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【ショート】花嫁ブーケ争奪略奪強奪ウェディング【ギャグ】

1木野:2011/05/23(月) 23:20:19
賑やかに花が咲き、太陽の光を宝石のように反射する噴水がおこり
飛び交う小さな妖精たちが光を零す、『フェアリーランド』
夢見るもの達が導かれ、夢のようなひとときを過ごすことができる
この楽園には大きなお城が建っている

そこでは誰もが憧れる「結婚」という儀式が執り行われる
この楽園最大のセレモニーには多くの物たちが集まる
特に、「女性」はその花嫁のブーケを取るために
城のバルコニーの下方にひしめき合うのだ
たった一つのブーケに対し100を超える女性達
そのブーケを得たものは絶対の幸福なる結婚が約束されると
いう伝説を信じる彼女たちは今日もまた戦場へと集うのだった
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2木野:2011/08/03(水) 23:23:21
「フェリィお嬢様、儀式は正午より執り行われます」
黒いフードを被った女性が紫の瞳をのぞかせながら告げる。
その目線の先には宝石で細やかに装飾され、差し込む光を反射させる厳かな椅子があり
一見空席に見えるそこには小さな女王が座っていた。
「あらそう。今回は誰と誰が結ばれるのかしら?」
椅子というよりは部屋に近い広さのそこで小さな木の実をさらに切り刻んだものを
口につけながらフェリィは尋ねる
「それが、花嫁と花婿が行方不明なのです。」
「ふぅん…。なら、ワタシとハテナ・サテナ様で挙げちゃおうかしらねぇ・・・」
深刻な顔で告げる彼女に対し、フェリィは驚く様子も無く空になった食器を蹴飛ばした。
「ま、伝統だか何だか知らないけど。お父様が勝手にやってるお遊びなんだし、
あなたたちがうまいことやりなさいよ?そうね。無愛想なあなたが誰かを呪い縛って
代わりに結婚式を挙げてしまえば?ねぇ、ブライシー?」
「…とにかく、挙式を執り行うために既に手配はしてあります。」
黒いフードの女性、ブライシーはフェリィの冗悪を受けることなく淡々と告げる。
「そ。まぁ部下を使わなくても白無垢の姿を追ってこの楽園中の女性が見つけだしてくれるわよ。」
そういい、フェリィは小さな身体の蝶のような翼を広げフワリと舞い上がっていった。
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3木野:2011/08/05(金) 01:11:12
「…それで、その新郎新婦の特徴は?」
「特に変わった所のない普通のヒューマのカップルだそうだ。
最も、いまだタキシードとウェディングドレスとやらを着ていれば一目瞭然なのだが。」
ここはフェアリーランドの飲食施設、薔薇に囲まれた喫茶コーナー。
急遽召集を喰らったシノはイムホに無理やりヒューマ街の若者風の格好をさせられてここでブライシーからの連絡を受けていた。
「この施設の人数は多すぎる…人を隠すには適するが探すのは骨が折れるぞ?」
「あいにくだがこちらの猫達はあのワガママお嬢様を探すのに割かれている。手駒が欲しければ現地調達するのだ。」
そういい、連絡は途切れた。シノの耳にあてられていた妖精の貝殻からは何の音もしなくなる。
「現地調達か…どうしたものだか。」
シノはため息をつきながら周りを見渡すのだった。
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