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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

350東方魔蓮記第五十三話:2015/02/20(金) 22:58:37 ID:EHO1qiBs0
時が動き出し、輝夜と永琳は二人揃って衝撃を受け、二人そろって地面へと落下し始める。
「(この戦い、相手を降参させなければ俺がいるこちらが不利だ)」
メイド・イン・ヘブンの能力は弱めず、落下していく二人の動きを見続ける。
「……!!」
やはりこの戦い、全く気を緩められない。
輝夜と永琳の落下速度が、急に速くなったのをディアボロと妹紅は確認したからだ。
そして輝夜は地面に叩き付けられたが、永琳は体勢を整えて強引に着地する。
落下の衝撃によるダメージを受けて痛そうな表情をするが、そのダメージなど彼女には関係ない。
永琳はただ、落下ダメージを全く計算にいれず、うまく着地してすぐに反撃に転じれるようにしたのである。
そしてすぐに立ち上がりながら弓矢を取り出し、一瞬でディアボロに狙いを定めて彼目掛けて射る。

今のこの状態で、エピタフは全く役に立たない。
輝夜の能力に強引に対抗したせいで、エピタフで見た光景にあっという間に到達するという事態がに陥るのが容易に想像がつくからだ。
それに、時間を消し飛ばしたところで万が一飛ばしたことに気づかれれば、輝夜の能力を用いられて、消し飛ばせる時間を『刹那に終わらさてしまう』可能性がでてくる。
まだキング・クリムゾンはその能力を使うべきではないのだ。

ディアボロ、または彼のスタンドが妹紅の体に触れていなければ、彼女はメイド・イン・ヘブンの恩恵を受けられない。
左右どちらかに避けようとすれば、ディアボロか妹紅のどちらかが矢に命中してしまう。
止むを得ない。ザ・ワールドを使ってでも妹紅を強引に引っ張り、後ろに下がって回避しようとする。
が、その瞬間
「ぐッ!?」
その矢が突然加速し、ディアボロの右肩に刺さった。
その痛みに手を離しそうになるが、飛んできた矢は先ほど輝夜を助ける為に放った一本だけ。何とか堪え切ることはできた。
しかし、エピタフを封じられていたとはいえ、ディアボロが完全に裏をかかれてしまったのである。
「大丈夫!?」
「(しまった……輝夜から意識を逸らしていたのが失敗だったか)」
妹紅の心配をよそに、ディアボロは矢が加速した原因を推測していた。
矢が加速した原因は輝夜の能力。永琳と彼女が放った矢にディアボロと妹紅が気を取られた隙に、今度は輝夜が一気に二人を追い抜く形で『刹那に近づいた』のだ。

ディアボロはザ・ワールドを使って内側から押し出す形で矢を抜きながら、更にメイド・イン・ヘブンで加速して輝夜たちのスピードに追いつこうとする。
その間に、永琳はすぐに輝夜のもとに向かうと、彼女がすぐに起き上がれるように手助けをする。
「ッツ……!」
ディアボロは矢を抜き取るとそれを左手で掴み、無事に矢を抜き取れたことを確認できて妹紅はホッとする。
「大丈夫だ妹紅。これくらいどうということはない」
ディアボロの欠けぬ闘志に永琳は呆れながらも、それさえも楽しんでいそうな姫を見て、彼女はこの争いにもうしばし付き合うことを決めた。


姫とその従者との戦遊戯は始まったばかり。
刹那に近き早さの時の流れを舞台にして、どちらかの闘志が削ぎ落とされるその時まで。
蓬莱人と外来人の武闘は、まだ終わらない。


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