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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

213東方魔蓮記第四十八話:2014/08/31(日) 22:15:03 ID:H2LI50Qg0
……ところで、気づいた者はいるだろうか。
妖怪の山でカメラを取ってきた天狗に、ディアボロはヘブンズ・ドアーを使った。
だが、その時には彼はそれとは別に4枚のDISCを装備していたのだ。
ハーミット・パープル、クレイジー・ダイヤモンド、イエローテンパランス、ジャンピン・ジャック・フラッシュ、そしてヘブンズ・ドアー。
そう、あの時の彼は、全てを同時に使っていなかったとはいえ、なんと5体のスタンドを制御していたのだ。

スタンドは『精神力の具現体』。故に本来は群生型などの一部のスタンドを除いて一人一体である。
だがディアボロは、DISCを用いることで他人のスタンドを自分のものにしている。
他人のスタンドを制御するのは容易いことではなく、大抵の場合は他人のスタンドは制御できずに暴走させてしまう。
その事態に陥るのを防ぐ方法は一つ。
エンポリオ・アルニーニョがやってみせたように、『強い精神力を持って、暴れ馬をならすようにうまく制御しきること』である。
ディアボロはそうやって、今まで最大で4つのスタンドを制御してきた。

だが、その状態でありながらスタンドをより多く同時に制御しようというのなら、1枚追加した瞬間から彼の精神の負担が大幅に増加するのは避けられない。
それでもなお、一見すると何でもないように振る舞える時点で、彼の精神力は『異常』といってもいいのだ。
そしてその異常なまでの精神力は、今もなお経験や闘いによって成長を続けている。
住む場所が変わったからといって、彼の精神力が成長を止めるわけではないのだ。

イエローテンパランスを除く4つのスタンドのDISCを全て自身から抜き取ったディアボロは、すぐに3枚のDISCをケースから取り出す。
そこに肉壁を越えて矢が飛んできたが、ディアボロはそれをDISCで弾き落とす。

流石に5体ものスタンドの制御はこれ以上続けられないと判断したのだろう。
そして深く息を吐いて取り出した3枚のDISCをまとめて装備する。

弾いた音を聞いて届いたと判断されたらしく、次の矢が再び肉壁を超えて飛んできたが、それはスタープラチナによってキャッチされる。
その後すぐに時間を止めて、イエローテンパランスを再び自分に覆わせる。

現在、ディアボロが装備しているDISCはイエローテンパランス、スタープラチナ、ウェザー・リポート、エアロスミス。
炎と弾幕への耐性を持ち、近接戦も遠距離戦もこなせる組み合わせである。
女性との戦いにおいては、相性は悪くないだろう。

「何と!?」
目の前の肉壁が何の前兆もなく一瞬で消えたことに、女性は驚きを隠せなかった。
だが、今まで自分が体験したこともない現象にも怯むことなく、女性は再び弓を構えて引き絞る。
「…………」
ディアボロは動かず、何も語らない。
ただ、女性の動きを警戒しているだけである。
女性はそれを好機ととらえ、引き絞る力を強めて狙いを定める。

数秒の後、放たれた矢はディアボロ目掛けて一直線に飛んでいく。
だがその矢は、彼の右肩に命中する前にスタープラチナによって受け止められる。
リボルバーから放たれた銃弾を発射直後に指で挟んで受け止められるスタープラチナにとって、矢を受け止めることなど容易いことである。
「どうやら、完全に相性が悪くなったようだな」
ディアボロはそう言いながらスタープラチナに槍投げの要領で2本の矢を投げさせる。
「まだだ!」
女性は矢をたやすく受け止められ、投げ返されながらもそれを回避し、相性の悪さを宣告されながらも戦意は折れることはない。
「我が物部の秘術と道教の融合、その全てを我はまだ出し切ってはおらん!」
「それは俺だって同じだ。今までが俺の出せる全てだと思うな」
女性は今度は大きな皿を出し、ディアボロはエアロスミスを右腕に出し、その腕を女性に向ける。

片や妖怪に敵愾心を持ち、片や妖怪と一緒に生活をしている。
二人がお互いのことを詳しく知ったら、ディアボロは何とも思わないかもしれないが、この女性はどう思うのだろうか。
妖怪を庇う者として、彼を憎むだろうか。それとも、彼を助けようとして奮闘するだろうか。
……その答えは今は分からない。


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