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【Bイベント】漆黒の帳下りし時 冥府の瞳は開かれる【#12】

1名も無き邪気眼使い:2009/06/07(日) 21:53:46 ID:vAxwik5I
<< 邪規約 〜 争いの契約 〜 >>

【必読 初めてきた方は、一度「邪気眼大学事務室」のスレを訪れてください。】

・ここは、イベント・クエスト・戦闘などに使います。
 雑談も可能ですが、日常の範囲で済むかどうかは各自で判断してください。
・age/sage進行は各自の判断で決め、使い終わったら一発ageておきましょう
・誰も使用していない状態で沈んでいたら、勝手にブチageてください
・イベントスレはA・B・Cの3つがあります。開いている場所ならどこでも使って構いません。
・逆に、使用中の場合は混乱の元になりますので、同じイベントスレで2つのクエストを進行させることはやめてください。
 別のイベントスレを必ず使ってください。
・クエストで使われている場所を、ここ以外のスレで使うことは『構いません』。
 時間軸が異なる・平行世界である、など解釈は自由です。
・またイベントスレと他のなりきりスレに、同時に現れることは『構いません』。
 ただしそれによって起こり得る弊害は自力でなんとかしてください。
・GM役をあらかじめ決めておくとスムースにことが運ぶかもしれません。
・コテは「可能」です。強制ではありません。名無しのまま参加してくださって構いません。
 識別をしやすくするために、トリップをつけることも良いでしょう。

◆前スレ◆
【Bクエスト】奇跡の価値は?【第十一聖典】
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/11129/1243262212/

Wiki        ttp://www8.atwiki.jp/jakigaku/

101 ◆Utm3teRUd2:2010/04/13(火) 22:44:05 ID:gOo4/sW2
>>100
…主は私の何を知っていると言うのか…全く。
(初対面にも拘らず、とんでもないことを考えられているのは察する事ができるようだ)
(年の功の成せる業かもしれない)

そうでなければ今頃は密猟者だらけで市場もこの森もこの周辺も
全てが崩壊していても可笑しくは無い。
一見この森の邪気、魔力のバランスがおかしいように見えるが
全体から見れば、この森のバランスがおかしい事がこの”セカイ”にとって均等を保つ為の重要な要素と成っている。
…世の中とは実に絶妙なバランスで成り立っておる。

102【呪われし森の番竜】:2010/04/13(火) 22:51:24 ID:1uzKf2Nk
ほう……。
(とはいっても、脳筋のこの男にそんな話を理解できるはずはなく)
(ただ相づちを打つことしかできずにいた)

……そろそろ、夜も更けてきたな。
それじゃあ、俺はこれで。あんまりアイツを一人にしたくないからな。
(男に背を向け、)      オヤジ
……たまには、顔出すぜ。義父。
(そして、霧の中へと歩き出した)

103 ◆Utm3teRUd2:2010/04/13(火) 22:54:43 ID:gOo4/sW2
>>102
そうじゃな…私もそろそろ戻らぬとこの森で夜を明かしてしまうことになりかねん
会いに来てくれるのを楽しみに待っているよ
それじゃ、またな
(ニッコリと笑うとドラゴンの後姿を見送り、ゆっくりと歩き出す)

104名も無き邪気眼使い:2010/04/25(日) 21:01:33 ID:muz0wpdE
涼しい風が吹き渡る安らぎの夜―その深い森の中でも、月の光は強く、妙な明るさを保っていた。
夜の森の少し開けた、短い芝が風に揺れる草原。
(ここまでくれば影響も出ないだろう……。)

累乗の存在である彼も、この自然の中に混ざってしまえば只の一人の少年に過ぎないのだが
(この身に宿る能力の真相――今日こそ暴くことができるだろうか…?)

周りを見渡して、誰も居ないのを確信し。
(リインチェーン、円陣形態…ッ!!)

彼の得物である10メートル以上に及ぶ鎖、その先端には鉄球や鎌は付いていない。
(異界結界……発現せよッ!!)

少年の合図がでた途端、その鎖が赤い光を纏いながら円を描く
(……。)


その鎖が伸びきり、一つの境界を描いた丁度その時……安らぎの夜は地獄の空気を纏った死の夜へと変貌した。
大学の校舎の敷地のずっと端で、血の色をした閃光が轟音を伴って奔った――。

(結界が……異常な色をしている……!?)

105月見里 啓 ◆i4nbAdhjxQ:2010/04/25(日) 22:34:42 ID:fXt4k83k
>>104
(今日もいつも通り道に迷っていると、結界の中に突如取り込まれた)

これは……?
結界ですか……

(抱えた本や菓子類をリュックに放り込み警戒態勢に入る)

106朧月雄大/武闘学科一年:2010/04/26(月) 00:06:23 ID:f9tve9s2
雄大の異界結界、その効果は雄大の本当の姿を現すことができる空間を作るものである。
ゆえに、雄大にとってその能力は、自分の正体を知る唯一の方法であった。

「……私の自我がある……あやつめ、異界結界に不備がありながら私に姿を変えたか…。」

三つの首を持つ地獄の番犬、それこそが雄大の前世にして受け継いでしまった最大の過ちを孕んだ力の根源。

「すでに守るべき物を失った身でありながら、このように表に出てくる事があるとは……なんと皮肉な」

普通、すでに終わった輪廻が他の輪廻に干渉することは【理】が許さない、しかし現にそれは赤い閃光を伴ってここに存在している。

(地獄の番犬は一人の人間を六つの瞳で捉える)
「私の力を持ってすれば【本体】に成り代わりこの世界で生を受けることも可能であろうが……」

(その真ん中の、一番巨大な口が息を吸引する、これが吐かれるとき……)

「まあよい…久しぶりの肉体だ、どちらにせよ暫くはこの肉体が還ることもないだろう…」

(番犬の胴体が腹の中の空気を沸き立たせる音が聞こえる…。)
「存分に暴れさせてもらおう……おぬしは少しは出来るのだろうな?」


形容しがたい爆音を唸らせ、番犬が今…前方にいる啓に禁じられた火炎を放った

107月見里 啓 ◆i4nbAdhjxQ:2010/04/26(月) 00:13:32 ID:wKEOUQfg
>>106
(啓に向かって火炎が飛んでくる)

これはこれは……
僕には荷が重いですねぇ……

(いつの間にか両手にはグローブがはめられている)
(その手で指を鳴らすと不可視の衝撃で焔を散らした)

俺は圧倒的にお前より強い……
その程度の攻撃で俺を倒せるとでも?

(口調が突如変わり高圧的になる)
(無論、その発言はすべてが嘘、だが嘘こそが彼の真骨頂だ)

108月見里 啓 ◆i4nbAdhjxQ:2010/04/26(月) 00:27:27 ID:wKEOUQfg
//ごめん、眠いからもしかしたら途中で寝落ちするかも

109朧月雄大/武闘学科一年:2010/04/26(月) 00:42:43 ID:f9tve9s2
>>107
番犬はその声に対して鼻を鳴らした。
「なるほど、なかなか骨のある奴のようだな……」
(しかし……不可解だ、潜在的な力自体はそこまで多く無い様だが……)
なぜこんなに自信があるのだ?
(まぁ自信や志だけの奴ならばざっと千は見てきたがな……我が分身も含めて)


この戦い、本来この世界に干渉するつもりの無い番犬にはまったく勝つ必要が無い戦いである。

しかしこれだけの異能が揃っている場所である、番犬としても
(私に直接干渉する、または利用できる能力が見つかるかも知れない。)
と、そのように考えていた。

(能力を探り出すように誘ってみるとするか……)

「ここは私の、正確に言えば私の分身の作り出した結界だ、貴様の純粋な力はこの結界に抑圧され、私の力となっている」
「貴様の持てる全てを出しつくさんとしなければ……死ぬぞ。」
(圧倒的な力の差を感じないのであれば……この余裕はおそらく「能力」!!)

相手の能力を使わせるのならば簡単である…即ち、力押しだ。



地獄の番犬はその巨大な前足で啓を押しつぶす構えである。

110朧月雄大/武闘学科一年:2010/04/26(月) 00:51:49 ID:f9tve9s2
//了解です。

111月見里 啓 ◆i4nbAdhjxQ:2010/04/26(月) 05:52:13 ID:wKEOUQfg
//ごめんガチで寝ちゃった……
 今日は夜の12時ぐらいまでならいるから良かったらまた今度やろう

112月見里 啓 ◆i4nbAdhjxQ:2010/04/26(月) 22:00:37 ID:wKEOUQfg
>>111
(何とか焔を防いだのに内心ほっとしているが、足が来たため慌てて対処する)

ハッ……ッ!冗談ッ!

(指を鳴らし、衝撃波を起こす)
(狙いは、相手ではなく相手の足元、だ)
(足元が崩れ相手のバランスが崩れそうになる)

『良かったなあ、その身にこの攻撃を受けずにすんで……』
『普通に食らっていたらその体、吹き飛んでいたぞ?』

(言葉には不思議な説得力が有り相手の脳内にしみこんでいくようだ)

113朧月雄大/武闘学科一年:2010/04/26(月) 22:33:26 ID:f9tve9s2
>>112
(次の一撃を見舞おうともう片方の足を浮かせていたので、危うく倒れそうになる)

……たしかに上手く足元を付かれたが、そこまでの脅威を、この衝撃波からは感じなかった…。

「我が身を吹き飛ばす程の威力を持ちながら手加減したということか……何故だ?」
思えば先ほどから啓の戦い方は少し妙である、自分の能力に絶対的自信を持ちながらも二回とも後手に回ったのだ。
先ほども炎を散らすのに最低限の力だけを使い、今も本体を狙わずにバランスを崩すのに留まった。

しかも、状況的に見れば俺はこの大学にとっての「害」でしかない、生かす理由はないのだ。

――きっとこやつは何かを隠しているに違いない……――

隠すほどの能力である、今のところは何も分からないが、十分調べておく価値はある。

「いつまでその余裕が持つか、見物だな……フンッ!!!」
(啓のいた場所に焔を伴った爪を連続で振り下ろす)
(その爪の一振りだけでも十分に普通の人間を八つ裂きにできる攻撃)
(それに加え、その爪の軌跡に炎が奔る、衝撃波だけでは抑えきれないはずである。)

114月見里 啓 ◆i4nbAdhjxQ:2010/04/26(月) 22:41:50 ID:wKEOUQfg
>>113
(暗示は少しは成功したようだが、完璧にかかるほどでは無かったようだ)
(焔を纏った爪に向かい衝撃波を放ちある程度衝撃を殺す)
(が、止めきることは出来ず、脇腹に裂傷が出来る)

『どうした……?』
『傷ひとつついていないんだが……』

(暗示、幻覚を駆使し、傷を見えなくする)

じゃあ、次は俺から行かせてもらうぞ!

(指を鳴らし、衝撃波を放つ)
(本来ならば、地獄の番犬相手になど大したダメージの与えられない攻撃だ)
(しかし、同時にこの攻撃は痛いという暗示を相手にかけている)

115朧月雄大/武闘学科一年:2010/04/26(月) 23:06:50 ID:f9tve9s2
番犬は、内心強がりだと分かっていても、その余裕に少し焦りを感じる。

「随分とお喋りだが、その余裕はどこから出てくるのだ」

コート形式のスポーツの経験者なら分かるであろう
自分は怒涛の勢いで攻めているのに点に繋がらないという、精神的な苦痛。

しかも相手の真の能力を調べる以上、余裕を見せられては困るのだ。
仮にここで能力の件を諦めたとしても、この体が還るのはもう少し掛かりそうである、逃げることはできない。
                     ユウダイ
{そして殺してしまうのもまた面倒だ、もし私と分身の関係が判明すればこの特異な環境を追放されてしまうかもしれない}

(思考を巡らせている内に、すでに啓から衝撃波が放たれようとしている。)

{衝撃、音……私にも有るではないか、全てを吹き飛ばす咆哮が}

「少年よ、貴様が本物だと言うのならば、この咆哮に耐えて証明してみよ!!」
荒ぶる罪人の魂を、畏怖を以ってして鎮めたのは何か……。
愚かなる生人の魂を震え上がらせ、地獄の恐ろしさを伝えたのは何か……。

(地獄の番犬が三つの口を大きく開くとき、衝撃とともに爆音が響いた)
(すべての存在を震え上がらせる、地獄の咆哮が辺りを叩きつける)
(その咆哮は歯向かうすべての衝撃波を消し去り、物理的な質量さえ孕ませて・・・。)

116月見里 啓 ◆i4nbAdhjxQ:2010/04/26(月) 23:22:35 ID:wKEOUQfg
>>115
(脇腹からの出血は、今すぐ死に至るほどではないが痛みにより動きがにぶってしまう)

[おいおい……どうすりゃいい……?]

(自分の放った衝撃波が消え去るのを見る)

[こりゃあ、相手を騙している時間も無いな……]

(正に絶望、万に一つも勝ち目の望めない状況だ)
(しかし、その窮地に立つことにより、月見里の新たな能力の応用が花開く)

[……ん?自分で、自分を騙せば……ッ!?]

(ひたすら相手を騙すことのみを考えてきた月見里の新たな視点、『自らを騙す』)
(全てを信用出来ない啓にそれが可能なのであろうか……?)

『俺はッ! 決して破れないッ!』

(衝撃波が全身を襲う)
(全身の皮膚が弾け飛び、血が吹き出す)
(普段ならば衝撃波をさらに撃ちごまかすだろうがそれもしない……)
(只、己を信ずるのみである)

グッ……!
[俺はッ!負けないッ!最強だ!]

(最後の力を振り絞り指を鳴らす)
(森の木々を引きちぎり大地をえぐり番犬へと向かう)
(正しくそれは啓の考え得る『最強』の一撃だ)

117朧月雄大/武闘学科一年:2010/04/26(月) 23:42:50 ID:f9tve9s2
(地獄の咆哮と凄まじい衝撃波は二人の間でぶつかり合い、周りの暴風だけを残して消えていった)

地獄の番犬は初めて素直に驚く。
{!?……急に奴の衝撃波の出力が上がったようだが…}


先ほどの圧巻の相殺が起きている間に、地獄の番犬は気づいたことが二つあった。

先ほどの咆哮は防御と、心の弱き者に対しての戦意喪失の効果を持つ。
啓がやせ我慢をしているのならば確実にこの攻撃で精神が揺らぐ。
{事実、奴は私の咆哮に恐れを成し、その力を弱めた……つまり自己暗示がこの男の能力に加勢する、もしくは
それこそが奴の能力であるかのどちらかであろう}


そして二つ目は、咆哮した直後のことである。
普通はこの技の前では音や風の攻撃は全く無効であるのだが……
{私が咆哮を続けていた最中でさえ、奴の言葉が頭に反響していた……つまり奴の言葉には何かの仕掛けがあるということだ}


この二つを合わせて浮かび出る答え・・・。
{まさか……【言霊】の力か!?}


「貴様、自身にどのような暗示を掛けた?」

(気づけば異界結界の色も薄くなっていて、安らかな夜の再来はもうすぐであろう。)

118月見里 啓 ◆i4nbAdhjxQ:2010/04/26(月) 23:52:36 ID:wKEOUQfg
>>117
(自らの放った衝撃波の威力に驚くが思う)

[まだまだ、か。自分の限界を忘れなきゃな……]

(傷は殆ど治癒している、それは最強の自分の具現であるのか)
(そして、番犬に自らの能力の一端を推理されたことに感嘆の意を感じる)

暗示、というよりは只自分を信じたと言う方が正しいんだがな……
唯只管(ただひたすら)に強く有る、そう決めただけだ

(今の啓には自分の敗北する姿が想像出来ない)
(其れ故の、余裕から口元に笑みが浮かぶ)

まだ、やるか……?

119朧月雄大/武闘学科一年:2010/04/27(火) 00:11:01 ID:CTldI.Mk
(結界は刻一刻と薄れて行く)

「いや、もうじき私の分身が帰ってくる頃だろう」
{それに面白い能力の持ち主を見つけた、もう続ける意味は無いだろう}

(結界の中に、外の新鮮な風が入り込む)

「……私の守っていた地獄が崩壊してから、私は戦闘にしかリアルを感じることが出来なくなったが……」

(リインチェーンが緩み始める)

「貴様のように現実を生きてみるのも面白そうだな……。」

(異界結界の赤は、もうほとんど消えている)

「私も一つ野望を抱いてみるとしよう……。」

{通常、終わった輪廻から現世に干渉することは許されない}

「この世界に、完全に罪を浄化できる新たな地獄を作ることにしよう、私は恨みを背負うことでしか役目を全うできないからな」

{しかし、現に私は今この大地に立っている。}

「貴様のような能力者の協力があれば、私の分身に成り代わることも可能かも知れぬ」

{私の主のように、がむしゃらに進むことも悪くない。}

「もし私の主が目を覚ましたとしても、私の正体については黙っていてくれないだろうか?」

(そして地獄の番犬の巨体が光に融けていく)

「お主には感謝しておこう……ではさらばだ」


(リインチェーンが外れ、異界結界は効力を失った。)
(そして番犬が居た位置には一人の少年が倒れている。)

120月見里 啓 ◆i4nbAdhjxQ:2010/04/27(火) 00:19:10 ID:8L7iAGnM
>>119
(番犬が消えたのを見てため息をつく)

ふぅ……
俺は「嘘吐き」なんけどなぁ……
仕方ない、黙っててやるとしてやるか……

(少しの、間)
(突然足がガタガタ震えだす)

うわああああああ!!
死ぬかと思ったマジでッ!
とりあえず……ってこの子、前話した子じゃないか
寮まで運んでこうか……

(少年を背負い、歩き出す)
(口元には笑み)

[一つ、新たな道が見えてきた……!俺はもっと強くなれる!]

(確実に道に迷うことも忘れ森の中を歩き、その姿は消えていく)

//おつかれでしたー

121朧月雄大/武闘学科一年:2010/04/27(火) 00:43:10 ID:CTldI.Mk
(その二日後、朧月雄大は目を覚ますことになる)
(本人には、異界結界の異常発生から先の記憶は無い)

「うむ、やっぱり自分の能力については収穫なしか……。」
存在の累乗、その能力は非常に不可解である。
邪気大教授によると、存在の計算式が現世に対応しておらず、同じ空間に重なった状態でしか存在できないと言う。
応用で、その累乗した体と体を若干ブレさせたりすることができるようだが、分身は不可能らしい。

「この力があって、それが活かせる環境があるなら、迷うことは…無い」{と思う}
どんな困難があっても、自らの足が動くまで――




翌日、彼は月見里啓と再会するのだが、どうやら彼が自分を寮まで運んで来たらしい。
周りの状況など、彼から聞き出そうとしたが彼はとうとう口を割らなかった。

こうして初めての雄大の友人ができたのだが、会うたびに啓を誘導尋問を仕掛けて失敗するのが彼の日課となった。



//なんかトンデモ設定に巻き込んでしまいましたが、初めてのイベントは楽しかったです。
どうもありがとうございました。

122去来更紗/魔導戦士学科:2010/06/03(木) 21:07:48 ID:jk2OBvOo
(其処は、迷いの森と呼ばれる森)
(邪気眼大学との距離は近いものの、西の森より遥かに足を踏み入れ難く)
(更に年中日時を問わず溢れ出す濃霧が、足を踏み入れたものを迷わせる)

(故に其処は迷いの森と呼ばれ、人々は滅多に近付かない)
(最も、人々が恐れる原因は其れだけには留まらないのだが――)

……
(そんな森の中、草木を掻き分ける音のみが静寂の森に響く)
(フラフラと歩く人影が、濃霧に映り)

(フッと、影が消えた)

(どしゃり、と土を跳ねるような音が響いた)

123【呪われし森の番竜】:2010/06/03(木) 21:14:37 ID:fH8STCH.
(――迷い込んだ者の行く手を阻む、白く冷たい真実の霧のヴェール)
(映り込んだ黒く巨大な影が、泥に倒れた者を見下ろす)

(地平線ほどと錯覚するほど大きな翼)
(人も人ならぬ人も萎縮させる鋭い眼光)
(其は正に、竜である)

(…やがて霧を切り裂き、現れる男)
(希少種、竜人)

…………。

(男は倒れた人間を肩に抱えると、飛ぶように走り去る)
(その行方は、露に濡れたとある小屋……)

124去来更紗/魔導戦士学科:2010/06/03(木) 21:20:20 ID:jk2OBvOo
(何処かの小屋)

……
(ピクリ、と身体を動かし、薄ら眼を開く)
…ぁ…れ…?
(一瞬体が傾いた、という所までは記憶にあるのだが)
(瞬きしたと思ったら其処は小屋だった)
(何を思っているのか解らないと思うが自分でもなにを思っているのかry)

……瞬間移動……なわけないよね…?

125【呪われし森の番竜】:2010/06/03(木) 21:33:57 ID:fH8STCH.
んなわけねーわな。

(ギィ、と木製の扉を軋ませ、小屋に入ってくる男)
(筋肉質な腕には、野菜や肉が多種多様に入ったバスケット)
(そして何故か、学ラン)

この森に迷いこむたぁ、度胸があんのか運がねえのか。
俺が見つけなかったらあそこで野垂れ死にだったぞ?

126去来更紗/魔導戦士学科:2010/06/03(木) 21:39:42 ID:jk2OBvOo
>>125
あっ…貴方が…僕を此処に?
野垂れ死にって事は…いつの間にか倒れてたんですね…

……
(そして漸くマジマジとドラゴンを見)
……
(バスケットの所で目が止まった。目は口ほどにものを言うとはよく言ったもので)

127【呪われし森の番竜】:2010/06/03(木) 21:43:24 ID:fH8STCH.
森で死人が出て、伐採とかされたくねーし。
まぁ、んなことになっても俺たちが断固阻止するけどな!

(そのまま調理場に行き、バスケットを置くと)
(更紗のいぶかしむような視線に気づいたのか)

……?
どうした? 何か具合悪いがあるのか??

128去来更紗/魔導戦士学科:2010/06/03(木) 21:45:20 ID:jk2OBvOo
>>127
え?あ、い、いえなにも!
(ブンブンと頭を振る)
ちょっとお腹がすいたとかそんな事は全然!

129【呪われし森の番竜】:2010/06/03(木) 21:52:17 ID:fH8STCH.
っていうか、腹減ったから倒れたんだろ?
だから、この俺が何か精のつく料理を作ってやろうかって話になってよ!
まぁそこで待ってろ、頬を外してやっから!

(そう言い残して、調理を始めたドラゴン)
(鼻歌を歌いながら、意外に手際よく作業を進めていく)

130去来更紗/魔導戦士学科:2010/06/03(木) 21:55:18 ID:jk2OBvOo
>>129
えぇ!?
い、いやそんな…見知らぬ方の御世話になるなんて…!
…有難う御座います。頂きます…
(断りはしない。実に自分の心に忠実である)

…あ、あのー、貴方は…
この森に住んでいるんですか…?
(とてもじゃないが人が住むには難しい森である、それに)
この森って、あまり踏み込むと呪われた魔女の使いの竜が出るって噂が…
あ、う、噂ですけどね!僕が実際に見たわけじゃないですし!

131【呪われし森の番竜】:2010/06/03(木) 22:04:18 ID:fH8STCH.
気にするなって。持ちつ持たれつ、ってヤツ?
ちょっと違うか?

ああ、それ俺。

(……)
(………)
(…………)

(あっさり肯定してみせた)

ほら、出来た! 俺特製、スペシャル雑炊!! 特と味わえ!!

(ガタリ、と置かれた陶器と食器)
(雑炊、というか、これは具だくさんのチャーハンみたいな感じだった)

132去来更紗/魔導戦士学科:2010/06/03(木) 22:10:37 ID:jk2OBvOo
>>131
僕が一方的に御世話になってるから
それは何かちょっと違う気がするなぁ…
(ちょっと首を捻る)
わぁ、おいしそう!!
い、頂きますっ!!
(言うや否や雑炊に飛びつくようにがっつく)
(正に「大食漢の種族もビックリ」なほどの食いつきっぷりをそこはかとなく披露しつつ)

…あぁ、なんだ貴方だったんですk

……ええぇぇ!!?
(食器をしっかり持って立ち上がる)
に、人間じゃなかったんですか!!?
(ヒト(?)によっては大変失礼な一言である)

133【呪われし森の番竜】:2010/06/03(木) 22:20:23 ID:fH8STCH.
おぉ、いい食べっぷりだぜ!
作り手として、これほど嬉しいことってのはないな!

(ともすれば引きかねない食べっぷりを、笑いながら眺める)
(このぐらいの豪快さが丁度いいらしい)

ああ、俺は竜人って種だからな。
姿形は人間だか、これでも半竜半人! れっきとしたハーフだぜ!

(ビシッと親指で自分を指差すドラゴン)

134去来更紗/魔導戦士学科:2010/06/03(木) 22:25:17 ID:jk2OBvOo
>>133
……りうじん…?
(竜人?と言いたかったらしいのだが口の中に物が入っていたので変な発音になった)
…なんか、聞いた事があります。
確かイセリアの最北端に聳えていた”霊峰”を越えた先に人の姿をした竜が住んでいる、
そういう噂だけはありましたけど、あの霊峰を越えて来た者が居ないから真偽は不明だって…

…まま、まさかその竜人…!!?
(ある意味、伝承クラスである)

135【呪われし森の番竜】:2010/06/03(木) 22:33:36 ID:fH8STCH.
あー。
そんなこと言われてんだなぁ、まぁ間違っちゃいねぇか。

(事も無げに言ってのける、伝承クラスの希少種)
(自分ではそんなに意識してないらしい)
(これでもハンターには狙われる立場にいるはずだが……)

136去来更紗/魔導戦士学科:2010/06/03(木) 22:40:14 ID:jk2OBvOo
>>135
す、すごい…
伝承だと思っていたけど本当だったんだ…!

小さい頃はよく、悪いことをしたら竜人に喰われるぞ、と言われたものです。
(あはは、と笑う)
あの霊峰の向こう側の世界、全然想像出来ないな…
(霊峰の向こう側、というのは恐らく竜人たちの集落がある(と思われる)所だろう)

137【呪われし森の番竜】:2010/06/03(木) 22:51:14 ID:fH8STCH.
伝承かー?
言い伝えとかって、大体本当のことみたいだぜ?

(竜人しかり、他の神々も概ね存在している、らしい)
(むしろ、存在していないものを探す方が大変なのだとか)

おいおい竜人は別に人を食わな…・・。
……食わないぞ。
向こう側は色々な意味で人間にはキツいな。寒いし。

138去来更紗/魔導戦士学科:2010/06/03(木) 22:54:19 ID:jk2OBvOo
>>137
えぇ?そ、そうなんですか?
でも実際に今目の前に竜人さんがいるわけで…
(百聞は一見に如かず、といったところだろうか)


…な、なんで今言い直したんですか…?
(丁寧にカラになった器を置き、一歩後ずさる)
やっぱり人には越えられない世界ですよね…いえ、良いんですけどね
きっと住み分けって大事だと思いますし…。

139【呪われし森の番竜】:2010/06/04(金) 00:03:33 ID:2R3cUCv6
滅多なことは言えねえけど、
死ぬ気で探せばあらかた見つかっちまうんじゃねえか?

(もっとも、容易に見つからないからこその言い伝え)
(生涯を捧げるか、よほどの強運でもない限り、一柱でもお目にかかれないだろう)

かく言う俺も、3、40ぐらいはそういうヤツと会ってるからな!

(……ここに、よほどの強運を持ってる男がいた)

…ああ、ほら、種によるかもしれねえと思ってな。
<悪竜>とか呼ばれるのは、平気で人を食っちまうかもしれねえし。

いやぁ、どうだろうな。
死ぬまであんな所にずっといるのかと思うと、俺はゾッとしちまうね。

140去来更紗/魔導戦士学科:2010/06/04(金) 00:19:59 ID:vDC2V0p.
>>139
そ、そんなに!?
でも僕は…竜人さんにお会い出来ただけでも充分です
(ニッコリと笑う)
僕のいた地方では、神みたいな存在であったのは確かだし…あの霊峰の先の世界の人ですから。

悪竜…でも、た、多分人間なんておいしくないと思いますけどね?

…生まれ故郷、嫌いですか?

141【呪われし森の番竜】:2010/06/04(金) 00:33:33 ID:2R3cUCv6
そんなもんか?
『竜の牙』の向こうって、そんなに珍しい扱いされてんだな。
一応、そっちの方にもちゃんと街とかダンジョンとかあって、普通に里もあったけど。

(つまり、あの霊峰を越えた更に向こうに未踏の地がある、と)
(隠しエリアと呼ぶには少々広すぎる)
(まだ知られざる世界が多く残されている、そういう認識がもっとも近いだろう)

味は関係ねえ。
人間を竜が食べる、ってことに意味があるんだ、って何かで見たぜ。

(竜が人を食らうことによって、人に竜への畏怖を刻みつける)
(人間がこの世界にのさばり横暴を尽くさせないための、抑止力のようなものだ)

…嫌い、って訳じゃねえさ。
ねえが、あんな辺鄙な場所で死ぬなんて俺はイヤだっただけだ。
俺はもっと、グローバルに生きたかったんだ。

142去来更紗/魔導戦士学科:2010/06/04(金) 00:39:41 ID:SmSHuae6
>>141
人間にとってはやっぱり未踏の地ですし…
伝承だけの世界ですから。
僕はその伝承が大好きで何回もその話をせがんで聞いたりしましたけどね
(恥ずかしそうに、だが何処か寂しそうに笑う)

…畏怖を植えつける…
いえ、大事な事だと思います。でも…
…畏怖を植え付ける事は最大の力にも成るけれど、
それをなんとしても討ち果たそうとする力もまた…大きくなるから…
(静かに呟く。聞こえなくても良いほどの大きさである)

グローバルに?
…んと、こっちの世界に来てみて、良かったと思っています?

143【呪われし森の番竜】:2010/06/04(金) 00:47:06 ID:2R3cUCv6
その内、勇者とかがあっさり行くんじゃね?
っつーか実はもう、皆知らないだけで、誰かが行ってんのかもな!

(有り得ない話でもない)
(事実、幻想上の動物が、一般人によって確認されていた例もある)
(危険度SSSのダンジョン、カオスゲートもとある冒険者によって誰にも知られず踏破されていた)

ある程度は、な。
でも今はまだ大丈夫なんじゃねえかな。
まあもしそこまで人間が強くなっちまったら、竜共も少しは考えるだろ!

(それはつまり、共存、ということだろうか)
(限りなく望めそうにない話だが、確実に望めないというわけではない)

世界を知りたかった、ってことだ。
後悔はしてねえぜ。おかげで色んなヤツと知り合えたし、一生を共にするヤツも出来たし。

144去来更紗/魔導戦士学科:2010/06/04(金) 00:53:16 ID:SmSHuae6
>>143
…あぁ、そうかも。
もう長らく向こうの方の事は知らないから…越えている人も居るのかもしれないですね
なんか其れはそれで残念だけど…
(伝承は何処か伝承のままであって欲しいと言う事もあるのだろう)

そ、そうですよねっ!
(切り替えるように笑う)
今のままが良いんだと思います。少なからず均衡が保たれている…と思いますし。
双方の為にも…。

世界を知る…大切な事ですよね
僕も…何れは世界を回りたいと思いますし。
(ふと、何かを考えるように俯いたが)
……そしたら、いつかはあの霊峰も越えてはみたいですね!
(そういい笑う)

145【呪われし森の番竜】:2010/06/04(金) 01:07:31 ID:2R3cUCv6
「開拓者」がドバドバ入るようなことにはならねえさ。
なんてったって未開の世界の門番には、竜が睨み効かせてんだからよ!

(竜)
(それは人間の最大の友にして、最大の敵)
(竜が門の錠を護っている限り、謎めいた伝承が暴かれることはないだろう)

人間ってのは強欲だ。
そして竜は他の奴らと交流したがらねえ。
お互いが、お互いのことをよく知らねえ、ってのはあるかもしれねえな。

ああ、そん時は俺の故郷を訪ねてみてくれよ。
妹によろしく言っといてくれ。


おーっと、こんな時間だぜ……。

(窓から夜空を見上げて、竜人はうっかりしてたとごちる)
(どうやら星の動きや天体の位置で、現在の時間を把握することができるらしい)

悪ぃ、そろそろ魔女と約束の時間だ。
つっても、一人で帰す訳にはいかねえな。……乗りな。

(腰をかがめて、自身の広い背中を指差す)
(翼も、鱗さえ、そこにはない。)
(……でもその背中は、確かに、竜の風格を誇っていた)

146去来更紗/魔導戦士学科:2010/06/04(金) 01:13:56 ID:gMr1SzVg
>>145
入ってたら今頃はもっと大騒ぎになっていますよね、世の中が。
(幾ら最北端のイセリア周辺の話であろうと、そんな事が起こっていたら今頃この辺りまで
そんな話題が飛んでくるだろう)

…い、妹さんもいるんですね
(意外だったらしい。良く考えれば家族が居るなど当然の事かも知れないが)

あ、何かすみません…
食事をご馳走になった上にこんな時間まで話に付き合ってもらっちゃって…
じゃ、じゃあ御言葉に甘えて…
(そう言い、おずおずと背中に乗る)
(然し何処か迷わず乗る事ができる気がするのは矢張り彼のこの風格のせいかもしれない)

147【呪われし森の番竜】:2010/06/04(金) 01:30:58 ID:2R3cUCv6
もっとも、霊峰の向こうに竜がいるのは有名だぜ。
そして霊峰の極端に厳しい”特性”も。
だから、世界が次々開拓されてった中世の時だって手出しできなかったのさ。

(霊峰『竜の牙』)
(全てを凍てつかせる極寒もさることながら、真に恐るべきは”特性”)
(「魔法」も「科学」も通用しないその山は、世界の北方に聳え立っている)

お袋もオヤジも健在だぜ。
竜にも神にもキメラにも、巨人にだって家族はいるだろうよ。

気にすんな、ほんの気まぐれだ。
しっかり掴まってろよ、振り放されたら野生に戻るしかなくなるぜ!

(ドッ、と)
(ドラゴンの足下が弾けたかと思うと、その姿は既に消え去り)
(…小屋の扉をぶち破って、一直線に呪われし迷いの森を駆け抜けていった)

(なんという無茶苦茶)
(これが竜人。人の身にして強大なる力を携えた、竜と人間の間の仔)

(夜空に浮かび上がる円い月のスクリーン)
(木の頂きを蹴って、高く躍る竜と背に乗る人のシルエットが映った)

148名も無き邪気眼使い:2015/01/15(木) 10:18:30 ID:2cMe9nHQ
懐かしいなあ
ここに来るのはいつ以来だろう
彼らは、彼女らは元気にしているだろうか

あの情熱は今でも燃えているのかな
あの結束は今でも固いままなのかな.
あの歌声は今でも何処かで響くのかな
あの約束は今でも有効かな

まあ、いいや
今はとにかく
照れくさくても声に出そう

「……ただいま」

そうして。
止まっていた時間を、少しだけでも――――

149名も無き邪気眼使い:2015/02/24(火) 00:40:05 ID:SeIkOeqo
ふ、と目が覚めた
寝起きのぼんやりした頭で辺りを軽く見回してみる
どうやら、見慣れた景色のようで
何処という事はない、自分はまたいつもの様に屋上の『給水塔』の上で寝ていたらしい・・・

・・・のだが

「・・・・・・いや」

違うな、と感覚が告げる
肌に当たる未だ冷たい風や日差し
踏みしめた硬い床の感触さえも確かにそこが「屋上の『給水塔』の上」であると示している

しかし知っていた
ここには、それら全てを――あまつさえ自分自身さえも模倣して再現する場所が在ることを

「KUNREN、か」

【KUNREN】
言わずもがな、邪気眼大学が誇る人工多目的空間である
あらゆる物質を構築でき、あらゆる事象を再現出来る

更にはこの場所においては生死ですら、自在――『死ぬこと』ですら疑似体験出来てしまう
故にこの多目的空間のその殆どがハードな『戦闘訓練』に用いられていた

「よっと」

仮想空間と認識し身体の感覚を確認しながら屋上に降り立つ
大きく伸びをしてみながら、自分が何でKUNRENあたりに居るのだろう、と
考えを巡らせるが、分からず

「まぁ、良いか」

思考を、そんな呟きとともに軟着陸させて
改めて周囲を見渡す

さて

どうなるか

その先は、屋上に立ち尽くす男には分からない

男は【誰か】の【次のモーション】を待つ

もとよりここ――「邪気眼大学」はそれがルールであるのだから。

150人妻:2017/04/04(火) 14:33:12 ID:naSp/cyE
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