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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

287東方魔蓮記第五十一話:2014/11/15(土) 22:43:58 ID:ZIWs80kc0
む、区切りがおかしいな。
さっきの文章の最後の一行は

もしも心を詳しく読むスタンドが発現するとするならば、その本体は何かしらの恐れのあまりに人間不信を通り越して『極度の生物不信』か、相手の気持ちすら細かく知りたがる『極度の知りたがり』かも知れない。

です。
では、一行明けて本文の続きです。

「だが、慧音が何かしらの意図を持って俺たちを会わせたかったのは間違いないだろう。それも、恐らくお前のことを思ってだ」
ディアボロがそう言うと、妹紅はため息をついた。
「なんで……」
妹紅がそう言ったのを、ディアボロは聞き逃さなかった。
「付き合いの幅を広げてあげたいとおもったんじゃないか?」
「…………」
ディアボロの発言に、妹紅は無言で彼を見る。
「どうやら、あまり交友関係は広くないようだしな」
そんな妹紅にディアボロは笑みを浮かべながら冗談を言う。
その冗談を真に受けて、妹紅は沈んだ表情をする。
「……だって私は」
「『死ねない』んだろう?」
ディアボロのその発言に、妹紅は驚く。
この男は、私と会うのは初めてのはず。なのになぜ、そんなことを知っているのかと。
「何でそのことを!?」
「俺とて、何も知らずにお前に会いにいったりはしない」
紫の記憶から、彼女のことはある程度理解していた。

彼女は絶対に死なない。
細切れにされようが、体の芯から凍らされようが、爆破されようが、潰されようが、肉体が亜空間に飲まれようが、絶対にである。
勿論、寿命も『ない』。故に老いることも『ない』。
だから、生物を老化させるグレイトフル・デットは彼女には全く効かない。相性が悪すぎるのだ。

「それに……」
ディアボロはそう言って、過去を振り返るかのように遠い目をする。
頭の中に思い浮かぶは、かの惨劇の日々の光景だ。
「俺も似たようなものだ」
「……!?」
ディアボロの言葉に、妹紅は再び驚く。
「俺は死んでも、世界のどこかで意識と元の肉体を取り戻す。今は大丈夫だが、かつてはその直後に何かしらの要因で再び死んでいた」
「それって……」
「無限に続くはずだった死の連鎖……というやつだな」
ディアボロの説明に、妹紅は心配そうな表情をする。
「大丈夫だ。幸いにも、俺の心は一度も壊れずに済んでいる」
ディアボロはそう言って、笑みを再び妹紅に見せる。
「このことを話すのはお前が初めてだ。だから、この話は内緒にしておいてくれ」
ディアボロはそう言って、所謂「シーッ」のジェスチャーをする。
二人の不死に関する違いは、望んで得たか否かの違いでしかない。
「……わかったわ。それと一つ、貴方に聞きたいことがあるの」
「何だ?」
「貴方は、昔よりも充実した毎日を送れているの?」
妹紅のその質問は、彼の心を試す質問。
その質問に
「ああ。今までよりも充実している」
ディアボロは彼女が望んだ答えをだすことができた。

「そう。私も、この地に来ることができて良かったと思っているわ」
思わぬところで自身と似たような境遇の者と出会えたからか、先ほどは見せなかった笑顔を、妹紅は見せた。

「これから輝夜と殺し合いに行くけど、貴方もついてくる?」
「折角だ、ついてくるとしよう」
妹紅の突然かつ内容に驚きかねない質問に、ディアボロは特に動じることなく答える。
お互い、如何やらそういうのには慣れっこになってしまっているようだ。

二人は立ち上がり、妹紅の自宅を出る。
目指すは永遠亭。輝夜のいる場所だ。


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