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新・年寄りのgid・続編

644赤坂:2009/03/09(月) 12:44:10 ID:YM2156go
(つづき) 浮動票を当てにして、生きてる人って、
早い話が、社会から浮き上がって、浮き草になってるの。
歌では、浮き草って、憂き草。
自分の身体の健康や、心の気持ちよさを、追求できる御身分でなく、
うたかたなの。
「よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとゞまることなし」鴨長明。

万葉集では、うきまなごって、言います。浮き草のことよ。
「解き衣(ぎぬ)の 恋ひ乱れつつ 浮きまなご 生きても我は あり渡るかも 」
脱いだ衣みたいに、恋い乱れて、どうせ生きても、わたしは浮き草のよう。
GIDって、「星の流れに」、みたいでしょう?
http://www.youtube.com/watch?v=wstFRHExUqw

お能に、草子洗小町(そうしあらいこまち)ってのがあって、金春流なんだけど、
宮中の歌合で、小野小町が、
「まかなくに、何を種とて浮き草の、浪のうねうね、生い茂るらん」って、詠んだの。
種も蒔いてないのに、心のまにまに、憂き草が茂るって、ことね。
まにまにって、儘に。

ところが、万葉集の盗作でないかって、因縁がついたの。
大伴黒主(おおとものくろぬし)が万葉集を持って来て、
ここに、この通り、いま小町の詠んだ歌が載ってる、って言うの。
小町が、それを見ると、そこだけ、墨の色が違うのよ。
この万葉集を洗わせて欲しいって、帝に、泣いて頼みます。

小町が、肩に襷を掛けて、
天の川、瀬に洗いしは 秋の七日の、衣なり、
花色衣の、袂(たもと)には 梅の匂いや 交じるらん、って、
色っぽく歌いながら、万葉集を洗うの。

すると、浮き草の歌は、消えてなくなって、
ほかの歌は、洗っても、墨が落ちません。
めでたしめでたし、っていうお能ね。

浮き草って、色っぽく生きないと、生きる目がないと思って、
わたしは、芸者になりました。赤坂ね。
でも、真面目でした。


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