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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

144【第二部】〜Saint Babel Run〜第六話:2014/05/31(土) 21:20:11 ID:ueFU1mxw0
「ハッロ〜〜〜♪」
いきなり陽気な笑顔で手を振り、朗らかにそう告げた。
「……
ーーーーー…あ〜…ゴホン、…こんにちは」
不意を突かれたが、挨拶は大事である。『古事記』にもそう書かれてあるらしい。
ややぎこちない滑り出しであったが、ホル・ホースも笑顔で応えた。
が、
「里香ちゃ〜ん!もしかして、もう『自己紹介タイム』って終わってたりするのかしら〜?」
少女は、既にホル・ホースを見ていなかった。
「…… 」
後方を振り返り、戦車の少女に呼び掛ける彼女の後ろ姿に、ホル・ホースはあっけに取られた表情を向ける。
「いっ、いえっ!交わした会話は最低限の『警告』のみであります!
それ以上の不用意な接触は規約違反なのです!」
戦車少女の返答に、雲少女は顔を綻ばせる。
「あら、まだだったの〜?
よかった〜!みんな自己紹介し終わって、私だけ後からなんて寂しいかな〜って心配してたのよ♪
え〜、ケホンケホン……
それじゃあさっそく!自己紹介タ〜イム♪」
咳払いの後、戦車少女からホル・ホース達に顔を向け、満面の笑みを浮かべると、
「里香、まずは貴女からっ♪」
彼女の視線は奇異の目を向ける二人を素通りして、そのままクルンと一回転し、戦車少女に向けて“ジャジャーン!”とばかりに両手を差し出した。
「えええ わ、私が先でありますかっ
こ、こういうのは上官が先と相場が決まって……」
「上官命令よ、じょ・う・か・ん・め・い・れ・い♪
イヤなら良いわよ、逮捕拘束のあと更迭してやるんだから♪
今までだって、河童の集落から部品の密輸してるの見逃してあげてるんだしーーーーー」
「わ〜わ〜わ〜っ ちょちょちょ、止めてくださいなのです
分かった!分かったでありますからっ!」
戦車少女は慌てて要求を呑み、ホル・ホースらに向き直る。
「…え〜、こほん…
自警団技術隊副長、里香(りか)なのです!
特技は戦車の扱いと『おばけ』の精製であります!」
咳払いの後、戦車少女ーー里香は、そう名乗った。
「はいは〜い♪次わたしわたし!」
雲少女が右手をブンブン振り注目を集め、
「私は小兎姫(ことひめ)、自警団機動隊長!
ねえ、貴方!貴方の地域では、“月には女の横顔が映る”って言うんでしょ?」
挨拶もそこそこに、雲少女ーー小兎姫は身を乗り出して目を輝かせ、いきなりそんな質問を飛ばして来た。
「ン、あ、ああ…?
確かに、ヨーロッパでは月の模様を女の横顔に例えたりするなァ…
日本では兎が薬だか餅だかをついてるっツー風に云われてるらしいが…」
調子を狂わされっぱなしのホル・ホースは、咄嗟に返事をするのだが、
「ちっが〜う!!違う違う違うのよぉっ♪」
小兎姫の顔が目と鼻の先に迫り、絶句した。
「ッ 」
フッーーーーー、と、何の予備動作も無く、気付いた時には彼女は身を乗り出して、彼の眼前に肉迫していた。
彼は油断などしていない。
十全に警戒を払っていたし、【マンハッタン・トランスファー】で常時遠方の自警団員一人一人の挙動に至るまで余さずチェックしていたのだ。
にも関わらず
まるで意識の隙間を縫うように
「(ーーーーー何モンだ……ッ…この嬢ちゃん…ッ )」
ホル・ホースの驚愕を他所に、小兎姫は目をキラキラと輝かせて、熱愛するアイドルグループにお熱な少女よろしく熱っぽく熱弁を振るう。


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