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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6
355
:
深紅の協奏曲 ―真実へ向かうための行進曲 4―
:2015/03/01(日) 00:18:42 ID:7hyTWeVM0
「足掛かり……? 一体、どういうことだい」
饅頭をほおばるナズーリンからの当然の質問。深く答える気はないが、それを答えなければ不必要にまとわりつかれるだろう。
「……そうだな、お前は何のために生きる?」
「え、何だって……?」
ページを繰ると魔法使いの欄に当たる。てっきり人形遣いも道具屋も相当に同じ魔法使いだと思っていたが、種で分けられているというのも驚きだ。
「幻想郷に至る前、私は一国の社会を担う一端だった。……お前の想像通り非合法だがな」
「……だろうね。もしそういうのでなければとてもじゃないが君の立ち振る舞いを想像できない」
「その地位に至るために、またその地位の継続の為に様々なことを行った。お前たちの様な人間……妖怪か。あの尼僧の元に集う者であれば忌避するようなことばかりな」
目線は縁起に集中しており対面をみないが、それでも相手の琴線に触れ相手の不快な視線はわかる。
今の言葉を事実と受け止めようが受け止めまいが、不信で動く彼女の燃料を注いでいることは確かだ。
「今その行為が是か非かを問うつもりはない。お前にとっては不快なことであろうとな。私が言いたいことは、人間には生きていくための標が必要であり、そのためならば何をしてもよいという、まあ大雑把に言ってしまえばそういうことだ」
語るディアボロを、ナズーリンは珈琲に3個目の角砂糖を入れてかき混ぜながら見つめる。
「随分なことを語るな……生きるためなら何をやってもいい、そんなことが許されるなら共同体なんて出来やしない。その標に至ろうとする者、大勢いるだろう。それらの削りあいだ」
「そう、その通りだ。私はその戦いに敗れた。が、今は再起している。ならば再びその舞台に上がれたことを感謝し、その道を駆けるのは道理だろう」
「何を」
更にナズーリンの声色が冷える。危険因子として見ていた者が、その性惰を表したその瞬間に。
ディアボロは少し感心をした。先ほどまでは、自分の意思に抗いながらも、恐怖を抑えながらも監視しようとした姿勢から、相手の力量を測ったうえで身を滅ぼしても関与し続けようとする姿勢に。
彼女の能力を細かくは理解していないが、ネズミを眷属に使っているのは覚えている。……自分の知らぬように広められても困る。
「先ほども言ったが、騒がれるのは性に合わない。自分から騒動を起こすわけではない。最も、その当事者だけで解決できない場合はその限りではないが」
「だから?」
「だから、足掛かりを探しているのだ。強者であり、賢者でもある者を。その者を代理人として、私は己という過去を乗り越えなければならない」
魔法使いの項目の二人目、その者の所属に目を引く。妖怪の項目にも載っていた武術を使う妖怪と同じ所属であり、両者ともに実力は相応。
「私にとって、ここに今再び自由を受けたことは好機だ。この機を得た上で、のうのうと余生を生きることなど考えられない」
「……ふん、なかなか言うようだね。さっき戦いに敗れたと言っていたけど、それで死んで生き返ったわけではあるまいにそんな風に言うとは」
蔑み憐れむような少女の言葉を聞き、少しディアボロには硬直が走る。
彼の言葉を信用していないのは飛ぶ雰囲気から理解できるが、もし実際にそうであったなら、どうすれば信じさせられるだろうか?
過去の図星を突かれた彼に走った僅かな動揺を、もし注視しているわけでは無かったらナズーリンは見逃していただろう。
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