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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

270深紅の協奏曲 ―飛べよ、踊れよ、円舞曲と共に 4―:2014/10/29(水) 17:14:51 ID:tIpZCboU0
「それで、何の御用ですか? ……というか、お出迎えもできませんでしたね、すいません」
「いんや、それは気にしなくていいさ。あたいらの仲だろう。それに、この新人がちゃんと出迎えてくれたさ」

 ありがとね、と小町は傍らに寄り添う霊をつんつんとつつく。それは、嬉しそうに体を震わせるとそそくさとその場を離れる。

「まだここに来たばかりみたいだね。初々しくてなによりなにより。……んで、用件だけど。お客が増えるんで、あと一人分追加してもらえるか?」
「……お客?」
「四季様だよ。なーんか、あんまり話してくれないんだけどさ。急にここで話があるからあたいに連れて行ってくれーって。
 仕事を放棄して場を離れるのは不安だからあんまり……って言おうとしたけど、かなり真面目な内容みたいでそんなこと言ってられない雰囲気でさ」

 小町の能力は距離を操る程度の能力。先ほどの妖夢の突撃を留めたのもそれによるもの。
 三途の川から冥界まで、至るとするならそれなりの時間がかかるが小町の力ならば瞬間とまでは言わなくともかなりの速さで到達できる。それを、映姫は頼ったのだろう。

「妖夢のその顔もわかるけど、どうやら西行寺との内緒話みたいだ。急いできた理由もわからん。けれど、その後の宴に謝礼がわりに参加してもよいって言われてね。そういうことで、あたいの分もよろしく頼むよ」
「はあ。……で、二人なのに一人分?」
「四季様はあんまり食べないからね。その大がかりな一人分から摘まむんじゃないかな」

 目的も、理由もわからないが、上司同士の話は介入しない方が身のため。言われたことをやればいい。
 言外に小町はそういっており、それは彼女の平常時の仕事スタイルでもある。サボっているが。
 最初に言われた時は妖夢も疑問が浮かんでいたが、そのことを知っているのもあり、納得をすることにした。

「わかりました。作っておきますのでどこかで暇つぶしでもしておいてください」
「冷たいなー……相手してくれないのかい?」
「料理できます? 小町さんっていっつも出来合いの物しか食べてないイメージしかないですよ」

 困ったように妖夢は目線を向けると、小町はすぐに視線をそらし、

「お、いい酒があるね。落ちる日でも見ながら一杯やってるかな」
「どーぞ」
「……あたいもできなくはないんだけどね。どうしてもおまえさんと比較されると、ちょいとねー」

 近くにあった酒瓶を取り、言い訳をしながら厨房を抜けていく。

「…………にしても、閻魔が何の用事だろう? 場の空気を悪くするだけだから、懇談会ならば必要とされるような空気ではないと思うのに」

 残った妖夢は、仕分けの手を進めながらもほんの少しの疑問を口から滑らせた。


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