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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

284東方魔蓮記第五十一話:2014/11/15(土) 22:35:48 ID:ZIWs80kc0
寒き竹林を進む人が一名。
その様子を伺う生物は無数。
しかし、人は全く生物の様子を気にすることなく進んでいく。
何故なら、その人間は生物の挙動を大まかながら知る術を使っているからだ。

時に襲い掛かる妖怪を撃退し、時に興味を持って近づいてきた妖怪と会話しながら目的地へと進んでいく。
そして、時間はかかったものの、目的地である『藤原妹紅の家』に無事辿り着くことができた。
「(……ここが妹紅の家か)」
ディアボロは現在地点と妹紅の家の距離を再度確かめ、目の前の建物が目的の場所であることを確認する。

ディアボロはまず、玄関の戸をノックしてみる。
叩いた音が響き、その後一歩後ろに下がって少し待つ。
「…………?」
反応がない。
念の為マジシャンズ・レッドで戸の一部を温めながら、万が一彼女と戦闘になったときのことを想定して、クラフトワークをメイド・イン・ヘブンと入れ替える。
そして指で触れてみて、熱くて火傷をする、なんてことがないことを確認すると、そこに左耳を当ててもう一度ノックしてみる。
「…………」
さっきのノックの音以外何も聞こえない。
どうやら不在のようだ。
「(仕方ない、とりあえず妹紅の位置を確認してみよう)」
ディアボロはそう思って戸に耳を当てるのを止め、後ろの様子を確かめるべく振り返る。
「…………」
「…………」
……明らかに不審者を見るような目でディアボロを見ている女性が後ろにいた。


白い長髪に大きなリボンのような物をつけ、赤いサスペンダーで同色のズボンを吊り、ワイシャツのような上着を着た赤い目をした人物。
彼女こそが、ディアボロの探していた人物である『藤原妹紅』だ。

「……何をしようとしていたのかしら?」
女性はそう言いながら、両手に炎を纏わせる。
そのまま炎を飛ばしたりしてこないのは、ディアボロの後ろに自宅があるからだろう。
そして、彼女の両手から発された炎を見て、ディアボロは目の前の女性が藤原妹紅であることに気づく。

「この家の主に用があって、不在かどうか確かめていただけだ」
今回は相手の能力を理解できている以上、過剰な警戒はする必要はない。
ディアボロは妹紅の質問に答えながら、彼女の方に歩いて接近していく。
妹紅もその答えを聞いて、両手に纏っていた炎を消す。
「どうやらいなかったようだがな」
そのままその場を去……ると見せかけて、妹紅の目の前で歩くのを止めた。
「『家の中』には、な」
ディアボロはそう言ってため息をつくと、再び口を開く。
「お前が藤原妹紅か」
ディアボロはそう言いながら、ウェザー・リポートを出しておく。
妹紅も見ず知らずの者にいきなり自身の名前を当てられたためか、再び両手に炎を纏わせる。
「慧音に以前、会ってみたらどうだと提案されていてな。こちらの都合もよかったから、こうして今日訪ねに来た」
慧音の名前を出されたためか、妹紅は両手の炎を消し、それを見たディアボロも、ウェザー・リポートを戻す。
「まあ、事前に許可をもらわなかったのはマズかったようだがな」
「そうね、私には貴方が盗みにやってきた化け狸か化け狐に思えるわ」
妖獣の尻尾は、その大きさがそのまま妖力の大きさを示すものである。
妖獣が変化した場合、尻尾が大きいと隠せないことが多い。
しかし、それは裏を返すと『妖力が小さければ尻尾を隠しやすい』ことでもある。
例え自身しか変化させられないとしても、自身を変化させるだけならば妖力の大きい他の化け狸や化け狐には劣ることはないのだ。


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