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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

285東方魔蓮記第五十一話:2014/11/15(土) 22:37:16 ID:ZIWs80kc0
故に『疑われている』のだ。
目の前の男は、『本当に人間なのか』と。
慧音と自分の仲を知っているとしても、それは又聞きなのではないかと思っているのかもしれない。
この竹林の中で暮らしている彼女ならではの疑い方なのだろうか。
「それは心外だな。俺がお前を騙しているといいたいのか」
ディアボロはそう言いながら、さりげなく妹紅の右側に並ぶように移動する。
「人間が迷い込んだとしても、此処に来るまでに妖怪に殺されるのが普通だわ」
「だから、俺が人間ではないと考えるのが自然だと?」
妹紅と会話をしながらディアボロは移動し、先ほどとは逆に妹紅の方が彼女の自宅を背にする形となる。
「その通りよ。だから此処から去りなさい!」
妹紅はそう言って脅しとばかりに炎を飛ばしてくる。
それに対してディアボロは、ウェザー・リポートで暴風を発生させ、それを炎目掛けて放つ。
その暴風は、周りに燃え広がる要素がなかった炎を容易く吹き消し、そんな攻撃をしてくることなど全く考えていなかった妹紅を地面の雪もろとも吹き飛ばす。
吹き飛ばされた妹紅は地面に叩き付けられる
「……え?」
「全く、これで俺が妖怪じゃないと分かってもらえたか?」
「(さっきの暴風、もしかして彼がディアボロなの?だけど、さっきのは……もしかして)」
前に、メイド・イン・ヘブンで加速したディアボロに、ウェザー・リポートで背後からキャッチされ、持ち上げられる。
「化ける狸や狐がこんなことはできないだろう」
ディアボロはそう言って、ウェザー・リポートの手を放す。
妹紅は特に何か反撃をするわけでもなく、普通に着地する。


地に足を付けた妹紅は、すぐに後ろを向いて不満を込めた眼差しでディアボロを睨む。
「何だ?」
ディアボロはやはりその眼差しに動じず、妹紅に問いかける。
「貴方……まさか輝夜に力を分け与えられて、けしかけられたんじゃないでしょうね?」
「(何でそんな考えに至るんだ……)」
どうやら先ほどの加速は、ディアボロが輝夜から一時的に分け与えられた能力によって起きたことだと妹紅は解釈してしまったらしい。
彼女がそう思ったのには根拠があり、『蓬莱の薬』と呼ばれるものは、彼女の能力によって作られているという実例がある。
故に、ディアボロが輝夜の能力によって作られた、時間に干渉できる何かしらの特殊な道具を持っていると思ったのだろう。
確かに、普通の人間には現象の加速などできるはずもないので、彼女の知識や経験からそんな答えを出すことは別に不自然ではないのだが。


時間干渉の観点からだけ見れば確かに似ている。
しかし、一定の時間を『決められた距離の道』、時の流れの影響を受けるものを『そこを進む者』と例えると以下の違いがある。

メイド・イン・ヘブンは『時間の加速』、つまり『そこを進む者』に影響を与える。
道を進む速度が上がれば、普通よりも早く『距離の決められた道』の終わりに到達するのは必然である。
……『決められた距離が変動する』などという、イレギュラーな事態が起こらない限りは。

それに対して、輝夜の能力は『永遠と須臾(しゅゆ)を操る程度の能力』、つまり『距離の決められた道』そのものに影響を与える。
決められた距離が長くなれば、道を進む速度が上がらない限りその道の終わりに到達するのが遅れるのは必然だ。
決められた距離が短くなった場合も同じである。道を進む速度が下がらなければ、その道の終わりに到達するのが早くなる。

ちなみに須臾とは10の-15乗、つまり1000兆分の1。永遠とは真逆の単位だが、その両方を操るとは、流石は『夜』でも『輝』きは劣らぬ『姫』である。


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