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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

235東方魔蓮記第四十九話:2014/09/09(火) 22:13:22 ID:uJCqJNtI0
幻想郷と神霊廟のある空間を繋ぐ『道』の手前。
布都と屠自古に神霊廟の入口まで案内してもらい、その後幻想郷に戻ってきた射命丸達は、そこで軽く会話をしていた。
「布都は案内の時、終始無言で不機嫌そうだったな」
「亡霊の奴は、同じ無言でも申し訳なさそうにしていたがのう」
ディアボロとマミゾウは雑談をしている。と、そこに射命丸が割って入った。
「それでは、取材も終わりましたし、私はこれにて失礼します」
射命丸はそう言って少し歩き、飛び立つ……前に、ディアボロ達の方を振り返る。
「今回は聖人の住処とその位置を特定してくれたから許しますが、今度同じことをやったら許しませんよ」
やっぱりあの件は本人にとっては許しがたかったのだろう。
射命丸は、いつもと違って相手を威圧する感じでそう言った。
「分かった。警告として聞き入れておこのう」
ディアボロがそう答えたのを聞くと、射命丸は無言で山の方に飛び去って行った。
きっと自宅に戻ったら、早速今回の取材で得た情報をもとに記事を作るのだろう。
……その情報を得る為に、二人の協力者がいたことは書かれないかもしれないが。

「さて、命蓮寺に帰るとしよう」
「うむ。もう変化を続ける必要もあるまい」
ディアボロはイエローテンパランスを解除し、マミゾウは変化を解いて元の姿を見せる。
そして命蓮寺の方に向けて、二人とも飛び始めた
「聖人の能力などについて聞き出せなかったのは残念だが、妖怪についてどう考えているか聞きだせただけでもよしとするか」
「そうじゃな。後はこの情報を広めれば、妖怪たちも一安心できそうじゃ」
「……布都については注意は促しておくべきだろうとは思うがな」
あの時、布都は射命丸を攻撃することになんの躊躇いも見せなかった。
ディアボロはそれを警戒すべき事として受け止めていた
「飛鳥時代の人間はまだ妖怪への対抗手段を碌に持っておらんかったからな。あやつの妖怪への敵意は、例えどんな理由であれ妖怪が人を襲う事を許せぬからかもしれぬ」
マミゾウはそう言って、布都が妖怪に敵意を持つ理由を軽く説明した。
流石に長く生きているだけあって、当時の出来事を知っているし、知識も持っている。
「己の快楽の為だけに人を殺す奴に比べれば、生きる為に喰らうなんてまともな方だ」
ディアボロは、生きる為に喰らうよりも酷いことをする者を知ってしまっている。
人が痛みや死の表情を観察したり、死にゆく者が生きることに執着するその表情をビデオで観察して無上の楽しみを見出す……
そんな者のやることからすれば、妖怪が人を襲うことなどまだまともなのだ。
「……そうじゃのう」
マミゾウも、その意見に賛同する。
それは妖怪が人を喰らうことがあることに、比較されながらもある程度の理解をしてもらえたからだろうか……?
流石にこればかりは、それぞれの基準があるだろうから何とも言い難いものである。


その後、ディアボロとマミゾウから命蓮寺の皆に、マミゾウから部下の狸たちに、射命丸から新聞を通じて読者に、取材を通じて得た情報が伝わっていった。
それは時間の経過とともに広まっていき、『聖人』そのものが妖怪に敵対的ではないと分かったおかげで、妖怪界隈の騒ぎは沈静化を迎えていった。


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