したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

307東方魔蓮記第五十二話:2014/12/25(木) 22:36:23 ID:zDkVMzvs0

現在、妹紅とディアボロは永遠亭に向かっている。
永遠亭までの道は妹紅が案内をしてくれるが、ディアボロは念を押して炎の生命探知器で周囲への警戒を続ける。

「一応言っておくけど、輝夜も私と同様に死なないの。もしも攻撃するなら手加減はいらないわ」
「わかった。攻撃範囲の規模にだけは気を付けておくとしよう」
ディアボロはそう言って頭の中で輝夜と対峙するときに装備するDISCを考えていた。

殺傷に関することを一切考慮しないでいいのなら、彼が選択できるスタンドは大幅に広がる。
爆殺を得意とするキラークイーン。バラバラにして殺してしまえるスティッキィ・フィンガーズ。内側より分解してしまえるダイバーダウン。
選択肢に追加されたスタンドを含めた候補の中から、彼は一体何を選び出すのだろうか。

「もうすぐ着くよ、準備はできている?」
「ああ、俺はできている」
ディアボロは装備することにしたDISCを取り出し、メイド・イン・ヘブン以外のDISCを全てそれと入れ替える。
そして正面を改めて見ると、そこには一軒の建物があった。
その建物こそが、『永遠亭』。竹林の中に入ったばかりの時、軽く会話をしてすれ違った鈴仙も住んでいる。

妹紅が歩くのを止めたのを見て、ディアボロも歩みを止める。
そして、メイド・イン・ヘブンを出して警戒態勢に入る。
妹紅もまた、永遠亭を睨んだまま動かない。
……まるで、宿敵が来るのを待つかのごとく。


そして『彼女』はやってきた。
まるで、今この場にやってくるのが分かっていたかのように。
或は、事前に決闘の日として今日を決めていたのかもしれないが、どちらが正しいのか今のディアボロには判らない。
だが、今こうしてこの場にやってきたのは、紛れもない事実である。
「いらっしゃい、妹紅」
その女性は、妹紅がやってきたことを嬉しそうに歓迎する。
但し、その嬉しさは純粋なものではない。
まるで、ずっと望んでいた復讐をもうすぐ果たせるかのような、文字通り『歪んだ歓喜』である。
「あら、そこにいるのは貴方の彼氏かしら?」
「なっ……!」
輝夜がディアボロの存在に気が付くと、輝夜は妹紅をからかう。
「…………」
からかわれて反応する妹紅とは違って、ディアボロは冷静に相手の様子を伺う。
「貴方の彼氏、随分と反応が薄いのね」
「言っておくが、俺は妹紅の交際相手じゃない」
ディアボロのその発言を聞いた輝夜は、つまらなさそうな表情をする。
どうやらまだ妹紅をからかいたかったようだが、ディアボロと妹紅との関係を知って、からかい続ける気が失せたようだ。
だがその後、不敵な笑みを浮かべて……
「!?」
一瞬。ほんの一瞬だった。
さっきまで離れた場所にいたはずなのに、輝夜はディアボロの目の前に『居た』のだ。
これには普段は冷静なディアボロも驚くしかなかった。
というのも、今彼が装備しているDISCの一つがザ・ワールド……つまり、時間停止に対応できる状態だったのに、彼は輝夜の接近に全く気付けなかったのである。
「ふふ」
どうやら輝夜はディアボロが自分の思った通りの反応をしてくれたことに少し嬉しそうである。
その様子は、状況が状況ならば、ウツボカズラの匂いの如く、獲物を自らの懐へと誘い込んでしまうだろう。
「…………」
一方のディアボロは、輝夜の動きを目を見開いたままうかがう。
この状態で、先ほどのスピードで攻撃されたら、メイド・イン・ヘブンかザ・ワールドの発動が間に合わない限り、回避すらできずにもろにくらってしまう。
相手の雰囲気など全く気にしている余裕はない。彼の頭は、先ほどの現象の推測と対抗策の構築に勤しんでいた。
もう一方の輝夜もディアボロのそんな様子を見抜いたのか、先ほどと同じくらいの速さで彼から距離を取る。
「大丈夫?」
「大丈夫だ妹紅。少し驚いたが、それだけだ」
妹紅はディアボロに声を掛けるが、ディアボロからの返事を聞くと、真っ直ぐ輝夜を睨む。
「なら、問題なくいけるな?」
「ああ。いつでもいける」
ディアボロも、ザ・ワールドを出して同じように輝夜を睨む。
「いつもと違う戦いというのも、たまには面白そうね」
もう一方の輝夜も、滅多にないことだからか、期待を込めた笑みを見せた。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板