流れだす。
目的地は、ナチス研究所。
『ボス、生きて下さい。そのためにはゲームに――乗って下さい』
ディアボロは頭を垂れ、沈黙で答える。彼を殺人へと誘う声にこたえることも叶わず、視線は膝の上をさまようばかり。
轟音と共に暗い穴の中を駆け抜ける列車の、断続的な振動が躰を伝ってくる。
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