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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

375東方魔蓮記第五十四話:2015/04/08(水) 01:08:32 ID:Ktbcmgw60
ザ・ワールドを外せば時を止めれなくなり、チャンスを生むことが難しくなる。
メイド・イン・ヘブンを外せば加速できなくなり、その瞬間に容易くやられる。
ウェザー・リポートを外せばまともに当たる攻撃手段が直接攻撃しかなくなってしまい、弾幕への対抗手段が無くなる。
ジャンピン・ジャック・フラッシュを外せば宙に浮いていられなくなり、攻防両面で不利になってしまう。

結局、どのスタンドを変えても不利になるのは変わりない。
それどころか変える余裕すらないし、仮にヘブンズ・ドアーやホワイトスネイクに変えたところで、その能力が彼女たちにどこまで通用するかがわからない。
状況に応じてスタンドを変えて対応できる適応力の高さが彼の強みなのだが、それを封じられてしまったのはきついことである。

ディアボロはもう一度時を止め、状況を再度探る。
『刹那』が絶対に『虚無』になれないように、時の止まった世界に輝夜たちが入ってこれないのは幸いだった。
この僅かな合間が、彼に思考を巡らせる余裕を与えてくれる。
「(妹紅がそばから口を出さなかったことを考えると、彼女にも幻覚は掛けられていたのか?)」
ディアボロは、『妹紅にも幻覚がかけられてた可能性』について考える。
蓬莱人の不老不死は『変化の拒絶』によって成り立つものだが、蓬莱人に『変化を偽装する』手段は通じるのだろうか。
もしも通じないのなら、ディアボロは妹紅の行動についても、幻覚で偽装されていたことになる。
もしも通じるのなら……こちらからもホワイトスネイクで幻覚にかけることができる可能性が出てくる。

「…………」
この瞬間、ディアボロは直感で理解した。あの二人に勝つには、今までのままでは無理だ。
今までの限界を越えなくてはいけない。
「…………」
残り5秒。ディアボロは無言でDISCを入れているケースに手をかけ、一枚のDISCを手に取る。
念の為に、取り出したDISCを確認する。
「…………」
残り4秒。ディアボロは取り出したそのDISCを無言で自身に挿入する。
「………ッ!」
強烈な違和感を感じ始めるが、それを頑張って抑え込む。
幸い、スタンド同士の相性は悪くない。抑え込むのにはあまり苦労しないはずだ。
「ッ………」
深く呼吸をしながら、新たに挿入したホワイトスネイクの能力を使い、二枚のDISCを作り出す。
「(目の前の二人が例え偽者だったとしても……やるしかない!)」
そしてザ・ワールドにそれらを輝夜と永琳の額目掛けて投げさせる。
今の距離ならば十分に時が動き出すまでに二人に届く。

残り0秒。時は動き出す。

「!」
輝夜と永琳はいつの間にか目の前に合ったDISCを避ける。
それを避けるために、ほんの一瞬でも目線は必然的にそっちを向く。
その一瞬に、つけ込む隙があった。
ディアボロはメイド・イン・ヘブンのスタンドパワーを全開にし、できる限り一気に加速する。
身体の負担など知ったことではない。むしろ今全力でやらなければ勝算を見失ってしまう。
「妹紅!一気に突っ込むぞ!」
「あ、ああ!」
どうやら妹紅は状況についていけていないらしく、ディアボロの発言に戸惑いながらも返事をする。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
珍しくディアボロが全力で叫ぶ。
スタンドは闘争心や自己防衛の意思に反応するので、自らの闘争心を高ぶらせる為に叫んでいるようだ。
それはまるで、スタンドの5つ同時制御をなんとしても成功させるという、強い意志を示すかのように。

ディアボロと妹紅が、まるで閃光のような速さで輝夜と永琳に接近し、輝夜と永琳はそれを無数の弾幕で迎え撃つ。
弾幕を掻い潜り、確実に距離を詰めていくものの、輝夜と永琳も後退していている。
無論相手がそうすることはディアボロも理解していた。
だから……
「(ザ・ワールドッ!)」
普段は戦いながら状況を観察できるほど冷静に行動できる彼も、今はただ相手である輝夜と永琳のみに集中していた。
その高揚する戦意が、スタンドの制御にも一役買っている……のかもしれない。


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