したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

635ピュゼロ:2016/11/26(土) 21:02:15 ID:WuAK45Gg0
「そうね。やっぱり鈴仙ちゃんもそう思うわね」
「??? ……???」
「ほんとはね、先にお薬屋さんにね、手をふれてはダメだって言われていたの。大事だものね? 今日のところはね。ほんの少し、あいさつをするだけ。もし万が一、何かあったら困りますからね」
「……! ……!」
「でもやっぱり。お話しするには、目と目を合わせて、手で撫ぜたりしなければいけないわ。こんなふうにほっぺたの柔らかさを感じたり、指を握り合ったりね。仲良くお話しするためにはね」
「……!! ……!!」
「大丈夫よ。大丈夫。落ち着いて。貴方はあの日見た時からずっと、強いわ。ずっと、ずっとね。すこしの夾雑物も、地上で暮らすものの愛嬌のようなものでしょう。貴方は大丈夫です。すこし、疲れているのですね。私はそれを知っている。いまはただ、ほんのすこし、疲れているだけ」
「……!!! ……!!!」
「ああ、暖かい。やわらかい。あの子を思い出す。すてきですね。毛が生えてふさふさしていて、こんなにも可愛らしいのに、これも確かに貴方の一部分なのですね。まるで違うのに、なんだか懐かしい。ぬくもりが。暖かいです。ねえ。あの子があの子じゃなかったら、私、鈴仙のような娘がほしかったわ。そうでなくとも、あの子と鈴仙が一緒になってくれたなら、きっととてもすばらしいわ。きっと、とっても。ああ……。私の前に立ち塞がるほどにつよくて、優しい子……。おお……。おお……。ああ……ああ!」

「嫦娥よ!!」

 間一髪で――鈴仙は、片方の耳を頬と頬の間に挟みこみ、ぎりぎりのところで彼女の接触を防ぎ切っていた。
 でなければきっと、もっと凄い事になっていただろう。
 どうやら、純狐は鈴仙の耳をしわしわにする事に相当長けているようだった。もしも因幡てゐが見ていたならば「なかなかやるじゃないか、あいつ」と評しただろう。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板