したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

308東方魔蓮記第五十二話:2014/12/25(木) 22:37:43 ID:zDkVMzvs0


先に動き出したのはディアボロだった。
走り出して輝夜との距離を詰め始める。
輝夜も弾幕を撃ち始め、妹紅も弾幕を撃ち始めながら輝夜との距離を詰め始める。
二つの弾幕が飛び交う中、ディアボロは正面からの弾幕はザ・ワールドで防御しながら輝夜の方へと突き進んでいく。
……その瞬間だった。
「!?」
ディアボロが突然、何者かの気配を感じて背後を振り向くと、そこに『輝夜がいた』。
さっきまで、詰める必要があるほどの距離があったうえに、向かい合う位置にいたはずなのに、である。
それだけならまだよかったが、輝夜は更にその状態から、弾幕を撃ってくる。
突然の奇襲をザ・ワールドで防御するも、上半身の防御に気を取られた隙に、足元に強力な一撃をくらわされる。
足元はメイド・イン・ヘブンで防御していたが、如何せん体格がザ・ワールドに劣るため、防げるダメージもザ・ワールドより少ない。
ダメージがフィードバックした左腕の痛みを堪えながら、ザ・ワールドで時を止める。
「(さっきの急接近といい、なんだ今のは……)」
時が止まっている間に思考を整理し終えたディアボロは、輝夜の様子を伺う。
いくら輝夜でも、不動の状態である時の止まった世界に入り込むことはできないようだ。
輝夜が動かないことを確認すると、防御体勢を再び取り、その後時が動き出す。

時が動き出した直後、輝夜が動き出す。
後ろから妹紅が炎を飛ばしてきているためだ。
ディアボロもウェザー・リポートを出すと、空気摩擦による発火で妹紅を援護する。
輝夜はその猛攻をうまく避けていたが、やはり飛んでくる炎と特定の位置での発火の同時攻撃を避け切ることはできなかったようで、彼女の髪に火が付いた。
その瞬間、ディアボロは確かに見た。彼女の髪を火元として燃える炎の勢いが、普段より『遅い』ことに。
普通、勢いを表現する言葉に『遅い』は使われないのだが、本当にそうとしか言いようがない現象だった。

だがディアボロとて、このぐらいの異常で攻撃の手を緩めない。
ウェザー・リポートの能力を使い、輝夜の周囲に純粋酸素を集めだす。
輝夜に感づかれて逃げようとしても間に合わないように、メイド・イン・ヘブンも併用する。
その結果、『輝夜の周囲に純粋酸素が集まる』現象が加速し、輝夜の体に異常をきたすよりも先に、彼女の周囲が純粋酸素に囲われる。
しかし、爆発よりも速く動かれてはどうしようもないため、ディアボロは輝夜から目を逸らすわけにはいかなかった。
勿論、気も緩めていなかったが……。
「ッ!?」
幾多の戦いで培われてきた『勘』が、咄嗟にディアボロに時を止めさせた。
一瞬。ほんの一瞬で、彼女の姿が『消えた』気がしたからだ。
時が止まった状態で、ザ・ワールドの視力を活かして輝夜がいた場所をよく見てみる。

『恐らくそのあたりを通ったであろう』と思われる、純粋酸素に火がついている箇所がある。
つまり輝夜は、純粋酸素に火がついて『爆発する前』に、もう純粋酸素の包囲から抜け出していたのだ。
ディアボロは彼女の速さを甘く見ていた。
メイド・イン・ヘブンでさえ、同じ状況から離脱するのなら、加速が足りなければ爆発に巻き込まれかねない。
だというのに、彼女は一瞬で爆発し始めるよりも先に離脱できるほどの速さを出せるのだ。
そして、こんな行動をとったということは……輝夜は『自分の周囲が純粋酸素によって包囲されている』と理解していた可能性も出てくる。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板