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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

405東方魔蓮記第五十五話:2015/05/05(火) 10:56:08 ID:utyl322Y0
……しばしの睨みあいの後、先に動いたのは永琳だった。
数多の弾幕を撃ちながら、その中に数本の矢を織り交ぜてくる。
しかしディアボロも、ザ・ワールドの視覚によって矢と弾幕の区別をつけることはできる。
あくまで牽制にすぎない弾幕は巧みに回避し、飛んできた矢は刀で弾く。
そうして距離を詰めていくと、永琳は宙に浮いて再度距離を取ろうとする。
先ほどまでの戦いを経て、永琳はどうやら、近接戦闘に持ち込んではいけないと判断したようだ。
だがディアボロも、ただ距離を離すのを許すわけではない。
ウェザー・リポートとメイド・イン・ヘブンを使い、永琳の周囲に一瞬で無数の雷雲を展開する。
その雷雲は永琳の移動を妨げると同時に、彼女への攻撃にも活かせるのだ。

無数の雷雲に邪魔され、永琳は思うように移動できない。
迂闊に触れれば、雷雲に込められた電気が一気に体を駆け巡るからだ。
その威力は、地に放たれていないだけで雷と何ら変わらない。
いくら蓬莱人でも、そんな者を喰らえばたまったものではないだろう。
さらに、触れておらずともディアボロの干渉一つで雷雲から雷が放たれる。
光速で放たれる雷を回避するのは、少なくとも永琳一人ではとても困難だ。
事前にタイミングと軌道を予測できれば避けられるかもしれないが、それも永琳の視界に入っている雲への対策でしかない。

ディアボロが永琳をより強く睨んだ瞬間、雷雲から一斉に雷が放たれる。
国士無双を含めた全ての薬の使用を封じられてしまっている以上、いくら頭脳が回避方法を確立していたとしても、肉体の移動が間に合わない。
術を用いようとしてもそれが成功するよりも早くディアボロは攻撃することができる。
そのため、永琳は止むを得ず、術を用いて雷を防御することにした。
一応、防御しながら動くことはできるため、袋叩きにされるわけではない。
……が、この雷雲はあくまでウェザー・リポートが自然から生み出した現象。
発生させるのに消耗するわけでもなく、維持するのにも苦労はしない。
おまけに、ウェザー・リポートが操れるのは雷だけではない。

「(身を守る術を使ってきたか……なら)」
ディアボロは刀を鞘に納めながらウェザー・リポートを操作し、冷気を周囲に集め出す。
冷気を操ることに特化したホルス神には少し劣るが、それでも攻撃手段として用いるには充分である。

ディアボロの周囲に集いし冷気は、空気中の水分を凍らせ、一つの形を作り上げる。
……少々短めの『槍』だ。それも一本や二本ではない。大量にある。
「!?」
永琳はその氷槍を見て、次にディアボロが何をしてくるのか一瞬で推測ができた。
が、対策を取る前に無情にも時が止まる。
「(恐らく、永琳は俺が次に何をしてくるか推測出来ているはず……)」
ディアボロは、永琳が自分の次の手を呼んでいることを予感しつつも、その読まれているであろう次の手を打つ。
仮に次の手が永琳の読み通りだとしても、これで術を破ることができれば上々の成果である。


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