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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6
367
:
深紅の協奏曲 ―スカーレットクィーンの迷宮 1―
:2015/03/29(日) 00:22:17 ID:OR4e8Bxk0
「なあなあ、昨日聞いたんだよ、前に慧音さんがいつもの帽子じゃなくて赤い洗面器を頭に載せてる理由」
「あー? あぁ、そんなことあったなぁ。あれどういう心境だったんだ? 今晩はOKとかのサイン?」
「いや、そういうのじゃなくてだな、実はもっとすごい意味が……」
里の外、警備をしている若者は昨日の晩とは違い起きてはいるが仲間との会話に興じていてあまりこちらを気に掛けない。
出る者に対して軽く手を上げて対応するだけだ。本当に、様式的なものなのだろう。
そんな彼らの傍らを通り、姿が見えなくなったあたりでディアボロは、
「見抜け」
唱えると、目の前には一人乗れる程度の雲が現れる。
「……やはり、あの少年は君なのだな」
「あぁ。以前には街中で展開したことがあったからな。この辺りまでくれば気づかれることはないだろう」
その雲に乗ろうとして……足を止める。
「おい、霧の湖の方面はあっちでいいのか?」
「ん? ……まあ、そうだが。どうした?」
方角を聞き、そちらの目的がわかると雲をナズーリンに押し付ける。
「わ、何を」
「これには世話になった。返却しよう。扱い方がわからないからあの尼僧に返しておいてくれ」
「う、わかったわかった、とりあえず君の言葉で反応するからとりあえず仕舞ってくれ。それからだ」
そう言われてまた同じように唱えて戻す。
戻った雲は跡形も無くなった。そのあった場所にナズーリンが立ち、ディアボロの手を取ってぶつぶつと小さく囁く。
特に何か変わった様子はないが、それで終わったかのようだ。
「とりあえずこれで権利は移った。雲山には今度返しておこう。持ち主が移ったことには本人も気付くからね」
「わかった」
それを聞くと、ディアボロは歩みを進める。
対してナズーリンは、彼と取った自分の手をまじまじと眺める。
「……何だ?」
「……血の、匂いがする。僅かに、でも確かに染めつづけたからこその匂いだ。でも、ドッピオの身体からはそんな匂いはしなかった。……どういう身体なんだ、どういうことなんだ……?」
腑に落ちない、といった表情を浮かべる。九尾に蛙と呼ばれていたあの神も似たようなことを言っていたが、それほどのものだろうか。
確かに、自分とて同じ身、幾度も闇に手を染めた相手を視れば直感的にわかる者はわかるが……人間の感覚とは遠い彼女達にはそう映るものなのだろうか。
「私はそれについて悩んだことはないがな。他が気にしたところでどうにもなるまい」
「……そうかい。…………」
気に留めず歩く男と、三歩離れた位置から訝しげについていく少女。
いくらか名前のあるであろう妖怪が後ろについているからとしても、異様なまでに彼らに寄ろうとする者はいない。
ドッピオの時には頭の弱そうの妖精共が興味本位で寄ってきていたが、ディアボロの姿、その雰囲気に近寄りがたいというのだろうか。
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