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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

597ポール:2016/09/14(水) 00:04:09 ID:F1zQOu4g0
次の日も、いつもとかわらず輝夜が話を聞きにやって来た。
「さ、男爵たちがどうなったか続きを話してもらうわよ」

「いや…今日はそうだな…わが師トンペティの予言の話をしよう。
老師トンペティは多くの予言をしていた。
老師の予言は、示唆的であり、詩的であり、聞くものに覚悟を求める予言が多かった。
弟子がどのような人生の終わりを迎えるか、予言をしていたこともある。
晩年は人の死…いや、弟子の死に関する予言をすることはなくなったがな。
ある日のことだった。
私たちが勇者ジョナサンに合う数か月前のこと…老師トンペティは弟子の中から数人、
私とダイアーとその他実力のある弟子を集めた。
そして告げた。
時が来たと。
正義のため、未来のために我ら波紋の力を使う時が来たと」

「ついにチベットからディオを倒しに行くのね」

「ああ、そうだ。すでに世界を旅していたツェペリ男爵と合流し、世界を救うための、最後の冒険が始まるということを仰った。それから数か月は、後進の育成もせず、ただひたすら力を高める日々が続いた。
そしてついにツェペリ男爵から連絡が来た。吸血鬼ディオのこと、イギリスで起こっている事件のことを記した手紙が届いた。それから数日のうちに、私たちは支度を済ませ、イギリスへと向かった。
道中で師は私たちに覚悟を求めた。ここから先の旅に命の保証はないと、いつものように詩的な予言ではなく、波紋の長としての警告か、死について警告した。
戦士の死は必ずしも英雄的でない、と、これからの旅は犬死もありえる、と」

「でも少なくとも、あなたはここにいるわけだから、吸血鬼を倒した大団円は保証されているのでしょう?」

「……それは最後まで分からない。
旅の道中は静かだった。普段はそれなりに陽気な戦士ダイアーも、このときばかりは無口だった。戦士の貌(かお)だった。そしてついにイギリスへ着いた。男爵からの手紙にあったように、私たちは辺境の村へと向かった。
村は異様な雰囲気に包まれていた。
黒い黒い魔が、村を包んでいく霧のように感じられた。
少し進むと、前方に人影が見えた。
鎧を着た人間だった。
いや、かつて人間だったものがそこにいた。

過去から蘇えった亡霊が、過去の高潔な戦士たちが、魂のないゾンビとなって私たちに襲い掛かって来た。
すでに勇者ジョナサンやツェペリ男爵も戦いを始めているだろうということは容易に察しがついた。
私たちは戦った。
私たちの波紋は人類が持つ、ゾンビや吸血鬼を倒すことのできる唯一の技だった。
とはいえ、過去の戦士たちは手ごわかった。ただでさえ強い戦士たちが、不死の体をもって襲ってきていたのだからな。
それだけではない、つい先ほどまで平和な暮らしをしていたゾンビとなった村人たちと戦うことには心が痛んだ。
襲い掛かるゾンビたちを倒し、村の端にあるそびえ立つ城に向かっている途中で、私たちはツェペリ男爵と勇者ジョナサンにあった。彼らのそばには村の少年ポコと、元追いはぎのスピードワゴンという男がいた」

「ついに登場人物が全員そろったわけね。それから吸血鬼を倒しに行くんでしょう?」

「その通りだ。あそこから敵はとたんに強くなった。厳しい戦いの連続ではあったが、村への被害をなくすためにはなるべく多くのゾンビを倒す必要があった。
…そろそろ昼時だ。少し休ませてくれないか」

「…わかったわ。続きはまた今度ね」

「次来るときは、石の仮面を持ってきてくれないか?物語の核心に触れる道具だ」

「ええ。永琳が少しいじくっているみたいだけれど、今度持ってくるわ」


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