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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

483東方魔蓮記第五十七話:2016/02/18(木) 01:03:55 ID:9B4vADzA0

永琳の待ち伏せをクリームで突破したディアボロは、そのまま彼女の背後を取る。
「(今のは……何だったの?)」
彼女は次の襲撃を警戒しているが、クリームは不可視である上に、今のディアボロは顔を出していない。
薬の服用すら封じられている今、永琳にクリームを攻略する手段は皆無に等しいのだ。

幸い、ディアボロに永琳を殺す理由はない。
だから、彼女がクリームに呑み込まれることは事故でもない限り起こらないだろう。
だが……気配を探り当てることは、今のディアボロ相手には無理だ。

永琳の背後を取ったディアボロは、亜空間からストーンフリーの糸を伸ばして永琳の拘束を試みる。
彼女がそれに気づいた時にはもう遅い。永琳が逃れる前に、ストーンフリーの糸がどんどん彼女を縛っていく。
ぐるぐる巻きつき、とうとう両腕が使用不能に追い込まれてしまった。
「くっ……!」
永琳が悔しさを顔に出して糸が出てきている空間を睨んでいると、ディアボロがクリームの中から姿を現した。
「追いかけっこもここまでだ。これ以上時間を掛けると妹紅がどうなるかわからないからな!」
ディアボロがそう言うと、ストーンフリーの糸を手繰り寄せる。
永琳も抵抗を試みるが、両腕が拘束されているのに加えて、力比べでも負けてしまっている。
「ぐ……ッ!」
その結果、抵抗虚しく永琳はディアボロの元へ移動させられてしまう。
弾幕もストーンフリーとエコーズACT3に妨げられ、妨害できぬままディアボロの側まで引き寄せられてしまった。
「『ECHOES(エコーズ)!』」
『OK!3 FREEZE!』
そして、ディアボロがストーンフリーで指示を出し、それに従ってエコーズACT3が永琳を殴って能力を発動する。
「っ!?」
すると当然、エコーズACT3の能力によって永琳は落下する。
それに彼女は驚く……のはいいのだが、永琳を拘束しているディアボロも引っ張られてクリームから落下し始めることになる。
しかし、そのことにディアボロが驚くそぶりは見せない。むしろ当然のように一緒に落下していく。

流れ星が地に落ちる宿命のように、永琳とディアボロは竹林へと落下していく。
当然永琳が無抵抗なはずもなく、自分の力を最大限に使って落下に抗おうとする。
……しかし、それでもエコーズACT3の能力に対抗できずに虚しく落下していく。

空を抜け、木々の葉を掻い潜り、永琳は地上へと落下する。
その後を追うようにディアボロも落下してくる。
……ただそれだけの光景と見せかけて、ストーンフリーとACT3の追撃が行われようとしているのに、永琳はまだ気づいていない。
そして、ディアボロ本人はジャンピン・ジャック・フラッシュの能力を既に発動しているために、地面との衝突によるダメージは大したものではないことにも。

永琳の抵抗むなしく、彼女は地面に叩き付けられる。
ストーンフリーの糸によって両腕は直接衝撃を受けるのは免れているが、それでも身体の大部分は直接衝撃を受ける。
さらにストーンフリーとACT3の拳による追撃が浴びせられる。
そしてその一撃が、この戦闘に終止符を打つことになった。

ACT3の能力とストーンフリーの糸による拘束、そして長時間の戦闘による消耗によって、戦いはひとまず幕を下ろした。
永琳は医者ではあるが、戦士ではない。
身体面において、ディアボロの方が若干の分があったのだ。
それに加えて、ディアボロは(恐らく)幻想郷唯一のスタンド使い。
その能力の大部分が衆目に晒されていないが故に、対策が練られていなかったことも幸いしている。

永琳の抵抗が一時的に収まった隙をついて、ディアボロはストーンフリーで全身を拘束していく。
永琳はどうにかしようにも、既に落下の衝撃で身体のほとんどの骨にダメージを受けてしまっている。
いくら行動しようにも、体が言う事を聞いてくれない。

「(これは……駄目ね。何か所も骨にヒビが入ってしまっているわ……)」
必死に動こうとしつつも、頭の片隅で諦めの気持ちが湧いている自分がいた。
諦めの気持ちが湧きつつも、その現実を必死に否定しようとする自分がいた。
しかし、それらとは無関係にこの身は拘束されていく。

その抵抗を見かねたのかどうかは判らない。
しかし、ディアボロはエコーズをACT2に変えると、尻尾文字を一つ作り出した。
そしてその尻尾文字を永琳に命中させると……永琳が眠りだしてしまった。

尻尾文字の言葉は「クー……スー……」。
サンドマンの如く相手を眠りに誘う効果を持たせた擬音である。

そして永琳は、ストーンフリーの糸によって。どんどんどんどん繭を作るかの如く拘束されていく。
今度は無抵抗の状態。尻尾文字によってしばらくは夢の中だろう。


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