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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

333深紅の協奏曲 ―真実へ向かうための行進曲 3―:2015/01/29(木) 00:15:36 ID:dpoNFIaY0

「嘘をついているつもりはない。そして、その言葉はそのまま送ろう。あの寅髪の女の心までは知れぬが、お前自身はドッピオをどうするつもりだった? 保護か? 捕縛か?」

 読み進めていくと、妖精についての成り立ち、風貌や評価のページに行き着く。ずいぶん悪辣な描かれ方をしているがあくまで見た目が似通っているというだけで、種として見ているという良い書き方だろう。
 もしこの妖精が実在していたら、彼女らの意志に関わらず勝手に尊厳が、権利がどうという人間が現れるに違いない。動物と違い、コミュニケートができるにも関わらず。

「そ、それは……」
「経歴による感覚でな。お前はあの場で最後まで私を疑っていたし、先までもその考えを改めずに居た。ドッピオに対しても同じだろう。一方的に決めつけるのはやめていただきたいものだ」

 そういうと、彼女の肩に置いていたスタンドの手を離す。騒がれる心配も、とりあえず言いたかった事も伝えられた。

「、ぷはぁ、はぁ、はぁっ……」

 ずっと息を止めていたかのように、急な呼吸を始める。顔も真っ赤になっており、彼女のやり取りに対する不慣れ感を物語る。
 その顔は今にも逃げ出したいという恐怖の表情で満たされている。だが、

「て、て、店主。やはり注文いいか? チーズまんと、珈琲を」
「ん? あぁ、はいよぅ!」

 怯えた心を押しとどめ、この場に居座ろうという意思を示す。

「どうしたんだ、急に」
「お、お前が怪しい者に変わりはないし、ドッピオと比べるとそれは尚更だ。……しばらくは、監視させて」
「好きにしろ」

 それに対しては特に異論はない。今更、見られて何か変わるわけでもないし、監視の目は付いているとのことだ。
 仮に、これから行おうとしていることが、その対象に自分を見る者がいなければ意味がない。
 妖精ではダメだ。所詮は子供。幽霊。魂魄妖夢も強いようだが見た限りではそうとは思えなかった。それに、今はあの別の者が憑いていたから変わっているかもしれない。
 それらにも関わらず、常たる強者であるもの。……やはりそういった者は本の後半に入るだろうか。
 そう思いながらも読み進めていくと、現れる項目。妖怪のページ。
 項目には、確かにいつかに聞いた妖怪の特徴を人間の視点から書かれていた。

「……いやにご執心だね。妖怪にでも、襲われたのかい?」
「最初に襲ってきたのはお前だな」
「それは正当防衛だ!」

 じとっとした眼つきを向けるナズーリンに応答を返す。そう言われればそうだった気もするが、些細な差だろう。
 肉体の頑強さ、精神による脆さ。人間に対する危険性。過去に道具屋の魔法使いが言っていたように人間の視点からすれば恐怖の対象ではあるようだ。
 妖怪は妖怪の専門家に任せた方がいい。一文はそういった結論で締めくくられている。

「むぅー…………」
「へい、……どうしたいナズーリンさん? ずいぶん難しい顔してんけど……さっき声も上げてたし、ケンカかい?」


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