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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6
465
:
深紅の協奏曲 ―深紅の協奏曲 1―
:2015/12/29(火) 15:13:47 ID:/s6KMLdY0
「フラン、変なこと、考えるなよ」
暗澹とする心に、それでも腐らぬ血の呼び声。酷く傷を負った、再生の追いつかない顔。『スカーレットデビル』の全力、不死の体力が追いつかないほどの消耗。
明らかに追い詰められていても、姉は心折れていなかった。
「手酷くやったのは、間違いなくフランだ。にも関わらずフランは傷つけられていない……寄生先が傷つくことは、お前も傷つけられるから、じゃないのか? ええ、来訪者よ!」
「おねぇ、さま…………ひっ」
「私たち妖怪は精神に重きを置く。一つの身体に不躾にもう一つ精神が押し入ればたまらなく不快だろう、それを私のかわいい妹にやりやがって……気分はどうだ、さぞかしいい気分だろうなぁ!」
フランドールに対して、その向こうにいるであろう来訪者に対して言葉をかける。どこまでも、自分との戦いとして、周りの者を排除してきた彼がここまで来てフランドールを撤退させようと考えないはずがない。にも拘らず彼女を傷つけず自分に挑もうとする。もし宿主をそのまま殺すことができるのであれば、レミリア自身に乗っ取り、そのまま斃せばいいはずなのだ。
推理を押し付ける様に言葉を叩きつけると、フランドールの、姉の庇護に入った安堵が崩れる。
「ひゃ……ぁぁ、うごかないで……頭が、ず、ずぅ……!!」
再び頭を押さえ、脳を、心を蠢く激しい嫌悪感に耐える。恐怖におびえた顔は、喉の奥に溜まった異物を吐き出すかのごとくに舌を出し、声帯を無理やり震わせる。
同じく、死に体の少年の口も、訪れる安堵を受け入れる様に。
「せい、か、ぃ、嫌、もう、私はもうしませんからああああああああああ!!!!」
「ボス、あぁ、敬愛せし我が首領。僕はもう二度と、あなたの傍を離れません!!」
二人の声が木霊する。反響する。
少女は力尽き、受け止められた深い愛情の中で眠るように倒れる。
少年は傷つき果てた体を、それでも愛する者を、畏れ多くも、しかし知らぬ地で探求を続けていた主君の帰還を称えて。
「……異形か……。……いや、人間か」
死んだと思った身体に精気が宿る。細い小さな身体に筋肉が滾り、背格好も増していく。少し大きめの衣服もその体格に合っていく。負傷した箇所はそのまま、肉体の変化と共に音を立て生命が消えていく。
生と死が共存した逡巡、死んだはずの男が。ディアボロは、帰ってきた。
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