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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6
105
:
名無しさん
:2014/04/22(火) 22:01:07 ID:wwR12Xww0
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「ただいまー」
「お帰りなさい、諏訪子様……どうしたんですか、その服!」
「あーうー、転んだ?」
「なんで疑問形なんです!? もう……お着替えなさってください。私、繕いますから」
「助かるねぇ。はたては?」
「サイコロ何度も振って、今のうちに強いキャラ作らないと、って頑張ってますよ。ボーナスポイント13でた、ってさっき喜んでました」
「一発振りだ」
「あ、はい。伝えておきます」
「よろしく。……ごめん、私少し寝るよ。服は本殿の前に置いておくから」
「え、また寝るんです? ……まあ、諏訪子様がそういうなら」
「うん、お休み」
あくまで普段通りに、あくまで普通に。
元々欺くのは得意だから、早苗もそれには気づかなかった。
本殿の中に入り、誰もいないことを確認してから。
腹を抱え、うずくまる。額には小さく汗が浮かび始める。
「ぐぅ、うぅ……」
身体を苛む猛烈な痛み。肉体だけではなく精神から削られる苦痛。
あの時、嘘を言った。もし彼がそれを知ってしまえば最悪自分の手のひらだけで収まらないだろうから。
スタンドは、神殺しの武器に十分になりうる。神といかなくても、精神を憑代とした妖怪たちを滅ぼす退魔と十分になりうるだろう。
精神から成り立つ像。単純な力をどれだけ持っているかを試してみたが、これほどとは。
「うぐ、ぅ……へ、へへへ……」
笑みがこぼれる。
神遊び、巫女との弾幕ごっこも楽しい物だった。ごっことはいえ、誰も彼もその一瞬では自分の存在を賭けて戦っているのだ。
でも、彼の力は違う。同じだが、それはごっこ遊びではない。真剣な、命のやり取りなのだ。互いに交わしたのは一撃、けれどその一つにどれほどの存在を賭けていたか。
「どうだ、八雲の……!! 私が一番だ、唾付けたのは私だ、女狐めぇ」
スタンド能力がどれほどの脅威を持つか。それを調べるのは彼女の役目であり、主人のそれとは違い、純粋に危惧していた。
が、その別諏訪子と同じような劣情をディアボロに抱いているのを隠していた。同じ考えを持つ者、互いに腹に一物抱えている者だ、何かを隠そうとしていることがわかるのだ。
諏訪子がその細腕で大樹をちぎり取れる様な力を加えても、首を折るにも至らなかった。
生半可な攻撃では傷つかぬこの身体をも、やすやすと貫いた。
精神性を織り交ぜた、妖力や巫力といった力を交えては効果が薄い。また、相手にはそれを破る力がある。
……違う、精神そのものが像となっているのだ。それが無意識に肉体を守っている。物理的な力から外れている妖怪の力では、圧倒することができない。対等に至れる。
試していないが、精神の像同士がぶつかり合えば、そのダメージは肉体に反映される。もっとも、砕けきったこの両腕、握られているという感覚は全くなかった。感じ取れもしなかった。
「……どうでもいいや、今は」
そう言ったことを考えるのは今を担いたがる奴らだし、それは既に行っているだろう。
確かに幻想郷の脅威になりうる、が彼がその器足るかはわからない。
自分の胸に手をやる。痛みとは違う甘い感覚がぴりぴりと走る。身体を治すための鼓動とは違う、もっと別の感情が体幹を駆け巡るから、鼓動も早くなっているのがわかる。
―――久しぶりに、一人でしようかな。
す、とわずかに夕日が差す本殿が暗くなる。諏訪子が周りと隔絶させ、一人の空間を作り、その中で横になる。
時間が、また経った。
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