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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6
360
:
深紅の協奏曲 ―真実へ向かうための行進曲 4―
:2015/03/01(日) 00:21:56 ID:7hyTWeVM0
あの時手にしたような、高揚感は今では感じられない。結局は鏃はゴールドエクスペリエンスを選んだが、その因果が再び自分に選択を迫っている。
だが、あの時予知が表したような、鏃に拒否される光景が、何となく目に浮かぶ。エピタフによる予知ではなく、自身の感。
黒く、全ての光を吸い込むような光沢。……今の自分には過ぎた代物に感じてしまう。
「、これは、どこで手に入れた?」
「その矢かい? ……箆の部分が元々ついていたんだが、何故無くなってるのか……まあいい、少し前にあった出来事、外来人の様だけどそれはわかるかな?」
「ああ、知っている。時が考えられないほど素早く過ぎていった、だったか」
「その通り。あの出来事に関しては僕も色々考えられることがあったが、失礼、とにかくその事変の後に拾ってきたものだ。外の物がよく流れ着く場所があるんでね。……それについて、何か知っているのかい?」
先ほどまでの穏やかな市井の眼から、商人の眼に変わる。縁起によれば見ただけで道具の名前と用途はわかるがその使い方まではわからないといった能力を持っているらしいが。
「……これは、かつて私が手に入れたものだ。古い時代に作られたこれを発掘した。提示することはできないが、これと似たような文様の物を4つ、それぞれに私だけがわかるように目印をつけて売却した。これは、確かにその一つだ」
取り繕う嘘も今は必要ない。
「商人、お前には用途が見える能力がある、らしいな。どう、見えた?」
「ふむ……僕には『素質を目覚めさせる』程度の力をもたらすように視えたよ。どう使うかはわからないがね」
「そうか。……その用途には間違いはない。これには自分の持つ才能を目覚めさせる力がある。もしもそれが無い場合、死ぬ。リスクのある物だ」
変に黙っていてもそれは逆に怪しまれる。
「なるほど。矢の形状なのだから、それで相手を傷つける必要があるのかな。ややも魅力的だが野蛮な物だね。神事に弓矢が使われることは多いからその系譜だろうか」
「かもしれないね。そら、君も速くそれを返してあげたらどうだ? さっさと返さないと入らん事を延々と聞かされる羽目になるよ」
ナズーリンが返却を急かすが、そのための手が、心が揺れる。
「……もしかして、その矢を欲しいのか?」
その行動から、気づかれてもおかしくはない。
「……その通りだ。最も、今の私には支払う物が無い。これは、お前の店の商品なのだろう」
「確かに、その通りだ。それに、今の話を聞いてしまえばおいそれと売るわけにはいかなくなったね。相手を見極めないと、返り討ちにあって文句を言われても困るからな」
「…………」
当然の帰結ではある。どうにかする方法を模索する必要がある……
「それを、借り受けることはできるか?」
「貸す?」
「あぁ。そうだな、2日ほどでいい。その間、そこのネズミが私を監視している。これは貸し借りに関係なくそのつもりらしい」
「ネズミ言うな、そして勝手に私を使おうとするな!」
ややも苦しいが、妥協案。もしこれも断られれば、『今』は諦めるしかないだろう。
「むぅ……参考までに聞きたいんだが、なぜ君はナズーリンに付きまとわられている?」
「私を外来人というだけで危険視扱いしているからだ。そうではないということを伝えるために、周りをうろつかせている」
「その私を徹底的にのけもの扱いするスタイルやめろ」
霖之助は、顎に手を当てて目を落とし、思案する。
「……いいだろう。命蓮寺なら信頼に置けるし、君が何かしてもそこに請求すればいい。もし悪用するようであれば聖ならば止めるのも容易だろう」
「おい!!」
「君を信頼につなげることにはならないが、商品という点では非常にニッチなものだからね。もし使ったのなら感想を聞かせてほしい。死なない程度にね」
「有難い、善処する」
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